内閣支持率と政局について触れてみたい。全2回シリーズでエントリーする。
麻生内閣の支持率が回復傾向を見せている。4月6日までの各種世論調査では支持率が20%を超え、河村官房長官も大いなる激励と受け止めると発言した。
反対に大きく自民党をリードしていた衆院選の投票先は、自民党が民主党を逆転し、政党支持率も自民党が民主党を上回った。
特に注目したいのが、西松建設の違法献金問題で、小沢氏の説明が「不十分だ」とみる意見は86%と圧倒的多数を占め、小沢党首は辞任すべきとの意見が6割を超えているにも関わらず、東京地検特捜部の捜査については、「適正に行われたと思わない」が「適正に行われたと思う」をわずかに逆転していること。
国策捜査なのか、不当捜査だったのかはさておき、捜査が適切ではないと思う人が半数以上いるということは、小沢氏の説明さえ十分にできれば、支持が戻る可能性を示してる。辞任すべきの6割の声は、説明できないのであれば辞めるべきだ、ということなのだろう。
小沢党首になってからの民主党は、これまで以上に説明不足・説明下手になっている印象が拭えない。
麻生総理との党首討論はわずかに1回だけ。自民と民主の政策論争の声はさっぱり聞こえてこない。これはマスコミの責任もあるのだけれど、口を開けば政権交代としか言ってこなかったツケが回ってきているように思える。
民主党の支持率が下がってきた理由が、西松建設の違法献金問題だけなのであれば、小沢党首が辞任することで、支持率は回復に向かう可能性がある。だけどそれ以外の理由があるとすると、単なる辞任だけでは済まなくなる。
河村官房長官は麻生内閣の支持率の回復の原因として『政局より政策』という基本方針が理解されつつあるのではないかと述べているけれど、原則その認識は正しい。
小沢民主党の政権奪取のための方針は、与党と対決姿勢を取ることだった。
だけど、この方法が通用するのは、短期決戦の場合。
なぜなら、自民党にやらせても駄目だから、民主党にやらせてみようかという「期待」に訴える方法だから。


麻生内閣の支持率が9ポイント近くアップし、20%台後半まで回復したことがJNNの世論調査でわかりました。また、北朝鮮のミサイル問題への対応では、発射されたのがミサイルか人工衛星かを考慮する人が3分の1にのぼりました。
麻生内閣の支持率は先月、政権発足以来最低を記録していましたが、今月は「支持できる」と答えた人が8.6ポイント増えて26.3%と、20%台後半まで回復しました。
一方、「支持できない」は9ポイント近く減って72.8%でした。
北朝鮮は5日、「人工衛星」の名目で弾道ミサイルとみられる飛翔体を発射しましたが、今後の北朝鮮への対応についても聴きました。
発射されたのが「ミサイルか人工衛星かに関わらず、更なる制裁を含め厳しく対処すべき」が29%。「ミサイルなら厳しく、人工衛星なら冷静に対処すべき」が34%。「ミサイルか人工衛星かに関わらず冷静に(対処)」が35%と、ほぼ三分されました。
また、政府が万一の場合は迎撃ミサイルで撃ち落とす態勢をとったことについては、「妥当だ」とする人が8割を超えました。
西松建設をめぐる違法献金事件で公設秘書が起訴された民主党の小沢代表の進退については、「辞任すべき」と答えた人が先月より6ポイント増えて58%となりました。
一方、東京地検特捜部の捜査については、「適正に行われたと思わない」が先月より11ポイント増え、「適正に行われたと思う」をわずかに逆転しました。
麻生総理と小沢代表のどちらが総理大臣にふさわしいかという質問では、「麻生氏」とする人が先月から13ポイント増えて小沢氏を再逆転しました。
支給が進みつつある定額給付金については、「評価できる」が8ポイント増えて、4割に達しました。
また、休日の地方の高速道路を対象に、先月28日からスタートした「上限千円」の制度については、6割近い人が「評価できる」としています。
政党支持率は、前回より2.9ポイント増え26.2%となった自民党に復調傾向がみられます。(06日02:34)
URL:http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4100715.html

