田母神前航幕長問題を後押しに、野党が攻勢を強める国会審議。新テロ対策特別措置法改正案の審議は参院でストップしている。
国内景気対策に加え、世界的な金融恐慌への対応。政治をきちんと動かしていかなければならないときに動かない、動かせない。
参院外交防衛委員会でカップ麺の値段を総理に質問し、それを囃し立てるマスコミ。
言葉だけが踊って、審議は一向に進まない。
総理は自らの発言で言質を取られないように神経質になり、野党は少しでも材料があれば、処構わず攻撃に出る。
同じ島国でも、この危機を乗り切るため首相に協力すると言う党首と、党首討論したければ解散確約が条件だと言う党首。
この差は何か。
最近になって、ようやく政治家本人がネットを通じて国民に生の言葉で話す機会が増えてきた。
11月3日に行われた「1万人ネット会見」で小沢民主党代表は、竹島は日本の領土と思っているとの発言をした。だけどネットでは、この発言をめぐって「なぜ『日本の領土だ』とはっきり言わない!」と叩いている。
政治家がその言葉尻を捉えられて、国民に問い質されている。ここでも言葉が踊っている。
政治家の言葉は信頼を失っている。なぜかといえば、自分の都合の良いように言葉を使い分けているから。
国会では踊るための伴奏として。国民には相手の党を攻撃する武器として。
確かに言葉は武器にもなるけれど、その使い方を含めて言葉は大切に扱わないと途端に信頼を失う。言ったこととやったことが違うと言葉はその力を失う。
言葉だけが踊る政治から、言霊の幸ふ政治を望みたい。

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