「おくりびと」と洗脳不況


「おくりびと」がアカデミー賞を受賞した。日本作品として初の外国語映画賞だそうだ。

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配給元・松竹の海外ライセンス室には海外のバイヤーからの配給オファーや問い合わせが殺到しているという。各地の映画館では立ち見がでるほど客が押しかけ、上映期間を延ばす映画館も出ていて、福岡市の映画館では、通常の2倍以上の客が来ているとの喜びの声。

こういう「おくりびと」フィーバーをみるにつけ、景気とか、内需って多分に気分的な要素が強いのではなかろうか。少なくとも今の日本では。

規制と流行(価値と貨幣について考える その8)」のエントリーでも触れたけれど、ある映画がオスカーをとっただの、世界的に注目を浴びただの、なにかの「流行」によって巨大な市場がそこに現われる典型的な一つの例が「おくりびと」フィーバーではないかと思う。

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日本国民には、オスカー映画に金を出す余裕がまだあることが明らかになった。本当に窮乏しているなら、じっと我慢して、1年後にでもテレビのナントカロードショーで見ればいいだけなのに、ワザワザ映画館にまで足を運ぶ。

プロ野球だって公式戦ですらなかなか満員にならないのに、WBCになると、練習試合や強化試合でさえ球場は満員のファンで埋まる。

今の日本に必要なものは「希望」。

連日連夜、サブプライムだとか、100年に一度の経済危機だとか、不安だけしか報道しなければ、そうかと思った人は支出を控えるようになるのは当たり前。

政治の景気対策が進まないのは、なんでも反対の人達がいるお陰だけれど、国民の財布の紐を締めるようにさせているのは、マスコミの責任。

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2009年1月14日に発表された、日銀の生活意識に関する第36回アンケート調査によると、景気判断の根拠については、「マスコミ報道を通じて」という回答が最も多く、43.3%に上った。前年の6月、9月の調査では、35~36%程度で、3位であったのが、今回の調査で、8ポイント以上アップして一気にトップになった。

もうこれは、マスコミ不況といっていいのではないか。言葉は悪いけれど、ある意味、洗脳された上に不況になるなんてたまったものじゃない。

であればもっと前向きに、日本の良いところ、元気の出るところ、皆が気づいていないが凄いものを探し出してフィーバーさせるような報道をしたほうがよっぽど国益に適う。

そうやって景気に弾みをつければ、めぐり巡って、広告収入も回復して自らの赤字も好転してゆくだろうに。

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画像「おくりびと」100カ国届く! 2月25日9時29分配信 デイリースポーツ

 第81回米アカデミー賞で日本作品として初の外国語映画賞を受賞した映画「おくりびと」に対し、配給元の松竹に早くも海外の配給会社からオファーが殺到していることが24日、明らかになった。また主演俳優の本木雅弘(43)と滝田洋二郎監督は現地で一夜明けの会見を行い、あらためて喜びを語った。また本木に対し、元「シブがき隊」のメンバーも祝福。薬丸裕英(43)は、生放送の電話で本木と対談、布川敏和(43)もブログで称賛した。一方、授賞式に参加した共演の女優・広末涼子(28)は、成田空港に帰国した。
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 日本映画初の偉業から一夜明け、「おくりびと」の海外セールス担当の電話は、鳴りっぱなしとなった。
 配給元・松竹の海外ライセンス室によれば、外国語映画の頂点に立った「おくりびと」に海外のバイヤーからの配給オファーや問い合わせが殺到したという。現在も米国、欧州、南米など36カ国での配給が決定しているが、その数字は飛躍的に伸びそうな勢い。関係者は「オファーを精査していくが、100カ国に届くのでは」と語った。過去の作品の海外配給は買い手市場だったが“オスカー受賞”という大きな勲章を得ただけに、条件のいい交渉を慎重に選択していく方針だという。
 世界的な注目が注がれる中、本木は現地で滝田洋二郎監督とともに会見を開いた。前夜はスタッフらと深夜まで祝杯を挙げただけに疲れた表情を見せながらも「役者として、熟成して次のステージに進まないといけない時期。自分の扉を開く起爆剤になれば」と決意を語った。
 またこの日も“おくりびとフィーバー”は継続。本木はテレビ各局の生放送に出演。元「シブがき隊」のメンバーからも祝福された。TBS・MBS系「はなまるマーケット」では司会の薬丸と電話で対談。薬丸から「地道な努力が大輪を咲かせたね」とねぎらわれ、本木は「なんか面白いですね、人生って。どこに流れていくか予測できないもんね」と笑った。
 また布川もブログで「青春を共にした友が、こんなに立派で 大きな賞を取るなんて最高。アッパレ!本木!世界一!」とコメントした。

