陛下との特別会見の余波

 
習近平氏の陛下との特別会見が行なわれてしまった。会見そのものは滞りなく行なわれたのだけれど、その余波は日本中をゆるがせている。

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陛下の「政治利用」を否定し、今回の会見を「天皇陛下の国事行為」と主張した小沢一幹事長の発言や、副主席を喜びの中でお迎えすべきだとコメントした鳩山首相。

政権与党幹部と首相の発言の重さを知らない筈はないのだけれど、それにしても軽率だと思う。

もう少し殊勝な物言いでもしれいれば、なんとかなったものを、1ヶ月ルールなんて誰が決めたんだ、とか、自分の判断は間違っていないとか、私の信念は正しいなんて強気に出るものだから、国民の反発をより大きくしてる。ここまできたらマスコミさえも庇いきれないだろう。

国民にとっては、陛下を政治利用したという彼らの皇室に対する不敬の姿勢こそが問題なのであって、小手先のルールがどうとか、国事行為なのか公的行為なのかはどうだっていい。そんな次元を遥かに超えてしまってる。

小沢幹事長と鳩山首相は、日本人の意識下で、朝敵となりつつある。早く撤回・謝罪しないととんでもないことになる。

特別会見そのものは行なわれたにせよ、その後を考えるとこの会見は、民主党にとっては痛手になるであろうこと間違いない。

というのも、先にも述べたとおり、民主党の皇室を蔑ろにして恥じない政権だということを国民に広く知られてしまったから。民主党本部には、山のような抗議が集まっているという。支持率に響かないわけがない。同時に宮内庁には支持の声が寄せられているそうだ。

お陰で日本人の眼中から「シュウなんとかさん」の存在など消えうせてしまってる。それほどインパクトがあった。

これは、中国側、習近平氏にとっても、今回の特別会見が成功だったかどうかは、少し判断に苦しむかもしれない。

報道を見る限りでは、習近平氏は陛下に対して最敬礼はしなかったようだ。やはりというか、日本人の対中感情をより悪化させたことは否めない。先頃、オバマ大統領が陛下と会見した際の最敬礼の写真が話題になったばかりだから、よりそれが強調されてみえてしまう。

習近平氏の今回の報道と記者会見を見ていると、何処となく本人自身も、来なければよかった、と後悔しているように見える。もちろん、ただの感想にしか過ぎない。

もしかしたら、習近平氏思っていた以上に日本国民の反発が強いことと、特別会見でのもてなされ方から何か感じたかもしれない。

仮に、今後習近平氏が国家主席となることができたとしても、対日関係に神経を使うことになるような気がしている。

今回の件は、尾をひくだろう。

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画像天皇陛下・習副主席会見問題 民主・小沢幹事長、政治利用だとの批判に大激怒

天皇陛下と中国の国家副主席との会見が、首相官邸の強い意向を受けて急きょ設定されたのは政治利用だとの批判に対し、民主党の小沢幹事長が会見で、「民主主義がわかっていない」と大激怒した。
賛否両論が渦巻く中、習近平副主席は14日に来日、注目の会見は15日に行われる。
小沢幹事長は「もし、どうしても反対なら、辞表を提出したのちに言うべきだと。当たり前でしょう、役人だもん」と述べた。
辞任要求にまで発展しているのは、14日に来日した中国の習近平国家副主席と天皇陛下との特例会見問題。
1カ月前申請のルールを破ったことを、宮内庁長官が「政治利用につながる」との懸念を示したことについて、小沢幹事長は会見で猛反発した。
小沢幹事長は「30日ルールって、誰が作ったの。知らないだろ、君は。君は、日本国憲法を読んでるかね、ん? 天皇の行為は、何て書いてある」と述べた。
小沢幹事長は、天皇陛下の国事行為は、内閣の助言と承認で行われるのが憲法の理念と強く反発した。
小沢幹事長は「宮内庁の役人が、どうだこうだ、どうだこうだ言ったそうだけれども、全く日本国憲法、民主主義というものを理解してない人間の発言としか、私は思えない。宮内庁の役人が作ったから、金科玉条で絶対だなんて、そんなばかな話あるかっていうんですよ」と激怒した。
さらに、鳩山首相も「いわゆる官僚的な発想で、こういうものを切ることが望ましいのか。陛下のお体のことが一番でありますけれども、お体が許すのであればという当然、状況の中で、お願いをしたということであります」と語った。
激しい批判を受けている宮内庁の羽毛田長官は「陛下のなさりようを守るのが私の立場。そこに懸念が生じる時にものを言うのは、当然のこと。憲法の精神では、陛下は政治的に中立でなくてはならない。私は辞めるつもりはありません」と述べた。
最近、元気のない野党も、すばやく反応した。
自民党の安倍元首相は「天皇陛下を政治利用したと、こう断じざるを得ないわけであります。小沢一行が歓待されることと、セットになっていたのではないか」と述べた。
先週、小沢幹事長率いる大訪中団が、胡錦涛国家主席を政治利用したこととセットだったのではとの指摘も出た。
しかし、「特例会見を要請していない」と反論している小沢幹事長は、14日になって予定されていた習国家副主席との会談は取りやめとなった。
「役人が作ったルールだ」とする小沢幹事長と、「政治利用につながる」とする宮内庁の対立、街の人はどちらに軍配を上げるのか。
街の人は「(天皇陛下が)お気の毒っていうか、ちょっとひどいと思います。あからさまに小沢さんの指示で、政治が動いているっていう感じがして、すごく嫌な感じを受けますよね」、「天皇陛下が疲れてるからどうのこうのって、宮内庁では言っているようだけれど。いいんじゃないの、今回は急きょ」、「天皇陛下を政治利用しちゃいけない。ルールはルール、ルールを壊したのは、この人(小沢幹事長)。せっかくの民主党が台無しだよ」と話した。
100人中、69人が宮内庁の言い分に、31人が小沢幹事長の言い分に軍配を上げる結果となった。
それに対し、中国メディアの一部は「鳩山首相は、中国のために天皇の慣例を破った」と、その対応を擁護した。
大揺れとなる中、その渦中の人物、習国家副主席は、鳩山首相と会談した。
ポスト・胡錦涛との呼び声も高い実力者は、まず感謝の意を伝えた。
習国家副主席は「わたしの今回の訪問のため、周到な手配をしていただいたことに心から感謝の意を表したいと思います」と述べた。
鳩山首相は「習近平国家副主席の大きな力が必要だと思っておりまして、大変、期待をしているところでございます」と述べ、習副主席を次代のリーダーと呼び、大きな期待を述べた。
中国が強く要請していた天皇陛下との会見は、15日午前に行われる。

