自民・民主のマニフェストを野球に例えてみる

 
先週末、自民党のマニフェストがでた。マスコミやネット界隈でも、自民・民主のマニフェスト比較検討などがされている。

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今日のエントリーでは、マニフェストもそうなのだけれど、双方の政権スタンスについて、強引に野球に例えてみる。


優勝の掛かったシーズン終盤戦。麻生監督率いるチームJAPANは、首位と2.5ゲーム差の2位につけていた。

シーズン最後の三連戦は、首位との直接対決。全部勝てば逆転優勝の目が残っている。

今シーズンからチームの指揮を取る麻生監督の評判は、当初から決して芳しいものではなかった。監督とコーチ陣との折り合いが悪く、週刊誌や新聞では、コーチの造反劇が幾度となく取り沙汰された。また、マスコミは、監督のテレビ映りが気に入らないのか、鳩山氏に交代すべきだとシーズンを通してずっと叩き続けている。

と言っても、麻生監督の野球そのものは、別に采配が悪いわけでもないし、勝率も悪いわけでもない。あれだけコーチ陣との確執がありながら、ここまで戦えていることを評価する向きもある。何より優勝争いをしていることがそれを証明している。

首位との最終三連戦を控えたこの日、麻生監督は鳩山次期監督候補と共に会見に臨んだ。

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#NAME?

麻生監督:今シーズンは負けるわけにはいかない。何が何でも優勝したい。だから、ベストオーダーで望んでいる。先週の三連戦は天王山だった。負ければ優勝が無くなるから、兎に角、勝ちにいった。エース4人を全部使ってギリギリ優勝戦線に踏みとどまることができたことは良かったと思っている。


#NAME?

麻生監督:勝つしかない。ひとつでも負ければ優勝は無くなる。私はこのチーム、選手の力を信じている。だから、主軸を誰にするとか、先発・中継ぎ・リリーフを誰にするとか考えていない。調子のいい選手からどんどん使う。総力戦だ。


#NAME?

麻生監督:鳩山さんは、うちのチームの監督になったら、レギュラー含めてオーダーを全部入れ替えるといっている。優勝の掛かった三連戦を前に、それで本当に勝てるのか。そんな無責任な人にうちのチームは任せられない。


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#NAME?

鳩山氏:麻生監督の野球で勝てるはずがない。選手起用など、コーチの言いなりじゃないか。自分が監督になったら、先発オーダー、ピッチャーを全部入れ替えて、監督がチームを全て指揮できるようにする。コーチ陣も何人か入れ替えるつもりだ。コーチは監督の指示に全て従って貰うことになる。


#NAME?

鳩山氏:今までの麻生野球から、直ぐにバント中心の鳩山野球に切り替えるのは難しいだろう。現実路線として、多少は麻生野球を生かしていくことになるだろう。


#NAME?

鳩山氏:鳩山野球(バント中心の野球)のスタンスは少しも変わっていない。鳩山野球は進化している。


#NAME?

鳩山氏:一軍の控え選手、二軍をしっかり見れば、レギュラーに代わる選手は居るはずだ。見つけてみせる。


#NAME?

鳩山氏:監督になったら考える。まず、私に監督をやらせて欲しい。


貴方がこのチームJAPANのオーナーだったとしたら、どちらの監督に最終三連戦の指揮を任せようと思うだろうか。最終決選まで残りわずか。


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画像自民マニフェスト 「国を守る」姿勢示す 2009年8月1日(土)8時0分配信 産経新聞


 ■民主との違いを検証

 「この選挙は政策選択選挙だ」-。麻生太郎首相は31日、こう明言した。8月30日の衆院選投開票に向け、自民、民主両党の政権をかけた戦いはますます過熱することになる。両党のマニフェスト(政権公約)から、両党の描く国家像の違いを読み解いた。


