ipadの中身(アメリカの自動車戦略 補追2の補追)

 
補追エントリーであった「匠の技に甘えた公差」の更に補追です。

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先のエントリーでは、日本の部品メーカーの凄さを取りあげたのだけれど、今やそれが牙を剥いて日本に襲ってきている。

いつもお世話になっている国際戦略コラムの「3598.日本国債で衰退加速」でこんな指摘があった。

アップルが最近出したIPADを見れば分かる。日本企業の部品がほとんど使われていない。中小企業の部品技術が流出した結果である。
そこで、少し調べてみたのだけれど、IPADに日本製部品が使われていないのは、やっぱり本当のようだ。

米調査会社のアイサプライは、4月7日にiPadの使用部品に関するリポートとして、主要14部品の名称と部品を供給した企業名、部品ごとのコストをまとめた「部品表」を自社のサイトで公開している。

主要部品の供給企業には、韓国や台湾のメーカーがずらりと並び、日本の大手メーカーの名前はゼロ。唯一、TDK子会社の香港企業アンペレックス・テクノロジーが、バッテリー供給会社として名を連ねているだけ。

これは非常に拙い事態。国際戦略コラムの指摘どおり、日本の中小企業の技術が海外流出した結果だろう。

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これを何時までも放置すると、競争力を失った企業からバタバタと潰れ、税収は減り、結果として日本の経済繁栄は終わりを告げることになる。当然失業者は益々増大し、どんどん貧乏になる。

だから、今政府がやることは、しっかりとした成長戦略を示して、国内産業を立て直すこと。東アジア共同体などと寝言なんか言ってないで、日本を守り、経済成長路線をしっかり敷くこと。

成長戦略を示さないまま、東アジア共同体なんてやってしまったら、既存技術の海外流出を加速するだけ。

それに、今やオバマ政権の政策シフトによって、アメリカの産業が金融からものづくりにシフトしていこうとしているから、更に競争相手が増えることになる。

もしも、日本が経済的に転落するところまできたら、民主党がどんなにジミンガーZを叫んだところで、何の助けにもならない。国民の怨嗟が民主党を押し潰す。当然、マスコミもいくつか潰れているだろう。

日本が経済的焼け野原になるのは見たくはない。マスコミが焼け野原になるのは別に構わないけれど、日本が道連れになるのは承服できない。

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※それにしても、件の「匠の技に甘えた公差」エントリーに使った画像がIPADであったのは、意図したわけではなかったのだけれど、結果としてそういう意味になってしまったのは、なんだかな・・・

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画像iPad部品に日本メーカー「ゼロ」 韓国・台湾勢に圧倒される 2010/4/ 9 15:06

発売から1週間足らずで、販売台数が45万台を超えた米アップルの多機能携帯端末「iPad」。早くも、その「中身」がどうなっているのかを調べる動きが出てきた。

米国の調査会社が、iPadを分解して使用されている電子部品を調べたところ、主要14品目に採用された企業のうち、日本の大手メーカーはゼロ。韓国・台湾勢に圧倒されていたことが分かった。


▼香港子会社が唯一の「日本勢」

米調査会社のアイサプライ(iSuppli)は2010年4月7日(米国時間)、iPadの使用部品に関するリポートを同社ウェブサイトで公表した。主要14部品の名称と部品を供給した企業名、部品ごとのコストをまとめた「部品表」(BOM)を掲載している。

部品供給企業には、韓国や台湾のメーカーがずらりと並んだ。1台のiPadに使われる部品で最も高額なのは、9.7インチのカラー液晶画面で65ドル。これは韓国LGディスプレーが製造したものだ。フラッシュメモリーとDRAMは韓国サムスン電子が提供している。またタッチパネル部品は、台湾メーカーの勝華科技が受注した。部品表には、ブロードコムやテキサス・インスツルメンツといった米国企業の名前も見られる。


▼TDK子会社の香港企業がバッテリー供給

一方で日本勢は、存在感が薄い。部品表の中に、日本の大手メーカーの名前は見当たらない。唯一、TDKの子会社の香港企業アンペレックス・テクノロジーが、バッテリー供給会社として名を連ねているだけだった。韓国・台湾製に押されて日本メーカー「惨敗」とも言える結果だ。

またリポートでは、iPadの生産コストと販売価格も比較している。16ギガバイト機種1台の部品原価の総額は250.60ドルで、製造コストを加えると259.60ドルとなった。米国での小売価格は499ドルなので、原価率は約52%に抑えられていることが分かった。

URL:http://www.j-cast.com/2010/04/09064200.html?p=all



画像IPadのパーツは韓国・台湾製ばかりなのか....  2010.04.06 Tuesday 
 
■IPad熱がNew Yorkでは火を吹いているようですが、こちら札幌もかなり暖かくなってきました。
こんにちは!お久しぶりのイラストレーターSenJ4です。

発売当日の朝にTVでも様子を放映していたのを見ましたが、昨夜のテレビ東京の【WBS】でも放映されてましたね!ご覧になりました?

