都議選と解散

 
7月12日に都議選が行なわれ、民主党の大勝に終わった。

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民主党は13日に内閣不信任案を提出して、早期解散を促すと息巻いている。そうしたところ、麻生総理は8月30日投開票で総選挙を実施する意向を示した。21日の週に解散、8月30日の投開票だと、ほぼ任期満了とみていいだろう。

中には、最悪のタイミングだ。こんなときに決断すべきじゃない、なんてこぼしている与党議員もいるみたいだけれど、このタイミングで解散を口にしたということは、麻生総理の党内引き締めのためのもののように思われる。

即ち、「ほら、お前達が、麻生降ろしをしているから、こうなったのだ、このままだと皆一緒に落選だぞ、麻生降ろしなんかしている場合じゃないぞ、死に物狂いで選挙活動してこい。」というところだと思う。

これで、今国会で審議中の法案は、民主党の審議拒否により、ほぼストップして廃案になることは間違いない。

さらに、麻生総理は解散総選挙の争点として、「どの党が国民の生活を守り、日本を守るかだ」と指摘した。これは、7/8のエントリー「MD破れて焦土有り」で、今度の衆院選をなになに解散と銘打つなら、政権交代解散なんかじゃなくて、いっそのこと国防解散としたらどうかと述べたのだけれど、そのままズバリ総理も争点にしてくれた。実に喜ばしい。少なくともこれで、はっきりと民主党との差を明確にできる。

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しかし、それよりももっと重要なことがある。それは、総理が解散を口にした途端、日経平均が暴落したこと。

午前中は小幅な値動きだったから、都議選の結果は折込済だったのだろう。だけど、解散報道後は、前日終値から、-236円.95銭安い、9,050円33銭。

もう数日様子を見ないとなんともいえないところはあるのだけれど、現時点では、市場は民主党政権を予測し、景気が冷え込むと見ているのだと思う。

これから一か月あまりの選挙戦に突入する。おそらく、今回の選挙の行方は、株価が先行指標となって動いていくような気がしている。

このまま下がり続けるなら、民主党政権、どこかで回復してくるなら、与党政権維持という具合に。

風雲急を告げてきた。目が離せない。

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画像衆院21日にも解散、8月30日投開票 首相と与党合意 2009年7月13日13時9分

 麻生首相は13日昼、自民、公明両党の幹部と首相官邸で会談し、21日にも衆院を解散し、8月18日公示、30日投開票の日程で総選挙を断行する意向を表明し、与党側が受け入れた。首相は東京都議選で与党が大敗しても自ら解散する決意を固め、与党側と日程の調整に着手。与党内で解散先送り論が強いことも踏まえ、お盆後の投開票で総選挙に臨むことを決断した。

 民主党は都議選での大勝を受け、13日中に内閣不信任決議案を衆院に、首相問責決議案を参院に提出する。首相は問責決議が参院で可決されることを想定し、最短で14日にも衆院解散を検討していることを党幹部に伝えた。

 ただ、都議選大敗で、与党内では早期解散に慎重論が急速に拡大。首相は13日昼、自民党の細田博之幹事長や公明党の太田代表ら与党幹部と協議。「今月21日解散、8月30日投開票」で合意した。

 与党内では、解散先送り論に加えて「麻生降ろし」が加速していた。首相は「麻生降ろし」や宮崎県の東国原英夫知事擁立騒動など自民党内の混乱が都議選敗北につながったと判断した。解散の表明が長引けば、与党内の混乱が一層深まる可能性があり、早めに解散を表明して主導権を確保するねらいとみられる。

 また、首相が解散を来週に延ばしたのは、衆院で審議中の北朝鮮制裁の貨物検査特措法案を成立させたい考えもあるとみられる。

 首相は13日昼の政府・与党連絡会議で「都議選はあくまで地方選挙」と責任論を否定しながら「党総裁として大変申し訳なく思っている」と陳謝した上で「21日に始まる週の早々に解散、投票日は8月30日」の日程で総選挙に臨む考えを表明。「民主党は政権交代だけを叫び、無責任だ。経済対策は財源のないバラマキだ。民主党や野党には日本を任せられない」と民主党を批判した。太田代表は「自公両党で一致協力して頑張る」と応じた。

 ただ、与党内では都議選での惨敗を踏まえ、首相で総選挙を行うことに反対論が強まっている。首相が解散を来週以降に延ばしたことで、実際に解散に踏み切るまでに「麻生降ろし」の動きが広がる可能性もある。

 一方、民主党の鳩山代表は13日午前、「(内閣不信任決議案と首相問責決議案は)臓器移植法案の行方も見定めて出さなければならない。解散して国民の信を問うのが求められる唯一の行動だ」と早期解散を求めた。民主党は同日午後に鳩山氏ら幹部が両決議案提出の段取りを協議する。13日夕にも両案を衆参両院に同時提出する。