フジテレビ系で5日放送の「新報道2001」の世論調査結果は以下の通り。
【問】次の衆院選、どの政党に投票するか?
自民党25.6%
民主党23.0%
公明党 3.4%
共産党 3.0%
社民党 0.4%
国民新党 0.2%
新党日本 0.0%
無所属・他 1.4%
棄権 0.8%
未定42.2%
【問】麻生内閣を支持するか
支持する28.0%
支持しない65.2%
その他、分からない 6.8%
【問】ポスト麻生にふさわしいののは誰か
小泉純一郎10.6% 舛添要一 9.4%
岡田克也 7.0% 石原慎太郎 6.8%
石原伸晃 6.6% 小沢一郎 5.8%
石破茂 5.8% 与謝野馨 5.6%
小池百合子 3.8% 菅直人 3.0%
渡辺喜美 2.4% 鳩山由紀夫 2.2%
鳩山邦夫 1.6% 谷垣禎一 1.6%
前原誠司 1.6% 中川秀直 0.6%
野田聖子 0.4%
その他与党議員 4.0%
その他野党議員 3.6%
その他、分からない17.6%
【問】日本も核武装すべきか
すべき19.4%
すべきでない72.8%
その他、分からない 7.8%
URL:http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/239702/

河村建夫官房長官は30日午前の記者会見で、産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査で、麻生内閣の支持率が20%台に回復したことについて「大いなる激励と受け止めて、さらに経済対策に全力を尽くしたい。平成21年度予算が成立し、『政局より政策』という基本方針が理解されつつあるのではないか」と述べた。
民主党の小沢一郎代表の進退について「辞任すべきだ」が60%を超えたことには「小沢氏は『説明責任を果たした』と言っているが、国民の声は『まだ十分ではない』ということの表れではないか」と強調した。
URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090330/plc0903301200003-n1.htm

民主党・小沢代表の公設秘書が違法献金問題で起訴されたことを受けて、朝日新聞社が28、29の両日に実施した全国緊急世論調査(電話)によると、小沢氏が「代表を辞める方がよい」との意見は63%で、秘書の逮捕直後に実施した前回調査(7、8日)の57%より増えた。「続ける方がよい」は24%。これまで民主が大きくリードしていた衆院比例区の投票先では、民主31%、自民27%と接近した。
民主支持層の中でも「辞める方がよい」は51%おり、「続ける方がよい」の44%を上回った。前回調査では40%対49%で続投支持が多数派だったが、逆転した。
「いま投票するとしたら」として聞いた衆院比例区の投票先は、秘書逮捕前の2月中旬に実施した前々回調査では、民主42%対自民22%と大差がついていたが、前回は36%対24%に縮まっていた。
また政党支持率も、前回は自民と民主が22%で並んでいたが、今回は自民27%、民主20%と差がついた。
西松建設の違法献金問題で、小沢氏の説明が「不十分だ」とみる意見は86%と圧倒的で、「十分だ」は7%しかない。小沢氏が「前例のない形での逮捕・起訴は納得いかない」などと主張している検察への批判に「納得できる」は22%、「納得できない」は65%。民主支持層でも44%対47%と意見が分かれる。
一方、麻生内閣の支持率は22%で、前回の14%から上昇した。自民支持層の中の内閣支持率が前々回調査では40%しかなかったが、前回48%、今回56%と持ち直している。
首相にふさわしいのは麻生氏か小沢氏かの質問では、麻生氏が30%、小沢氏が26%。前回は22%対32%だったが、逆転した。麻生氏が小沢氏を上回るのは昨年11月(49%対23%)以来だ。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0329/TKY200903290218.html

自民、民主両党の政党支持率の推移 自民、公明両党は産経新聞とFNNとの合同世論調査で、民主党の小沢一郎代表の続投に伴い前回調査同様、民主党への支持率が続落していることに「潮目が変わりつつある」(与党幹部)と歓迎している。菅義偉選対副委員長は30日、記者団に「今までは極端に低すぎたんじゃないか。景気対策の成果が出て国民に理解され始めた」と語り、さらなる内閣支持率の上昇に期待感を示した。
政府高官の1人は「(支持率が)2割なら大したもんだ。桜も咲いてきたし、これから明るくなる」と表情をほころばせた。河村建夫官房長官も同日の記者会見で「大いなる激励と受け止めたい」と述べた。
ただ、回復したとはいえ支持率は2割台で、「衆院選で勝利するにはほど遠い」(公明党幹部)状態には変わりない。与党内には「総選挙があるのにこの程度で喜んではいられない」(公明党幹部)として楽観ムードを警戒する声も目立った。
自民党の尾辻秀久参院議員会長は30日の記者会見で「これを上がったというのはいかがか。格別上がったとは思わない」と戒めた。細田博之幹事長も「不況、雇用の不安を克服してはじめて支持率がどうだとか、選挙がどうだとかいう議論ができる」と強調した。
また、麻生太郎首相は30日夜、首相官邸で記者団に対し、「(支持率アップの)原因について想像することは不可能だ」と述べるにとどめ、引き続き経済対策に全力を尽くす考えを表明した。
URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090330/plc0903302236014-n1.htm

