「まぁ、これですねぇ・・・委員ですねぇ、この国会の場でですねぇ。責任ある私は数字を、別に隠している訳ではなくて資料ありますよ、あります。もしそうであれば、事前にそれを聞くということを言っていただければ、私もきちっとですねぇその数字を頭にいれて、答弁をする予定にしておりますけれど、今ここに数字がございますが、これが本当に棚橋議員が言われた数字を適切に反映しているものなのかどうかについて、私もきちっと見ますので・・この数字を別に数字を隠している訳ではございません。これについてきちっと出しますので、しばらくお待ちをいただきたい…」長妻厚生労働大臣 2009年11月18日 厚生労働委員会 質疑にて(衆議院TV35分17秒~)
今度は、棚橋議員に、新型インフルエンザのワクチンを打つ回数を1回に定めた根拠を聞かれた長妻厚生労働大臣はこう答弁した。
データがあるのに、公にできないのは、自分自身が内容を把握していないからだ、というのは責任ある大臣として、きちんと答えたいという気持ちの発露からであれば、別におかしくはないし、誠実な対応であるとは言える。
だけど、そうであるならば「事前に数字の通告がなかったから答えられない」などと言い訳しないほうがいい。職責から逃げていると取られてしまう。
数字の通告があろうがなかろうが、大臣であるならば、基本的な数字くらいは押さえておくべきだと思う。数字には客観性があるから、国会であっても、国民に対しても、政府・省の方針を説明するのに、説得力を与える。もちろん、その数字自身が正しいもの、という前提は当然あるのだけれど。
この質問に対して、長妻大臣は最初はデータはあるけれど、今持ち合わせがない、としていたのだけれど、政務官がすかさずそのデータをメモとして長妻大臣に出していた。
通告書を大臣にしか出していないのにも関わらず、政務官は即座にデータを出せた。事前に質問を予測して調べていたのか、政務官の頭に入っていたのかは分からない。だけど、即座にデータを出せることはとても大切で、それこそが政府主導、脱・官僚依存ではなかったか。
こうしたやりとりがマスコミで大々的に報じられるか分からない。仮に報じられたとしても、何を報じて、何を報じないか、というソースディバイドはいつも起こりうる。
だけど、少なくとも、録画であっても、直接一次ソースを見た人にとっては、その齟齬は非常に低いものになることは確か。
今のような答弁や政権運営を続けている限り、今すぐ必要な対策が打たれなかったり、後で構わないものが先にされたり、直ぐには効果がでないけれど、将来絶対必要なものが停止されたりして、混乱を招く可能性は高い。
本来はトップに立つものが、指導力を発揮して、今やるべきはこれ、次はこれと方針をバシッと出して、時には妥協してでも引っ張っていかなきゃならないのだけれど、その為には、大臣は基本的な数字を押さえつつ、大局に立って判断し、それを国民にいつでも説明できるよう備えておかなきゃいけない。大臣職は簡単な仕事じゃない。
だけど、正直言って、これまでの鳩山内閣を見ていると見通しは暗いと言わざるを得ない。
だから余計に、有権者が今、国会で行なわれていることをしっかりと把握して、これは良い、悪いとハッキリ意思表示する必要がある。もちろん有権者にも個々の立場があるから、その立場に立って言いたいことをいうだろう。
だけど、大きな意味での「民意」というものも当然存在する。先の総選挙でも、その「民意」は兎に角、「自民党に一旦下野してもらう」だったと思われる。
ただ、国民も、民主党も「自民党が下野する」ことが目的であって、その先の見通しはボンヤリしていたと思われる。自民にお灸をすえさえすれば、なんとかなるだろう、と。
だけど、大切なことは、「お灸を据える」ことそのものではなくて、「よりよい生活、よりよい日本」の為に、誰に政権を託すのか、ということだった筈。
逆説的ではあるけれど、民主党による日本の政治が漂流することで、我々はそれを自覚する環境を目の前にしている。
自分達が政治的意識を高めないといけない、と気づくのか、それとも、やはり政治家ってダメだ、と落胆し諦めるのか、今、その選択の岐路にいる。そして、その選択によって、日本の将来は大きく変わる。
その意味において、民主党が教えてくれることは少なくない。


26. インフルエンザの予防接種は何回受ければよいのでしょうか?
現在、日本で行われているインフルエンザの予防接種に使用するインフルエンザHAワクチンについては、平成12年4月に中央薬事審議会において検討が行われ、平成12年7月から薬事法上の用法・用量が以下のようになっています。
65歳以上の高齢者に対しては1回の接種でも効果があり、2回接種による免疫の強化に関する効果(ブースター効果)についての評価は定まっていませんので、現在は1回接種が推奨されています。これは、厚生科学研究費による研究「インフルエンザワクチンの効果に関する研究(主任研究者:神谷 齊(国立療養所三重病院))」において、高齢者(65歳以上)に対するインフルエンザワクチン1回接種法による有効性の評価を行った結果、接種を行った後の抗体価の上昇は良好であり、重症化は有意に阻止する事が可能であったという報告に基づいています。また、これらの高齢者に接種した際の重篤な全身反応はなく、局所反応も軽微でした。
なお、予防接種法により、「65歳以上の方」、「60歳から64歳までの方で、心臓、じん臓若しくは呼吸器の機能に障害があり、身の周りの生活を極度に制限される方、又はヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方」については、年1回、予防接種法による定期接種を受けることができ、予防接種によると認定された健康被害にあった場合には、その1回の接種については、予防接種法による救済制度が適用されます。詳しくは次章の「予防接種法関係」あるいは、健発第1058号厚生労働省健康局長通知「予防接種法の一部を改正する法律等の施行について」をご覧下さい。
13歳以上64歳以下の方で、近年確実にインフルエンザに罹患していたり、昨年インフルエンザの予防接種を受けている方は、1回接種で追加免疫による十分な効果が得られると考えられています。2回接種をしたほうがより抗体価は上昇するという報告と、抗体価に変動はないという報告の双方があり、接種回数が1回か2回かの最終的判断は、被接種者の意思と接種する医師の判断によりますので、接種の際には最近インフルエンザにかかったことがあるかどうか、最近ワクチン接種を受けたことがあるかどうかとその時期、そして現在の体調などを担当医師に十分伝え、よく相談して下さい。
なお欧米諸国では、新しい型のインフルエンザウイルスが出現しない限り、年少児を除いて、ほとんどの人がインフルエンザウイルスに対する基礎免疫を獲得しているので、1回の接種で追加免疫の効果があるとしているところがほとんどです。
URL:http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/fluQA/QAdoc04.html
この記事へのコメント
Lucy
日比野
本エントリーは科学研究費について述べたものでもなく、いただいたコメントとの直接の関連性は薄いと思われます。
しかも、ただこうだと結論だけを述べられても、なぜそうなのかの論証がなければ、折角コメントをいただいても、混乱するばかりです。
私は貴殿がどのような立場にある方か存じ上げませんし、また科学研究費に対して、貴殿のようなお考えを持つことも御自由かと思いますが、悪戯に混乱を招くコメントは注意いただきたく存じます。