三方一損 三方一得


ただの戯言です。

アメリカと北朝鮮と日本。三者三様の国益がある。狐とたぬきの化かし合い。

アメリカは北朝鮮に対して、テロ支援国家解除を行った。だけど、国連安保理や二国間の制裁措置はひきつづき継続して、殆ど変化がない。

北朝鮮はアメリカに対して、核開発の廃棄報告を行い、とっくに廃棄の終わっている煙突をこれ見よがしに爆破して見せた。だけど、報告書はプルトニウム製造の実態のみの記載しかなくて、肝心の核兵器の保有数だとか保管場所などは除外されていた。

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日本は北朝鮮に対して、制裁を一部解除すると云った。だけど、国民の物凄い反対にあって、未だに解除できなくなっている。

アメリカは北朝鮮の核問題の決着およびシリアなどといった中東への核兵器流出を阻止したい。
日本は北朝鮮の核の脅威をなくして、拉致問題を解決したい。
北朝鮮は、経済制裁解除と多額の援助が欲しい。

たがいに飴玉を見せながら、譲歩を引き出そうとして、結果として嘘をつくこととなった。三すくみになって、何も得られないばかりか、双方の不信感が募るばかり。三方一嘘損。

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それに引き換え、三方が得する試みがなされようとしている。東映は、石油小売り業界最大手の宇佐美グループとタッグを組み、映画の宣伝ステッカーを車に張ると、1リットル当たり5円引きになるというキャンペーンを開始するそうだ。三方一両得。

三方一嘘損と三方一両得。

民間企業同士と国家間での交渉や駆け引きを、同列に語るのは無理があるのは承知しているけれど、双方の利害得失が明確になっているのに、方や損して、方や得する結果になるのはやっぱり双方の信頼関係のあり方が影響しているのだろう。

どこかでやっぱり誤魔化すんじゃないかとか、騙されるんじゃないか、とか疑心暗鬼がある。それを乗り越えてゆくのが理想ではあるけれど、まだまだ遠い将来の話。それが現実。


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