わが世の春を謳歌する剛腕(アメリカの世界戦略について その9)

  
「中国に行ったとき胡錦濤国家主席にお出迎えいただいた。オバマ大統領もちゃんとやってくれるだろう。」
小沢一郎 2月8日 於:民主党役員会

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中国からみたら、このアメリカの戦略変更は堪えるはず。今はまだそれほど、深刻に考えていないかもしれないけれど、アメリカが本気であると知ったら、青ざめるだろう。

中国は、もちろん、ワシントンにロビー活動を強力に展開するものと思われる。だけど、あれほど、中国べったりだった筈のヒラリー国務長官が1月21日に、インターネットの自由に関する演説を行い、次のようなコメントを残している。

「一部の国々では電子的な障壁を立てて人々が世界のネットワークの一部分をアクセスすることを妨げている。検索結果から単語や名前や語句を絶滅させた。非暴力的な政治的発言をした市民のプライバシーを侵害した・・・」
ヒラリー・クリントン 1月21日(米国時間) インターネットの自由に関する重要な演説にて

ヒラリー国務長官は、アメリカのインターネットに関する外交政策を拡大して「グローバル・ネットワークド・コモンズ」と名づけた、「表現の自由」、「宗教の自由」、「欠乏からの自由」、恐怖からの自由を推し進める政策を推し進めるようだ。

アメリカ国務省では、他国の人々がインターネットで自由に自己表現し、検閲を回避するためのツールを開発中だという。

この演説の内容を見ても明らかなように、思いっきり「かの国」がターゲットになっている。

アメリカは自国の国益で固まったときは揺るがない。ターゲットが固まれば容赦ない。だから、中国のロビー活動がどこまで効果を発揮するかは正直分からない。

中国は状況を打開するためには、なんとしても、アメリカとのパイプが欲しい。直接なロビー活動も効果が見込めないとなると、後は、アメリカの同盟国を介して、とりなして貰うしかない。

だけど、とりなして貰うにしても、アメリカに対する発言力があって、尚且つ中国の代弁をしてくれる国でないといけない。当然見返りも払わなくちゃならない。中国封じ込めを仕掛けられている今、アメリカを敵に回してまで中国の代弁をしてくれる国なんて、そんなにある訳がない。

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すると、ここでもやはり、日本が頼りにされることになる。今の民主党政権は「日米中正三角形論」を掲げている。中国の立場も等しくアメリカに伝えてくれる筈。

ところが残念なことに、日本の鳩は、伝書鳩にすらなれない。アメリカは、もう鳩なんて全然信用していないから、巣箱は置いてない。オバマ大統領は鳩の世話どころか、目も合わせない。だから、中国から見ても、唯一頼れるのは、剛腕殿だけになってしまってる。

小沢幹事長は、4月下旬からの大型連休中の訪米要請で、オバマ米大統領との会談を条件にしたそうだけれど、その心は、中国に、自分はオバマと直談判できる存在なのだ、と見せつけることで、対中国へのカードにしようとしているようにも見える。

北京もそれを見たら、自民党とのパイプより、剛腕殿との関係を最重要視するしかない。

つまり、今の剛腕殿は、アメリカから同盟強化のために擦り寄られ、中国からはアメリカにとりなしてくれとお願いされる、という米中2大国を天秤にかけることができる立場にいる。これをわが世の春といわずして、なんと言おう。

ただ、剛腕殿に春が訪れるには、まずアメリカの宿題をきちんとやらなければならないのだけれど、既に、その目算も付いているように思われる。

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画像小沢氏、訪米条件はオバマとの会談 配信元:2010/02/09 00:26更新

 民主党の小沢一郎幹事長は8日夕の記者会見で、2日にキャンベル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)と会談した際、4月下旬からの大型連休中の訪米要請を受けたことについて、オバマ米大統領との会談を条件にしたことを明らかにした。

 小沢氏は「訪米団を組織していくことは結構だ」と前向きな考えを示した。ただ同時に、キャンベル氏に「民主党のオバマ大統領だから、せっかく行くなら大統領にも十分な時間をとってもらわなければ困る」と伝えたという。さらに「政策的な議論は政府がやることだ。友好親善が目的と考えてほしい」と、政策論議をしないことも条件にした。

 小沢氏は8日の党役員会で「中国に行ったとき胡錦濤国家主席にお出迎えいただいた。オバマ大統領もちゃんとやってくれるだろう」と期待感を示した。

URL:http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/355370/



画像ヒラリー・クリントン、外交政策をインターネットへと拡大、国民に協力を求める by Erick Schonfeld on 2010年1月22日

ヒラリー・クリントン国務長官は今日(米国時間1/21)、インターネットの自由に関する重要な演説の中で、わが国のインターネットに関する外交政策を拡大し、それを「グローバル・ネットワークド・コモンズ」と呼んだ。同氏の演説は、フランクリン・ルーズベルトの有名な四つの自由の演説に言及し、その一つ一つ(表現の自由、礼拝の自由、欠乏からの自由、恐怖からの自由)をインターネットに合わせて新しく言い換えた。そしてもうひとつ、接続の自由を追加した。

接続の自由 ― それは、政府が人民のインターネットへ、ウェブサイト、あるいは個人間での接続を妨げてはならない、という考えだ。接続の自由は、サイバースペースにおける集会の自由のようなものである。

どうやら、物理的な境界を越える情報「コモンズ」(共有地)全体の自由は、今や米国政府の外交政策が保護、推進することになったようだ。さらに米国の外交政策は、企業、特にテクノロジー業界の企業に対して、こうした自由を保護することを奨励している。企業国政術とでもいうべきか。演説の終盤クリントン氏は、最近Googleが中国で組織的サイバー攻撃を受けた後、中国での事業を継続するかどうかを再考すると決定したことを賞賛した。それだけではなく、他社もGoogleの先例に倣うよう奨励した。