                   ◇


 【外交・安保】


 自民党のマニフェストで特筆すべきなのは、集団的自衛権の行使に関する憲法解釈の変更検討に踏み込んだことだ。


 ただ、修正の末、「安全保障上の必要な手当て」と微妙な表記にとどまったことは残念だ。


 核実験や弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮を「明らかな脅威」と指摘し、拉致問題も「絶対に許さない」と明記したことも評価できる。北朝鮮を対象にした貨物検査特別措置法の次期国会成立や、北方領土と竹島問題でも「毅然とした対応」を約束した。


 これに対し、民主党は外交・安保政策を「5つの約束」から外した。内容も「緊密で対等な日米関係を築く」など一般論に終始しており、海上自衛隊によるインド洋の補給活動への言及もない。旧社会党勢力を多く含む「寄り合い所帯」の危うさを露呈したといえる。


 民主党で目新しいのは、米国との自由貿易協定(FTA)締結くらいだが、農業団体は猛反発しており、行方は不透明だ。


 このように安保・外交政策では「国を守る」姿勢を示した自民党に軍配が上がる。ただ、これまで世論の反発を恐れ、安全保障論議を棚上げしてきたのも自民党である。公約を必ず実現する気概を示すことも重要ではないか。(酒井充)


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 【税財政】


 ■消費税 全額を社会保障に


 自民党がマニフェストに盛り込んだ「消費税を含めた税制抜本改革」は平成23年度までに法整備し、「経済状況の好転」を察知したタイミングで、引き上げに踏み切るシナリオを描いた。民主党の財源論のあいまいさを突く狙いがある。


 少子高齢化で増大し続ける社会保障費を背負って、経済成長をどう遂げるのか-。この難題に対して自民党が選んだのは、消費税をすべて社会保障に充て、安定財源を確保する道だ。国民の将来不安の払拭(ふっしょく)こそが、経済活力の源泉と見込む。消費税が「財政再建」の項目ではなく「安心な国民生活の構築」に入れられたのも、そんな発想があるからだろう。


 これに対し、民主党は16兆円を超える重点政策を示したが、財源確保策は「税金の無駄遣いの根絶」だけ。財政の持続性には疑問符が付く。4年間の消費税増税の凍結も打ち出した。


 このような民主党のマニフェストを麻生首相は「まったくの夢物語」と批判し、「責任力」の違いを強調した。


 ただ、自民党も、幼児教育費無償化など多様な政策に必要な所要額はマニフェストに明記しておらず、国民負担への説明不足は否めない。


 自民党にとって、消費税が財源論の違いを浮き彫りにする唯一のキーワードだが、増税率は未知数だ。両党ともに将来負担のあり方に真摯(しんし)に向き合う気概が必要ではないか。(比嘉一隆)


                   ◇


 【目玉政策】


 ■教育・育児 サービス合戦


 「官僚主導の政治の打破」を訴える民主党は、事務次官会議を廃止して「閣僚委員会」を創設するなど、政治家主導の政策決定システムに力点を置いた。戦前から続く「官僚支配」を打ち破る意気込みは感じられるが、官僚を圧倒できる政策を示すことができなければ「看板の掛け替え」で終わりかねない。


 一方、自民党も国家公務員制度の改革や天下り全廃に触れてはみたが、具体性に乏しく、旧来の統治システムにメスを入れる気概は感じられない。これまで優秀な官僚システムに支えられてきた負い目なのか。


 生活不安が少子化を加速させている現状を受け、両党は「子育て支援」でもしのぎを削る。民主党は月2万6千円の「子ども手当」、自民党は「幼児教育費の無償化」-とサービス合戦の様相を呈している。だが、民主党の「子育て支援」は扶養者控除の見直しにすぎない。自民党は4年前の衆院選でも同じ公約を掲げていたではないか。


 政治改革でも「世襲制限」と国会議員の定数削減で足並みをそろえた。こうした政策は、どちらが政権をとっても実現することになるわけだ。


 「バラ色」の政策の羅列は、逆に実現性を薄くする。問われているのは浮ついた言葉ではなく実行力なのだ。(酒井充)


URL:http://news.nifty.com/cs/headline/detail/sankei-m20090801038/1.htm

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