URL:http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00168352.html



画像特例会見問題で首相「喜びの中でお迎えすべき」 2009.12.15 10:21

 鳩山由紀夫首相は15日午前、天皇陛下と中国の習近平国家副主席の特例会見への批判が高まっていることについて、「中国の副主席がおいでいただき、日本で活動されている最中にこういう状況になったことは大変残念だ。国民挙げて、将来のリーダーになれる可能性の高い方をもっと喜びの中でお迎えをすべきだ」と述べた。首相公邸前で記者団に語った。

 民主党の小沢一郎幹事長は14日、特例会見が「天皇陛下の政治利用」に当たると懸念を表明した羽毛田信吾宮内庁長官の辞任を要求したが、首相は記者団から辞任の必要性について聞かれ、「そのご質問には今、お答えできない」と延べ、辞任の可能性に含みを持たせた。

 首相はさらに、中国が1カ月前に文書で申請する「1カ月ルール」に従わず会見を求めてきたことに関し、「何日間か足りなかったからと言って、お役所仕事のようにスパッと切るようなことでいいのか。(特例会見は)過去に何回もあった」と主張した。

URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091215/plc0912151024009-n1.htm



画像2009年12月15日 13時42分  <天皇陛下会見>小沢幹事長発言、さらに波紋

 宮内庁の「1カ月ルール」の慣例を守らない特例となった天皇陛下と中国の習近平国家副主席の会見。陛下の「政治利用」を否定し、今回の会見を「天皇陛下の国事行為」と主張した民主党の小沢一郎幹事長の発言がさらに波紋を広げている。

 静岡福祉大学の高橋紘教授(現代史皇室研究)は「外国要人との会見は、憲法が定める天皇陛下の国事行為に含まれていない。小沢幹事長の発言は『入り口論』から問題」と指摘。「内閣の助言と承認で行われるなら、勝手に何でもできてしまう」と批判した。また「天皇陛下のお体が優れないなら、優位性の低い行事はお休みになればいい」との発言に対しては、「順番付けを行うもので、まさしく政治利用だ」と話している。

 一方、法政大の永井憲一名誉教授(憲法学)は「憲法7条には外国の大使、公使を接受することが国事行為として明記されており、外国の要人との会見を内閣が要請し天皇陛下が認めたならば問題はない。宮内庁長官が1カ月ルールという内規から『いけない』と言うのももっともだが、その上位にある憲法上の問題はなく、内閣の判断を尊重すべきだ」と話している。

URL:http://www.excite.co.jp/News/politics/20091215/20091215E10.065.html



画像2009年12月15日 17時20分  小沢氏「私の信念正しい」 宮内庁長官にまた辞任要求

 民主党の小沢幹事長は15日午後、政治資金パーティーで、天皇陛下と中国の習国家副主席の特例会見をめぐり天皇の政治利用に当たると懸念表明した羽毛田宮内庁長官に対し、重ねて辞任要求し「私の信念は間違っていない」と強調した。小沢氏は「政府が決めたことに役人が口を挟むべきではない。辞めてから言うべきだ。政権交代して政治主導になったことに頭が切り替わっていない」と批判した。

URL:http://www.excite.co.jp/News/politics/20091215/Kyodo_OT_CO2009121501000527.html



