大晦日です。皆様、今年もいろいろと御世話になりました。篤く御礼申し上げます。
さて、清水寺で毎年年末に行われる、恒例の今年の漢字は「新」が選ばれたようです。
ただニフティが主催したユーザーが選ぶ今年の漢字では、昨年につづいて今年も「変」が選ばれていています。また、ライブドア公式のネットリサーチでも、2009年の漢字が「新」なんて納得できないという回答が大勢を占めていますね。ここでもディジタル・デバイドが起こっているのかもしれません。
ふと、昨年の大晦日の記事を読み直してみたら、こんなこと書いてました。
2008年も今日限り。恒例の今年の漢字は「変」だったそうな。
《中略》
確かに変な(酷い)事件が多かったし、変化・変革を漂わせる年でもあった。
だけど、おそらく来年はもっと激しくなる。
本当の「変」は来年。
金融恐慌と不況。
世界中が激変の中にある。
変化を肌で感じる年
心根が試される年。
日本の底力が必要とされる年。
そして、世界が変わる年。
みなさま、よいお年を。2008.12.31 「大晦日」より
・・・なんか偉そうに、今年こそが本当の「変」になると書いてますね。でも鳩山政権になって、あながち外れていなさそうなところが、なんとも恐ろしいです。
けれども、後ろ向きの言葉を使うのは、止めておきましょう。
言葉には力がある
善き言葉を使えば
全てが善くころがる
最後はちょいと小噺で締めくくらせていただきたいと思います。
ナントカと畳は新しいほうがいい、なんてぇ言いますけれど・・・
「おい、八っつあん。ちょいと聞いとくれよ。」
「なんでぇ熊。金ならねぇよ。」
「長屋一の貧乏人のお前ぇに、何で俺が金の話すんだよ。鳩だよ鳩。いつも俺んとこの軒下に来るあれだよ。」
「あぁ。いつもキョロキョロしてて、落ち着きのねぇあの鳩か。あれがどうしたい?」
「どうもこうもねぇよ、あらぁ、駄目だ。節操がねぇ。今朝なんか、クークー鳴いて腹すかしていそうだったから、ちょいと豆やったんだ。そしたら嬉しそうにクークー。」
「熊、お前ぇ、鳩の言葉が分かるのかい?」
「わかんねぇよ。でも、豆食った後、羽バタバタさせてクークー鳴いたら、誰だって喜んでると思うだろ。」
「で、どうしたい。」
「それで、他になんか餌ねぇかと、台所行って、蒲鉾の切れっ端持って戻ってきたんだよ。そしたら、あいつ何してやがったと思う?向かいのご隠居さんとこで同じことしてやがった。」
「そらぁ、鳩だからな。誰にでも好い顔するんだよ。おおかた、お前ぇさんが向こういっちまったから、もう餌くれねぇと思ったに違けぇねぇよ。」
「いやぁ、それにしても節操がねぇ。犬だって餌くれた主人の恩は忘れねぇっていうぜ。それなのに、あいつときたら、犬の風上にも置けやしねぇ。」
「犬じゃねぇ。鳩だ。」
「・・・そんでな、八っつあん。あの鳩野郎をもう少しマシなのと交換してぇんだけどよ。どうすりゃいいか教えて欲しいんだよ。」
「変な相談もあったもんだね。鳩を代えてくれだなんて、聞いたこともねぇや。」
「そんなこと言わずに、なんか良い智慧貸しとくれよ。」
「そうだなぁ・・・。あぁそう言やぁ、熊、今年の漢字って知ってるかい?」
「カンジ?カンジってあれかい、冷えた汁粉もチンすりゃ暖かくなるっていう・・・」
「そりゃ、レンジだ。ったく、清水寺で毎年やってるだろう?今年の世相を表す漢字を募集して決めるってぇ、あれさ。」
「あぁ、なんか坊さんが、でけぇ筆もってシュッシュッって書くあれか。あれがいってぇどうしたってんだい?」
「なんでも、今年の漢字は『新』なんだとよ。だから、熊が鳩を新しいのと取り代えたいってぇ言うのも、世相だなって思ったのよ。」
「…それで、八っつあん。鳩を代えるのと、漢字が新しいのと、どう繋がるんだい?清水(きよみず)の坊さんに、この鳩を、新しい賢ぇ奴と代えてくれとお願いするってぇのかい?」
「いいかい、熊、今年の漢字は『新』なんだ。だから鳩を新しくしたけりゃ、カンジの殿様にお願いすりゃいいんだよ。」
「カンジの殿様…一体ぇ誰だい?」
「そりゃあ決まってる。幹事(カンジ)長だ。」
皆様、よいお年を・・・


今年の世相を表すひと文字は「新」-。財団法人・日本漢字能力検定協会が公募で選ぶ「今年の漢字」に「新」が選ばれ、雨の降る中、清水寺(京都市東山区)の「奥の院」で11日、森清範(せいはん)貫主(かんす)が縦約1.5メートル、横約1.3メートルの和紙に、「新」の文字を大きく揮毫(きごう)した。
「今年の漢字」はこの時期に毎年発表する恒例行事。同協会の前理事長親子をめぐる不正取引事件で一時は存続も危ぶまれたが、寺側の協力で今年も実施された。
今年の応募数は過去最多の16万1365通で、「新」は最多の1万4093票(8.73%)を占めた。2位は「薬」で1万184票、3位は「政」の5356票だった。
「新」が選ばれたのは、さまざまな「新しいこと」に期待し、希望を抱いた1年で、政権交代で新内閣が発足し政策、行政が刷新。裁判員制度や高速道路料金割引制度などさまざまな新制度がスタートしたことなどを反映。また、米大リーグ・マリナーズのイチロー選手や水泳競技での新記録ラッシュや、新型インフルエンザの流行で新薬が登場したことなども理由にあげられた。
URL:http://sankei.jp.msn.com/life/trend/091211/trd0912111401006-n1.htm

日本漢字能力検定協会の背任事件の影響で、開催が危ぶまれた清水寺での「今年を表す漢字」が発表がされました。芸能界の薬物事件、新型インフルエンザのワクチン問題などから「薬」という文字も上がっていましたが、選ばれた文字は「新」でした。また、ニフティが主催したユーザーが選ぶ今年の漢字は、2年連続「変」が選ばれました。新しさ、変化を感じる出来事が多く発生した1年だったことを象徴しているようです。
URL:http://news.nifty.com/cs/week/detail/091211215954/1.htm
この記事へのコメント
かせっち
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mayo5