産経新聞とFNNとの合同世論調査で、西松建設の違法献金事件で公設第1秘書が逮捕、起訴された民主党の小沢一郎代表が続投表明したことに対し、説明責任が不十分などと批判的な回答が大勢を占めたことで、反転攻勢を狙う小沢氏の道のりは、一段と厳しさを増すことになりそうだ。周辺では、次期衆院選のテコ入れで全国行脚の検討に乗り出したものの、かえって世論の反発を促す懸念もある。失地回復の妙案は、容易には見つからない。
鳩山由紀夫幹事長は30日、調査結果について、「厳しい数字をしっかりと受け止めなければならない」と指摘。そのうえで、「検察から、(次期衆院選が近い)この時期に、政治資金規正法違反の虚偽記載でなぜ逮捕したかの説明がない。検察官僚に疑いを持たざるを得ない。国民も同じだ」と述べた。
同党は序盤国会では、次期衆院選後の政権交代に向け、麻生太郎政権を追い込み、攻勢を仕掛けてきた。だが、世論の反発は小さくなく、29日投開票の千葉県知事選でも、推薦候補を当選圏内に押し込めなかった。鳩山氏も30日、「小沢氏の秘書の問題があっただけに、つらい選挙になったことは否めない」と、事件の影響を認めた。
小沢氏は同日、石井一(はじめ)副代表と党本部で会談し、「もうしばらく動きを見守りながら政策を磨き、反転攻勢に出よう」とアドバイスを受けると、深くうなずいた。石井氏によると、小沢氏は、気落ちしているどころか、千葉知事選と同時に実施された県議の補欠選挙で、民主系候補が自民候補に競り勝ったことを、うれしそうに語ったという。
もっとも、劣勢をはね返す切り札はやすやすとは見つからない。小沢氏は事件前、次期衆院選の単独過半数獲得を目指し、お忍びで全国の候補の激励に回っていたが、事件以降、次期衆院選で横浜市から出馬予定の候補者の選挙区と千葉知事選に出向いただけで、自粛を余儀なくされている。
小沢氏に近い幹部の一人は「世論の『小沢離れ』は今が底だ。時間がたてば支持は回復する」との見方を示す。周辺には、全国行脚再開を検討し始めており、「検察批判も根強くあるので、思い切って街頭演説で訴えるべきだ」(中堅)との案も出ている。だが、有権者と接触する機会が増えれば、「自身への逆風がいかに強いか分かるだろう」(反小沢勢力の若手)との見方もあり、小沢氏にとっては、もろ刃の剣となりそうだ。
西松建設絡みで二階俊博経済産業相側に対する東京地検特捜部の捜査が進展すれば、世論の風向きが政府・与党に向き、切り抜けられるとの読みもある。
「彼はああ見えて、反対する人の意見を気にする男だ。あまり(批判を)やるとプッツンする」
石井氏は、小沢氏が代表を投げ出すことに警戒感を隠さない。世論に増幅する「小沢不信」を前に、どう突破口を開くのか。有効な打開策を見いだすことは難しくなっている。
URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090330/stt0903302239008-n2.htm
この記事へのコメント
日比野
そうなんですよね。麻生叩きが少し沈静化した途端にこれですものね。本来はこれが普通なんですよね。
丸まる子
選挙直前になって、ダーティー小沢が突然辞任、一挙に流れは民主党へ というシナリオを、マスコミ+民主党は考えているような気がするのですが…TVだけが情報源の人たちはコロッと騙されそうな予感…。
mayo5
deliciousicecoffee
徐々に増えています。