前原VS小沢 幹事長職をめぐる一騎打ち

 
「政治家の倫理観の話であり、法律を厳しくすれば直るものではない。歴史的な使命感を持って、当事者がどう判断するかだ」
3月9日 前原国交相

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前原国土交通相は9日の閣議後の記者会見で内閣支持率続落の要因は「政治とカネの問題が一番だ」として、剛腕殿の自発的辞任が望ましいとの考えを示唆した。

それに対して当の剛腕殿はといえば、8日の記者会見で、内閣と民主党支持率の低下と参院選は別次元とコメントしていて、真っ向対立している。

民主党内から剛腕殿への批難の声が上がらない中、前原大臣だけが剛腕殿に幹事長を辞めるように批難の声を上げている。

事此処にいたって、前原VS剛腕の一騎打ちの様相を呈してきた。

もし、参院選前に剛腕殿が幹事長を辞めれば、前原大臣の勝ち。参院選で民主党が単独過半数を取れば、剛腕殿の勝ち。(※参院選で負ければ、引き分け・・・か。)

その戦利品は幹事長の椅子。

この闘いに参加できるのは、前原大臣と剛腕殿の二人だけ。



絶対権力を握る剛腕幹事長殿に、ただ一人敢然と立ち向かった前原大臣のみがこの闘いに参加できる資格を得た。

ダンマリを決め込んだその他大勢は、この闘いを見ていることしかできない。それくらい今のタイミングでの抗議は重大な意味がある。

仮に前原大臣が勝てば、幹事長の椅子は前原大臣のスライドか、前原グループの誰かのものになる。

そうなれば次には「小沢的なるもの」の排除に掛かることになるだろう。それは即ち、剛腕殿の民主党内への影響力の消失を意味するから、剛腕殿にしてみれば、決して受け入れられるものじゃない。

故に、剛腕殿は幹事長を辞めないし、辞められない。

どうやら、度重なる、前原大臣の突っ張りによって、剛腕殿の、5月前後に幹事長を辞めて、自分の息のかかった人物を幹事長に据えて、影響力を保持するとともに、内閣支持率を上げる、というシナリオは崩れかかっているのかもしれない。

しかし、剛腕殿が辞めずに参院選に突入して、民主党が単独過半数でも取ろうものなら、今度は前原大臣が粛清とは言わないまでも、党中枢から外されることになるだろう。

将に互いの議員生命を掛けた闘いが始まっている。この闘いは参院選まで続くことになる。

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画像前原国交相、小沢氏の辞任望ましいと示唆?

 前原国土交通相は9日の閣議後の記者会見で、報道各社の世論調査での内閣支持率続落の要因に関し「政治とカネの問題が一番だ」との見方を示した。

 そのうえで、小沢民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」を巡る事件などに言及、「政治家の倫理観の話であり、法律を厳しくすれば直るものではない。歴史的な使命感を持って、当事者がどう判断するかだ」と述べた。

 小沢氏の自発的辞任が望ましいとの考えを示唆したとみられる。

(2010年3月9日18時15分 読売新聞)

URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100309-OYT1T00856.htm?from=navr



画像小沢氏、内閣・民主支持率の低下は「参院選とは別次元」 2010.3.8 19:41

 民主党の小沢一郎幹事長は8日、山形市内のホテルで記者会見し、報道各社の世論調査で内閣と民主党の支持率がともに低下していることが夏の参院選に与える影響について「それと参院選は別次元でとらえている。みんなできちんと力を合わせて頑張れば、絶対、過半数を確保できる信念で頑張りたい」と述べた。

 民主党が各党へ働きかけている企業・団体献金の廃止が、政治活動の幅を狭めるとの指摘があることについては、「政党助成金という国民みんなが負担して政治活動を支援するシステムができているので、企業・団体献金廃止の方向性は何ら問題ない」と反論した。

 記者会見の詳報は次の通り。

 【参院選候補擁立】

 「10都府県ほど残っているが来週末、あるいはいくら遅くても再来週、この3月中に、事実上すべての公認候補を決定したい。1人区は29ある。ここでの勝敗が(参院選の)結果を左右する。すべての複数区で(複数候補を)擁立するが、一番大事なのは(山形を含む)1人区だろう」

 【普天間移設】

 --普天間の沖縄県内への移設について、小沢氏が選挙にならないと発言したと報じられているが。県内移設は参院選に影響するか

 「そのような発言をした覚えはない。常に覚えのない報道がなされて困惑している。(移設先を)どこにどう決めるかちゅうことは政府の判断なので、私ども党側としてはどういう結果であろうが勝ち抜く決意で選挙戦に臨んでいきたい」

 【支持率低下】

 --内閣と民主党の支持率下落がとまらない。幹事長辞任の声も7割超だが

 「諸君のそういうたぐいの質問には1カ月前も、先般も、答えた通りだ。それと参議選は別次元だととらえている。参院選はみんなできちんと力を合わせて頑張れば過半数を確保できるとの信念で頑張りたい」

 【企業・団体献金廃止】

 --日本経団連が企業献金への斡旋(あつせん)を中止するが、(政党や議員の)政治活動の幅を狭める懸念はないか

 「諸君の方では禁止したらいいちゅう論調でやってんじゃないの? 鳩山由紀夫首相からも指示があったし、マニフェストでも言っているし、企業・団体献金はやめようという方向で与野党まとめていきたい。政党助成金という国民みんなが負担して政治活動を支援するというシステムができており、企業・団体献金廃止の方向性は何ら問題ない」

URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100308/stt1003081607002-n1.htm

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