ここにきて、麻生内閣支持率が回復してきた理由は、敵失である西松建設献金問題も多少はあるかもしれない。
だけど、本当の意味で支持率を回復させるには、与党が経済対策において間違えないことに勝るものはない。なんだかんだ言っても、正しい経済対策をやって、実際に景気を回復させることが一番。
去年は定額給付金だけクローズアップされて、散々マスコミから叩かれていたけれど、定額給付金以外の経済対策を打っていたし、その定額給付金も実際に配られ始めるとそんなに評判は悪くない。休日一律1000円の高速料金の効果も出てきているし、贈与税の軽減とかこれでもかというくらい経済対策を進めている。
麻生総理は、平成21年度の予算が通るや否や、もう大型補正予算の検討を指示している。
与党が正しい政策を取っているときに、野党がそれに対決しようと思えば、正しくない政策を出すか、審議を拒否するか否決するしかない。本当はより正しい政策を出すべきなのだけれど、それだと向かう方向が同じだから、対決にはなりにくい。
これまでの小沢民主党は、審議拒否や、参院否決を繰り返して対決姿勢を取ってきた。流石に間違った政策は出しにくかったのだろう。昨年可決した経済対策関連法案のかなりの部分は参院否決後の衆院再可決だった。
だけど、粘りに粘った麻生総理が篭城戦を耐えて、持久戦に持ち込んだ結果、予算が通って、ようやく経済対策の実効が目に見える形で出てくるようになった。
民主党およびマスコミが総動員で短期決戦に持ち込んで政権奪取する作戦は、予算が通った段階で殆ど潰えてしまった。
短期決戦であれば、その場の勢いに乗るとか、奇襲を仕掛けるなりしても勝つ確率は高くなるのだけれど、長期戦になれば、やはり王道でなくちゃならない。奇策はあくまでも奇策であって、奇抜な期間が過ぎれば効力は消える。
与党が経済対策予算を通して、経済対策の実効が見えてくればくるほど、民主党はそれに反対できなくなってくる。審議拒否などすれば、国民から景気の足を引っ張る抵抗勢力だと見られてしまう。
麻生総理は3月31日の記者会見で、平成21年度第1次補正予算案に対する民主党の対応次第によっては解散も視野に入れる、と見事なタイミングで布石を打った。
それに対して、民主党の山岡国対委員長は4月1日に民主党の会合で、徹底審議を求める方針を表明して、意図的な(審議の)引き延ばしはしないと語ったそうだけれど、こうなってしまっては、そう言うしかないだろう。
漸くにして、政策論争が始まることになる。だけど、民主党が全国行脚して政策を説いて回ったかもしれない支持層はさておき、これまで民主党はいくらでも政策を訴える機会があったのに国会の場では「政権交代だ」としか言わなかった。
民主党を応援していたマスコミもKY(漢字読めない)だの、ホテルのバーがどうだの、麻生総理のあげ足取りしか報道しなかったから、テレビの視聴者は、民主党の政策なんか誰もしらない。知らせたければ、一から始めるしかない。それに今ある民主党の支持層だって、景気がどんどん回復すれば、どうなるか分からない。
民主党がこの半年間、政権交代だとしか言わなかった事が、今度は自分達のハンデとなって降りかかってきてる。
与党の経済対策は、これから目に見える形で進んで、実効をあげてくるから、民主党は今からネジを巻いて政策論争をして、それをしっかりと国民に知らせる努力をしなければ、時間と共にどんどん不利になってゆく。
民主党は正念場を迎えている。


