自民党が迷走している。16日の特別国会で、投票する首班指名候補の調整で相当に難航したようだ。
当初は、麻生さんを首班指名する方針だったのだけれど、異論が相次ぎ、なんと、両院議員総会長の若林正俊元農相に投票することで、ようやく決着がついた。
中には、麻生氏に投票するのは死んでも厭だ、などといった議員もいたと報道されているけれど、本当なのか。大敗してショックを受けているのも分かるけれど、本当にそう思っているのであれば、この逆風の中、それでも自民党に投票してくれた有権者に対して一言あってしかるべきではないか、と思う。
本当に自分だけの力で選挙に勝ったと思っているのか。投票日前日、池袋での街頭演説の熱気を忘れたのか。
今回の投票では、自民党を支持していなくとも、国を守るために、あえて自民党に一票を投じた有権者だって少なからずいた。候補者を支持できなくても、自民党という党に投票したということは、人ではなく、自民党の政策を支持したということ。それを忘れてはいけない。
それに、麻生さんを大事にすることで、また自民党にも陽の目がでてくる可能性だってある。
なぜかというと、これまでの民主党の動きをみる限り、民主党の経済政策は、麻生さんのやってきたことと、正反対になることは、ほぼ間違いないから。
麻生政権下での日本は、不況だったとはいえ、8月から景気の持ち直しの気配を見せていた。昨年のサブプライム問題から、一旦は落ち込んだものの、盛り返してきたことは確か。
その状態を引き継いだ民主党は、正反対の政策を取ろうとしている。
もしも、この民主党による緊縮財政路線が行き詰まるようなことがあれば、前麻生政権の経済対策が見直されることになるだろう。
少なくともG20は、各国政府は、まだまだ景気刺激策を取るべきだというスタンスを崩していない。
そうした各国からの圧力があっても、なお、民主党が緊縮財政路線を崩さないのであれば、ひとつの可能性として、別方向から、日本の景気刺激策を促す手段に出る可能性が、僅かながらあるように思う。
ネットでも、ちらほら見受けられる、ノーベル平和賞を麻生さんに贈る、というのがそれ。
ノーベル平和賞は、国際平和、軍備縮減、平和交渉、保健衛生、慈善事業、環境保全などの分野に多大な貢献や影響があった人物や団体に対して授与されるものだけれど、IMFへの1000億ドル供与を始めとする、世界経済を支え、大恐慌に陥ることを未然に防いだ、として賞を贈るかもしれない。
実際、ノーベル賞は政治カードしても使われる、という側面があって、昨年の世界同時不況突入時、日本のバブル崩壊を分析し、財政出動を唱えるポール・クルーグマン教授に、ノーベル経済学賞を与えたのも、そのひとつだと言われている。
だから、もし、民主党が日本を不況にして、世界経済の足を引っ張るようなことがあれば、麻生さんの経済対策に対して、ノーベル平和賞を贈ることで、日本に財政出動を促す強烈な政治カードとして使ってくるかもしれない。
つまり、「麻生さんの経済政策は、国際平和に値することなのだ、だから、日本よ、とっとと景気刺激をしろ」と。
もしも、麻生さんがノーベル平和賞を取ったらどうなるか。マスコミは報道するのか。あれほど、バー通いだ、KYだと叩いておきながら、ノーベル賞を取ったら、途端に手のひら返しをして、尻尾を振るのか。
仮にそうだとしても、視聴者は流石に気づくだろう。麻生さんがノーベル賞を取ったんだって、あの景気対策が世界で認められたんだ、となったとき、それほどのことをしたのにもかかわらず、なぜ、自分達はそれに気づかなかったのか、知らされなかったのか。これは一体どういうことなのか。
マスコミに対する疑念がより一層募ることになるだろう。
また、報道しようとした場合、マスコミは、二律背反に追い込まれる。麻生さんがノーベル賞だ、という報道そのものが、イコール民主党叩きになるから。
