「日本は強く明るい国でなくてはなりません。強い国とは、難局にたじろぐことなく立ち向かい、むしろ危機をバネとして一段の飛躍を遂げる国のことです。明るい国とは、元気な国であります。元気な国とは、子どもからお年寄りまで、国民の1人1人が未来に希望を持てる国のことであります。」
「まず、何よりも優先して取り組んでいかねばならないと思っているのが、景気対策、いわゆる日本経済の立て直しです。日本経済は全治3年。私はこう申し上げておりますが、成長の条件を整えれば必ず日本経済は復活するし、またさせねばなりません。」
「景気対策というと、すぐに「バラマキ」等々、ワンパターンの批判が出ます。しかし、考えてみてください。会社を建て直すとき、無駄を省きコスト削減の努力をすることは当然ですが、それだけで建て直しができるわけではありません。売り上げ増を目指し、新商品開発のための研究や前向きの投資を併せて行い、会社を立て直すのが常道でしょう。
国家も同じで経費節減だけで財政再建が果たせるわけではありません。最近は「上げ潮派」「財政再建派」といった言葉で二分されがちですが、景気を伸ばし経済のパイを大きくしつつ、かつ財政再建をやるというのが常道であって、どちらかなどというのはいかがなものでしょうか」
「そこで重要なのは、日本がリーダーシップを持ってルール作りに関与していくことですが、まず認識しておかねばならないのは、国際ルールというものは「創る」ものだということです。
国際社会において大国と小国、あるいは先進国と途上国の違いはどこにあるかと言ったら、ルールを創る側か守る側かということに尽きます。環境問題にしても、地球や自国にとって、いかに最適なルールを創りだすかということが大事で、まずその意識を我々は持たなきゃならないんだと思います。
・・・最近はグローバルスタンダードという言葉を使いたがる風潮があるようですが、環境問題の世界においては、事実や実体験に基づいてスタンダードを作っていく。そうしたデフェクト・スタンダードを策定したら、日本がまずクリアする。そういう状況に持っていくことが最適なんじゃあないでしょうか。」
夕刊フジ連載「日本の底力」より抜粋
麻生総理が総裁選で強調したように、今の国内情勢をみれば、景気対策が重要になるのは当然の話。だけど、麻生総理の発言を見る限り、それは単に日本だけをなんとかするという次元ではなくて、その先に世界を日本の力で照らして行く、という視点にまでつながっている。
それをバラマキだと安易にいうことは簡単だけれど、むしろもっと大切なことは、今の世界情勢において、何を持って何を照らすのか、そして、今が何かを照らすにふさわしいタイミングなのかどうかということ。
麻生総理は、国内の景気対策を優先して取り組むといっているから、まずここ2~3年で景気対策をやって日本を照らして、元気づけ、そのあとから順次世界を照らしていくというような構想を持っているようにも見える。

この記事へのコメント
カッパ
これだけの理想を持った麻生総理、長期政権になってほしいです。この男のおおきさを理解できる国民でありたい。マスコミは敵です。
日比野