仕分けられる有権者(自民党の再生について 前編)
自民党の再生について。全2回でエントリーする。
鳩山政権の支持率が落ちてきている。
朝日新聞の世論調査によると、鳩山内閣の支持率は48%(前回:62%)と大きく下落。不支持率は34%(前回:21%)でこちらは急上昇。
注目すべきは、自民党支持層と民主党支持層で内閣支持率に極端な差があること。
支持政党別の内閣支持率は、民主支持層が84%(前回:92%)、自民支持層は13%(前回:24%)。無党派層は24%(前回:支持39%)となっているから、支持層で極端な差が出ている。支持率からみれば、二大政党制になったといえなくもない。
夏の総選挙前でもこれほどの差はなかった。ここまで極端な差が出てくると、双方の支持母体も含めて国論が割れていると言っていいだろう。
『仕分けられる「心」』で指摘したように、国民の政治スタンスの二極化が進んでいるのかもしれない。
そして、民主党支持者と民主党支持者との間の極端な内閣支持率の差は、自分の選択した道が“良いはずだ”と思いたいという心理的メカニズムである「認知的不協和」が働いていると考えたほうがしっくりくる。
ただ、これが来年夏の参院選にどう効いてくるかは、まだなんともいえない。
というのも、民主党はグダグダだけれど、自民党もなにやらぱっとしないから。今でこそ、谷垣総裁は民主党のマニフェストと来年度予算の食い違いをとりあげて、解散総選挙を要求するとかなんとか言っているけれど、テレビで取り上げられないこともあってか、印象は薄い。
それ以前に、先の総選挙での敗北から、自民党は生まれ変わらなければいけない、という割りには、どう生まれ変わったのか、何をしたいのかいまひとつ見えてこないことも影響してる。
鳩山邦夫氏や、二階俊博氏が自身の献金問題で党の役職を辞任して、クリーンな政党としてアピールしている。だけど、先の衆院選で落選した大物議員のために党の定年基準に抵触しているにも関わらず、実際には存在しない選挙区の支部長職を新設してあてがったりしてる。
生まれ変わりたいのか、そうでないのか、どうにも中途半端な印象は拭えない。
再生したい自民党は、政党の性格で有権者を引き付けるのか、それとも議員の個人資質と人脈に頼るのか、今ひとつ方針が明確でなく、まだ迷っているようにも見える。
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内閣支持48%に急落 首相の指導力に疑問符 世論調査 2009年12月20日23時37分
朝日新聞社が19、20の両日実施した全国世論調査(電話)によると、鳩山内閣の支持率は48%で、前回調査(11月14、15日)の62%から大きく下落した。不支持率は34%(前回21%)。鳩山首相がリーダーシップを発揮しているとは「思わない」人が74%に達し、内閣不支持の人の半数が理由として「実行力の面」を挙げた。
内閣支持率を支持政党別にみると、民主支持層が84%(前回92%)、自民支持層は13%(前回24%)。無党派層は前回は支持39%、不支持27%だったが、今回は支持24%、不支持45%と、内閣発足以来初めて不支持の方が上回った。
鳩山首相がリーダーシップを「発揮していると思う」との答えは18%にとどまる。内閣支持層でも「発揮していると思う」は30%しかおらず、62%は「そうは思わない」と答えた。
民主党が衆院選で掲げたマニフェスト(政権公約)を改め、ガソリン税の税率維持と、子ども手当への所得制限導入を首相に要望したことに対しては、「納得できる」が50%、「納得できない」は43%。ただ、民主支持層では60%対34%と、「納得できる」が顕著に多い。「納得できない」と答えた人では、内閣支持は36%と不支持の48%を下回った。
米軍普天間飛行場の移設問題をめぐる内閣の対応は「評価しない」が60%で、「評価する」の30%を大きく引き離した。自民支持層では「評価しない」が78%に達した。
天皇陛下と中国の国家副主席との会見を、1カ月前に申し込む慣例に反して実現させた内閣の判断については、「妥当だ」39%、「妥当ではない」51%だった。民主支持層は53%対38%と肯定派が多数だが、自民支持層では19%対74%、無党派層32%対54%と批判的な意見が目立つ。
鳩山首相の政治資金問題が首相の進退にかかわる重大な問題かどうかを尋ねた質問では、「そうは思わない」が50%の一方、「進退にかかわる重大な問題だ」との答えも44%あり、今後の展開次第では火種として残りそうだ。
政党支持率は民主42%(前回46%)、自民18%(同14%)など。民主は内閣支持率が下落する中、やや下がったものの、なお高い水準を維持している。
◇
〈調査方法〉 19、20の両日、コンピューターで無作為に作成した番号に電話をかける「朝日RDD」方式で、全国の有権者を対象に調査した。世帯用と判明した番号は3465件、有効回答は2115人。回答率61%。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1220/TKY200912200296_01.html