まぁ、これは、管理人のただの願望に過ぎないのだけれど、本当にそうなったら、面白い。


自民党は8日、両院議員総会を開き、16日召集の特別国会で両院議員総会長の若林正俊元農相に投票することを決めた。
麻生首相は16日の首班指名前の時間に内閣総辞職、同時に自民党総裁を辞任することを明言した。
当初、党執行部側は総裁選の投開票が今月28日になることから、16日時点の総裁である麻生氏を首班指名候補とする方針だったが、中堅・若手から異論が噴出。
次に「白紙」での投票を模索する動きも出たが、これもまとまらず。結局、総裁ではなく両院議員総会長の若林氏に投票するという苦肉の策を採用することになった。自民党の歴史始まって以来の珍事と言えよう。総選挙での惨敗、下野という現実の前に、自民党の迷走がつづく。
党再生への展望も開けぬまま、もがき苦しむ自民党だが、健全な2大政党制実現にむけて同党の踏ん張りに期待したい。
URL:http://www.data-max.co.jp/2009/09/16_23.html

麻生太郎首相や細田博之自民党幹事長ら同党幹部は31日昼、首相の党総裁辞任表明を受けて、総裁選の時期や方法について協議した。この結果、首相指名を行う特別国会後の9月下旬に総裁選を実施する方向で調整することになったが、党内には異論もある。
細田氏は「小数政党の場合、首相になると思って投票するのではない。党のトップに投票するのも議会制度だ」として理解を求める意向だ。菅義偉選挙対策副委員長も31日朝のNHK番組で「党再生のラストチャンス。解党的出直しをすべきだ。地方の声も聞き、しっかりした総裁選をやっていくべきだ」と述べた。
党執行部は4日に全国幹事長会議を開いて都道府県連の意見を聞き、8日の両院議員総会で総裁選日程を決定する方針だ。
ただ、この日程で総裁選を行えば、特別国会での首相指名選挙で、自民党議員が大敗の責任者の麻生首相に投票することになる。「麻生氏に投票するなんて死んでも嫌だ」(中堅)との声もあり、造反者が出かねない。石破茂農水相はNHK番組で「首相指名は衆院議員の国民に対する最大の責任だ。麻生さんで臨むのが本当にいいのか」と、早期の総裁選を求めた。
一方、河村建夫官房長官は31日午前の記者会見で、衆院選の結果について「政府・与党にとって極めて厳しい結果、歴史的敗北と受け止めている。変わらないといけないといわれながら果たしえなかったことへの国民からの厳しい叱責(しっせき)であろうと思う」と総括した。
URL:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090831-00000075-san-pol

ヘッジファンド全盛時代は、ブラック-ショールズ方程式のマイロン・ショールズ氏みたいな人がノーベル賞を取るし、不景気になったら、日本のバブル崩壊を分析したクルーグマン氏がノーベル賞を取るし、ノーベル賞も多分に政治的で流行に敏感なのだと思う。
今回の大統領選でクリントン候補を応援していたので、オバマ政権の要職からは外れているらしい。でも、基本的に民主党の「大きな政府」をサポートしているのだろう。
今回の不景気を脱出するには公共投資して、無駄使いを非難されても、どんどん金を使って人物金を動かすしかない。それでも無駄が足りなかったら・・・戦争でも起こしてしまうしかない!・・・でも、戦争も昔と違って、きわめて効率良く目的を遂行できるから、そんなに経済的効果はないと思う。それより、平和裏に不況を解決するには大きな無駄遣いが必要なのだと思う。
クルーグマン氏は、特にインフラへの歳出を増やすほうが、多くの共和党員や保守派が支持する減税策よりも2~3倍の効果があるだろうと主張したのだが、おそらく正しいと思う。減税しても今の状況下では、その分が投資に回るとは考えにくい。消費の連鎖反応を起こすためには、政府自らが金を使う必要があるということかな?
