価値ある情報はコピペされる(メディアのビジネスモデルとネットについて その4)



「暴露」について考えてみる。暴露は都合が悪くて隠していることなんかを暴いて表に出すということだから、既存メディアにとっては、ある意味において、自浄作用がどこまであるかに相当すると解釈することもできる。

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確かに自分にとって都合の悪いことは隠しておきたいことは分かる。だけど、国民の知る権利なるものを掲げて、時に他人のプライバシーにまで土足で踏み込むような真似をしてまで報道するくせに、自分や自分達の業界仲間のこととなると途端にダンマリになるのは、卑怯といわれても仕方がない。

実は5月16日に、先のNHKの「JAPANデビュー~アジアの一等国~」放送における台湾植民地統治の描き方が偏っているとデモ抗議活動が大々的行われた。参加者は1100人を超え、相当数に上ったのだけれど、ニュース、新聞は一切報道せずにこれを無視している。これらを報道したのがネット系ニュースソースであるJanJanであることが、ネットと既存メディアの差をよく表している。

さらには、毎日Waiwai記事事件に見られるように、真実でないものを真実であるかのように長年に渡って報道し続け、それをチェックすらできなかった事実を見るにつけ、既存メディアにどこまで「真実」を報道する力があるか疑念が湧いてくる。

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最後に「見識」についてみても、これも偏りがあると言わざるを得ない。ともすれば、「日本はもう駄目だ論」であるとか、「海外を見習え論」とかばかりで、日本の素晴らしさを讃え、鼓舞するような報道は驚くほど少ない。

それにしても、肩入れしている組織団体には甘い報道をして、叩きたい相手には、あることないこと徹底して叩く姿勢はどうかと思う。流石にこの頃は一般国民もそれに気づいては来ているけれど。

これまでみてきた情報の3つの要素(真実、暴露、見識)に対して、それぞれネットではどうなっているかというと、もうはっきりと結論は出ている。

ネットでは既存メディアが伝えない「事実」がどんどん配信されているし、間違った情報にはすかさず指摘が入って訂正される。自浄作用がある。また時には、内部関係者かと疑わせるくらいの「暴露」情報もある。「見識」についても、唸るような見解が其処此処にある。

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ネットでは、価値ある情報はコピペされる。

ネットはその特性上、様々な考えや意見を持った人が双方向で意見を述べ合える。だから情報の民主化が物凄く進んでる

だから、そのネットの世界で高く評価される言論は、支持が集まるのだけれど、その支持の度合いは誰かが集計していたりするのではなくて、コピペされることで拡散してゆく。

この記事はいいね、と思った人が、自分のブログなりに張り付けて、どんどんコピペしていくものだから、支持が集まるような優れた「見識」はあっと言う間に多くのネットユーザーに届いてインフラ化してゆく。集合知が共有されてゆく。

こうした民主化が進んだネット内の情報は、ある意味において国民のニーズが集積した場だともいえる。仮にネットで話題になっている情報と、既存メディアが取り上げる情報に乖離があるとしたら、その分だけ既存メディアは国民のニーズに応えていないことになる。

もちろん、ネットを使う母集団が国民全体に対してどれだけいるのかも考慮しないといけないけれど、新聞・テレビ離れが進んで、ネットから情報を拾う人々が増えている現状を考えるとメインのニーズはネットにシフトしてきていると考えるべきだろう。

既存メディアはこうした世界と競争しているということを、もっと自覚したほうがいい。

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画像日本の台湾植民地統治の報道に反発、NHKに抗議デモ 「日本李登輝友の会」など、戦後保守系では最大規模 高橋賢一2009/05/18

 NHKが4月5日に放送した「JAPANデビュー~アジアの一等国~」で日本による台湾植民地統治の描き方があまりに偏向しているとして、日本李登輝友の会、草莽全国地方議員の会、在日台湾同郷会などが中心になり、「NHK『JAPANデビュー』に抗議する全国大行動」が5月16日に行われた。

 当日は松浦芳子・杉並区議の他、三井田孝欧・柏崎市議や鈴木正人埼玉県議など多くの地方議員の他、渡部昇一上智大名誉教授や田母神敏雄前航空幕僚長など多くの著名人がNHKによる偏向報道に対して疑義の声を挙げた。

 デモ行進の参加総数は1,100人を超え、これは保守系市民によるデモとしては戦後史上最大級という。台湾のイメージカラーである薄緑の風船を掲げたデモ隊一行はJR渋谷駅近くの宮下公園を出発し、渋谷区神南のNHK前でシュプレヒコールは最高潮に達した。デモの様子を興味深げに眺める通行人や速度を落としてデモ隊を見る車もあった。

 この抗議活動の模様は18日の「桜プロジェクト」(日本文化チャンネル桜)で放送が予定されている。

URL:http://www.news.janjan.jp/media/0905/0905183614/1.php

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