農水省が「事故米」を、工業用糊や、木材の合板や集成材の接着剤の原料使用に限り販売を許可してると説明していた件で、そんな事実は殆どないことが明らかになった。
J-CASTニュースが工業用糊メーカーの大手ヤマト、不易糊工業、住友3Mに取材したところ、糊の原料には、タピオカやコーンスターチを使っていて、米を原料にすることはないと答えたそうだ。さらに、米を原料に使うメーカーなんて聞いたことがない、と。
どうも「事故米」なるものは扱いに困るらしく、穀物業者も手をださない。そこで、農政事務所から直接業者に買ってくれと要請があるようで、まるでババ抜きのババ。
そんなに嫌なら輸入そのものを止めるか、検査をしっかりやって事故米は買取拒否すればいいのにとも思うのだけど。
これから農水省の立場は、ギョーザ事件での各食品メーカーのような立場に追い込まれることになるだろう。
MA米輸入とその汚染、そして市場からの事故米の拒否。事故米をそのまま中国産毒ギョーザに当てはめると、安全性をキーワードに、輸入事故米と市場の拒否との板ばさみになっているという全く同じ構図。
農水省は各食品メーカーが陥っている苦しみと同じ苦しみを味わうことになるだろう。
事故米をそうと知りつつ流通させていたという政治的責任が問われる。ギョーザは民間企業のせいにできたかもしれないけれど、こっちはそんなことはできない。因果応報。
食品メーカーは毒餃子を理由に中国産食品の輸入をどんどん減らしていった。MA米はどうするのだろうか。

この記事へのコメント
美月
特に最近は、農水省の大臣自殺の謎もありますし、訳分からずながら相当に暗い事情が感じられて、不気味です。
日比野
はっきり、今の農水省の対応はオカシイと思います。体質的に社保庁と同じような印象さえ受けます。
たとえ、MA米が無理やり買わせられたものであったとしても、廃棄すればよいだけのこと。昔、日米半導体協議で無理やり使えない米製の半導体を買わせられては、右から左へ廃棄したと聞きます。当時は批難もあったでしょうが、今となっては正しい判断だったと思います。
農水省も手遅れにならないうちにきちんと手をうつべきだと思います。
たとえ、実質上毒性がなかったとしても、風評被害を舐めていたら、とんでもない目にあいますからね。