誰にケンカ売ったか教えてあげる
・・・今日のエントリーは無理やりです。
麻生総理の演説は「KY」だそうだ。それも空気が読めない「KY」じゃなくて「漢字が読めない」ほうの「KY」らしい。
「前場(ぜんば)」を「まえば」、
「有無(うむ)」を「ゆうむ」、
「詳細(しょうさい)」を「ようさい」、
「踏襲(とうしゅう)」を「ふしゅう」
「頻繁(ひんぱん)」を「はんざつ」といった具合。
本人は単なる読み間違いだとしているけれど、読み間違いもあまり度を過ぎるとどうかはと思う。
揚げ足取りをよくやるマスコミはさておき、国民からすら疑問符を持たれるようになることまでは避けた方がいい。
漢字が読めなくても、読み間違いをしているだけで、意味は正しく使っているのだから、きちんと仕事ができている筈、それでいいじゃないかという見方もある事はあるのだけれど、ひとつ気になることがある。
それは、正確な読みができなくても、文脈でその単語の意味を理解して使うことで、逆に安易に理解した気になる癖をつけてしまうのではないかということ。
外相も経験した麻生総理は、もちろんそんなことはないと思うけれど、外交文書の文言はその正確な意味を含めて慎重に決められる。一度宣言したものは安易に引っ込められない。
そういう国家間のやり取りで曖昧な理解のまま、条約を締結しておいて、後でそんなつもりではなかったと言ってももう遅い。
麻生総理はマスコミの取材なんかでは、いちいち質問の文言の定義を問い正したりして、確認してから回答することが多いから、そのあたりは問題ないだろうとは思う。
ブッシュ大統領も、先日イントレピッド海洋航空宇宙博物館での演説で、戦艦大和をヤマモトと言い間違えていた。
建設的批判なら兎も角、いちいち言葉の言い間違いをあげつらってネガティブキャンペーンを張るマスコミは、いいかげん誰にケンカ売っているのか教えてもらうべきだろう。
麻生首相:漢字の読み間違い目立つ 国会答弁やあいさつで
国会答弁やあいさつで、麻生太郎首相の漢字の読み間違いが目立っている。12日に母校の学習院大学で行われた日中交流行事のあいさつで、用意された原稿では日中首脳会談に関し「1年のうちにこれだけ頻繁に首脳が往来したのは過去に例がない」とあったが、「頻繁(ひんぱん)」を「はんざつ」と読み誤った。
7日の参院本会議では、政府が過去のアジア諸国への侵略行為を謝罪した「村山談話」を「踏襲(とうしゅう)」と言うべきところを「ふしゅう」と答弁した。
首相は12日夜、記者団から「読み間違いが多いという印象がある」と指摘され、「そうですか。単なる読み間違い」と答えた。【塙和也】
URL:http://mainichi.jp/select/seiji/news/20081113k0000m010168000c.html
麻生首相の「KY」は「漢字が読めない」の略 白坂和彦 2008/11/09
確かに漢字は難しい。私自身、初めて目にする地名など、漢字の読みが分からない場合が多々あるし、長年思い込んできた読みの間違いに気が付いて恥ずかしい思いをすることもある。だが、麻生首相の演説を聴いていると、平均的な日本人よりも漢字の読みを知らないのではないかと疑いたくなる。
ビデオニュースでも、麻生首相が「前場(ぜんば)」を「まえば」と言い、「有無(うむ)」を「ゆうむ」と読んだ話が失笑交じりに紹介されていた。私がテレビやネットの麻生演説で気が付いた誤読?だけでも、「詳細(しょうさい)」を「ようさい」、「踏襲(とうしゅう)」を「ふしゅう」と読んでいた。
麻生首相は新聞を読まないらしい。マンガばかり読んでいて、国際政治は「ゴルゴ13」で勉強しているというジョークも聞いた。が、ひょっとすると、ジョークではないのかもしれない。クレー射撃でオリンピックに出場した経験を持つ麻生首相は、狙撃の名手ゴルゴ13に自らの姿を投影していたりして。
「KY(空気を読まない)」と揶揄された首相もいたが、麻生首相の「KY」は、「漢字が読めない」の略のようだ。ビデオニュースによると、麻生首相の所信表明演説や「文藝春秋」の論文は、朝日の記者が書いたらしいが、漢字の読み方の誤りを教えてあげる人はいないのだろうか。「太郎ちゃん、マンガばかり読んでいないで、少しは勉強もしなさい」と。
URL:http://www.news.janjan.jp/culture/0811/0811081029/1.php
日本の戦艦「ヤマモト」と対決? 米大統領が“失言”11:02更新
ブッシュ米大統領は退役軍人の日の11日、ニューヨークのイントレピッド海洋航空宇宙博物館で演説し、米軍は太平洋戦争で「大日本帝国海軍の最精鋭艦隊と対決した。その中には巨艦ヤマモトやムサシが含まれていた」と述べた。
大統領が口にした「ヤマモトやムサシ」は旧日本海軍が建造した巨大軍艦「大和と武蔵」の誤り。「ヤマモト」と「ヤマト」の発音が似ていることや、米軍機に撃墜された山本五十六・連合艦隊司令長官の名前が有名なことから言い間違えた可能性がある。
イントレピッドは退役した米空母で、真珠湾攻撃直前の1941年12月1日に起工され、43年に就役。レイテ沖海戦などに参加、大和の撃沈にも貢献した。退役後は改修期間を除き、ニューヨーク・マンハッタン西側のハドソン川に係留され、同博物館の目玉となった。(共同)
URL:http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/194896/
この記事へのコメント
曹操の貞操
有無=ゆうむ これは少なくとも間違いではありませんよ~。
メディアも相当バカなんでしょうかね?
日比野
確かに有無=ゆうむ、とも読むようです。(ただ一般的には「うむ」のようですが)
そういえば、福田前総理が北京五輪代表選手と、五輪前に面会して、「せいぜい頑張って」と発言したのを叩いていたメディアもあれば、用法にも言及して注釈をつけたメディアもあったようことを思い出しました。
せいぜい 【精精】
〔「精誠」が転じてできた語か〕
(副)
(1)できるだけ。一生懸命。
「―勉強させていただきます」
(2)一番多いと考えても。多くとも。最大限。たかだか。
「集まっても、―一〇人くらいだ」
(名)
つとめはげむこと。
「―をつくして作りたつる/幸若・大臣」