昨日のエントリーでは、新世代の冷凍技術(CAS冷凍)を紹介したけれど、今日はその逆の解凍について考えてみたい。
CASによる瞬間冷凍は確かに素晴らしい技術。おそらく賞味期限が飛躍的に伸びることになる。
ただ、実際に食べ物が無駄になるときって、食べ残した時か、冷蔵庫の奥深くに入ったまま忘れて腐らしてしまう時。これをなんとかしないと、食べ物の無駄はなかなか減らない。
とすると、CAS冷凍した食材であっても調理する寸前に瞬間解凍できれば、なんでもかんでもCAS冷凍できることになる。
瞬間冷凍・瞬間解凍機能のついた冷蔵庫が開発されれば、その時食べる分だけ解凍して使えばよくなるし、野菜室の底でニンジンをカサカサにしてしまうことも無くなる。
今の時代に現代人の生活から冷凍食品を無くすことは極めて難しい。昔と比べて生活そのものが圧縮されて、分刻みの生活になっている人がどんどん増えているから。休日なら兎も角、平日に時間をかけて調理に時間をかけられる人は逆の意味で恵まれている。共働き家庭なんかになると料理に割ける時間はうんと短くなる。
家電の世界では、テレビ番組なんかをでHDDにどんどん録画して好きなときに見るというスタイルがだんだん広がってきたけれど、番組を予め保存して好きなときに再生するという意味では、冷凍食品と変わらない。
だけど録画映像なんかは殆ど劣化しないし、仮に少し劣化したところでテープやDVDを丸ごと捨てる人はいない。何度でも繰り返し録画再生するのが普通の感覚。
食品もそういう世界に入ることが求められている。政府も大々的に予算を投入してそうした技術の開発普及を検討てはどうだろうか。

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