先ごろ、農林水産省などは、加工食品の原材料が賞味期限切れであっても、安全性を確認できれば原材料に使っても問題ないとするガイドラインの改正を行うことを決めた。
食品の期限には「消費期限」と「賞味期限」があるけれど、前者はこれこれまでに食べないと安全でなくなる期限。後者は美味しく食べられる期限で、その性質は異なる。「賞味期限」が切れても食べられないことはない。美味しい美味しくないは別として。
以前、「期限切れリスクの適正化(食品偽装問題について 後編)」 のエントリーの中で賞味期限を緩和して、グレード分をして販売したらどうか、と言ったことがあるけれど、今回のガイドラインの改正は、実質賞味期限の緩和。
平成17年の兵庫県でのアンケート調査では、賞味期限が過ぎたら捨てると回答した人が過半数を超えたそうだから、適正な賞味期限を設定することは良いこと。食糧自給率云々を考えても、無駄に捨てられることが無いだけマシ。
デフレ社会になってから久しいけれど、食料品やなにかでもコストダウンを追求されて、いろんなところがケチられるようになってきた。竹輪の穴が大きくなったり、スナック菓子の中身が少し減ってみたり。こんどは賞味期限にまでメスが入った。
いままで安全のために取っておいたマージンをどんどん削っていって、ギリギリの妥協点を探していくようになってきた。
もったいない社会の再来。次にくるのは、どうしても捨てなくちゃならないものをどうにかして生かすやり方。コンポストして堆肥にするとかして、それを買い取る業者も出たりして。
ちり紙交換屋も古新聞・古雑誌を集めるだけじゃなくて、コンポスト堆肥を集めてみるというのはどうだろうか。

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