日本も国債増発して後先のことを考えずに財政出動すべきだろうが、未だに、おろかにも財政均衡の夢を描いている。節約しても米国債買うぐらいだったら、自ら使ってしまったほうが日本のためになることは確かである。でも、どこが政権とっても思い切れないだろうな・・・円高で日本だけが不況に取り残されるというシナリオにはなって欲しくない。
URL:http://w225v.seesaa.net/article/114182707.html

相変わらずノーベル賞は政治的な思惑が強く感じられるなあ、田中大介です。政治的であることがそれほど悪いとは思いませんが、なんかちょっと微妙。
まずノーベル平和賞を受賞した、グラミン銀行を創設したユヌス教授。一見するとマイクロクレジットはNPO活動のように見えますが、実際のところ、マイクロクレジットは紛れもない商行為です。
何しろユヌス教授本人からして、『慈善は悪だ!』と主張し、他のメンバーの借金にも責任を持つ「5人組」という制度を用いることで、
実に98%もの返済率を誇り、プロの投資家からも注目を集めているとか。
もっとも「マイクロ」クレジットと言ったところで、平均年間所得が140ドルの国で、一件あたり67ドルの融資だから、
日本で言えば150万円くらいには相当すると思いますが。
要は親身に相談にのってくれる金利の安い消費者金融でしょ(笑)
「市場原理」の意味を正しく理解しておられ、かつそれを用いて多くの人々を貧困から救っているユヌス教授は、間違いなくノーベル賞に値するとは思います。
じゃあなぜ「政治的」な臭いを感じるかと言いますと、南米を中心に盛り上がっている国家社会主義に対する痛烈なアンチテーゼになっているためです。
腐った政治家・官僚組織なんかより、市場の方が遥かに合理的であり、発展途上国が必要としているのは、市場原理を生かすことである、という。
反米が大好きな左派系の人々の中には、チャベス大統領下のベネズエラなどで、国家社会主義が大成功を収めているかのごとく吹聴していますが、所詮ただの資源価格の高騰による恩恵に過ぎません。
もちろん発展途上国の保守派はあまりに腐敗した連中が多いので、そういう連中に比べれば、少なくとも貧困者への分配を増やすチャベスの方がよいでしょう。
ただ、チャベスのやり方は結局のところ原油価格が暴落したらおそらく破綻するはずです。なぜなら彼は富を分配しているだけで、新たな富を生み出しているわけではないからです。そしてそのことが発展途上国が発展途上国である根本的な原因です。
おそらくは同じようなことを考えている識者は世の中にたくさんいて、そういう人々は、先進国のなかで国家社会主義の支持が増えていることに対して、不快感と言い知れない怖さを抱いているかと思われます。
今回のノーベル平和賞の選考からは、私はそういう意図を感じます。
なお、ノーベル文学賞については、政治的思惑以外の何物でもないでしょう。アルメニア人虐殺に関する歴史問題で、国家侮辱罪に問われている作家に対して、トルコ人として初となるノーベル賞を与えるってことは、つまりはそういうことです。
ちなみにグラミン銀行は現地で違法らしいです、田中大介でした。
URL:http://blog.livedoor.jp/antichristdreamer/archives/50383238.html
この記事へのコメント
paka
フジネットワークニュース www.fnn-news.com > 政治一覧 >
自民党両院議員総会 首相指名選挙で若林正俊両院議員総会長の名前を書くことで決定
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00162564.html
両院議員総会。中継を見ていた人の、麻生さんは、終始、意見の応酬を楽しみ、むしろ煽るような様子だった、という書き込みもどこかで見ました。
いまだに、マスコミの印象操作が続いている模様です。
mayo5
かなり重症だと思いますが。所詮理念なき利益集団ですか。
やす
その後にどういう体制を作るかですよ。
私の考えですが、民主党はピークを過ぎました。
小選挙区ではわずかな支持率の変化でも大幅に議席は変化しますから、ほんの4~5%の変化でも圧勝から伯仲になります。
民主党の政策に対する反対意見も結構多数で、私の周囲の話を聞いても同様です。
私も今の民主党の政策では不況の深刻化は避けられないと思います。
総裁選終了後はアンチ民主党ということをはっきり掲げていけば、支持を回復出来る局面が訪れるでしょう。
やまさん
少なくとも今回の総選挙でのコアな自民党支持層はこのゴタゴタで相当数離れるのでは?
かくいう私もその1人です。
残された烏合の衆(支持活動においてです。能力、人格の事ではありません)と、
民主党支持から離反してくる日和見層では本当の再生は難しいのではないでしょうか。