近づく総選挙(内閣支持率と政局について 補追1)

 
4月7日のエントリー記事に丸まる子様からコメントをいただいたので、補追としてエントリーしてみたい。

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麻生首相は4月6日の夜、自民党東京都連のパーティーで「近々行われるであろう衆院総選挙」と述べたそうだ。

確かに支持率が回復傾向にある今が衆院解散のいいタイミングかもしれない。もちろん民主党が西松事件で弱っているのを見越してのことだろう。

3月30日の、次期首相にふさわしい人物はだれかという世論調査では、西松事件前の調査(2/23)で13.4%とトップを走っていた小沢党首は急落して5位に転落、変わって民主党岡田副代表が6.5%の支持を集め、3位に躍り出ている。

なぜ急に岡田氏が、と思うのだけど、2/23までの世論調査では岡田氏は調査対象ではなく、西松事件後の3/9の調査から対象となったようだ。

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マスコミはいけしゃあしゃあと岡田氏が急浮上したなんて言っているけれど。つまるところ、西松事件直後の時点で、ポスト小沢として岡田氏が民主党内でリストアップされたのではないだろうか。

これまで調査対象でなかった岡田氏が、急に調査対象になるあたり、出来レースとまでは言わないけれど、もう既にレールが引かれているようにさえ思える。世論調査では申し合わせたように、岡田氏は民主党ではトップの支持率を集めている。

いくら小沢党首の人気が急降下したからといって、急に調査を始めていきなり民主党でトップの支持を集めるほどの人望がある人であれば、なぜ最初から調査対象に入れておかなかったのか。

岡田氏はまがりなりにも一度は党首を努めたことのある人物。西松事件後に急に調査対象になるのは、やはり不自然だろう。それとも余程、小沢党首の次期総理が間違いないから、他の民主党候補はアンケートを取るまでもないと思っていたのか。

電話調査の折に、特定の候補者が調査対象だったり、対象じゃなかったりするということは、候補者は聞く側の都合で自由に選べるということだから、誰を対象にしているか、という時点で意図が透けて見えてしまう。

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今となっては、小沢民主党の評判は落ちている。12日に投開票の秋田県知事選でも民主党の苦戦が伝えられている。負ければ、小沢党首の辞任論が再燃するとの観測もある。だから秋田県知事選の結果如何では、小沢代表辞任、新党首選出の可能性は十分にある。

では誰がが選出されるかというと、代表選が行われなければ、やはりかなりの確率で岡田氏ではないかと見る。世論調査なるもので下準備はできている。というよりは、代表戦をやっている時間的余裕なんてないから、岡田氏の党首選出への規定路線を引いているとみるべきではないかとさえ。

麻生総理も、もちろんそんなことは承知しているだろう。だから解散を匂わせて揺さぶりを掛ける。一番いいのは、民主党内が分裂してゴタゴタしている間にさっさと解散総選挙をやってしまうこと。

党首がしっかりと党内を掌握できないと、選挙で訴えるべき争点も纏まらないし、ましてやマニフェストなんて書けたもんじゃない。執行部も固まらなければ、選挙対策だって決まらない。そんな状態で選挙に勝つことは難しい。

麻生総理は、民主党内の情勢を注視しつつ、絶好のタイミングを計っているように見える。7日の朝には、与党幹部の会談が行われた。総選挙のための会合であると見られている。

いよいよの時が近づいている。

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画像麻生首相:「近々行われるであろう総選挙」発言にどよめき

 麻生太郎首相が6日夜、自民党東京都連のパーティーで「近々行われるであろう衆院総選挙」と述べ、会場がどよめく一幕があった。

 7月の都議選と併せて「自民党に熱烈な支援を」と呼びかける中での発言だが、「近々」の具体的時期には触れなかった。

 首相はこれまで解散時期に言及するのを避けてきただけに、09年度補正予算案の編成に絡めて「5月解散説」も飛び交う中での発言は憶測を呼びそうだ。【影山哲也】

URL:http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090407k0000m010145000c.html