URL:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090225-00000004-dal-ent


画像「おくりびと」に行列、上映期間延長の映画館も…福岡

 映画「おくりびと」(滝田洋二郎監督)のアカデミー賞受賞から一夜明けた24日、各地の映画館には、話題の映画を見ようと多くの人が足を運び、行列を作る盛況ぶりを見せた。

 上映期間を延ばす映画館も出ている。

 福岡市の映画館「福岡中洲大洋」は1月末から約200席の劇場でアンコール上映を行っていたが、24日は観客の大幅増を予想し、約300席ある館内最大の劇場での上映に急きょ切り替えた。午後0時30分からの第2回には約240人が詰めかけ、館内のロビーを埋め尽くすように行列ができた。同館の後藤哲生支配人(56)は「お客さんは通常の2倍以上。日本映画の快挙を実感します」と喜んでいた。同館は3月6日までの上映期間を数週間延長する計画だという。

(2009年2月25日07時03分 読売新聞)

URL:http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20090225-OYT1T00023.htm?from=nwlb



画像大反響「おくりびと」東北でも立ち見客

 東北でも「おくりびとフィーバー」が始まった。第81回アカデミー賞の授賞式で「おくりびと」(滝田洋二郎監督)が外国語映画賞を受賞してから一夜明けた24日、東北6県の映画館22館はほぼ満席。1日で合計5000人以上動員するなど、大きな反響が巻き起こった。

 MOVIX仙台では、この日の3度の上映はいずれも128人収容の客席が満席となった。同館の由井深華マネジャーは「午前中からチケット情報などの問い合わせが殺到し、対応に追われています」と話し、28日から3月6日までは1日4度の上映に増やし、同館で最大収容人数を誇る5番シアター(387人)での上映への変更を決定した。岩手の盛岡フォーラムでも1週間の上映延長を決め、一関シネプラザでは立ち見客が出るほど。秋田駅前シネマパレ1では、前日23日までは約50人だった観客が、この日だけで250人を記録した。

 平日にもかかわらず、受賞による報道で、あらためて同作に興味を持った多くの人でにぎわった。MOVIX仙台に訪れた、過去に娘を亡くしたという仙台市青葉区在住の女性も「見ておかなくてはと思って来ました。泣いてしまうと思います」。この熱狂ぶりは、しばらく続きそうだ。【由本裕貴】

 [2009年2月25日12時10分 紙面から]

URL:http://www.nikkansports.com/entertainment/cinema/news/p-et-tp1-20090225-464745.html



画像侍ジャパン 8-2 豪州に圧勝 2009.2.24 22:33

 WBC日本代表強化試合の日本対豪州で、4回裏生還した福留を迎える稲葉篤紀=大阪・京セラドーム(撮影・春名中) 3月に開催される野球の国・地域別対抗戦、第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で大会連覇を狙う日本代表は24日、大阪市の京セラドーム大阪に満員の3万3611人の観客を集めて豪州代表との強化試合を行い、8-2で勝った。

 28選手に絞り込まれた原辰徳監督(巨人)率いる「侍ジャパン」にとって、初の国際試合。先発したダルビッシュ有投手(日本ハム)は二回途中で降板したものの、2番手の岩隈久志投手(楽天)が好投。打線は手堅い攻撃で着々と得点を重ねた。3番に入ったイチロー外野手(マリナーズ)は内野安打1本を放った。

 日本は25日にも、京セラドーム大阪で豪州と対戦。WBCは3月5日に東京ドームで行われる日本-中国で開幕する。

URL:http://sankei.jp.msn.com/sports/baseball/090224/bbl0902242238014-n1.htm



画像「まだはもうなり、もうはまだなり」悪材料ばかり報じるメディアに洗脳されるな 第29回三原 淳雄[著] 公開:2009年02月11日 09:00

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 テレビや新聞などメディアによる世界不況の報道が過熱しているが、景気回復の兆しらしいものが出て来つつあることを考えれば、沈下する角度も緩やかになりつつあるようだし、ひょっとしたら底はもう打ったのかも知れない。(バックナンバーはこちら)


