北朝鮮ミサイルをめぐる駆け引き


北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射した際、ロシアの情報収集機が日米両国のミサイル防衛(MD)システムの運用を偵察していたことが分かった。

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ミサイル発射の前日の4月4日に、ガメラレーダーが飛翔体を探知したと誤報騒ぎがあったけれど、軍学者の兵頭二十八氏によると、なんでもガメラレーダーはシナの奥地まで探知できるほど凄い性能らしい

4月4日に誤探知騒ぎは、本当にロシアの人工衛星かなにかを「探知」した可能性があり、北朝鮮のミサイルは、日本の軍事能力を推し量るための「威力偵察」のように見えるとも、兵頭氏は4月9日の段階で自身のブログで指摘していたのだけど、どうやらビンゴだった可能性が高いようだ。

ひとつのミサイル発射によって、実に様々な駆け引きが行なわれているというのが現実。日本の速報体制もモニタリングしていたのだろう。

今回の日本の迎撃体制その他一連の動きについて、彼らがどう判断しているか分からないけれど、彼らが、日本のMD体制がしっかりしていて、ノドンを撃っても片っ端から迎撃されると見れば、迂闊にミサイル攻撃はせずに内部工作に力を入れるだろうし、MDが大したことないとみれば、ミサイル攻撃の可能性は高まることになる。

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Wikipediaによると「威力偵察」は、威力偵察とは部隊を展開して小規模な攻撃を行うことによって敵情を知る偵察行動となっているから、たとえば軽いテロ攻撃なんかをして、政府や民間人の対応力、現場のパニック具合なんかを観察することで、実際に本格的な攻撃をした場合にどれくらいの効果がありそうかを推測することだってできる。

先日の14日に、京浜急行が停電で一時全線不通になったことがあった。雑色~六郷土手間の架線に工事用のはしごが接触したことが原因だったらしい。日本の大都市は鉄道網がしっかりしているから、ただちに振り替え輸送が効いてある程度のバッグアップがされるけれど、それもそうした事態にきちんと対処できるノウハウがあってのこと。

もしこれが、架線事故ならイザ知らず、これが工作員なんかによるテロだったとしても落ち着いて対処できるだろうか。

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今回のミサイル発射でれまで以上に日本人の国防意識が高まっているけれど、それは日本のみならず周辺国でも同じ。

韓国も7月に人工衛星を搭載したロケットを打ち上げる計画を発表した。「KSLV―1」と呼ばれる韓国製のロケットは、全長約33メートルの2段式。ブースターの1段目はロシアと共同開発。2段目は韓国独自で開発したという。

表向きは人工衛星打ち上げだけれど、事実上、北朝鮮のテポドン打ち上げへの対抗であることはほぼ間違いないだろう。人工衛星を、ちゃんと軌道に乗せることができれば、技術の高さを誇示することになるし、北朝鮮に対する報復手段を持っていると証明することになる。

以前「覚悟のススメ」のエントリーで日本は北朝鮮と半分戦争状態にあると自覚すべきではないかと言ったけれど、周辺諸国も巻き込んだ緊張状態が高まっていることは事実。なにやら東アジアがキナ臭くなってきた。

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画像露軍機がMD網偵察 北が発射時に情報収集機飛行 2009.4.16 01:30
露軍機がMD網偵察 北が発射時に情報収集機飛行 2009.4.16 01:30

 北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射した際、ロシアの情報収集機が日米両国のミサイル防衛(MD)システムの運用を偵察していたことが15日、分かった。北朝鮮からの発射時間帯の事前通報をもとに日本海で待機。日米のレーダー網が実戦モードで照射した電波の周波数帯や、MD運用に伴う自衛隊各部隊の役割分担に関する情報を集めたとみられる。日本海を舞台にした激しい情報戦の一端が浮き彫りになった形だ。

 偵察飛行を行っていたのは、ロシア空軍の電子情報収集機「IL20」。防衛省によると、IL20はこれまでにも日本周辺への飛来が確認されている。先月にも2度、日本海を偵察飛行しており、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)している。

 北朝鮮のミサイル発射は今月5日午前11時半。IL20はその約30分前に北海道沖から日本海を南下し、北朝鮮が設定したミサイルの1段目ブースター(推進エンジン)の落下危険区域の上空を通過した。発射時には、さらに南下したところで待機していた。

ミサイル発射を受け、探知・追尾のため、海上自衛隊のイージス艦3隻のSPY1、地上に配備した空自の2基のFPS-5、4基のFPS-3改のレーダーが一斉に照射。米軍も日本海と太平洋に2隻ずつ展開していたイージス艦、青森県に配備しているXバンドレーダーを稼働させた。

 IL20はMDでの各レーダーの電波の周波数帯、照射方法や探索パターン、レーダー同士の任務分担などを確認したとみられる。周波数帯を把握されると、妨害電波でレーダーが無力化される恐れがある。

