与那国島にOTECプラントを


「アジア諸国と連携していく情勢のなかで、いたずらに隣国を刺激する政策はどうかと思う」
北沢俊美防衛相

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北沢防衛相は、麻生前政権下で検討が進められていた、与那国島への陸自配備を撤回する方針を表明した。

元々、これは、近年東シナ海に出没する中国海軍の活動に対する牽制の意味合いがあったのだけれど、これを撤回する、ということは、自由に活動していいよと半ば知らせたに等しい。

中国はアメリカに対して、太平洋を東西に分割し東側を米国、西側を中国が管理することを提案した とされているから、日本が自国海域を守る姿勢を見せないと公然と活動を展開するだろうし、実際そうしてきた。

昨年12月8日に、尖閣諸島・魚釣島の沖合いで、中国の海洋調査船2隻が航行して領海侵犯した事件は記憶に新しい。

こうしたことを考えると、今後ますます、中国の覇権主義を目にする機会が増えるものと思われる。

だから、与那国島に陸自を配備しないのであれば、やはりそれに代わる手段を考えておかなくちゃいけない。

以前、「戦略的海洋温度差発電プラント建設」と「無人哨戒システム」の二つのエントリーで、尖閣諸島に海洋温度差発電プラント(OTEC)を建設して、発電の副産物である真水を中国に売ったらどうか、と言ったことがあるけれど、これを与那国島に作れないか。

与那国島は、第四与那国海丘、鳩間海丘を挟んで、尖閣諸島の反対側に位置しているから、尖閣諸島と同じく、深海の深層水を取水できる条件が整っている。

あとは、OTECプラントで発電した電気を使って、ラジコン飛行機を飛ばしたり、ラジコン飛行船を浮かべてやって、常時哨戒活動をさせればいい。

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勿論、台風なんかのように天候が悪い日は飛ばせないだろうけれど、それでも天候の良い日はいつも周辺海域を哨戒している、となったら、中国の行動に多少の制約を課すことは期待できる。

無人哨戒システム」のエントリーでは触れなかったけれど、何故、わざわざラジコン飛行機なり、ラジコン飛行船を飛ばずのかというと、機体や機首に小型高性能爆弾でも積んでやれば、そのままラジコンごとミサイルになるから。

今では、ジェットエンジン付のラジコン飛行機もあるし、それを使うと、時速300キロくらいは出るという。これくらいの速度があれば、そこそこミサイルの代わりにはなる。勿論、ラジコンだから、遠隔操作が可能。

それに、ミサイルも随分小型化されてきている。アメリカでは、テロ対策として、60センチ、2・5キログラム程度の世界最小ミサイル「スパイク」の開発発射実験が行われている。

普段は、OTECプラントで充電しながら、バッテリーかなにかで飛ばして、哨戒活動しているけれど、いざとなったら、ジェットを使って、誘導ミサイルにもなる無人哨戒ラジコン部隊を作る。それを沢山、与那国島に置いておく。もちろん爆弾付なんて言う必要はないけれど、そういうラジコンが与那国島周辺海域をうろうろしていたら、中国もさぞかしやりにくかろう。

なんなら、沖の鳥島にも同じくOTECプラントを作って、与那国島との間を定期哨戒活動で往復させたっていい。

あとできれば、与那国島のOTECで作った真水は、中国へ直接には売らずに、距離的にも近い台湾に売るという手もあるかもしれない。間接的に日本と台湾とで防衛ラインを築くぞ、とのサインにもなるから。

今の鳩山政権にこんなことを期待するのはハナから無理だとは思うけれど、なんらかの善処は期待したい。



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画像与那国島への陸自配備を撤回 防衛相インタビュー

 北沢俊美防衛相は24日、日本経済新聞などとのインタビューで、沖縄県与那国島への陸上自衛隊の配備について「アジア諸国と連携していく情勢のなかで、いたずらに隣国を刺激する政策はどうかと思う」と述べ、撤回する方針を明らかにした。与那国島への陸自配備については、麻生政権下の浜田靖一前防衛相が7月、東シナ海での中国軍の活動に対抗する狙いで検討を表明していた。