URL:http://www.asahi.com/politics/update/0713/TKY200907130179.html



画像麻生首相が21日ごろ解散、8月30日投開票を正式表明 2009年 07月 13日 22:15 JST

 [東京 13日 ロイター] 麻生太郎首相は13日、衆院を21日の週早々に解散し、8月30日に衆院選の投開票日を設定する日程を決断し、同日夕に官邸で正式表明した。

 衆院選は小泉純一郎首相(当時)が郵政民営化の是非を問うために解散した2005年9月以来、約4年ぶり。衆院選の前哨戦とされた東京都議会議員選での大敗で高まる「麻生降ろし」を封じ込め、解散権の行使に踏み切った。首相は争点を明らかにして国民に信を問うと強調。都議選で大躍進し、勢いに乗る民主党との政権選択をかけた決戦の火ぶたが切られた。

 <首相「逃げずに信を問う」、民主の政策を批判> 

 麻生首相は官邸内で記者団に対して、7月21日の週の早々に衆院を解散し、8月30日に総選挙を実施する方針を与党幹部に伝えたことを正式に表明。今国会で09年度予算・補正予算や多くの重要法案が成立したことを挙げ「ここで逃げずに国民に信を問いたい」と語った。

 争点として「どの党が国民の生活を守り、日本を守るかだ」と指摘。民主党を「政権交代と言っているが、現実的な政策も財源も示していない。国民不在の党利党略だ」と批判する一方、与党は経済・景気対策に全力を挙げてきたと強調した。

 その上で「景気回復にやっとのところまできた。ここで手を緩めることはできない。経済対策は引き続き、責任ある政党の下で実施していかなければならないと確信している」と訴えた。

 自民党の細田博之幹事長も13日午後、衆院選に臨むにあたり「政府・与党の政策を丁寧に国民に説明していく。大不況の中でのこれまでの景気対策、雇用対策、経済対策についての成果を十分に説明しなければならない」と強調。民主党の政策を意識し「根拠の薄い埋蔵金の議論や実現不可能な財源などについて大いに論争をし、どちらの政策がより現実的なのか、民意を問いたい」と語った。 

 <解散権行使で「麻生降ろし」封じる、野党は内閣不信任決議案を提出>

 都議選の自民党惨敗から一夜明けた13日、解散をめぐり朝から政府・与党内ではあわただしい動きが続いた。細田博之幹事長らの説明によると、12日投開票の東京都議選で自民党が惨敗したことを受け、麻生首相は13日午前、細田幹事長や大島理森国会対策委員長らと会談。その後、自民党緊急役員会や、公明党の太田昭宏代表との自公党首会談を相次いで開催し、解散・総選挙の意向や日程などを説明した。

 大島理森国会対策委員長によると、一連の会談では、首相決断に対して与党幹部から異論は出なかった。

 都議選での大敗を受け、永田町には週内にも衆院解散との観測が広がったが、麻生首相は21日の週の解散を決断。解散時期の選択では、党内で勢いづく「麻生降ろし」を封じるとともに、残された重要法案の成立に政権与党として責任を果たす猶予をとったとみられる。

 細田幹事長によると、麻生首相は午前の自民党幹部との会談で、臓器移植法改正案や北朝鮮に出入りする船舶の貨物検査を行う特別措置法案などの重要法案について「全力を挙げて成立させてほしい」と指示した。

 民主党など野党は13日夕に、衆院に内閣不信任決議案、参院に問責決議案をそれぞれ提出。両決議案は14日にも採決される見通しだが、午前の野党3党国対委員長会談では、今後の法案の取り扱いについて、北朝鮮貨物検査特別措置法などを含め審議を停止する考えを再確認している。

 自民党の大島国対委員長は「審議拒否で(貨物検査特措法が)成立できなければ民主党の責任」と早くもけん制した。週内の国会審議を通じて、衆院選でも争点化を狙い「政権担当能力」を印象づける戦術があるとみられる。

 <与党内でくすぶる麻生批判

 党内で勢いづく「麻生降ろし」に対して大島国対委員長は「心配していない」と言明。細田幹事長も「選挙に向かって走るように(党内に)説得していきたい。今さらいろいろ言っても仕方がない」と一蹴した。

 しかし、執行部の思惑とは裏腹に「麻生降ろし」が沈静化したとは言い難い。地方選連敗を総括する両院議員総会の開催を求める声は、きょうも静まる様子がなかった。武部勤元幹事長は13日夕の民放テレビ番組で、あらためて選挙前に新しいピッチャーを選んできちんと政策を発表し、信を問う形にしたいと述べた。

 NHKが7月10日から12日までの3日間、全国の20歳以上の男女を対象に行った世論調査によると、麻生内閣を「支持する」と答えた人は前月より8ポイント下がって21%、「支持しない」と答えた人は10ポイント上昇し70%となった。

 明日14日昼過ぎには、衆院本会議前の自民党代議士会が予定されており、執行部批判が公然と噴出するのかどうか、なお予断を許さない状況だ。

 (ロイターニュース 伊藤純夫記者 吉川裕子記者)

URL:http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-10024820090713?pageNumber=2&virtualBrandChannel=0&sp=true




画像与党「最悪のタイミング」 首相の解散決断に反発 2009年7月13日13時59分

 「最悪のタイミングだ。こんなときに決断すべきじゃない。冷静さを取り戻して、判断すべきだ。麻生首相のもとで解散したいとはだれも思っていない」。「解散合意」の知らせに、千葉8区から立候補する予定の自民党の桜田義孝衆院議員は言った。