画像小沢氏の言動、民主党などに批判殺到 2009.12.16 19:16

 140人以上の国会議員を伴っての訪中や、天皇陛下と習近平・中国国家副主席との特例会見に対する発言など、最近露出が頻繁な民主党の小沢一郎幹事長に対しても批判の声が高まっている。民主党や産経新聞には「国民をばかにしている」など厳しい声が相次いだ。

 民主党本部には、新聞やテレビで小沢氏の言動が取り上げられると、多くの意見が寄せられる。党本部によると、「賛否両方あります」。件数は把握していないというが、批判に熱が入るのか、「1時間以上も話す人もいます」と打ち明ける。

 産経新聞東京本社にも、小沢氏の言動についての意見が多く寄せられるが、600人以上の民主党関係者らを引き連れた訪中団については、「日米同盟や不況など難問が山積しているこの時期に異常だ」「ご主人の機嫌を取っているようだ」と批判が殺到した。

 習氏との特例会見や訪韓容認発言など天皇陛下にかかわる小沢氏の言動については、「天皇陛下を部下だと思っているのではないか」と指摘する声も。インターネット上でも議論が過熱し、「独裁者だ」など過激な発言が目立つ。

 川崎市宮前区の会社員、小林哲郎さん(50)は、天皇陛下の特例会見問題について、「今後も繰り返されるのか心配だ。小沢氏は首相でもないのに、発言内容に違和感がある」と拒否感を示した。

URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091216/stt0912161917011-n1.htm



画像特例会見に党内外から批判 「政治利用」「要請強硬」2009年12月15日1時29分

 訪日中の中国の習近平(シー・チンピン)国家副主席と天皇陛下の会見が15日、鳩山内閣の強い要請で行われることについて、野党だけでなく、政権内からも疑問の声が上がっている。だが、鳩山由紀夫首相や民主党の小沢一郎幹事長は「天皇の政治利用」を否定。逆に、内閣の要請に公然と反旗を翻した宮内庁への批判を強めている。

 自民党からは、天皇との会見は遅くとも1カ月前に申し入れるという慣例を根拠に、いったんは中国側に断った会見が復活したことへの批判が一斉に上がった。自民党は14日急きょ外交部会を開き、外務省や宮内庁の官僚から事情を聴いた。

 石破茂政調会長は「大事じゃない国はルール通りだが、大事な国はひっくり返して会見するのは政治判断だ。そういうことをしていいのか」と批判。また小野寺五典部会長も「(皇室外交が)政治に使われるのは前代未聞だ」と述べた。

 また、同党の谷垣禎一総裁は同日、大阪市内の講演で「政治と天皇の関係は極めてデリケートなものだ。もう一度この政権に、権力の自制と天皇と政治との関係に、よくよく慎重な対応を求めたい」と語った。同日発表した総裁談話では小沢氏の訪中団に触れ、「鳩山政権の強硬な会見要請の裏に、小沢幹事長の権威を顕示する目的があったとすれば、許し難い暴挙だ」と批判。小沢氏がソウルで来年の天皇訪韓について「歓迎してくださるなら結構なことだ」と述べたことについても「政治利用にほかならない」と指摘した。

 安倍晋三元首相が会長を務める「真・保守政策研究会」や平沼赳夫元経産相が会長の「日本会議国会議員懇談会」、「神道政治連盟国会議員懇談会」も15日の会見を中止すべきだとする抗議文を出し、保守派の結束を示した。

 政権内にも対応を疑問視する意見がある。福山哲郎外務副大臣は14日の定例会見で「宮内庁の意向や陛下の健康状態もあるようなので、『今回だけは例外』という対応にした方がいい」と語った。

 また、渡辺周総務副大臣は13日、テレビ朝日の番組で「今からでも(会見を)やめられるのであれば、やめた方がいい。天皇陛下にこういう形で要請したことには、党内でもかなり遺憾の思いがある」と述べた。

 一方、鳩山首相は14日夕、「(中国は)世界で一番人口の多い国で、隣国だ。そういう国との付き合いが非常に大事だ。政治利用という判断ではなく、そう感じている」と述べ、問題はなかったとの認識だ。中国訪問中の山岡賢次国対委員長は上海市内で記者団に「(宮内庁長官が)官房長官とのやりとりを記者に発表すること自体が異常なことだ。役人がすべてを取り仕切っているんだという、あしき慣習が残っているのは残念だ」と、矛先を宮内庁に向けた。

 さらに「政治利用というよりも、本当の親善という意味では非常に良かったのではないか。もしも会えなければ中国の皆さんの感情は非常に傷つけられたのではないか」と指摘した。

 首相周辺も「宮内庁も一省庁。『二度とこういうことは困ります』と長官が会見することはどうなのか。『今まではこういうやり方でやってきたが、新政権はどういう方針で行きますか』となるべきだ」と述べた。


URL:http://www.asahi.com/politics/update/1215/TKY200912140349.html

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