5月退陣説と民主党代表選(剛腕の膏薬 前編)

 
内閣支持率がダダ下がり。4月25日までにFNNが行った世論調査で、とうとう、内閣支持率が22.2%になった。10%台まであと僅か。驚くべきフリーフォール振り。

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支持率が下降するに従い、友愛殿の5月退陣説をあちこちで目にするようになった。友愛殿が辞任したら、5月か6月に民主党代表選が前倒しになる、と一部では囁かれ始めている。

4/25のエントリー「総理、あなたはうそつきだ」でも触れたように、剛腕殿もアメリカが不信感を持っている、と距離を置き始めた。

友愛殿が辞任しても、巻き添えを食らって自分が辞任しなくてもいいように、という準備にも見えなくもない。

もし代表選が前倒しされたら、剛腕自ら、代表選に出馬する腹積りだからだ、という声がもっぱら。だけど、今度の代表選は地に落ちた支持率からのスタート。前回のように追い風を受けての代表選じゃない。

しかも、民主党は党代表を決める代表選は、議員のみの投票ばかりで、一般党員・サポーターは投票権がないものが殆どだった。一般党員・サポーターが投票できたのは、2002年9月に一度きり。

もしも、また、そんな密室代表選が行われようものなら、いくら党首の首を代えたところで、政党支持に結び付く筈もない。

となれば、いやでも一般党員・サポーターにも投票させての代表選出にする可能性が高い。

事実、民主党の執行部は、党代表選の投票権を持つ党員・サポーター集めを加速している。今の民主党の党員及びサポーターは26万人いるとされているけれど、執行部は40万人以上を目標に掲げているという。なんでも、現職の国会議員には1人で1000人以上の「ノルマ」が課せられているそうだ。

それは兎も角として、一般党員・サポーターを交えた代表選となると、剛腕殿にはちと分が悪い。言うまでもなく、人気がないから。



時事通信社が4月9日から12日にかけて実施した、「次期首相にふさわしい人物」の世論調査では、トップが舛添氏、次に菅直人氏、渡辺喜美氏、前原誠司氏、友愛殿、岡田克也氏と続いて、剛腕殿はやっと9位に顔を出す程度。それくらい人気がない。

ただでさえ、剛腕殿は幹事長を辞任すべきだ、なんて声が大半を占めるのに、自ら出馬なんかしたら、もっと印象が悪くなる上に、反・小沢を公然と掲げる前原氏あたりに票が集まりかねない。 

確かに、反・小沢の急先鋒である前原氏あたりが民主党代表になれば、民主党の支持率も、ある程度回復する可能性がある。もしかしたら、参院選でも勝てるかもしれない。

だけど、それだと、剛腕殿は、幹事長の座を追われ、党内の影響力がぐっと下がることになる。そんなことを指を咥えて見ている剛腕殿ではない。

また、仮に代表選に出馬して、党首の座を射止めたとしても、人気のないお人だから、民主党の支持率は回復しないだろう。目の前の参院選で惨敗したら、責任を取って首相の座から降りなくてはならなくなる。これでは何のために首相になったのか分からない。

だから、剛腕殿にとっては、参院選前に代表選をされてしまうことはリスクが大きい。故に、参院選が終わるまでは、どんなに友愛殿が狂おうが、泣きを入れようが、絶対に辞めさせないと見る。

剛腕の欲求は無限大。

~補足~
剛腕殿が友愛殿を辞めさせないのは、代表選を前倒しする、という前提の話であり、前倒ししないのであれば、普天間のゴタゴタの罪を友愛殿におっ被せて、剛腕殿の息の掛かった代用を立てる、という線はある。それに類するシナリオは2/15のエントリー「支持率回復の手立て」で触れている。

※ここでは、普天間を解決させてから、様子を見て、剛腕が幹事長を辞任すると同時に、内閣総辞職させるというシナリオだったのけれど、今の状況は、更に酷く、普天間すら解決できそうにないという体たらくなので、少しこの線からはズレている。


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画像鳩山内閣支持率22.2% 鳩山首相「期待に応えるよう精いっぱい努力する」