麻生太郎首相が3月31日の記者会見で、追加経済対策を柱とする平成21年度第1次補正予算案に対する民主党の対応次第で、「5月衆院解散」の可能性を示唆したことで1日、与野党に動揺が広がった。麻生首相は「状況で判断する」としているが、与野党内の右往左往は続きそうだ。
与党では1日、「5月解散」に備える声があがった。麻生首相の女房役である河村建夫官房長官は1日の記者会見で「(平成21年度予算成立によって景気対策のための)3段ロケットが完成したことで解散権を得たという気持ちではないか」と述べ、支持率低迷で守勢に回っていた麻生首相が、ようやく解散権を取り戻したとの認識を示した。
首相に近い自民党幹部は「5月解散か、7月のサミット(主要国首脳会議)後解散のどちらかだ。民主党の出方次第で5月も十分あり得る。党内は走り出した」と語った。
政府・与党は当初、平成21年度補正予算案を大型連休後の5月上旬に国会提出する予定だった。だが、与党国対は、補正予算案を27日にも国会に提出し、大型連休前に財政演説と代表質問を終えて、連休明けに衆院予算委の審議に入る日程の検討に入った。「解散カード」を有効なものにしようとのねらいがある。
与党には「首相のねらいは民主党の牽制(けんせい)と求心力回復だ。サミットにも確実に出たいはずだ」(自民党幹部)と、解散はサミット以降との“冷静な”見方もあるが、首相に批判的な自民党議員からも1日、「5月解散」を定した発言が相次いだ。
武部勤(つとむ)元幹事長は自らが主宰する議員グループ「新しい風」の会合で「首相が会見で言ったことは的を射た話だ。勝負どころは今だ。5月には解散・総選挙の可能性が高いので積極果敢にやってもらいたい」と若手にハッパをかけた。
塩崎恭久(やすひさ)元官房長官も日本記者クラブの記者会見で、麻生首相の下で衆院選に臨むことについて「5月解散なら当然そういうことになる」と語った。
与党議員には、西松建設の違法献金事件で民主党が小沢一郎代表の進退問題で動揺する間に総選挙を戦おうとの思いがある。衆院選が7月12日投開票の東京都議選と重なるの嫌う公明党の幹部の1人は「5月中旬の解散、6月7日投開票がぎりぎりだ」と語った。
ただ、献金事件が自民党にも波及すれば「5月解散」どころではなくなり、「麻生降ろし」が再燃する恐れもある。
◇
■小沢氏「あり得る」 補正検証 民主も強気
民主党の小沢一郎代表は1日夜、都内で開かれた党若手議員らの会合で、衆院解散の時期に関して「先送りすれば潮目が変わる。向こうは5月にやりたいだろう」と述べ、麻生太郎首相が早期の解散に踏み切る可能性があるとの見方を示した。
一方、鳩山由紀夫幹事長は同日、「次の内閣」の会合であいさつし、麻生首相の発言について、「『殴ってくれれば、あめ玉をやるよ』という話」と、民主党に審議拒否を促し、世論に不信感を広げたうえで、衆院解散を仕掛けようとする首相の狙いを皮肉った。そのうえで、「党利党略を超えて、われわれは早期解散を望んでいる」と強気の姿勢をみせた。
今国会は西松建設の違法献金事件以降、与党ペースで進んでおり、民主党は攻め込めずにいた。国対幹部は「政府・与党に攻勢をかけるカードをみすみす失った」と悔しがる。
このため、国会運営での巻き返しを狙い、国対幹部らによる会合を1日に開き、失業対策や金融機関の貸し渋り対策のほか、年金記録問題などに関する検証チームを党内に設置することを決めた。
山岡賢次国対委員長は、この会合で、「補正予算案が国民のためになるなら、すぐ採決に応じる。だが、(効果がない経済対策の)繰り返しなら抵抗する」と述べ、検証結果を踏まえ、経済効果が低いと判断すれば、審議引き延ばしも辞さない考えを示した。
民主党が強硬姿勢をちらつかせている背景には、献金事件に伴う小沢氏の進退問題が、とりあえず沈静化した事情があり、幹部の一人は「今月からはギアチェンジだ」と息巻く。
ただ、徹底抗戦には、慎重論も根強い。「『民主党は、経済状況に配慮せずに抵抗している』とレッテルを張られる」(別の幹部)ことを懸念しているためだ。党内の一部には早くも、「事件を隠すための対決姿勢に過ぎない」といった冷めた声も漏れており、足並みをそろえることも課題となりそうだ。
URL:http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/238331/

東京地検特捜部が民主党の小沢一郎代表の公設秘書を政治資金規正法違反の罪で起訴し、小沢氏サイドが「国策捜査」と反発していることについて、「検察側の捜査は政治的に公平に行われたと思うか」と質問したところ、46.1%が「思わない」と回答、「思う」の40.7%を上回った。
有権者の小沢氏と民主党への不信感の高まりの一方で、捜査当局の対応に疑義を持っている有権者が少なくないことを浮き彫りにした。
支持層別では、民主支持層の30.8%が「不公平」と回答し、「公平」の13.0%を上回った。自民支持層では「公平」が41.0%に達し、「不公平」の14.8%だった。
次期衆院選が迫る中での国政をめぐる捜査は不適切かどうかを聞いたところ、「思わない」が45.5%で「思う」39.9%を上回った。
URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090330/stt0903302024007-n1.htm

麻生太郎総裁は28日、高知県を遊説した。麻生総裁は、高知市内で行われた県連青年局・青年部、女性局合同大会に出席し、約300人の党員を前に講演した。このなかで、定額給付金の支給や高速道路料金の大幅引き下げが開始したことについて「目に見える形で経済対策が動きつつある」と成果を強調した。追加経済対策に関しては、政府の有識者会合などで意見があった消費刺激のための贈与税の大幅軽減に触れた。大会の最後には、武石利彦県連幹事長が2月22日の県連大会で採択した「麻生総裁を一致団結して支援する決議」を読み上げ、麻生総裁に手渡した。その後、麻生総裁は県内の学生が企画した「学生国会」に参加。学生との質疑応答では、「批判をされて心が折れそうにならないのか」との質問に、麻生総裁は「総理には、孤独に耐える精神力と体力が必要」と応じた。また、「任期を全うしてほしい」との声に会場は大いに盛り上がった。高知県は祖父・吉田茂元総理の選挙区。麻生総裁は、高知龍馬空港の近くにある同元総理の銅像や常宿としていた「城西館」に立ち寄った。
URL:http://www.jimin.jp/jimin/daily/09_03/28/210328a.shtml

