貼りかえられるマニフェスト
民主党が夏の参院選のマニフェストづくりに着手するとの報道があった。どうやら今回は、剛腕殿が中心となって作成され、その焦点は、衆院選公約の修正や政府との調整になるようだ。
あれだけ、嘘だらけのマニフェストを作った手前、今回のがどこまで信用できるか怪しいところがあるのだけれど、おそらくは、見た目だけでも多少なりとも、「マトモ」なものに仕上げてくると思われる。
少なくとも、前回の衆院選で見せた「夢のような」代物ではないことは確実。もしもそんなものをもう一度出してこようものなら、今度こそ完全に見限られる。
だから、経済政策にせよ、なんにせよ、かなり現実路線への転換を志向したマニフェストになると見る。
「現実路線へ面舵一杯 」でも触れたのだけれど、昨年12月16日に剛腕殿は友愛首相に対して2010年度予算と税制に関する重点要望を提出している。これは先の衆院選のマニフェストを否定するが如き現実路線のもの。今度の参院選のマニフェストもこのラインに沿ったものになるのではないかと思う。
剛腕殿が手を下すとなれば、内閣も現実路線への転換を迫られることになる。これも予測どおり。
ただ、やはり注目すべきはなんと言っても財源の部分。子供手当が継続して出せるかどうかがポイント。
と言ってもそんな財源なぞないのだから、つまるところ増税になるのだろう。
衆院選のときのマニフェストとどれが違い、どれが違わないのか、その違いが激しければ激しいほど、衆院選のマニフェストは机上の空論だった、ということになる。
去年、消費税は上げない、無駄を省けば財源はあるなどと、国民を騙して政権を取ったら、今度は平気でそれを修正する。ある意味、国民は馬鹿にされている。
剛腕殿の口癖は公約は膏薬。貼り替えれば効き目がある、だから、何度でも張り替えて平気なのだろう。だけど、その貼り替えるものが「膏薬」なのか「毒薬」なのかは十分に見極めておく必要がある。
特に表マニフェストだけでなく、裏マニフェスト、政策INDEXなんちゃらの類はよくよくチェックしておく必要があるだろう。
参院選で単独過半数を取ったら、民主党の本格政権が出来上がる。良くも悪くも、好き放題になる。
しかも、参院選のマニフェストは剛腕殿がつくるというのだから、参院選後、内閣に口を出してくる可能性がある。なんとなれば、副総理あたりのポストを要求してくるかもしれない。
夏まで数ヶ月。残された時間は少ない。
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公約修正も小沢氏主導 民主、参院選向け作業着手へ
民主党は2010年度予算案が3月2日に衆院を通過することを踏まえ、夏の参院選のマニフェスト(政権公約)づくりに着手する。政権与党として手掛ける初めてのマニフェストとなり、衆院選公約の修正や政府との調整が焦点。これまでマニフェストをまとめてきた党政策調査会は廃止したため、今回は小沢一郎幹事長率いる党幹事長室が作業を主導する見通しだ。
「マニフェストは民主党としてつくるので、政府は協力体制を組んでほしい」。民主党の高嶋良充筆頭副幹事長は23日、衆院議員会館の会議室で松野頼久、松井孝治両官房副長官と向き合い「党主導」を宣言した。協力を要請された松野、松井両副長官も了解した。近く政府と民主党の協議機関を設け、昨夏の衆院選マニフェストの点検・修正から作業に入る。(20:01)
URL:http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20100228ATFS2701527022010.html
この記事へのコメント
美月
http://bizex.goo.ne.jp/news/jiji-100304X926/
割引財源で高速道建設=使途拡大で改正法案−国交省
>>(時事通信) 3月4日(木) 14:03:19
国土交通省は4日、高速道路の「休日上限1000円」割引を見直すことなどによって浮く財源を建設費用に転用できるようにする道路整備事業財政特別措置法改正案を与党に提示した。3月中旬の閣議決定を経て、今国会に提出する。成立すれば、昨年10月に凍結された関越道、東海北陸自動車道など全国6区間の4車線化事業などが適用対象となる見通し。
同法は、高速道路会社が実施する料金割引とスマートインターチェンジ(ETC専用の簡易型インターチェンジ)整備を利便増進事業と位置付け、国から財政支援している。改正案は、▽渋滞解消などの車線増設▽イ