衆院解散・総選挙を要求 子ども手当への所得制限導入で自民・谷垣氏 2009.12.17 17:28
自民党の谷垣禎一(さだかず)総裁は17日の記者会見で、民主党が平成22年度予算編成にあたって子ども手当への所得制限導入などを求めたことに関連、「マニフェスト(政権公約)と違う現実が目の前に迫ってきている以上、国民に信を問うくらいの覚悟が必要になっているのでないか」と述べ、鳩山由紀夫首相に衆院解散・総選挙を求める考えを示した。
URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091217/stt0912171730001-n1.htm
二階氏の自民選対局長辞任/県内政界 2009年12月16日
◎「影響力落ちた」「潔い」
自民党の二階俊博衆院議員が15日に党選対局長(幹事長代理)を辞任したことに、県内政界からも様々な声があがった。民主党県連幹部は「党内での影響力が落ちた」と分析、自民党県連幹部は「潔い」と擁護した。二階氏は、西松建設の違法献金事件で政策秘書が略式起訴されて罰金刑となり、党内からも批判の声が上がっていた。(加藤順子、宮崎亮)
民主党県連の藤本真利子幹事長は「辞任は正しい流れだが、今回の起訴はただのきっかけで、野党になった党の中での二階さんの影響力が減少した証拠だと思う」と分析した。
自民党県連の尾崎要二幹事長は「党の責任ある立場にある二階議員が潔く辞意を示されたことは、堂々とした立派な決断だ」と評価。その上で、政治資金の問題が指摘されている民主党の小沢一郎幹事長と鳩山由紀夫首相について「政権を担う範を示さなければならないのに、平気で総理や幹事長の座に座っている」と批判した。
公明党県本部の角田秀樹幹事長も「現行法から言えば今回の身の処し方は適切だと思う」と評価。一方の民主党については「総理は国民への説明責任を果たさないままで、一国の総理として好ましくない。小沢幹事長も、与党の重要役職についているので、もっと潔白であってほしい」と苦言を呈した。
共産党県委員会の竹内良平委員長は「責任をとって役職を辞するのは当たり前で、さらに、議員も辞任すべきだと思う」と指摘した。さらに、「西松建設の献金問題は、これで終わりにせずに最後まで真相を究明してほしい」と捜査の進展を求めた。
URL:http://mytown.asahi.com/wakayama/news.php?k_id=31000000912160001
鳩山邦夫氏、党役職の辞表 「兄は男らしくない」と批判 2009年12月11日12時7分
自民党の鳩山邦夫元総務相は11日、党の政治倫理審査会長や両院議員総会副会長などの役職の辞表を大島理森幹事長に提出した。「金のことで不信感がもたれれば、党に迷惑がかかる」と記者団に語った。鳩山由紀夫首相の資金管理団体をめぐる偽装献金の原資に母の資金が含まれていたことにからみ、邦夫氏も同様に資金提供を受けていたことが判明。党内から批判があがっていた。
邦夫氏はすでに贈与税を支払う考えを表明しており、まだ態度をはっきりさせていない首相について「兄は男らしくない」とも批判した。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/1211/TKY200912110192.html
自民が落選大物対策 架空支部長職を“新設”2009年12月20日 朝刊
自民党は次期衆院選で公認候補の前提となる小選挙区支部長について、実際には存在しない選挙区の支部長職を新設する。「就任」するのは夏の衆院選で落選し、現役続行に意欲を示す山崎拓元副総裁(73)や島村宜伸元農相(75)らベテラン勢十人。党の定年基準に抵触するものの、門前払いもできず、執行部がひねり出した苦肉の策だ。
党執行部は、対象者が一人しかいない都道府県では「県衆院支部長」と命名。福岡2区が地盤の山崎氏は「福岡県衆院支部長」となる。
対象者が複数いる東京と大阪は、五十番台の数字を充てる。
最も選挙区の数が多い東京でも二十五だが、数字が近すぎると混同するためで、深谷隆司元通産相(74)は「東京都衆院五十一支部長」、島村氏は「五十三支部長」といった具合だ。
大阪では中馬弘毅元行革担当相(73)が「大阪府衆院五十一支部長」、中山太郎元外相(85)が「五十二支部長」となる。
党執行部が先月、落選した前職のうち、支部長に選任する基準を「公認決定時に六十五歳以下」と決めると、ベテラン側が「支持者から引退すると思われる」と猛反発。「支部長」の肩書にこだわったため、とりあえず公認の確約のない折衷案で落ち着いた。
ただ、いずれは党執行部で公認の可否を判断しなければならない。定年の例外を狙うベテランに対し、中堅・若手は厳格な適用を求めており、世代間抗争の気配も漂っている。
URL:http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009122002000049.html
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