 在日米軍の軍人らの法的地位を定める日米地位協定の改定を巡っては、日本政府が求める犯罪容疑者の起訴前の身柄引き渡しについて「(日米両国は)民主主義国家なので十分な理解が得られると思う」と述べ、実現に強い自信を示した。防衛相就任直後に表明していた基地対策費の執行の一部停止に関しては「認識を変更しないといけない」と撤回した。

 防衛相は年内に防衛計画大綱の見直しや次期中期防衛力整備計画の策定を終える考えも表明。来年1月に期限が切れる海上自衛隊のインド洋での給油活動については「在日米軍基地の再編問題も含めてパッケージで議論すると理解している」と指摘した。(24日 22:01)

URL:http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090924AT3S2402J24092009.html



画像テロ対策で超小型ミサイル開発実験進む―米国

 【ロサンゼルス19日宮城武文】米紙ロサンゼルス・タイムズ電子版が19日付けで報じたところによると、ロサンゼルス北方のモハベ砂漠で超小型ミサイルの開発発射実験が行われている。60センチ、2・5キログラム程度の世界最小ミサイル「スパイク」で、無人飛行機から発射され遠隔操作で小型トラックなど移動する車両を標的に来月から本格的な実験を行うという。
 テロ対策を目的にしたもので、米軍が進めている超小型化ミサイル兵器開発の一環。モハベ砂漠のチャイナ・レイクにある海空戦センターの研究者が取り組んでいる。

 現在、アフガニスタン、パキスタン国境付近でテロ組織アルカイダを標的にした小型ミサイル「ヘル」は45キロ程度で、無人飛行機(UAV)「プレデーター」には、2、3基しか搭載できない。しかし、「スパイク」は10数基搭載可能になる。

 遠隔操作も数千キロ以上離れたところから可能で、今後の戦闘形態は100年前に双発のプロペラ機に機関銃を搭載して行ったものと比べて、飛躍的な発展を遂げることになるものとして注目されている。

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URL:http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/090421-064155.html



画像時速300キロでの高速飛行が可能なジェットエンジン搭載ラジコン飛行機

猛スピードで飛行することができるラジコンジェット飛行機の映像だよ!

そりゃもう恐ろしいくらいのスピードで空中をぶっ飛んでいて、少し油断するとどこまでも飛んで行っちゃうような気がするのだ。

凄く面白そうだけど、ここまで早いと逆にあんまり楽しんでる余裕がないような気もするね・・・・

URL:http://www.kotaro269.com/archives/50320801.html

この記事へのコメント

  • 日台正常化を求める会

    大変すばらしい発想ですね。
     これなら、政府が駄目でも現場で手の手の打ちようがありそうです。
    離島は沖縄本島と北海道・本州・四国・九州の人口密集地の防衛にとって重要で、いわば、城に対する出城・砦の役割をなすものです。
     専守防衛という縛りの中で、離島を防衛できなければ、即、本丸である人口密集地での戦い、即ち、沖縄決戦の再来がまっているはずです。
     もっとも、外国人参政権、人権擁護法で離島や県庁所在地が間接侵略される方が先でしょうが。
    私達は、台湾を護ることで日本を護ろうとする台湾関係法の制定をもとめ国会請願のための署名活動を行っている団体です

    問題なけらばトラックバックさせていただきたく、宜しくお願い申し上げます。
    2015年08月10日 16:50
  • 日比野

    日台正常化を求める会様。こんばんは。
    コメントありがとうございます。
    TB件、わざわざご丁寧にありがとうございます。勿論何も問題ありません。
    こちらこそ、よろしくお願いいたします。
    2015年08月10日 16:50

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