壊し屋牙を砥ぐ(剛腕の膏薬 後編)

  
一区切りついたら、また碁でもやろう
小沢一郎幹事長 於:4/13 新党「たちあがれ日本」結成のあいさつ回りにて

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5月に友愛殿が退陣せずに、参院選に突入したとしたらどうなるか。まぁ、まず参院選は惨敗する可能性が高い。

以前、2月末頃に、剛腕殿が幹事長を辞めなかった場合のシナリオについて、エントリーしたことがある。次に少し引用してみる。

剛腕殿は、たとえ幹事長を辞めても、自分が党内で絶大な影響力を持てるのであれば、なにも無理して党を出ていく必要はない。だけど、それは、自分の息のかかった人物を党の中枢におけるかに掛かっている。

だけど、小沢グループに属する議員の大半は、新人議員や当選2~4回目の中堅議員達ばかり。彼らを党首脳に据えるわけにはいかない。精々、旧自由党議員の一部が党首脳に残れるかどうかといった程度。

だからこそ、自分の息のかかった人物が党の実権を握ることが出来るのか、即ち、多数派を率いることができるかを見ようとしているのではないか。

もしも、小沢派議員が党の実権を握れないとなったら、幹事長を辞めた剛腕は「細腕」になってしまう。そうなってしまったら、民主党に残っていてもメリットは少ない。

その時は、ひとつの可能性としてだけれど、剛腕殿がチルドレン達を引き連れて、党を割って出るという選択だって有り得ると思う。もちろんこれは、政治と金の問題で捕まることがないことが前提での話。

剛腕殿は、自分が民主党内の非主流派となって、ちぢこまっているよりは、党を割って出て、政界再編に打って出るほうがマシだ、と考えても別におかしくない。割って出る人数にも依るのだけれど、仮に自民党と連立でも組んだとしたら、また、自分のやりたいことを主張してやれる余地だってある。自身の影響力を政界に残しておける。



もしも、剛腕殿が党を割って出ることがあるとするならば、そのタイミングは、当然、政党助成金が支給された後。政党助成金は4,7,10,12月に支給されるから、まずは4月の支給後あたり。次が参院選後の8月が狙い目。

剛腕殿にしてみれば、今の段階で民主党内での多数派工作をさせてしまえば、誰が味方で、誰が敵かが分かる。自分の味方とチルドレンあわせて、100~120人くらい連れ出すことができれば、政界再編は確実。連れ出すのは衆議院議員が殆どだろうから、参院選は適当に何人か擁立してお茶を濁せばいい。

選挙資金は、もちろん、ゲットした政党助成金で食いつなぐ。




2月末の時点では、剛腕殿が党を割って出ていくなんてシナリオは少し考えにくかったのだけれど、今のように、民主党の支持率が落ちまくって、参院選が危ぶまれる中、しかも自民党から、いくつかの新党が分裂して立ちあがっている現状を踏まえると、彼らを仲介しつつ、自民などとの大連立なんて可能性も俄然現実味を帯びてくるように思われる。

剛腕殿の囲碁仲間でもある与謝野氏率いる、新党「たちあがれ日本」がその接着剤の役目を果たすのではないかとの噂もある。実際、新党「たちあがれ日本」結成のあいさつ回りで、剛腕殿は与謝野氏に「一区切りついたら、また碁でもやろう」などと意味深な声を掛けている。

つまり、剛腕殿は、民主党をもう半分見捨てつつあるのではないか。民主党が勝とうが負けようがどうなってもいいように、色んなところに二股膏薬を貼っているように見えて仕方がない。

夏の参院選で勝てばそれでよし。今までどおり、いや、いままで以上に独裁政権を作り上げればいいだけのこと。

逆に負けてしまえば、幹事長辞任は避けられず、党内での立場が弱くなるけれど、その時は、チルドレンを引き連れて、党を割って、政界再編、与謝野氏の仲介で自民と大連立だ。それで自分の影響力は保持できる。

そんな思惑はやはりあるのではないか。

全く持って食えない御仁である。


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画像「一区切りついたら…」小沢氏が与謝野氏に囲碁対局呼びかけ 2010.4.13 18:58

 「一区切りついたら、また碁でもやろう」

 民主党の小沢一郎幹事長が13日、国会内で新党「たちあがれ日本」結成のあいさつ回りで平沼赳夫代表らとともに訪れた与謝野馨共同代表に、囲碁対局を呼びかける一幕があった。

 小沢、与謝野両氏は自民、民主両党の「大連立構想」が表面化する直前の平成19年10月にも公開で行った。

 与謝野氏は、小沢氏の誘いに「そうですね」。10日の結党の記者会見では、参院選後の小沢氏との連携を「考えたことすらない」と否定したが、対局が再び実現すれば波紋を広げそうだ。

URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100413/stt1004131903004-n1.htm

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