画像自民・森元首相、伊吹元幹事長、公明・太田代表が会談 解散・総選挙の日程を協議か

麻生首相が発した「近々解散」。支持率回復とともに「解散ムード」が強まってきた。

7日朝、与党幹部の会談が行われた。

そのメンバーは、自民党の森 喜朗元首相と、伊吹派会長の伊吹文明元幹事長、連立与党・公明党の太田昭宏代表だった。伊吹元幹事長は、会談の内容について、「福田政権の昔話とか」と話した。

伊吹元幹事長は、あくまで「昔話」としたものの、永田町では解散・総選挙の日程について話し合ったという見方が有力となっている。
6日夜、麻生太郎首相は自民党東京都連のパーティーで、「近々行われるであろう。衆議院総選挙に。近々行われるであろう」と、総選挙が近々行われると発言した。

また、選挙を取り仕切る古賀 誠選対委員長も、別のパーティーで「解散・総選挙、まさに秒読みでございます」と話し、補正予算成立前の解散もあり得ると述べた。
麻生首相が出席した都連のパーティーでは、「熱烈峻厳(しゅんげん)」と書かれたキャッチフレーズについて、石原 慎太郎都知事は「熱烈峻厳、総理はこの字読めるだろうな」と述べた。

支持率の回復を背景に、永田町では、麻生首相「5月選挙」に踏み切るのではとの見方が出ている。
7日の衆議院本会議では、公明党の太田代表と7日朝に会談したばかりの森元首相が、麻生首相と真剣な表情で話し合っていた。

にわかに吹き始めた「解散風」に、自民党の佐藤 ゆかり衆院議員は「そのときの風によって、どうなるかわかりませんから」と述べた。
自民党の片山 さつき衆院議員は「解散時期は総理の判断ですから、(早期解散も)1つの考えだと思います」と話した。

自民党の山本一太参院議員は「どこでやっても近々だと思うんですね。わたしはぜひとも、5月に解散総選挙で、信を、国民の審判を仰いでいただきたいなと」と語った。

一方、民主党幹部は6日夜、東京・文京区の鳩山会館に国民新党の亀井静香代表代行らを招き、花見をした。
しかし、小沢一郎代表は参加しなかった。
7日、定例の記者会見に臨んだ小沢代表は「(麻生首相は)補正を提出すると言っていますから、その後に選挙があっても大丈夫なように、その態勢を全面的にとっていたきたい」と述べた。

URL:http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00152638.html



画像西松追い風で自民220議席!? 総選挙“衝撃予測”

 次期総選挙で自民党が220議席も-。週明けの永田町でこんな衝撃的な情報が広まった。現時点では出所不明のデータだが、西松建設事件の追い風で、麻生太郎内閣の支持率も急回復しており、あり得ない話でもない。これに符合するかのように、首相や自民党幹部から6日、解散・総選挙に意欲的な発言が続々と飛び出した。

 驚くべき情報が流れたのは6日午後。「最近、ある選挙情勢調査で、自民党220議席という結果が出たらしい」というもので、与野党の選挙担当者だけでなく、内閣官房にも未確認情報として伝わった。

 もし、自民党が220議席を獲得できれば、基礎票が固い公明党は最低でも25議席は計算できるため、自公与党で過半数241議席を超え、政権維持を果たすことになる。

 小沢一郎代表の下で「政権交代」に邁進してきた民主党関係者は「少し高すぎる印象だが、西松事件や北朝鮮のテポドン発射の影響は大きい。(西松事件発覚後の)先月中旬、自民党の調査で『自民党205議席』という結果が出たと聞くが、さらに自民党は回復しているのか…」と危機感を強める。

 この情報を裏付けるかのように、日本テレビが3日から5日まで行った世論調査では、麻生内閣の支持率は28.2%と先月から9.4ポイント上昇。不支持率は54.4%と、先月より12.7ポイント下がった。

 また、首相と民主党の小沢代表のどちらが首相にふさわしいかについては、首相が43.3%で、16.4%の小沢氏をダブルスコア以上引き離した。

 昨年9月の発足以来、麻生内閣は補正予算案をめぐる迷走劇や、首相の漢字読み間違いが続発し、支持率は下降の一途だった。2月の中川昭一前財務・金融担当相のもうろう辞任直後には、「自公で200議席届くかどうか。下野は避けられそうにない」(自民党中堅)というムードだったが、この1カ月半で情勢は大きく変わったといえる。