日本でもあと3週間くらいで手に入るようですけど、これだけ売れちゃうと在庫数足りるんでしょうか?
おそらく世界中どこでもこんな感じでお店に行列ができると思います。すごいねぇ~Apple iPad人気は。
iPhoneといい二昔前じゃ考えられない光景が最近続いているので、古株ユーザーとしては嬉しい限りです。

もし、あなたがIPadを欲しいのに買おうか買うまいか、変に悩んでいるのなら、お買いなさい!
迷う事なんてありません!新しい未来へ向けてのコンピューターなのです。悩む事なく手に取りましょう!
触るだけで笑顔になるって!....ちょっと背中押してみた(笑)

実際、これだけのパーツメーカーを囲い込んでAppleは製品を創っているわけですから、秘密裏に進めていくのも大変でしょうね。

それにしても、韓国と台湾勢に完璧に押されている日本のパーツメーカーというのが左の図でハッキリと判ります。

日本勢はたったの4社だそうです。

・液晶Display → セイコーエプソンも参入
・携帯電話高層波処理 → 村田製作所一社
・Flash memory → 東芝も参入
・水晶振動子 → エプソントヨコム一社

昔はパーツなら日本製品が一番安心感を得られると言う、工業製品では暗黙の了承があったようですが、やはり今の時代はいかに低価格パーツを調達し、低価格で販売出来るかにかかっているので仕方がないのかもしれません。韓国・台湾勢の躍進は工業製品では目をみはるものがありますね。

失礼な言い方ですが.....昔はサムスンのTVなんかが量販店で売られていてもまったく相手にしなかったのですが、今やパーツ自体を各社に提供しているのですから勢いは止まりませんね....
日本の素晴らしい技術力も他国に解析され、真似されて、ほとんど同じようなものが創りだせるほどになってしまいました。でも、工業製品に限らず、日本の職人達の本当のワザは絶対に他国には負けないはずです!


安く創るのはイイ、低価格で売る為には。でもそのせいで犠牲にする部分も出てくるわけです。
最近のコンシューマー向けのApple製品には安心感が少ないのはそのせいもあるのでしょう。
すでに発売直後のIPadにもWi-Fiの受信感度に関してクレームが続発しているとか......困ったもんだ。。
→ iPadはWi-Fiの受信感度が弱い?!(気になる、記になる…さん)

僕がAppleに手を染めて十数年過ぎますが、昔は高価な(.....売れてない?)事もあってか手作り感が有り、安心感が違いました。まずハード自体、不具合も壊れた事も一度も無いです。ま、他社製外付けモニタは2度壊れましたが。
やはり安かろう悪かろう...みたいには Appleにはこれからもなって欲しくないですね。
これは僕が自分の手でオリジナルを創りだす仕事に携わっている故に思う事なのですけどね。

日本の技術者・職人達ガンバレっ!!

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さて、今月末発売予定のIPadは いったいどれだけ日本で売れるのでしょうか!?
僕は....?CS5の次にでも....(汗;)

URL:http://senj4.jugem.cc/?eid=600

この記事へのコメント

  • mor*y*ma_*atu

    iPADの日本製部品の不使用はしょうがないでしょうね。部品の調達条件でコスト第一でしょうから、、、今後、中国元が切り上がってそれに伴い日本円が下がれば、中国で生産している台湾企業や韓国も影響を受けてコストメリットは無くなっていくでしょうが、ユーロ暴落、米ドル暴落、中国元暴騰になり日本円が円安を維持出来れば日本製の復活も有るのでは?と思っています。さて、ブルームバーグの2月の世界半導体製造装置販売:地域別(http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=abLMYfezRCeo)によりますと、相変わらず台湾、韓国の半導体製造装置の投資が他を圧倒している状況なので、日本に取って代わり半導体を安く供給する為の努力を続けているようですね。しかし、半導体の微細化の限界の壁がそろそろなので設備投資を続けてもフラッシュメモリ位しか生産出来そうにありません。商品に特化したLSIを開発するには最低生産量のクリアが出来る見込みがないと無理なので、FPGA等のLSIしか製造装置の投資の回収が見込めません。台湾ドル高、韓国ヲン高が起き
    2015年08月10日 16:49
  • クマのプータロー

    日本のものづくりが「デジタル化」にまだ対応できていないということでしょう。
    「良いもの」を作る方法が2つになり、もう片方をうまく吸収できていない現状は如何ともしがたいです。アイディアとスピードの時代では、新しい概念を「ありもの」で作るモジュール化と言う手法がある以上は、それにも対応しなければなりません。すべてを新しくすることで時代を先取りしてきた日本の今までの努力は無駄ではありませんが効率が悪いのです。大きな会社であればあるほど、二兎を追えなくなっています。ところが、大きな会社ですらそこに気づいていないように思える今日この頃です。日本市場を制しても世界には通用しない、世界で売れるものが日本市場では全く評価されないという事実を早めに認識してもらいたいものです。と言っても、日産自動車みたいな会社が増えるだけなのですが。
    2015年08月10日 16:49
  • あかさたな

    その部品の原材料レベルならまだまだ強いんだろうけどねえ。(韓国紙でもそれは認めていましたから)
    アップル製品は完全にコモディティの極北で、ダンピング競争にならざるを得ないのがつらいところです。

    >日本市場を制しても世界には通用しない、
    >世界で売れるものが日本市場では全く評価されない
    確かにそれは感じますが、一体どうすればいいのか?という問題ですよね。
    簡単なのは両方にあわせて作るということではあるけど…。

    >日産自動車みたいな会社が増えるだけ
    どういう意味ですか?
    2015年08月10日 16:49

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