幸福実現党の実力ついて検討する 前編

 
昨日のエントリーでは、自民・民主・公明・共産といった、資金力100億円以上、党員数10万人以上の大政党の組織力について分析したけれど、もしも、これら以外に資金力、党員数でこれに匹敵する政党があるとするならば、それについても見ておく必要がある。

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その視点でみたときに、クローズアップされるだろう政党が、幸福実現党。

幸福実現党は、先の衆院選で337名という、自民党の326名、民主党の330名を上回る候補を擁立した。また、選挙活動も積極的で、ニュース等では、殆ど取り上げられなかったものの、街宣活動においては、各選挙区で街宣カーが走り回り、街頭演説も活発に行われていたようだ。

ネットでは、自民の街宣はさっぱり見かけないだの、やる気があるのかだのといった声が上がる中、幸福実現党の街宣カーは来たぞ、いう書き込みがチラホラあったから、それなりの動員力および資金力はあると見ていいだろう。

もっとも、幸福実現党の具体的収支報告や党員数についての情報がないので、具体的数値で分析できないのだけれど、昨日のエントリーで示したように、公明党、共産党の得票数と党員数との割合と同等であると過程すれば、ある程度の党員数は割り出せる。

公明党と共産党の前回衆院選の得票数と党員数は以下のようになっている。

公明党 得票数:883万6991票 党員数:40万人 得票に対する党員比:400000/8836991⇒4.52%
共産党 得票数:792万2240票 党員数:40万人 得票に対する党員比:400000/7922240⇒5.05%
なぜ公明、共産党を例にしたかというと、単にイデオロギー政党だから、という理由にしか過ぎないのだけれど、これに従えば、おおよそ得票数の4.5~5%が党員数であると予想される。

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幸福実現党の前回衆院選での得票数は、選挙区、比例区合わせて、152万6744票だから、これに、5%を掛けて、党員数を見積もると、以下のようになる。

幸福実現党の推定党員数(総得票数換算):1526744×0.05=76337人
ただし、この計算においては、選挙区を加えると、信者か否かという要素以外のものが混入してしまうし、感覚的にも政党への投票は比例区になり易いことから、比例区のみで考えるべきであるという意見もある。

そこで、公明、共産、前回衆院選の比例区での得票数と党員数との比を算出すると以下のようになる。

公明党 得票数:805万4007票 党員数:40万人 得票に対する党員比:400000/8054007⇒4.97%
共産党 得票数:494万3886票 党員数:40万人 得票に対する党員比:400000/4943886⇒8.09%
比例区で見ると、得票数の5%~8%が党員数であると言える。
Wikipediaによると、共産党の党員40万人のうち、党費納入者は推定26万人となっているから、比例区の得票数を党費納入者で割ると5.26%となるので、やはり得票数の5%程度が党員数という見積もりはそれなりの妥当性があるように思われる。

従って、幸福実現党の比例区の得票数の5%を党員数と仮定すると
幸福実現党の推定党員数(比例得票数換算):459387×0.05=22969人
となる。

総得票数から推定した幸福実現党の党員数は76337人、比例得票数から推定した党員数は23969人となるけれど、双方で約3.18倍の差がある。

そこで、76337人を党員数の中央値とみて、最小で1/3、最大で3倍の党員数があると仮定すると、幸福実現党の党員数は、おおよそ、最小2万5千人から、最大22万9千人程度であると推定される。

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