 こうした追い風に気をよくしたのか、首相は6日夜、都内で開かれた自民党東京都連の会合で、「来る7月の東京都議選ならび、近々行われるであろう総選挙に、自民党に熱烈な支援をいただいている皆さまに大勢お集まりいただき、ありがとうございます」とあいさつし、出席者からどよめきが起こった。

 自民党の古賀誠選対委員長も同日、「任期満了まで待たなくても、やるべきことを積み上げれば、首相に決断いただく環境ができあがる」と述べ、今年度補正予算成立前の解散もあり得るとの見方を示した。

 ただ、西松事件をめぐっては、東京地検特捜部が自民党の二階俊博経産相側への内偵捜査を進めている。展開次第では、追い風が向かい風に変わることもありそうだ。

URL:http://www.zakzak.co.jp/top/200904/t2009040702_all.html



画像小沢辞任論“再燃”必至…秋田県知事選、民主支持劣勢 配信元:2009/04/07 07:22更新

 民主党の小沢一郎代表が、再びがけっぷちに追い込まれ始めた。新人4人が立候補している秋田県知事選(12日投開票)で、民主党系候補が自民党系候補にリードを許しているのだ。先の千葉県知事選に続いて「秋田決戦」で連敗すれば、小沢氏の進退問題が再燃するのは必至と言える。

 秋田県知事選は県連レベルとはいえ、自民、民主両党の対決、さらには野党分裂の構図となっている。無所属で前秋田市長の佐竹敬久氏(61)を支持するのが自民党県連と社民党県連。これに対し、民主党県連と国民新党県支部が支持するのは無所属の前小坂町長、川口博氏(61)だ。

 西松建設の違法献金事件をめぐる「政治とカネ」の問題、さらには小沢代表の「続投」の影響が注目されるが、共同通信社など各種報道機関の調査によると、連合秋田の推薦も得た佐竹氏が一歩リードしており、民主の川口氏が追い上げる展開。共産党公認の藤本金治氏(62)や元羽後町長の佐藤正一郎氏(56)は苦戦している。

 とりわけ小沢氏の代表続投を疑問視する声が少なくなく、読売新聞社の世論調査では、小沢氏が公設秘書の起訴後も代表を続投していることについて「納得できない」が66%。「納得できる」の25%を大幅に上回った。

 民主党の執行部はあくまでも小沢代表を支える構えだが、厳しい世論を意識してか、辞任を求める声も再びくすぶり始めた。

 藤井裕久最高顧問は5日の民放番組で、「検察のやり方の問題と政治とカネの問題とが絡まっているが、これは峻別すべきだ」と主張し、起訴時のタイミングなどで代表を辞任すべきだったとの考えをほのめかした。そのうえで「(小沢氏に対し国民から)根深い不信感が出ていることは事実。結論は本人が適切に考えられる」と突き放した。

 当の小沢氏は、秋田県知事選などについて、「地方のいろいろな事情が絡み合っており、あくまで県連が主体にやっていくことだ」と自らの進退には結びつかないとの考えを示している。ただ、千葉県知事選に続き秋田県知事選に連敗すれば、代表辞任論が噴出するのは必至。

 小沢氏は自らの進退について「次期衆院選で政権交代する。そのことをすべての判断基準にして考える」と重ねて強調しているが、そこまで世論や党内の空気が許すかどうか-。

URL:http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/240106/



画像【産経・FNN合同世論調査】小沢氏、岡田氏に後塵…首相にふさわしい政治家 3月9日 20時51分配信 産経新聞

 「首相にふさわしい政治家は」という設問では、今年1、2月の調査で1位だった民主党の小沢一郎代表が、西松建設の違法献金事件で公設秘書が逮捕された影響もあり、一気に5位まで順位を落とした。小沢氏は民主党内でも、岡田克也副代表に1・8ポイント差で後塵を拝しており、人気凋落は明らかだ。代わって、すでに引退を表明しているが、郵政見直しなどに絡んだ発言でも注目された小泉純一郎元首相が再び首位に返り咲いた。