 MD任務の際、イージス艦はレーダーの機能をミサイル探知にシフトさせ、航空機などを警戒する防空能力が手薄になる。航空機やほかの護衛艦のレーダーで防空能力を補完するとされ、IL20は海・空自の部隊の連携などMDでの「戦い方」を把握。海自のEP3、空自のYS11Eといった電子偵察機の情報収集任務にも注目していた可能性が高い。

 情報収集機が飛来した場合、訓練であればレーダーの照射を控える。だが、今回は北朝鮮の発射に対処する実任務だったため、自衛隊はレーダー網をフル稼働させざるを得なかった。


 空自戦闘機はスクランブルで警戒し、IL20は領空侵犯はしていない。IL20は2、3時間にわたり、日本近海で偵察を続け、隠岐の島(島根県)付近まで飛行した後、ロシアに戻っていった。

 北朝鮮は発射当日、米中露3カ国に発射時間帯を事前に通報したとされ、ロシア空軍は周到にIL20による偵察飛行の計画を立てたとみられている。

URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090416/plc0904160132003-n1.htm



画像バイスタティック・レーダー 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

バイスタティック・レーダー(Bistatic radar)とは、レーダー波の送信機と受信機を離して設置し両者間を通信で結んだ、主に軍事用のレーダ・システム。

概要
ステルス機はレーダー電波の放射された方向とは異なる方向に反射させる工夫をしているが、この異なる方向の先に反射波を受信する専用レーダーがあればステルス機でも反射波を捉えることが可能となる。このためのレーダー・システムとして開発された。送信機と受信機を離して設置されており、両者間を通信路で結ぶことで、送信波の情報を受信機側に知らせたり、受信側から送信ビームの方向を指定したり送信の中止などを連絡できる。通常のレーダをモノスタティック・レーダーと呼ぶ。

長所 [編集]
バイスタティック・レーダーの技術を使えばステルス機をレーダで捉えられる。
敵は受信機の位置が容易に判らないため、送信機へ向けてノイズ波や欺瞞波の妨害波を放射されても探知に影響を受けずに済む。
容易に受信機の位置を移動できるため、さらに位置の特定は困難に出来る。
送信機と受信機の機種・メーカーの組み合わせが比較的自由になる可能性がある。
送信機と受信機が同一場所にある従来型レーダーをそのまま使用したままで、それをバイスタティック・レーダーの送信機として利用し、受信機を新たに別の場所で運用することでコストや手間を削減できる可能性がある。

課題と短所 [編集]
送信側と受信側が高度に同期を取ることが求められる
通常の送信受信ビームが同一直線上に重なるレーダーでは、各瞬間に探知できる範囲は線状になるが、バイスタティック・レーダーでは送信ビームと受信ビームが異なった方向を向いているため探知できるのは2つのビームの交点だけであり、そのままでは探知の効率が著しく悪化する。
システムが複雑になるという点も短所である。送信機側か受信機側のいずれかが機能を停止することでバイスタティック・レーダー・システム全体が機能を失う。


発展技術 [編集]

マルチスタティック・レーダー [編集]
バイスタティック・レーダーの一種であるマルチスタティック・レーダー(Multistatic radar)は少なくとも3つの互いに離れた装置から構成される。2つの送信機と1つの受信機、1つの送信機と2つの受信機、2つ以上の送信機と2つ以上の受信機、という組み合わせのいずれかである。1つかそれ以上の受信機側で、1つかそれ以上の送信機から放射されたレーダー波の反射を受信し、分析を行なう。

擬似モノスタティック・レーダー [編集]
HFレーダー・システムでは送信機と受信機が電気的な分離のために数十km離れていることがあり、一見、バイスタティック・レーダーのようだが、レーダー覆域は1,000~5,000kmにも及ぶので、実際にはバイスタティック・レーダーではない。このようなレーダー・システムは擬似モノスタティック・レーダー(pseudo-monostatic radar)と呼ばれる。

前方散乱レーダー [編集]
バイスタティック・レーダーの一種である前方散乱レーダー(Forward scatter radar)は、探知対象物を囲うように送信機と受信機がレーダー覆域の両端に置かれて送信ビームと受信ビームはほぼ向かい合わせに向けられる。送信されたエネルギーが探知対象物によって散乱をうける。前方散乱レーダーはバビネーの原理によって散乱はモデル化でき、送信機によりステルス塗装や形状が影響せずに航空機のシルエットが見えてレーダー反射断面(Radar cross section、RCS)がそのまま決められることで、ステルス航空機に対して対抗手段になる可能性がある。このモードでのレーダー反射断面はσ=4πA²/λ²で計算できる。Aはシルエットエリアであり、λはレーダー波長である。しかし、距離計測と方向、ドップラー偏移に関する情報量はきわめて限定されてしまうため、位置の特定や追跡は前方散乱レーダーにとってはとても困難なものとなる。これらの変数は囲いの中の対象の場所に関係なくすべてゼロになる傾向がある。

URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC



画像偵察 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

概要
作戦行動には基本的に作戦地域についての情報と敵部隊についての情報の二種類が必要となり、特に後者の情報は流動的であるために逐次更新することが必要となる。偵察はこれら情報を収集することを目的とした活動である。主に小隊、中隊に置かれている偵察部隊がこの任務につく。偵察には隠密偵察と威力偵察がある。隠密偵察とは敵に察知されることなく行う偵察行動であり、威力偵察とは部隊を展開して小規模な攻撃を行うことによって敵情を知る偵察行動である。

なお、敵の存在の有無が分からない状況で、敵の有無や位置を探るのを捜索、敵の存在はほぼ判明している状態で位置を探るのを索敵、敵の位置が判明している状態で敵の状況を探るのを偵察・斥候などと使い分ける場合もある。

URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%81%B5%E5%AF%9F



画像京急停電、運転見合わせ 2009.4.14 14:30

 14日午後1時ごろ、京浜急行で停電が発生し、品川-神奈川新町の上下線と、空港線、大師線の全線で運転を見合わせた。

 京急によると、駅と駅の間では計11本が線路上に立ち往生し、一部の電車では乗客を線路上に降ろして近くの駅まで誘導した。

 このほかの区間では折り返し運行し、JR線や東急電鉄などへの振り替え輸送も実施した。停電の原因を調べている。

URL:http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/090414/dst0904141432012-n1.htm



画像京浜急行、運転を再開…停電の原因は工事用はしごの接触

 停電で一部運転を見合わせていた京浜急行線は14日午後3時43分、泉岳寺―神奈川新町駅間、羽田空港へ向かう空港線全線と大師線全線の運転を再開した。

 京浜急行によると、雑色―六郷土手駅間の架線に工事用のはしごが接触したのが停電の原因。

(2009年4月14日16時12分 読売新聞)

URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090414-OYT1T00610.htm



画像停電に伴う列車の運休について(2009/4/14)

 本日13時02分頃、雑色~六郷土手間の架線に工事用のはしごが接触し、停電が発生しました。それに伴い、現在品川~神奈川新町間上下線、空港線・大師線全線において運転を見合わせております。
 現在、復旧作業を進めており、15時30分頃運転再開見込みです。

 ご利用のお客様には大変ご迷惑をお掛けしておりますことを深くお詫び申しあげます

URL:http://www.keikyu.co.jp/_tmp_news_kouhou/20090414.shtml



画像2009年04月15日 京浜急行、停電

 4時からは回収業者、その前3時には住宅管理会社と修繕担当者が来ることになったので、12時半に出掛けた。羽田空港行きに乗り、大門を過ぎた所で車内放送があった。

「只今、京浜急行は停電で運行を中止しています。この電車は泉岳寺止まりに変更になりました。なお、現在京浜急行への乗り入れは、行われておりません。振り替え輸送をご利用下さい」

 えっ何でぇ~?どうしよう?何処まで京急は止まってンだろう?取り敢ずJRで横浜行って、まだダメなら新杉田へいって、八景に行くか。こりゃあ時間がかかりそうだ。もっと早く解れば今の「大門」で乗り換えたのに…「三田」じゃあ道が解らないし、「五反田」から「品川」じゃァもっと時間かかる(後続も、他の駅で時間調整していて来ない)し…。

 「泉岳寺」から「品川」まで歩いた。「品川」から京浜東北に乗る。もう、2時近くなっちゃってるよ。
 「横浜」に着いた。どうやら京急は動いているようだ。「振り替え乗車券」のお陰で、此処までは運賃がかからない。

 下りは三浦海岸までだが、上りは「神奈川新町」までしか動いてない。ダイヤの乱れで、本数が少なく、八景には3時丁度の到着。連絡を入れると、今、管理員と修繕業者が到着したという。

 昨日、この口で時間に遅れるのは人間として失格だと言ったばかりで、5分の遅刻をしてしまった。でも、これこそ不測の事態でしょ、オイラの所為じゃないよゥ90分のところ、150分もかかったンだから。1時間も余裕みて出掛けたンだからネ。オイラが悪いンじゃないと、言い訳しておきます

URL:http://nukikiuti-no-ryu.seesaa.net/article/117493143.html



画像韓国もロケット打ち上げへ 7月、人工衛星を搭載 2009年4月15日21時24分

 【ソウル=牧野愛博】韓国は7月末、同国初の人工衛星搭載ロケット「KSLV―1(ローマ数字)」を南西部の羅老宇宙センターから打ち上げる。15日から同センターで最終段階の試験が始まった。

 北朝鮮は5日のミサイル発射で人工衛星の軌道投入に失敗しており、「KSLV―1」打ち上げが成功すれば韓国は北朝鮮を抜いて、10カ国目の「自前ロケットによる人工衛星打ち上げ国」となる。

 「KSLV―1」は全長約33メートルの2段式ロケット。ブースター(推進装置)の1段目をロシアと共同開発し、2段目は韓国が独自に開発した。

 北朝鮮が98年に長距離弾道ミサイル「テポドン1」を発射したことを受け、韓国は05年までの「KSLV―1」打ち上げを目指してきたが、計画は難航した。


URL:http://www.asahi.com/international/update/0415/TKY200904150330.html

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