天災と天佑と

 
天災が続いている。

画像


先月末の中国・九州北部豪雨では多くの被害を出した。今月に入って、近畿地方でも大雨の被害が出ている。

麻生総理は、災害現場を視察し、必要な措置を早急に取るように指示。寸断された国道262号線の迂回路として高速道路を無料化するなど、精力的な対応をしている。

また、支援金支給のための被災者生活再建支援法を柔軟に適用する考えを示して、災害復旧事業で国の補助率が優遇される激甚災害の指定に向けて対応を急ぐ意向を示している。

麻生総理は、就任からの世界同時不況に対して、補正合わせて4度の予算を組んだこともそうだけれど、緊急対応時には、出来る限りのことを出来る限り行う、という姿勢が伺える。

もちろん、人の命がかかっているのだから、政権を担う与党のトップとして、全力で最善の努力を行うことは当然なのだけれど、それを実行できるためには、官邸、霞が関、地方役人をしっかり掌握して迅速に指示を伝え、徹底できる実行力がなければいけないし、何よりそうするという姿勢を持っていないといけない。

つまり、常に有事を念頭に置いておかなければならない、ということ。

画像


被災という意味では、豪雨だろうが、ミサイルだろうが同じ。それに対してどう対応するのかが何よりも大切。有事は、その国の政治家や、政権が国民を守る気があるのかないのかを明確にする。

有事の際に、迅速な対応ができるかどうかは、それを想定して、対応策を練っていることが必要なのだけれど、その充実度は、いつも、どれだけ国民のことを考えているかどうかにかかっている。

その意味では、今回の豪雨災害は、天災であるけれど、国のリーダーの資質が顕わになる、という意味では、天佑でもある。平時では分かりにくい、リーダーの資質が、ハッキリと国民に示される。

個別の議員でお見舞いなりなんなりすることは当然あるだろうけれど、それは当たり前のこと。そうではなくて、党全体としてどういう姿勢でいるのかが大事。でなければ政権を任せられない。有権者はそういうところを見ている。

与党は当然政権を担っているから、必要な救援・支援措置を取らなければいけないし、実際そうしている。だけど、そんな時こそ、野党も必要な措置を講じて、自身が必要な存在であることを示さないといけない。

勿論、野党は政権を持っているわけじゃないから、与党と同じような救援活動を行うことは難しいかもしれない。だけど、それ以外でも出来ることは沢山ある。むしろ、国の救援活動ではフォローしきれない部分をしっかりカバーすることができないといけない。そうであってこそ、挙国一致で国難に当たることができる。

少なくとも、災害に対して、自身の党がどうしようとしているか、どう考えているのかを示すことはできるはず。

画像


民主党は、7月24日に災害対策本部を設置して、27日には、ネクスト国交大臣の長浜博行氏らが山口県入りして、豪雨被災地の現地視察を行い、平成13年施行された『土砂災害防止法』が、各自治体でどう生かされ、機能しているか検証してみるとコメントしている。

また、共産党なども、対策本部を設置して、被災状況や被災者の要望などを聞いたりしている。

幸福実現党は、今回衆院選で全選挙区に候補者を出しているけれど、こうした物理的救援活動についての取りくみについての動きはあまり無いようにみえる。少なくとも同党のサイトではその類に関する記事は探し出せなかった。

ただ、災害時の対応などのように個別具体的対応といった積み重ねが、政権担当能力のあるなしとして、有権者に意識づけられるから、幸福実現党が政権担当を狙っているのであれば、これらに対してもきちんと取り組む必要があるだろう。

ともあれ、天災を天佑とできるかどうか。それは、各党の意識と行動にかかっている。 

画像

画像 ←人気ブログランキングへ



画像兵庫・京都で豪雨、被害 2日にかけ近畿で大雨の恐れ 2009年8月1日13時37分

 近畿地方は1日未明から昼にかけて、兵庫県中部や京都府北部で激しい雨となった。2日にかけても大気の不安定な状態が続き、近畿南部を中心に大雨になる所がありそうだ。

 1日早朝、兵庫県丹波市で午前4時50分までの1時間に67.5ミリ、京都府福知山市で午前6時までの1時間に62.5ミリを記録した。

 丹波市の国道427号と429号の2カ所で土砂崩れがあり、通行止めとなった。同市に隣接する多可町で住宅2戸が床上浸水、6戸が床下浸水した。神河町でも12戸が床下浸水。兵庫県柏原土木事務所によると、丹波市氷上町の高谷川があふれ、国道176号が約500メートルにわたって冠水した。

 近畿地方に晴れ間がのぞくのは3日以降になりそうだが、6日前後からは再び雲に覆われそうだ。近畿の梅雨明けは、特定できなかった93年を除き、1951年の観測開始以降で最も遅いのは8月1日(03年)。今年はこれよりずれ込む見通しになった。

URL:http://www.asahi.com/national/update/0801/OSK200908010045.html



画像麻生首相、老人ホームなど豪雨被災地を視察

 麻生首相は29日朝、中国地方の豪雨災害で大きな被害を受けた山口県防府市の被災現場を視察するため、航空自衛隊のU4多用途支援機で羽田空港を出発し、同日午前10時半過ぎに山口宇部空港に到着した。

