陰謀論と終末思想(運命について考える その5)

 
この終末思想なり終末予言を陰謀論に利用されてしまうと、「この世の終わり」を演出する際の言い訳に使われてしまう危険がある。

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たとえば、まだ世界政府という考えのは陰謀論の枠組みの中にあるけれど、世界がグローバル化すれば、一元管理したほうがいいと考えるのは合理的な帰結。

仮に、世界をひとつに纏めようとする手段を考えてみた場合、一番簡単なのは、地球の危機を煽ること。外敵を作るという古典的手法。できれば危機をもたらす相手は地球人では無い方がいい。宇宙人が攻めてくるとか、太陽が爆発するとか、彗星や隕石が衝突するとか。

なぜかと言えば、世界全部を一元管理する世界政府を樹立するためには、地球上のどこかの国を敵として仕立て上げるのは都合が悪いから。

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今ならたとえば、ニューエイジ思想なんかに見られるように、2012年にフォトン・ベルトに地球が突入するのだとか、アセンションして地球が次元上昇するのだ、とかいうのがあったりする。その中では、そのころ大災害とか起こったり、地球の次元上昇の影響で大量の人間が地上を去るだろうなんて言ったりしてる。それなのに、それを避ける手段については、全くと言っていいほど触れていない。

アセンションといえばなにやら格好良いように思えるけれど、要は「お前達は、近いうちに皆死ぬのだ。」と死刑宣告していることと大して変わらない。

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