 岡田氏は前回は調査対象ではなかったが、違法献金事件後に「ポスト小沢」候補に急上昇した。とはいえ、後継と目される岡田氏、鳩山由紀夫幹事長、菅直人代表代行はともに一けた台の支持しか集めておらず、自民党内の「麻生後継レース」と同様に、どんぐりの背比べの様相だ。

 自民党内では、小泉氏についで支持を集めたのが、3ポスト兼任で政策通として存在感を増している与謝野馨財務・金融・経済財政担当相や、知名度の高い舛添要一厚生労働相。党最大派閥の町村派会長に復帰した町村信孝前官房長官は1・5%とふるわなかった。

URL:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090309-00000606-san-pol



画像キーマンは「岡田、前原氏」 うごめく新体制の思惑 配信元:2009/03/07 02:15更新

 小沢一郎民主党代表(66)の公設第1秘書、大久保隆規容疑者(47)が逮捕された西松建設の巨額献金事件で、民主党内の「小沢で結束」の空気に微妙な変化が生じつつある。

 小沢擁護派だった中堅幹部は6日、「週末に議員たちのマグマがたまり、週が明けると風向きが変わるかもしれない」と語った。

 週末に地元に戻る議員たちが「小沢ショック」の影響を目の当たりにすれば、「静」を決め込むわけにはいかなくなる。マスコミ各社もこの週末、大久保容疑者逮捕後初めての世論調査を予定している。

 菅直人代表代行(62)もひそかに、「小沢辞任」を想定した新体制の検討に入った。

 代表空席のまま、現執行部の菅氏と鳩山由紀夫幹事長(62)に、党内で最も待望論が強い岡田克也副代表(55)を加えた「新トロイカ体制」をつくる案が練られている。「衆院選前に代表選をやっている時間的余裕はないという大義がある」

 菅氏が主宰するグループのベテラン議員はこう打ち明ける。そこには岡田氏を抱き込むことで、小沢氏との連帯責任を問われる現執行部総退陣を回避したい菅氏の思惑も透けて見えてくる。

 だが、岡田支持派が黙認するわけがない。党内では24日に予想される大久保容疑者の起訴を待たずに「小沢降ろし」が“解禁”され、民主党の年中行事だった内紛が勃発する様相を呈している。

 「ポスト小沢」には、前原誠司副代表(46)や、昨年9月の代表戦で出馬表明しながら最終的に断念した野田佳彦広報委員長(51)、枝野幸男元政調会長(44)のほか、年金記録問題や居酒屋タクシー問題で名をはせた長妻昭政調会長代理(48)の名前も挙がっている。

 キーマンとなる岡田氏と前原氏は8日から13日まで、党内の喧噪を避けるかのようにベトナム、シンガポール、インドネシア3カ国を歴訪し、シンガポールのリー・シェンロン首相ら政府要人と会談する。

 ベトナムではホアン・チュン・ハイ副首相ら、インドネシアでは地方代表議会議長らと会談。日系企業が進出している工業団地なども各国で視察する予定だ。

 しかし小沢氏と距離を置く中堅議員はこう語った。

 「動きが出れば、岡田氏、前原氏には緊急帰国してもらう。彼らも分かっている」

URL:http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/229074

この記事へのコメント

  • オルファクトグラム

    初めてコメントさせていただきます

    私は、「次期首相にふさわしい人物」というアンケートに
    非常に懐疑的です。
    そもそも、日本は大統領制ではないので、国民が選出するのは
    政党及び国会議員になるわけで、人気投票をして政策論争を避けるメディアの姿勢が見え隠れします(民主の政策は突っ込み所満載ですし)
    自民は明確に派閥があり、分散します。民主は党首と次席位で割合も常に12%程と決まっている
    この指標を報道で頻繁に乗せて「自民は人材不足、民主が一番望まれている」と来られたらもう、世論誘導以外の何物でもないでしょうに
    2015年08月10日 16:51
  • 日比野

    こんばんは。こちらこそ、始めまして。コメント有難うございます。
    私も世論調査なるものには疑問を持っています。

    政策論争をしないで、いつまでも逃げていては、損をするのは国民ですから、核保有議論でもそうですが、TV新聞の世論調査とネット調査での乖離は激しいです。
    あと10年もすれば、世論はネットが主体となって、今と逆転するような気がします。
    2015年08月10日 16:51

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