鳩山内閣の支持率が危険水域深く沈み、前回のFNNの世論調査から8.3ポイント急落し、22.2%となった。
政治資金をめぐる事件では、検察審査会が不起訴相当と議決したが、普天間問題で自縄自縛の鳩山首相に、民主党内からも「もう終わりだな」と、あきらめに近い声が漏れている。
鳩山首相は「沖縄の皆さんが大変、大きな集会をされたと。そのことに関しては、当然、私どもとしても、民意の1つの表れだと」と述べた。
普天間問題をめぐり、沖縄県民があらためて突きつけた民意。
いまだ決着の糸口が見えない中、世論からも鳩山政権に痛烈なイエローカードが出された。
亀井金融・郵政改革相は「あんたたちが悪口ばっかり言ってりゃ、下がるに決まっているだろ」と述べた。
25日までの2日間、FNNが行った世論調査では、内閣支持率が3月から8ポイント以上も急落し、22.2%になった。
普天間基地移設問題への対応を評価しない人は8割を超えた。
26日午後6時ごろ、鳩山首相は「今、大変、厳しい状況であるということは、認識をしておりますし、国民の皆さんのご期待に応えるように精いっぱい努力をすると、それしかないと思っています」と述べた。
一方、自民党の茂木報道局長は、「鳩山内閣、国民から見放されたと、この表れじゃないかなと思います」と語った。
21日、「5月末までに決着をさせると、その思いは変わっておりません」と述べるなど、鳩山首相が繰り返し唱える5月中の決着。
しかし、9割近くの人が、5月末の決着が可能と「思わない」と回答した。
決着できなかった場合、「退陣すべき」という人も過半数に達した。
また政党支持率では、民主・自民両党とも2割を割り込む一方、「支持政党なし」が4割を超える異常事態となった。
この結果に、ある民主党中堅議員からは「鳩山内閣はもう終わりだな。沖縄の皆さんに『ごめんなさい』と謝って退陣だ」との声も聞かれた。
こうした中、沖縄での県民大会から一夜が明け、名護市長や宜野湾市長ら100人が上京し、県内移設断念を求める決議文を提出した。
県民大会の代表団は「県内移設を断念し、国外・県外に移設されますよう、強く求めるものであります」と述べた。
辺野古沿岸部の現行案に近い修正案を日本側が打診する中、26日夜、鳩山首相は「知事は知事としてのお立場というものがお有りになると思いますが、われわれとしては、政府の立場を真剣に今、政府案を最終的に決定しようとしているところでありますから、そのことがアメリカとの間で、どうのこうのということにはならんと」と述べた。
一方、鳩山首相の「政治とカネ」の問題では、26日、新たな動きがあった。
鳩山首相の資金管理団体をめぐる偽装献金事件で、検察審査会は、東京地検が不起訴処分とした鳩山首相について、不起訴相当の議決をした。
元公設第1秘書・勝場啓二被告(59)が、政治資金規正法違反の罪で有罪判決を受けた事件。
鳩山首相を不起訴相当とした理由を、検察審査会は「関係者の証言は、鳩山総理は一切、関与していないということで一致している」などと説明した。
一方で、鳩山首相の上申書について、母親からの莫大(ばくだい)な資産が使われていることをまったく知らなかったというのは、素朴な国民感情として考えがたいと異例の指摘をした。
福島市で、自民党の大島幹事長は「あの多額のお金を一体、何に使ったのか。税の問題は、まだ解決していません。このまま放置しておったら、日本の倫理観、政治家の倫理観がめちゃくちゃになります」と述べた。
26日午後6時ごろ、鳩山首相は「異例の言及というお話がありましたが、すべて厳粛に受け止めさせていただきたいと、そのように思っています」と語った。
(04/26 23:55 沖縄テレビ)

URL:http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00176233.html



画像民主、党員集め加速…「代表選に備え」の憶測も

 民主党執行部が、党代表選の投票権を持つ党員・サポーター集めを加速している。

 当初は「5月末」までに投票の有資格者を確定させる方針だったが、4月中になるべく前倒しして集めるよう全議員に要請した。党内では「執行部は、参院選前の鳩山首相退陣、代表選の可能性があると見て、準備を急いだのではないか」との憶測も生まれている。