麻生太郎首相は31日昼の政府、与党会合で、与謝野馨財務相や二階俊博経済産業相らに対し、4月中旬までに2009年度補正予算案編成を前提にした追加経済対策を策定するよう指示した。首相は補正予算の財源に関し「状況によっては赤字国債(発行)も辞さない気持ちでやる」と表明した。
20兆円とされる日本経済の需要不足解消に向け「思い切った内需拡大策や雇用創出策」(政府筋)を伴った大型補正になる見通しだ。
政府は早ければ4月下旬にも補正予算案を国会に提出し、今国会成立を期す。予算規模は今後詰めるが「少なくとも10兆円前後の財政出動は必要」(政府筋)との指摘もある。財源には「霞が関の埋蔵金」と呼ばれる財政投融資特別会計の積立金や建設国債などを充てる。
首相は新たな中長期の経済成長戦略の取りまとめも指示。4月2日にロンドンで開かれる第2回金融サミットでは、大胆な財政出動で景気回復に全力を挙げる決意を強調する。
追加対策には、自民党の日本経済再生戦略会議が中間報告をまとめた中長期の「戦略プログラム」の内容も一部取り込む見通し。具体的には職業訓練中の生活支援や中小企業を対象とした交際費課税の軽減、高齢者の金融資産を活用するため住宅購入時などの贈与税減免などが挙がっている。(共同)
URL:http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009033101000402.html

麻生総理大臣は、先週成立した平成21年度予算を前倒しして執行しても、今の景気の急激な悪化に対応するには万全とは言えないとして31日、政府・与党の幹部らに21年度の補正予算案の編成を念頭に、追加的な経済対策の取りまとめを指示することにしています。
景気対策をめぐっては、先週、平成21年度予算が成立し、麻生総理大臣が主張していた20年度の2つの補正予算とあわせた「3段ロケット」が完成した形になりました。
しかし、与党内からは、急激な景気の悪化を受け、21年度の補正予算案を編成して大規模な財政出動を行うよう求める声が強まっています。
麻生総理大臣は、21年度予算を4月以降前倒しして執行しても、万全とは言えないとして31日、政府・与党の幹部らに21年度の補正予算案の編成を念頭に、追加的な経済対策の取りまとめを指示することにしています。
麻生総理大臣は、記者会見を行ってこうした方針に理解を求めるほか、4月2日にロンドンで開かれる金融サミットで、各国の首脳に説明することにしています。
また、麻生総理大臣は、補正予算案の編成と並んで、親が存命中に子どもなどに財産を贈与する、いわゆる「生前贈与」を行う際の税負担を一定期間、減免する方向で検討する考えを示しています。
これに対し、自民党の税制調査会の幹部の中には「野党の協力が得られなければ、税制を改正する法案の国会審議が進まず、衆議院の解散・総選挙の時期の判断にも影響を与える」といった指摘もあり、31日以降、検討が本格化する見通しです。
URL:http://www3.nhk.or.jp/news/k10015080051000.html

民主党の山岡賢次国会対策委員長は1日、同党の会合で、麻生太郎首相が2009年度補正予算案の審議に野党が抵抗すれば衆院解散もあり得るとの認識を示したことに「ぜひやっていただきたいという姿勢で臨む可能性が大きい」と述べ、徹底審議を求める方針を表明した。同時に「意図的な(審議の)引き延ばしはしない」とも語った。
同党は首相発言に関し(1)景気に重要な補正予算案の早期成立を民主党が阻む構図に持ち込む(2)小沢一郎代表の問題で早期解散を嫌う民主党に妥協を促す――狙いがあると分析。採決引き延ばしという批判を受けない範囲で徹底審議を求め、反転攻勢をかける。
鳩山由紀夫幹事長は別の党会合で「解散してもらうため審議を引き延ばした方がいいという思いもある」とけん制。2日には雇用対策や天下り問題など5分野に分けて予算の実態を洗い出す調査チームを設置する。(01日 23:18)
URL:http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090401AT3S0101T01042009.html
この記事へのコメント
日比野
そうですか。無罪になったら、前々から国策操作だと言われるのも故なきことでもなかったということですね。
であれば、尚更のこと、小沢党首は説明をしっかりとするべきでは、と思いますが。
deliciousicecoffee