政治主導による検閲を拒否することが、米国テクノロジー企業の特徴的行動となることを願っている。

たしかにインターネットに国境はない。しかし、自由に対するわれわれを発想を他の国々、特に専制国家に押しつけようとすることは、徒労に終る可能性がある。それでもクリントン氏は、試みることの重要性を説明している。

いずれこの問題は、情報の自由だけに留まらなくなる。われわれどのような世界に住むのかという問題だ。一つのインターネット、一つの国際社会、そして、われわれ全員を一体化して利益を生む知識共同体である地球に住むのか。それとも、情報や機会へのアクセスが、住む場所や気まぐれな検閲次第で変わる分裂した地球に住むのか。

さまざまな自由について、彼女が言わんとしたことを抽出してみた。表現の自由については、こう言っている:

ブログ、メール、ソーシャルネットワーク、ショートメッセージなどによって、アイディアを交換するための新しい場が開かれた ― そして新たな検閲の標的が作られた。

・・・一部の国々では電子的な障壁を立てて人々が世界のネットワークの一部分をアクセスすることを妨げている。検索結果から単語や名前や語句を絶滅させた。非暴力的な政治的発言をした市民のプライバシーを侵害した・・・こうした制限行為の蔓延によって、世界の大きい部分に新しい情報のカーテンが下ろされた。この壁の向こう側では、バイラルなビデオもブログ記事も、現代のサミズダート(地下出版)になりつつある。

宗教の自由について

こうしたテクノロジーを、平和的な政治演説を罰するために用いてはならないのと同じく、少数派宗教の訴追や口封じに用いてはならない。

欠乏からの自由について:

・・・インターネットはすばらしい均等化装置になる可能性がある。ネットワークが知識や潜在市場へのアクセス手段を提供することによって、それまで存在していなかった機会を創出することができる・・・グローバル情報ネットワークとの接続は、近代化への入口である・・・情報ネットワークは優れた平等推進者となったのだから、貧困から人々を救うために、これを利用するべきだ。

恐怖からの自由について

こうした自由を推進するために、われわれはまた、コミュニケーションネットワークを破壊や恐怖の道具として使う人々を阻止しなければならない・・・政府と市民は国家の安全と経済繁栄の中核をなすネットワークが安全かつ回復力を持つことに、確信を持つべきである。これは、ウェブサイトの外観を損ねるつまらないハッカーたちに留まらないレベルの話である。

国務省では、他国の人々がインターネットで自由に自己表現し、検閲を回避するためのツールを鋭意開発中であるという。またクリントン氏は、国務省が一連の自由を世界に向けて推進するために、「イノベーションコンテスト」を開催すると発表した。

アメリカ国民のみなさんには、言語の壁を破り、識字率を高め、人々を必要なサービスや情報と繋ぐのに役つアプリケーションやテクノロジーの最高のアイディアを送っていただきたい。例えばMicrosoftは、へき地コミュニティーに医療を提供するデジタルドクターのプロトタイプを既に開発済みだ。このようなアイディアがもっと出てくることを期待している。われわれはコンテストの勝者と共同で作業を行い、アイディアを実用規模で実現するための予算を付ける。

どうやら国務省は「インターネットの自由」基金を始めるつもりのようだ。

写真提供元:Flickr/米国国務省

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)

URL:http://jp.techcrunch.com/archives/20100121internet-freedoms-clinton-foreign-policy/



画像ヒラリー・クリントン 情報の自由について語る 2010年01月22日 13時06分40秒

グーグル問題をめぐる、中国政府と米国政府と公式の応酬や、中国の国営メディアの反応などの中にあらわれる、微妙な政治問題における言葉の外交が面白い。

ウォールストリートジャーナルのSiobhan Gorman 、Sky Canaves署名の記事。

http://online.wsj.com/article/SB10001424052748703699204575016993811178902.html?mod=WSJASIA_hpp_MIDDLETopNews

ホワイトハウスがツイートしてきた、Newsusmというジャーナリズム図書館での木曜日のヒラリー・クリントンのスピーチを昨日聴いたが、それについての記事だった。

グーグルの声明以降、中国政府は、グーグルに対する直接の意見表明を行うというよりは、グーグル問題を、米中関係に直接関連づけるのには慎重にというような発言に終始しているという。

ただ国営メディアの論調は、グーグルに対してより攻撃的で、今回のグーグルの動きは、国内のライバル企業百度に大幅に水をあけられていることを証明しているに過ぎないと切り捨てるものや、グーグルが米国政府によって政治利用されており、そのことで、グーグルは高いコストを支払うことになるだろうというような意見が発信されている。

中国の世論はグーグル支持派と反グーグル派に二分されていて、そのため、中国政府も若干対処に苦慮している。

記事は、クリントンのこんなスピーチで締めくくられている。

Countries that censor news and information must recognize that, from an economic standpoint, there is no distinction between censoring political speech and commercial speech. If businesses in your nation are denied access to either type of information, it will inevitably reduce growth. Increasingly, U.S. companies are making the issue of information freedom a greater consideration in their business decisions.

(ニュースや情報を検閲する国は、経済的観点から見ると、政治的発言の検閲と商業的発言の検閲に違いはないことを認識する必要がある。その国の事業がいずれかの情報へのアクセスを拒否されるならば、不可避的に成長を低減させることになる。米国企業のビジネス判断の中で次第に、情報における自由の問題が比重を増しているのだ。)

以上

URL:http://ameblo.jp/whatawondefulworld/entry-10440092269.html

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