ハイブリッドを売った後

 
ちょっと凹んでます・・・

原因不明のPCクラッシュで、Windows再インストールの止む無きに至りました・・

メールから、書き掛けの記事から、何から何まで消えてしまって、ショックです。
むか~~しのバックアップを探しては復旧に努めていますが、大部分は失われてしまっている可能性が大。

更新が厳しい状況になってしまいました・・

しばらくは、過去記事の再掲または、感想エントリーが続くと思います。ご容赦を。

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ということで、今日は簡単に。

三四郎さんのところのエントリー「中華式マーケティング」にて、面白い記事があったので、コメントしたのだけれど、それを題材に感想エントリーを。


面白かったのはこの部分

奇瑞は3万元(約40万円)を切る小型車「QQ」など低価格車が強み。新ハイブリッド車の詳しい仕様は未発表だが、価格だけを比較するとプリウスの3分の1以下。奇瑞によれば地元の安徽省蕪湖市でタクシー車両として試験走行したところ、通常車に比べ、100キロ当たり1リットル以上の燃料が節約できたという・・・


で、コメントしたのはこちら。


思わず噴き出しそうになりました。典型的なゴマカシですね。(笑)ウソハイッテイナイガ(-_-;)

100キロ走るのに何リッター使ったのかという情報がない限り全く意味ありません。

仮にリッター10キロ走る車があったとしましょう。(多少燃費の悪目の通常車ですね)
この車は、100km走るのにガソリンは10L使います。

中国のハイブリッド車とやらが、100キロ走ってこの車より1リットル節約できたとすると、使ったガソリンは9Lです。

それぞれリッター当たりの燃費を計算すると、

通常車の燃費  :リッター10キロ
中国HB車の燃費:リッター11.1キロ(=100km/9L)

となります。

この程度だと、全然大したことないですね。

私は8年程前からプリウス(初期型)に乗っていますが、全然走ります。感覚的には街中でリッター15km以上、高速道路での巡航走行だとリッター20km以上あるように思います。(プリウス独特の燃費走りするかしないかで少し変わりますが、大体こんな感じです)

リッター換算で5キロくらい差があると実感として違うと分かると思いますが、中国のハイブリッドはそこまでいっていないのではないでしょうか?少なくともプリウス並みの燃費があれば、勝ち誇ってそう書くでしょう。

わざわざこんな回りくどい書き方をするということは、多分駄目なのだと思いますよ。
ハイブリッド車は、通常車に比べて、モーターと電池の分だけ車重はぐんと重くなるので、ハイブリッドだから簡単に燃費が上がるというわけではありません。(初期型)プリウスは回生ブレーキで減速エネルギーでも充電しますし、停止時はエンジン、モーター共に完全に止まります。あとタイヤも特殊サイズですし、空気圧も高めに設定されています。)<--今のプリウスはどうなっているか知りません^^;

燃費以外にハイブリッド車はメンテなど、注意する点が結構あるので(上り坂で吹かしたりすると、バッテリーに負荷がかかるとか。今のプリウスは電池性能が上がっている筈ですからそうでもないでしょうが)それらを含めての使い勝手を考えないと売れるものではないと思います。売りっ放しにするなら別かもしれませんが。



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中華式ゴマカシは兎も角、ハイブリッド車は結構高度な技術を乗せた車。ガソリンエンジンとモーターと電池を積んで、走っている状況によって都度制御を切り替えている。ボンネットを開けてみれば分かるけれど、普通のガソリン車と比べてハイブリッド車は圧倒的に部品点数が多い。それこそギッシリ詰まってる。

それで高精度な制御をして、普通のガソリン車なみに安全性・信頼性がなくちゃならない。簡単にできることじゃない。

プリウスを最初に開発したとき、燃費をあげようと、あっちから何%、こっちから何%とやってなんとか従来性能の50%増しがいけそうな見積もりを作って社長に持っていったら、「2倍の性能がないと次世代車とはいえない」と言下に却下されたという。

それから血の滲むような努力の末にやっとプリウスは生まれた。アフターメンテナンスもガソリン車と比べて遥かに手間がかかる。一回売ったらもうおしまい、なんて出来やしない。

家電製品であれば、初期不良だ、使ってて壊れただ、と電機屋に修理に出しても修理代が嵩んでしまって大抵は新品を買いなおすことになる。だけど、車は電化製品のようにホイホイと買い換えられない。基本は壊れなくて、たとえ壊れても直ぐ修理できるきちんとした体勢がないと、やがて客は離れていく。

品質や商品というものに対する考え方に格段の差がでるハイブリッド。日本の強みはここにある。


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