 現地で、二井関成・山口県知事らから被災状況の説明を受けた首相は、「財政支援については柔軟に対応したい。なるべく早くやらないといけないと思っている」と表明した。首相はその後、バスに乗って防府市下右田の国道262号付近の土砂崩れ現場や、被災した特別養護老人ホーム「ライフケア高砂」を訪ね、被災者や復旧活動に従事する自衛隊員らを激励した。首相は視察後、防府市内で記者団に、「防府市以外でも災害が起きているので、速やかに対応できるよう検討していきたい」と語った。

 予定していたヘリコプターでの上空からの被災状況視察は、悪天候のため中止となった。

 午後からは福岡県入りし、九州自動車道で発生した土砂崩れ現場などを視察する予定だ。

(2009年7月29日13時42分 読売新聞)

URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090729-OYT1T00428.htm



画像中国・九州北部豪雨:麻生首相が被災地を視察

 麻生太郎首相は29日、豪雨被害が甚大だった山口県防府市と福岡県大野城市などの被災地を視察した。首相は支援金支給のための被災者生活再建支援法を柔軟に適用する考えを示したほか、災害復旧事業で国の補助率が優遇される激甚災害の指定に向けて対応を急ぐ考えを強調した。

 首相は山口宇部空港で二井関成山口県知事に被災者生活再建支援法の適用を検討する考えを伝えた。首相の地元福岡県では、土砂崩れで男女2人が死亡した九州自動車道(大野城市)の現場を訪問し、献花して黙とうした。【朝日弘行】

URL:http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090730ddm002010056000c.html



画像山口豪雨:国道262号土石流災害 迂回路の高速無料化、異例のスピード解決 /山口

 ◇知事要望から2時間半

 土石流被害で通行止めとなっている国道262号の迂回(うかい)路として、26日から始まった中国自動車道山口、山陽自動車道防府西の両インターチェンジ間(23・8キロ、普通車750円)の無料化は、二井関成知事が電話で麻生太郎首相に要望してから2時間半後という、異例のスピード決定だった。党内求心力の低下も指摘される首相だが、県幹部の一人は「道路会社に正式要請する前に解決した。こんなに早く決まるとは」と驚きを隠さない。

 首相は同日午後に山口入りし、死傷者の出た防府市内の老人ホームや避難場所の中学校などを訪問予定だった。しかし雨は降りやまず、2次災害の恐れもあるため、訪問は急きょ取りやめに。知事は正午前、首相からの電話に、高速無料化や土石流対策など4項目を要望した。

 金子一義・国土交通相から知事に電話があったのは午後2時すぎ。高速道路を運営する西日本高速道路会社との協議で、この日からの無料化を決定したとの内容だった。同社広報グループは「通常は地元自治体から被災状況の報告などを聞いた上で判断する。今回は政府からの要請もあったので(早く決定した)」。

 首相の訪問を巡っては、降雨で訪問先が25日深夜に変更されるなど、県や防府市は最後まで調整が続いた。ある県職員は「被災地の現状を見てほしかったが、要望事項の一つは政治決着した。今回は素早い対応だった」と話した。【井上大作】

URL:http://mainichi.jp/area/yamaguchi/archive/news/2009/07/27/20090727ddlk35040204000c.html



画像【麻生ぶら下がり】豪雨被災地視察「要望を直接聞きたい」(28日夕) 2009.7.28 20:07

 麻生太郎首相は28日夕、山口県と福岡県の豪雨災害の被災地を29日に視察することについて「災害に遭った方々に直接会い、要望を聞きたい。元の生活に一日も早く戻れるよう政府として全力を尽くさなければならない」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。

 ぶら下がり取材の詳報は以下の通り。


 【豪雨被災現場視察】

 --首相は明日、日曜日に中止した山口県の災害現場に加え、福岡県の災害現場も視察する。明日の視察の狙いは

 「狙い?」

 --はい。目的とか狙いを。

 「あのー、これはみなさんよくご存じのように、山口県ならびに福岡県北部において非常に大きな被害が出ています。前回行こうと思ったんですが、さらに雨が降ってくるという状況で、飛行場にも降りられないという状況になりうるかもしれんということで中止をしましたんで、今回はまずそこに行って、直接自分の目、耳で話を伺いたいし、と思っていますけれども」


 「まず、亡くなった方々がおられます。また、まだ捜索中で発見されていない方もいらっしゃいますんで、そういった方々に、いわゆるお悔やみを申し上げると同時に、捜索でまだ出てきていないという方、まだあと一つあると聞いてますんで、そういった方々をいろいろ捜索をしておられる方々、また復旧作業に従事しておられる方々が大勢おられますんで、そういった方々の激励をしたいと思いますし、また、そこに被災、被害にあわれた方々に直接会って、いろいろご要望もあろうかと思いますんで、直接話を聞いてみたいと思っています」

