パワープレイ


北京五輪を目前に控え、代表選手の選考も出そろってきたけれど、TVをみてもいまひとつ盛り上がりに欠けるように見える。

それもその筈。チベット動乱から始まって、聖火リレーボイコット、胡主席来日、四川大地震に奥州大地震、石油高騰と値上げラッシュ、そして洞爺湖サミット。わずか数カ月の間に目まぐるしく事態は推移してる。

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四川大地震の被災者の報道も奥州地震後はそちらに奪われ、その奥州地震も今や値上げラッシュに、昨日あたりからは、サミット報道に奪われつつある。

こんなにいろいろ起こるとオリンピックはその他大勢の中に埋もれてしまうのは仕方ない。

埋もれるといえば、チベット問題も膠着状態。チベット亡命政府と中国政府の公式対話はあったものの目立った成果はなく、ダライ・ラマ14世は失望しているそうだ。

北京政府は、外国の報道を規制して、見られたくないものには徹底的に蓋をしようとする構え。

サミットはサミットで目立った成果は出せないだろうという観測がある。表向きは成功したと吹聴するだろうけれど。

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なにか、大切なことや本当にやらなければいけないことを置き去りにしたまま、公式発表としてうまくいっている、と強引に取り繕っているように見えて仕方がない。

パワープレイって、後半ロスタイム数分でなんとかするときよく使われるもの。確かに地球環境的にはすでにロスタイムなのかもしれないから、パワープレイに頼りたいのはわかる。だけど、サッカーと違って、政治の世界でのパワープレイはほとんどゴールに結びつかない。

共同声明はゴールじゃなくて、キックオフ。そこからどう組み立てて実際ゴールするのかが大切。

スペインのようにきっちりパスを繋ぐ、美しいゴールがみたい。

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