アジア覇権と日本のエネルギー戦略について考えてみたい。全6回シリーズでエントリーする。
昨年の話になるけれど、尖閣諸島・魚釣島の沖合いで、中国の海洋調査船2隻が航行して領海侵犯する事件があった。
日本は抗議こそしたけれど、中国非難される余地はない、と開き直ってる。いつものことだといえばそれまでだけれど、今回のはもっと深刻に考える必要がある。ひとつは明白な潜水艦ではなく、普通の船が領海侵犯をしたということ。もうひとつは領海侵犯した日付。
これまでも中国船は日本領海を航行するケースが何度かあったけれど、ただそれは潜水艦が主なものだった。2008年9月には、高知県・足摺岬沖の豊後水道周辺で、中国船籍と思われる潜水艦が領海侵犯する事件が起きている。日本は中国の潜水艦であるとほぼ断定していたけれど、中国は、中国の潜水艦であると決めつけていると抗議して、白を切った。嘘か本当かは別にして、まだ中国も自分が領海侵犯したと大っぴらに認めることまではしなかった。
ところが今回は通常の海洋調査船。ばっちり証拠写真は取られているし、言い逃れることは難しい。むしろ、堂々と領海侵犯したぞ、と半ば宣戦布告のつもりだったのではないかとさえ思う。
というのも、領海侵犯した日付が12月8日だから。日本人で戦史を知っている人なら、真っ先に真珠湾攻撃を連想するのではなかろうか。
つまり、中国は真珠湾攻撃を印象付けるかのようにわざわざ12月8日に領海侵犯をしたのではないか。
とすると、いままでとは少しニュアンスが違ってくることを見ておかないといけなくなる。最悪の場合、尖閣諸島については戦火を交えてでも獲るぞとの意思表示しているのだ、と。

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