 「いずれにしても、こういった状況になっておりますんで、元の生活に一日も早く戻れるように、これは政府としても全力を尽くさなければならないと思っています」


 【森田千葉県知事との会談】

 --首相は昨日、千葉県の森田健作知事と(内密に)会談していたが、どのような意見交換をしたのか

 「これまでもそうでしたけど、個別に、話を、外にすることはありません」

 --選挙応援についての話などは…

 「(質問にかぶせるように)個別の話に関してはお答えをすることはありませんと今、お答え申しあげたところです」

URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090728/plc0907282009006-n1.htm



画像2009/07/24 民主党山口県豪雨災害対策本部設置について

民主党幹事長 岡田 克也

 標記災害に関して、民主党山口県連及び各総支部と連携し、現地被害状況の把握、被害者救援及び復興支援のため、以下の通り対策本部を7月23日付けで設置した。

           記

本部長  
岡田克也 幹事長
本部長代理
直嶋正行 政策調査会長
副本部長 
平岡秀夫 民主党山口県連代表
  
松井孝治 ネクスト内閣府担当大臣
  
長浜博行 ネクスト国土交通大臣
  
小沢鋭仁 国民運動委員長
  
野田佳彦 幹事長代理
  
平田健二 幹事長代理
  
平野博文 役員室長
事務局長 
藤谷光信 民主党山口県連顧問
事務局次長
西嶋裕作 民主党山口県連幹事長
委員
高邑 勉 民主党山口第1区総支部長
  
三浦 昇 民主党山口第3区総支部長
  
戸倉多香子 民主党山口第4区総支部長

※なお、メンバーは適宜追加する。

URL:http://www.dpj.or.jp/news/?num=16641



画像2009/07/27 党山口県豪雨被災地視察団、現地を視察 自然災害への対策強化を再確認

 民主党山口県豪雨災害対策本部副本部長の長浜博行『次の内閣』国土交通大臣と藤本祐司『次の内閣』内閣府担当副大臣をは27日、山口県入りし、豪雨被災地の現地視察を行った。

 山口県内では、21日の豪雨により27日現在15名の死者と2名の行方不明者のほか、道路や河川に大きな被害が出ており、視察団は報道されている箇所のほか、集落の中をつぶさに視察し、被害の大きさに改めて驚かされた。

 その後、長浜副本部長は県庁で記者会見を行い、「平成13年施行された『土砂災害防止法』が、各自治体でどう生かされ、機能しているか検証してみることが必要ではないか」など、自然災害に対する民主党の考え方と決意を述べた。

URL:http://www.dpj.or.jp/news/?num=16670



画像2009年7月23日(木)「しんぶん赤旗」山口豪雨 共産党が現地調査

 日本共産党山口県委員会は22日、県内が記録的な豪雨に見舞われ、防府市を中心に死者・行方不明者が出た災害で、吉田さだよし衆院中国比例・山口1区予定候補を本部長とする対策本部を設置しました。吉田氏は同日、防府市の木村一彦、山本久江両市議とともに被災地を訪れ、被災者を見舞い、被災状況や要望などを聞きました。

 防府市と山口市を結ぶ国道262号の近くで被災し、佐波公民館に避難している64歳の母親と30歳の娘の親子は「住宅の近くの側溝(深さ50センチ)を流れる水が一瞬のうちに茶色に変わり、側溝からあふれたので、何が起こったかと外に出ると、国道262号を大きな岩や木といっしょに自動車が10台流されていくのが見えた。頭のなかがパニックになった」と当時の恐怖を語りました。他県から応援にかけつけたヘリコプターで午後6時すぎに救出され、佐波公民館に着いたのは8時ごろだったといいます。

 被災した住民は「風呂に入りたい」「着替えがほしい」などの要望を語りました。

 衆院中国ブロックでも中林よし子元衆院議員を本部長とする災害対策本部を設置し、中林本部長は23日、仁比聡平参院議員の秘書らとともに、現地調査に入る予定です。

URL:http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-07-23/2009072301_03_1.html

この記事へのコメント

  • ちーひめ

    いつも、興味深く
    記事を読ませていただいています。

    幸福実現党の母体となる幸福の科学は
    関西大震災があったときに
    組織を総動員して実際の救済活動を行いました。

    その様子が、ユーチューブに出ているので
    ぜひごらんください。

    http://hrp.seesaa.net/article/122810294.html

    幸福実現党が、天災のような有事のさいに
    迅速な対処をすることは、ここから推測できると思います。
    2015年08月10日 16:50
  • 無党派

    日比野さんのおっしゃることは何となくわかります。
    ウイグル問題も一番に抗議したのは、何と民主党さんでした。
    幸福実現党は、その辺がちと鈍い。
    立党して数ヶ月の党に多くを期待するのはどうかとも思いますが、
    第一党を目指すなら、課題は少なくない。
    2015年08月10日 16:50
  • 日比野

    ちーひめさん、こんばんは。

    >関西大震災があったときに組織を総動員して・・・

    それは、知っています。

    今日のエントリーは、あくまで九州・山口豪雨災害に対してのコメントなり、動きなりが見受けられない、という意味です。
    2015年08月10日 16:50

この記事へのトラックバック