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◆ネガティブなメディア報道に惑わされるな

 崖っ淵に立って下を見ると、まるで吸い込まれてこのまま墜ちていくのではないかと、足もすくんでしまうという経験は多くの人がしたことがあるはず。

 しかし実際には墜ちてないし、無事にいまも生きている。その昔グランド・キャニオンに軽飛行機に乗って行ったことがあるが、気流も悪かったのだろうが、崖よりはるか下を飛んで揺れまくって生きた心地はしなかった。その恐怖のリスクをとったリターンが着陸後の壮大な景観だった(もっとも帰りも往き同様ひどい目にあったが)。

 今年に入ってからの世界各国市場のパフォーマンスのなかで、日本は何とほとんど最下位。あの中国ですら10%も上げているのに、わが日本は20%も下げている。

 年初からテレビや新聞などで悪いニュースばかりこれでもか、これでもかと流されたらまるで崖から下を見ているような心境にマインドコントロールされてしまったのだろう。崖の下が見えないほど恐怖心をそそるものはないのだから、とてもそこから飛び降りて株を買うなど恐ろしくて、そこで考えを止めてしまいたくなるのも人情だし、どうせなら底をついてから考えようとなるのも人の性であろう。

 先日も日本企業の75%が減益という記事を見たが、残る25%は増益か横這いという見方はないのも不思議である。

◆一筋の細い光

 そごうが本店を売却するとかで、まるで隕石でも落ちてきたように、それをトップ記事で伝える新聞もあるが、何も本店がなくなっても会社がなくなるわけではないし、これなど日本的なセンチメントの最たる記事だろう。

20年ほど前に三菱地所がロックフェラーセンターを買ったことがあるが、あの時はあの時でいまとは全く逆の騒ぎとなり 「アメリカの心をカネで買った日本」と、むしろ高値で買ってやったにもかかわらず、とんでもないことをしてくれたと、日本のマスコミは報じたではなかったか。

 アメリカ人にとっては、「持って帰りもできないものを、アメリカ人が買えない高値で買ってくれて有難い。当分は借り手となっても、その方が得。安くなったら買い戻せばいい」 と思ったはずだし、事実その通り安値で買い戻されてしまった。ものごとは両面から見る必要があるという好例である。

 いまは徒に目を暗闇の方にばかり向けるのではなく、次はどこから光が射してくるのかを探す努力が求められているように思える。

 つまりよくなるだろうという兆しを探すことだが、よく見ていれば細い光だがチラチラと見えてくるのではないだろうか。既にそれらしいデータもよく探せば出てきつつある。


◆まだはもうなり、もうはまだなり

 海運市況のバロメーターであるバルチック指数も高値から90%以上も値下がりしたところから反転しつつあるし、今回の騒ぎの元凶となったアメリカの住宅も、着工件数は最高時の五分の一にまで激減した。供給が減ってくればどこかで均衡してくるだろうし、住宅価格の値下がりと金利低下で購入する側にとっては好条件が整いつつある。

 ドライブを控えていたアメリカ人が、再びドライブを始めたようで、ガソリン価格も上昇しつつある、といった具合に底を打った感のあるデーターが散見され始めた。沈下する角度とスピードが早かっただけに、それに対応する企業や市場が混乱するのは当然であり、雇用の悪化や市場の乱高下はまだ続くだろう。

 しかし、兆しらしいものが出て来つつあることを考えれば、沈下する角度も緩やかになりつつあるようだし、ひょっとしたら底はもう打ったのかも知れない。

「まだはもうなり、もうはまだなり」とはよく言ったもので、改めてこの言葉を吟味してみる時だろう。

URL:http://moneyzine.jp/article/detail/128086

この記事へのコメント

  • 三四郎

    こんばんは。

    「マスコミ不況」とは言いえて妙ですね。「不況」や「窮乏」をネタにニュースを作り、それを売って収入を得ているのがマスコミだとしたらこれはもう、「社会悪」と言える存在ですね。「新聞など読まない」と言った麻生首相の見識はいいところを突いていると思います。
    2015年08月10日 16:51

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