『新党結成へ腹はくくった。日本経済を救う<捨て石>になる』
与謝野馨衆議院議員 「文藝春秋」特別寄稿より
新党結成の動きか喧しい。
3月1日、舛添前厚生労働相は日本外国特派員協会で講演した後、「新党結成か、(自民党の)改革をするか、二つのオプションを考えている。」と新党結成の可能性に言及した。
さらに、今月17日には、自民党舛添前厚生労働相らが「経済戦略研究会」を立ち上げた。会合には、同党の中堅・若手約30人の議員が出席し、新党結成の足場になるのではないかと注目を集めている。
また、与謝野元財務大臣は、「文藝春秋」に寄稿して、新党結成を仄めかし、自らが主宰する勉強会「正しいことを考え実行する会」を立ち上げた。
なにやら今にも党を割らんばかりの勢いに見える。
だけど、新党はリスクが大きい。金も無ければ、知名度もない。テレビや新聞が持て囃してくれるうちが花。その間に議席を取って勝負を決めなきゃいけない。そんなに簡単にできることじゃない。
穿った見方かもしれないけれど、こうした動きも、自民党に注目を集めんがためのポーズではないかと見る。
その狙いは次の3つ。
1.自民党は自由な党であるとアピールする
2.危機感を持っているとアピールする
3.1年生議員と地方組織の引き締め
1.については、説明の必要はないだろう。前回の総裁選で、河野太郎氏が谷垣総裁を批判したように、今度は、枡添前厚労大臣や与謝野前財務大臣は谷垣総裁降ろしをやっているけれど、これも、自民党は不満があれば、たとえ総裁であっても公然と批判できるのだ。民主党のように自由がない党ではないのだ、とアピールしている。
2、3については、新党結成の動きを殊更に煽ることで、危機感の醸成と地方組織の引き締めの効果が見込める。
ここのところ地方選挙で自民党系が連勝しているとはいえ、大衆の心は移ろいやすい。なんとなれば、民主党が今のままの小鳩体制継続が継続して、どんどん支持率が堕ちていって欲しい。そんな思惑が見える。
だから、おそらく、自民党は、党中央でゴタゴタしていると見せかけて、地方組織を固める作戦を取っている、と見る。夏の参院選で惨敗することになってはならない。
だから、新党構想をぶち上げて、テレビなんかで取り沙汰されて注目を集めているのは、ただの陽動作戦。
その裏で、地方組織を着実に足場固めしていくことで、参院選の勝利を掴もうと、自民、民主双方が激しく争っている。今の主戦場は地方にある。
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新党結成or自民改革…舛添氏、2つの選択肢
自民党の舛添要一・前厚生労働相は1日、日本外国特派員協会で講演し、「世論調査で民主党の支持率は自民党の2倍で致命的だ。この点を党内の良識派が考慮すれば、谷垣総裁を降ろす方向に動くだろう」と述べた。
支持率低迷が続けば、夏の参院選前にも総裁交代を求める動きが広がる可能性を指摘したものだ。
新党結成の可能性については「経済政策に関して、党執行部が我々と合意できないなら、一緒にやっていくことはできない。その場合、党を割らなければならない」と語った。
さらに、みんなの党の渡辺代表について「考えを共有し、親密に議論している」と強調。民主党の前原国土交通相や仙谷国家戦略相、枝野行政刷新相らとも親しいとして、政界再編への意欲を示した。
舛添氏は講演後、記者団に「新党結成か、(自民党の)改革をするか、二つのオプションを考えている。マグマのようにいろんな不満がたまっている。不満が解消するか、党の支持率が上がるか(が重要だ)」と語った。
(2010年3月1日19時18分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100301-OYT1T01010.htm
舛添新党の足場に? 新勉強会に中堅・若手約30人出席 2010年2月18日1時5分
自民党の舛添要一前厚生労働相らが17日、郵政民営化推進など小泉構造改革路線を旗印にした「経済戦略研究会」を立ち上げた。会合には、同党の中堅・若手約30人の議員が出席。今後、舛添氏の総裁選出馬や新党結成の足場となるかが焦点だ。
会長には舛添氏が就任し、今後週1回のペースで会合を開く予定。舛添氏は「自民党が(総選挙で)負けたのは改革が不十分だったから」「富を増やすことなく再配分だけやれば、国家はつぶれる。政府の間違いを正し、私たちが日本をリードする」と強調した。
研究会は「経済成長こそ、社会保障充実、格差縮小への基本」「官から民への流れを推進」などの七つの基本事項を確認。参院選のマニフェストをにらんだ政策提言をまとめる。政府が提出予定の郵政民営化見直し法案にも反対する方針。会合には舛添氏との連携を模索する鳩山邦夫元総務相も出席したが、「確認事項の『真の郵政民営化』とは何か。結局、官がやらないと(郵政のサービスが)隅々まで行き渡らない」と反論。郵政民営化路線とは相いれないとして途中退席した。
副会長には、塩崎恭久元官房長官と菅義偉元総務相が就任。中川秀直元幹事長や茂木敏充元金融相、河野太郎元法務副大臣、山本一太元外務副大臣らも参加した。(南彰)
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0218/TKY201002170517.html
