情報の精査


今日は簡単に・・・。ブログの記事における水面下の部分についての雑考を。

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ブログの記事には、いろいろなスタイルがあるかと思いますが、その内容の濃い薄いというものがあるかと思います。

内容が濃い記事を読むと、たとえ文字数が少なくとも、物凄く読んだような気になったり、または、その記事のテーマについて深く考えさせられたりするものです。

あたかも、行間に情報が詰まっていて、それらが目に見える文字を一緒に自分に飛び込んでくるかのような錯覚に囚われることすらあります。

そうした部分はやはり、筆者が持っている水面下の部分の影響が大きく、どうしても文章から、それらが滲み出てくるが故だと思います。

では、その水面下の部分とは、具体的に何なのか。

ブログの記事の水面下の部分といっても、その中身はいろいろな要素に分類できますが、大きく分けて知識と認識力の二つに大別できると思います。

知識とは、もちろん事象そのもののことです。世の中は情報に溢れていますが、その名のとおり「情」と「報」が一緒くたになっているケースが実に多いことに注意しなければなりません。新聞やテレビの報道などは特に顕著です。たとえば、朝日新聞などが政権批判をして「どこどこからの反発は必至だ。」という決め台詞を使うことがありますが、起こってもいないことを「必至だ」と書かれてもそれは事象(=報)ではありません。朝日新聞がそう思っているだけの「情」にしか過ぎません。

この決め台詞は、今ではすっかりネットでおちょくられる対象になっている感がありますが、同じことは他の新聞やテレビでも起こっていることです。ただ漫然と新聞を読んだり、テレビを見たりしているだけではそうした部分は見過ごしがちであり注意を要するところです。

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ひとつ筆者の例を挙げてみます。以前、なにかのテレビでいろんな職業の年収を紹介する番組がありました。筆者はその少し前にブログで格差社会について記事を書いたことがあり、各職業の年収について調べた結果が頭に残っていましたから、興味深々で見ていました。ところがその番組で紹介されている年収は、筆者の調査結果のものと随分違っていたのです。

たとえば平成20年の美容師の平均年収は286万円(年収ラボ参照)なのですが、テレビでは1000万以上の年収として紹介されていました。不思議に思ってみていたのですが、よくよく見るとその番組に出ている美容師はカリスマ美容師で、その業界のトップクラスの年収を貰っているのです。しかし番組ではカリスマ美容師だと紹介はしても、年収はその業界トップの額であって、平均年収はずっと低いのだとは一言も言いません。それでいて他の業種はというと、今度は平均年収で紹介していたりするのです。

当時の筆者は各職業の平均年収が大体頭に入っていたので、そのことにすぐ気づきましたが、普通に見ているだけでは、そのトリックに気づかないかもしれないと、少し怖くなったことを覚えています。

自分の良く知っている分野においては、情報の嘘は見抜けても、あまり知らない分野については、その真贋を見分けるのは容易ではないのです。

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