橋下知事にみる節約意識と世間の目

「今のままだったら、知事はただの壊し屋、解体業者だ。府民だましの人件費削減案に断固として反対する。」

「広く薄くみんなで負担してこなかったツケが今、ここできている。府民の皆さんにわかっていただきたいのは、一般会社だったら当然、破産して従業員の給料が半分になる。株主は府民の皆さんなんでね。」

次々と財政再建への改革案を打ち出している橋下大阪府知事。

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先日、大阪府職員の人件費カットについて職員組合から猛反発を受けたものの、府民からはカット案への支持が8割を超えたという。橋本知事の支持率は75%と福田内閣とは対照的。

なぜそんなに支持があるかといえば、やはり府民の声を代弁していると思われているからだろう。

ガソリン税再復活や後期高齢者医療保険など国民に負担を強いる政策がどんどん進められて、国民は本当にギリギリのところまで追い詰められているという感覚がある。

ただこれでも、生きていくだけならなんとかなる。だけど自分達だけに苦労させて、役人だけがのうのうと暮らしているなんて許せない。国民に負担を強いておきながら、自分達が甘い汁を吸おうなんて、なに虫のいいこと言っているんだ、と。

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だから、行政の無駄な支出に対しては物凄く厳しい目が向けられている。その庶民感覚にもう少し留意すべきとは思う。

そういう感覚を読めないままに、花見しながら節約することが大事だ、とか、お年寄りにはもう少し負担してもらってもいい、とか。たとえ事実であったとしても、もう少し言い方があるはず。

橋下知事のように公務員の給料カットを提示した上で、小泉元総理のように米百俵演説でもすれば、あれほどの反発はうけないと思うのだけど。

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