注目集める『与謝野論文』新党結成に関心高まる 2010/03/10(水) 0:44
■政局もマーケットも「新党結成」の動きに関心高まる
10日発売の「文藝春秋」で、衆議院議員・元財務大臣、与謝野馨氏の特別寄稿が目を引く。『新党結成へ腹はくくった。日本経済を救う<捨て石>になる』。超大物の実名での物言いである。今後の政局、経済、株式マーケットへの影響は極めて大きいものとみられる。実際、この日のマーケットは、「本来、上値の期待できる動きだった。しかし、与謝野氏の論文で先行きに対する様子見の気分が高まった」(中堅証券)との声だ。
国会での与謝野氏の鳩山総理への、あの発言。『総理は平成の大脱税王』と決めつけた。テレビ中継を観た国民は、日頃、紳士的な与謝野氏の厳しい言葉に目を見張った。断言された鳩山総理も感情をあらわに、引きつった表情が画面にアップされた。「あれで、世論調査での支持率低下につながった」との見方もある。テレビ発言に続く、今回の月刊誌での与謝野氏の本気に国民も本気になって、日本の先行きに耳を傾けたはずだ。内閣、民主党、さらに不甲斐ない自民党への批判論調は、大方、察しがつくものとみられるので、ここでは敢えて触れない。
与謝野氏が掲げる、「新党」の条件について紹介する。与謝野氏は、「私が考える国の運営を任せられる『新党』には2つの命題がある」という。
(1)日本の国際競争力を将来にわたって強化・向上させ、富を増やして豊かさを維持していくこと
(2)日本経済を下支えする国の財政を再建すること
さらに、「日本復活」に必要な基本政策を6つ挙げている。
(1)消費税を含む税制抜本改革、社会保障改革、成長戦略の3つを総合化した「複合5ヵ年プラン」を策定し速やかに断行する
(2)超党派の政策プロフェッショナルを結集して、安心社会実現のための円卓会議を作る
(3)社会保障分野とそれ以外の分野を区分経理し、安心強化と無駄撲滅を同時に実行する
(4)財政責任法で債務残高のGDP比を「発散」させないための中長期計画を立てて、世界標準での財政再建を行う
(5)保育や医療、介護等で新たな雇用を生み出すために、補助金・規制改革・人材確保の三位一体型の総合対策を行う
(6)日米同盟関係を正常化させ、深化させる。同時に「アジア共通市場」を実現する
今後、与野党を越えた「新党」結成への動きが、どのように出てくるか。とくに、マーケットは、現政権の家計寄りの政策による反動として、「企業の国際競争力の低下」と、「財政赤字の拡大」をもっとも心配している。「与謝野論文」の動きを見守る動きが予想される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
URL:http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0310&f=business_0310_250.shtml
与謝野氏が勉強会、具体的な行動は明言せず
自民党の与謝野馨・元財務相は10日、自らが主宰する勉強会「正しいことを考え実行する会」を党本部で開いた。
新党結成も視野に、谷垣総裁の交代を求める考えを論文で示したことについて、「1度出直しをするぐらいの行動を起こさないと、自民党は変われない」と説明し、執行部一新の必要性を改めて強調した。ただ、今後の具体的な動きについては明言を避けた。
会合では、丸山和也参院議員が「論文であそこまで書いた以上、きちっとした行動を起こすしかないのではないか」と離党を促した。与謝野氏は黙っていたというが、会合後には「(丸山氏の主張は)その通りだと思う」と記者団に語った。
ただ、勉強会後には、出席者から「自民党が変わる姿を示すべきで、新党は別だ」と新党結成に慎重な意見も多く聞かれた。
勉強会には、園田博之幹事長代理ら計約20人が出席。執行部批判を強める舛添要一・前厚生労働相や、経済政策で与謝野氏らとは意見の異なる「上げ潮派」の中川秀直・元幹事長らはメンバーに入っていない。
一方、園田氏は同日、谷垣総裁と党本部で会談し、「新党を作ることも考えている。そのくらいの危機感を持っている」と伝えた。
(2010年3月10日21時10分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100310-OYT1T00969.htm
「舛添新党」、渡辺・みんなの党代表が「大歓迎」2010年1月9日10時9分
みんなの党の渡辺喜美代表は8日の記者会見で、自民党の舛添要一前厚生労働相が夏の参院選前の離党や新党結成の可能性に言及したことについて、「自民党がよみがえるには、新自民党と旧自民党に分けて政界再編に乗り出すことが必要だ。舛添さんの考えがそういう方向性を持つなら大歓迎だ」と語った。
みんなの党は今年夏の参院選の候補者擁立に向け、自民党からの離党者や昨年の総選挙での落選者との接触を進めており、舛添氏らがまとまった人数で「新自民党」として離党すれば、民主党に対抗する勢力を作るために連携する可能性を示した発言だ。
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0109/TKY201001090121.html
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