 同党の菅原一秀衆院議員(東京9区)は「党内が真っ二つになってもおかしくない。今後どうなるのか読めない」と厳しい口調。「何のための解散なのかを言わず、ただ総理が自分の手で解散したいというだけならより混乱を招くだけだ。全く党内の意見を聞いていない。総裁としてもどうなのか」と反発した。

 正午前、次期衆院選に向けて地元であいさつまわりをしていた自民党ベテラン衆院議員は、8月30日投開票と聞き、「え? 誰の手で解散するの?」と驚いた。

 自民党への風当たりは厳しい。麻生首相のままでは戦えないと感じている。「信じられない決定だ。そんなことしていいんですか? 麻生さんでないなら、まだ分かるが、都議選の敗戦責任も明確でないままだ。けじめもつけずに、党内世論がおさまるわけがない」と話した。

 一方、深谷隆司衆院議員(東京2区)は覚悟した。ただ、懸念するのは党内の状況だ。「ここでガタガタやるのはプラスではない。今回の都議選でも党内が乱れているというイメージが広がってマイナスになった。このタイミングでの解散宣言がいいのかどうかは全くわからないが、麻生さんが腹を決めたんなら頑張るしかない」と語った。

 同党の山内康一衆院議員(神奈川9区)も戸惑いながら、「思ったよりは早い日程だが、麻生さんが自分の手で解散するなら、そのくらいの日程が妥当では」と話した。

 北朝鮮制裁貨物検査特措法案の採決を控えるタイミングの解散表明に、衆院テロ対策特別委員会で理事を務める自民党の中谷元衆院議員(高知2区)は「すぐ解散するよりマシだ。多少、重要法案のことを勘案したのだろう」。都議選で与党が惨敗した直後だけに、「これだけは成立させなくてはならない。急がなければ」と話した。

 23人の全候補者が当選した公明党の選対委員長、高木陽介衆院議員は朝の情報番組出演後、「自公の過半数割れは大変厳しい結果だが、党の政策は評価された。自公体制にノーということではない」と話していた。その後、午後1時前、8月30日衆院選を伝えるテレビでテロップを見たが、「まだ確認できていない。確かなことがわからなければコメントもできない」と話していた。

URL:http://www.asahi.com/politics/update/0713/TKY200907130219.html



画像日経平均、「衆院解散」報道で大きく値下がり 2009年7月13日13時22分

 13日の東京株式市場で日経平均株価は、午後に入って「衆院解散」の報道が伝わると、前週末終値に比べ大きく値下がりした。日経平均の午前の終値は、前週末比94円44銭(1.02%)安い9192円84銭。

 東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は同7.22ポイント(0.83%)低い865.28。出来高は9億9千万株だった。

 午後1時時点は、日経平均は同147円82銭(1.59%)安い9139円46銭、TOPIXは同11.51ポイント(1.32%)低い860.99。

 朝方は外国為替市場の円相場が1ドル=92円台前半と円高傾向だったことから、9営業日続けて小幅な続落で取引が始まった。その後は円相場が円安方向に傾いたことから、日経平均も上昇に転じた。前週末までの8営業日連続で計670円以上値下がりしたことから買い戻しも見られるようになるなど、方向感の定まらない値動きが続いた。

 午後に「首相が衆院解散を決断」の報道が伝わると、売り買いが交錯した午前の取引とは異なり、日経平均は急速に値下がりした。「政局の不透明感の高まりが株価の重しになっている」(大手証券)とみられる。午後に円相場が円高方向となり、アジアの主要株式市場が軒並み下落して始まったことも影響した。

 自民党が大敗した12日の東京都議選については「すでに市場は織り込み済みで、株価への影響は限られている」(同)と分析する声が目立った。

URL:http://www.asahi.com/business/update/0713/TKY200907130111.html

この記事へのコメント

  • paka

    はじめまして、以前、ちょくちょく見せてもらっていました。

    総理のことですので、サミットで杭をいくつか打ってきて、都議選が終わったら解散を発表。  ってことは、ずいぶん前から考えていたのかも・・・・・
    解散の予告・ずいぶん先の選挙日程など、イレギュラーと言えそうな設定も、当初の予定どおりかもしれません。
    長老たちに反対されて伸ばした、って話も、マスコミが意表をつかれて取り乱しているだけかもしれないな~~、とニュースを見ながら思ってました。
    一月半も先の日程ですが、めどが立ったということで、人の気持ちが落ち着いてきて、党の比較などする人も多くなるのではないかと思います。
    2015年08月10日 16:50
  • 日比野

    こちらこそ、はじめまして。コメント遅くなり申し訳ありません。
    >総理のことですので、サミットで杭をいくつか・・・

    そうですね。そうかもしれません。最近、一部で、「チラ裏」話が盛り上がっているようで、、それによると、麻生総理には、プーチンも一目置いているそうですね。

    今後ともよろしくお願いいたします。
    2015年08月10日 16:50

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