田母神論文問題の余波

 
今日は簡単に。。。

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田母神論文問題で世論が騒がしい。更迭で収まるかと思いきや、意外とそうでもないようだ。

11/29日の「朝生」のアンケートで田母神氏発言に6割もの支持が集まった。詳細は以下のとおり。


Q1.田母神氏発言に共感できる?

YES 303件 61%
理由
1 論文内容は正しい 47件
2 田母神氏の意見は正しい 30件
3 日本は侵略国家ではない 22件

NO 164件 33%
理由
1 立場上問題がある 39件
2 論文に説得力がない 22件
3 田母神氏に賛成できない 21件


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10年、20年前であればこれほどの支持は集まらなかっただろう。抑圧された国民感情が噴き出しつつあるようにさえ思える。

だけど、まだまだ世界はそうは思ってくれない。「硫黄島からの手紙」で旧日本軍の兵士たちも普通の人たちであったことが描かれていた。それがあれほど話題になった。まだまだ彼我の間で認識のギャップがある。

「硫黄島からの手紙」のような映画が話題にも上らないくらい世界中で当たり前の認識になって初めて、歴史修正を考えられるチャンスが訪れるのかもしれない。

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画像CNN「硫黄島からの手紙」イーストウッド、渡辺謙VSラリーキングインタビュー December 11, 2006 - 21:00

ラリー・キング(LK)対クリント(CE)

[硫黄島からの手紙」の予告編が流れる。

LK: 「硫黄島からの手紙」はすでに主要映画賞の二つを獲得しています。 クリントもここの残ります。さぁ、「硫黄島から手紙」で栗林中将を演じた渡辺謙さんをお迎えしましょう。彼は「ラスト サムライ」でオスカー助演賞にノミネートされた俳優です。クリント、渡辺はどうやって選んだんです?

CE: 謙の起用はすぐに決まったよ。「ラストサムライ」も見たし、他の機会でも彼を見て、ファンになってるんだ。非常にロジカルな理由があるんだよ。彼はスクリーンで映える顔をしてるし、堂々とした体格で、私が心から敬愛していた三船敏郎に似てるんだ。彼は三船の再来と言ってもいい俳優じゃないかな。

LK: 謙、君のほうは、すぐ映画のアイディアが気に入ったの?

謙:はい、最初に「星条旗」の話を聞いて。それで日本軍の歴史なんかを、この映画の前に調べたりしてたんです。硫黄島の話は全く知りませんでした。それで日本のエージェントと通じて、その映画の日本兵か日本の将校役が無いか打診してもらったんです。でも「星条旗」では役はもらえませんでした、残念ながら。

CE: そうだったね。

謙:それで今度は監督が「硫黄島からの手紙」も監督すると聞いて。本当に嬉しかった。でも、日本の俳優として僕には大きなプレッシャーがありました。それは日本の暗部といってもいい話で、僕の役は島で部下を皆殺しにしなければならない指揮官という役でしたから。

LK: 彼にとっては大変だったろうね。日本軍の映画をアメリカ人が監督するとういのだから。

CE:でも謙は非常に素晴らしい反応を示してくれましたよ。でもこの映画に出演する俳優たち、すべての日本人俳優が、謙自身も話すと思うけど、誰も硫黄島の話を知らなかったんだ。学校では教えられていなかったし

LK: 教えてないの?

謙:教えてない

CE: 現在の学校ではね。

謙:全く教えられていなかった。

LK: 情報が全く無かったんだ。

CE: だから手探りで進めていったんだ。謙の役を最初に撮りながら、同時に色々なリサーチを進めていった。彼はものすごい量の資料を集めて猛勉強してたよ。栗林に関する事はすべて集めたが、十分な資料は無かった。でも謙は絶え間なく資料を読みつくし、栗林の生家や暮らしていた場所を訪ねる事までしていたんだ。

LK: 彼は中将の役を誰にでも好かれる様な人格者として演じてましたね。

CE: その通り。

LK: つまり彼は

CE: それは、栗林自身が素晴らしい人物だったんだ。私が最初に読んだ本は彼自身が書いた本だった、というか彼が息子や娘や妻にあてて書いた手紙だった。 1928年から30年まで特使としてアメリカに滞在していた頃の手紙なんだ。彼はアメリカで仕事をし、アメリカで英語を学んだんだ。だから、彼が故郷に向けて書いた手紙を読むと、彼はどこにでもいる普通の父親だったと言うことがよくわかるんだ。

LK: そう。

CE: どんな文化が背景にあろうと、その手紙を読んだとき、私は彼が実際にどんな人物だったかを多くの人に伝えたいと、心から思ったんだ。

LK: この映画を見て、監督にも謙にも言ったんだが、謙は若き日のグレゴリー・ペックの様で、完全に画面をコントロールしていたって。画面が彼のお陰で生き生きしてくるんだ。

CE: 若き日のグレゴリー・ペックねぇ。

LK: クリントに監督されてどうだった?

謙:実は撮影に入る前は、タフで強い人のイメージを抱いてたんですが、実際は非常に穏やかで暖かい人柄でした。彼は俳優のフィーリングを知っていて、彼自身も俳優なので、我々を信頼してくれ 僕自身がやりたい様に性格作りをする様に言われ、日本語のせりふも僕たちにまかせてくれたんです。ええ、それに、彼は全く心配してませんでした。どんな会話をするなんて全く心配してなかった。なので性格作りに没頭することが出来たし、非常に気持ちよく演技が出来たんです。

LK: 君自身は中将が好きでしたか?

謙: それはイエスでもありノーでもあります。彼は過酷な運命を負わされた人だった。それに、私自身もアメリカで仕事をした事があるので、彼の気持ちが少しは分かると思います。でも幸せな事に今私は米国と戦争したいとは思わないので。

LK: 無いだろうね。彼を監督するのは楽しかっただろう。

CE: 全くその通り。素晴らしいかった。彼は驚くほど完全に準備を終えてきていたし、その点で言えば他の俳優全員がそうでした。私は常々、キャスティングさえ上手くいけば、自分自身を非常に有利な地位に置けるのでは、と考えていたので、あんまり上手くは言えないけど。つまり損害を減らすため両賭けするみたいなもので、まず優秀な人材を集め、役にぴったりした優秀な俳優を集めれば、後はほとんど賭けに勝てる様なものなんだ。 それに、日本人俳優全員が素晴らしい熱意をもってこの映画にとり組んでくれたんだ。ほとんど何もない所から、歴史を学んだり、素材を調べたりするのもまた得がたい経験だった。

LK: 素晴らしい映画ですよ、クリント。最高の結果を祈ってますよ。

CE: 有難う。ラリー。

LK: 謙、君にも会えて嬉しかった。

謙:有難うございます。

LK: 君は素晴らしい俳優だよ。

CE: その通り。

LK:「手紙」で渡辺謙は、再びオスカーにノミネートされるでしょう。このクリント・イーストウッドの素晴らしい映画「手紙」は来週の水曜日、12月20日にロサンゼルス地区で公開されます。

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