政治と国民の距離(政策と選挙について考える 後編)
選挙のときに、どの政党を支持するかということをマニュフェストなんかで判断する場合、消費税の時のように明確に契約条項とその履行の有無が分かる政策はともかくとして、ある種の騙しに近いような契約条項には注意しないといけない。
マンガなんかでは時々あるけれど、契約の相手にとって不都合になるかもしれない条項は隅っこのほうに小さく書いていて、説明も碌にしないまま契約させてしまうとか。
あとで文句を言っても、ココにちゃんと書いてあるじゃないか、よく読まなかったほうが悪い、とシラを切るケース。
選挙ではどの候補者も票が欲しいから、選挙カーに乗って耳障りの良いことを言いたい。都合の悪いことはなるべく喋りたくないもの。選挙前の街頭演説だけで深いところまで理解するのは難しい。
今の麻生政権の国会運営は、実際の政策を表に出して、政党間の政策の違いを明確にして直接国民の判断を仰ぐというものだから、ものすごく分かり易いし、国民によって都合のよいことも悪いこともみんな明らかになっている。
少なくとも、自分で情報を取りに行く人であれば、政治で行われていることを正しく知って判断できる環境ができつつある。
これは二大政党制と政権交代が現実の話として見えてきたからこその利点であるとも言える。もっぱら民主党は自分で自分の足を引っ張る発言を繰り返しているようだけれど、長い目でみれば、こうした党首討論、国会論戦を通じて政権を担えるだけの力をつけていくのだろう。
今は政治と国民の距離が大分近くなってきている。世界恐慌の影響が出てくるとますますその傾向が強くなる筈。
ようやくにして、政治と国民生活の繋がりが広く国民に感じられるようになってきたように思う。
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