 鳩山首相の党代表の任期は9月末まで。執行部は3月29日の役員会で、「今年は夏に参院選もあり、有資格者の確定などが間に合わない可能性がある」として、党員集めを急ぐ方針を確認した。その後、衆院では細野豪志副幹事長、参院では高嶋良充筆頭副幹事長が各議員に対し、「4月中にまとめる気持ちでやってほしい」と求めた。

 2004年度に計11万人だった党員・サポーターは、民主党支持の拡大で昨年度は26万人に。執行部は3月上旬、政権獲得を理由に、今年度の目標を「40万人以上」に引き上げた。

 民主党は党規約で、国会議員と地方議員、党員・サポーターの投票で代表選びを行うと定めているが、「任期途中で代表が欠けた場合」には、国会議員の投票で選ぶことも可能だ。昨年5月、鳩山首相が選ばれた代表選も国会議員だけで投票が行われた。ただ、この時は、地方の代表や党員・サポーターによる投票を求める声が広がり、執行部批判が強まった。

 首相が「5月末決着」を約束した沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題で失敗し、仮に退陣に追い込まれた場合、臨時代表選でも、党員・サポーターの投票を求める声が噴出すると見られる。

 党内の各グループもサポーター集めを重視し、競い合う。「ポスト鳩山」の有力候補とされる菅財務相に近い議員は「鳩山グループには負けられない」と語る。菅氏は02年の代表選で鳩山首相と争った際、党員・サポーター票で2倍近い大差をつけられ、敗れた苦い経験があるためだ。野田佳彦財務副大臣のグループも「相当熱が入っている」(野田氏周辺)という。

 ただ、党員集めは難航しているようだ。現職の国会議員には1人で1000人以上の「ノルマ」があるが、「100人集めるのも大変だ」(参院議員)との声も漏れる。「昨年は政権交代への期待があったが、今年は政治とカネの問題で拒否されることが多い」という。

 ◆サポーター=「開かれた党首選」をアピールするため、2000年の党大会で導入を決めた。18歳以上が対象。党員が年間6000円の党費を払って党広報紙を毎月2回受け取るのに対し、サポーターは年会費2000円。代表選の投票資格以外に特典はない。

(2010年4月17日23時45分 読売新聞)

URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100417-OYT1T00911.htm



画像舛添氏トップ維持、鳩山首相は5位=2位に菅、渡辺氏並ぶ-次期首相候補

 時事通信社が9~12日に実施した世論調査で「次期首相にふさわしい人物」を聞いたところ、自民党の舛添要一前厚生労働相が21.5%で前回1月の調査に続きトップとなった。新党結成をちらつかせる舛添氏に対し、自民党内からは批判が相次いでいるが、同氏の人気は依然として高い。鳩山由紀夫首相は5.7%にとどまり、前回の2位から5位に転落した。
 2位は菅直人副総理兼財務相と、みんなの党の渡辺喜美代表が7.9%で並んだ。渡辺氏は民主党でも自民党でもない「第三極」のリーダーとして、期待を集めたものとみられる。4位には前原誠司国土交通相6.3%が入った。 
 一方、自民党の谷垣禎一総裁は2.5%で、石破茂政調会長の4.8%を下回り、野党第1党の党首としては存在感が薄い。民主党の小沢一郎幹事長は2.3%、新党「たちあがれ日本」を結成した与謝野馨元財務相は1.9%だった。
 調査は全国の成人男女2000人を対象に個別面接方式で実施した。有効回収率は67.1%。

◇次期首相にふさわしい人物

 舛添要一  21.5
 菅直人    7.9
 渡辺喜美   7.9
 前原誠司   6.3
 鳩山由紀夫  5.7
 岡田克也   5.2
 石破茂    4.8
 谷垣禎一   2.5
 小沢一郎   2.3
 与謝野馨   1.9
 枝野幸男   0.5
 鳩山邦夫   0.3
 分からない 33.2
(敬称略、数字は%)

 (2010/04/16-16:25)

URL:http://www.jiji.com/jc/zc?k=201004/2010041600631

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