7月12日放送のケロロ軍曹は、洞爺湖サミットのパロディだった。エコをテーマにした話だったけれど、鋭い突っ込みがあった。
「だから温暖化を食い止めることなんて出来っこないのさ。」
「いやそんなことはないでござる。」
「ん?」
「ペコポン人もいろいろとがんばっているでござる」
「たとえば、石油のかわりにトウモロコシを原料にしたバイオ燃料を使うことで、二酸化炭素の排出量を・・」
「それだ」
「え?」
「世界中のトウモロコシを買い占め、バイオ燃料の材料にするってことで、品薄感をあおる。買いたい奴には高く売りつける。でもって侵略予算をがっぽがっぽ・・」
「残念だったな、隊長。その手の商売はとっくにペコポン人が手をつけちまってるぜぃ」
「なんですとぉー。ったくペコポン人めー。愚かなくせにビジネスだけは吾輩達の上を行きおってからにー。」
下手なニュースなどより、よっぽど大切な指摘をしている。
このやりとりの後、こう続く。
「そうは言うけどさぁー。既にペコポン46億年の歴史の中で、たくさんの生き物が絶滅してんじゃん。今生きてる生き物たちも、いずれは絶滅する運命にあるんだから、それがちょっと早まるだけなんじゃね。」
「それによー、そもそも本当に大騒ぎしなきゃならねーほど、ペコポンは温暖化してるのかー。仮に温暖化してるとしても、ドロロ先輩が言うように悪いことだけが起こるのかー。確かなことは誰にも分かんねぇんじゃないのかー。10年先の天気予報みてーによー。くーくくくくっ。」
「そう。確かなことは誰にも分からんでござる。」
地球温暖化の原因は二酸化炭素の排出が主要因ではなく、太陽活動の活発化によるものとの説も出ている。
ケロロ軍曹は国内のみならず、海外からも注目されているから、アニメという形を借りているとはいえ、こうしたさりげない指摘は結構効果があるかもしれない。
プリキュア5のときもそうだったけれど、アニメ製作者にこうした情報や説が知られていて、それを巧みに表現できているところに、日本の凄さが垣間見える。日本アニメ恐るべし。
この記事へのコメント
日比野
言われてみれば、そうかもしれません。子供向けのほうがかえってストレートに表現できるかもしれないと思いました。
今、当時の番組を見直したら、いろいろ発見できるところがあるかもしれませんね。
みき
ゆさをぢさん
アニメ話はあまり掲載しませんが、よかったらまたお出で下さい。