天秤に掛けられる日本


「どうしても普天間問題と絡めて見られるだろうし、参院選が迫っている中で選挙責任者が離れるのも良くない」
小沢氏周辺


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剛腕殿の5月訪米がキャンセルされた。

その理由として、普天間問題で拗れた今の状況で、剛腕殿が訪米すれば、二元外交と見られる批判が高まったから、などとしているようだけれど、そんなことは最初から分かっていたこと。白々しい。

正三角形の内股膏薬」のエントリーで述べたように、筆者は、普天間問題の解決を条件に訪米する積りであったのではないか、と見ている。

その普天間はあのとおり。今やほとんど頓挫してしまった。全く持って稚拙極まりない。

アメリカと中国との間に立って、中を取り持つという絶好のポジション取りをする積りが一気に危うくなった。

今回の剛腕殿の訪米について、アメリカ側は元々そんな予定はなかった、とし、剛腕殿は来てくれと言っておきながら、招待状も来ないと互いに相反するコメントをしているけれど、どちらが正しいかはさておき、少なくともどちらにとっても会談する意味が薄れたということだけは確か。

剛腕殿にしてみれば、普天間という宿題が出来なかった以上、訪米しても何のメリットもない、それどころか日本の最高権力者ではなかった、と鼻で笑われるだけ。

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また、アメリカにとってみれば、剛腕殿を引き付けておく理由は、アメリカの世界戦略に沿った、対中国への牽制のため。中国包囲網形成のためには、味方を沢山つけておくほうがいいから。

だけど、その牽制は、始まる前に終ってしまった。中国は、商務省の鍾山次官を3月24日に渡米させ、人民元に対する交渉に当たらせ、纏めさせた。

中国は段階的な人民元の切り上げを飲み、その代わりアメリカは中国を為替レート操作国に指定する報告書の発表を先送りすることとなった。中国の完敗。

中国があっさりと白旗を上げたとなれば、アメリカは焦って日本を取り込んでおく必要もない。会いたくもない友愛殿や剛腕殿の機嫌を取る理由もなくなった。だから、剛腕殿を冷たく袖にした、と見る。

逆にこれは、日本にとっては、拙い事態になる。

アメリカからしてみたら、大国だと思っていた中国とて、ちょっと強気に出たら途端に折れてきた。なんだ、話せる相手じゃないかと安心してしまう恐れがある。

もしも、アメリカが中国を「コントロール出来得る存在」だと認識したのなら、日本と中国のどちらが将来のパートナーとして相応しいか天秤にかける可能性がある。日米中正三角形どころの騒ぎじゃない。

もしも、アメリカが日本を捨て、中国を取ったとしたならば、日本を守る存在は殆ど無くなってしまう。平和憲法に雁字搦めにされた自衛隊だけでは日本を守りきれない。もし、日米安保が破棄されたならば、北朝鮮がミサイルを撃ち込んできても、中国が沖縄や本土に侵攻してきても、アメリカは何もしないし、そんな義務もない。

このヤバさを果たして政府は認識しているのか、甚だ心もとない。

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画像小沢氏、訪米見送り=「二元外交」批判を懸念

 民主党の小沢一郎幹事長が検討していた今月下旬の訪米が、見送られる方向となった。複数の同党関係者が7日、明らかにした。鳩山由紀夫首相が5月末までとしている米軍普天間飛行場移設問題の決着期限と近接することから、政府のポストに就いていない小沢氏がこの時期に訪米すれば、「二元外交」と批判されかねないとの懸念が党内で強まったためだ。
 小沢氏に近い党幹部は同日、夏の参院選を念頭に「幹事長が訪米している暇はない」と指摘。小沢氏周辺も「どうしても普天間問題と絡めて見られるだろうし、参院選が迫っている中で選挙責任者が離れるのも良くない」と述べ、訪米見送りはやむを得ないとの認識を示した。
 小沢氏の訪米は、2月に来日したキャンベル米国務次官補が直接要請。小沢氏は「政策的な議論ではなく、友好親善目的で考えてほしい。ぜひオバマ大統領との面談も実現したい」として、大統領との会談を条件に前向きに対応する考えを伝えていた。 
 普天間問題での鳩山政権の迷走もあり、政府・民主党内には当初、小沢氏訪米による事態打開に期待する声もあった。しかし、その後、米側から正式な招待状は届いていない。
 米側には、資金管理団体の政治資金規正法違反事件で不起訴になったとはいえ、検察から事情聴取を受けた小沢氏が大統領と会談することへの抵抗感もあるとみられる。(2010/04/07-21:18)

URL:http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010040701004&j1



画像小沢氏訪米、「予定されていなかった」

 アメリカ国務省は、民主党の小沢幹事長が大型連休中の訪米を見送ったことについて、「何も予定されていなかった」と説明しました。

 これは小沢幹事長の訪米見送りに関する記者の質問に対し、アメリカ国務省報道官室が文書の形で答えたものです。

 この中で国務省は、「日本の政治リーダーたちのワシントン訪問は日米の相互理解の向上につながる」として、日本の政治家の訪米を歓迎するとの立場を示しました。

 その上で、「小沢幹事長がこの春の訪米を考慮していた可能性があると理解する」としながらも、「何も予定はされていなかった」と説明しました。

 小沢氏の訪米は、今年2月に訪日したキャンベル国務次官補が要請、これに対し小沢氏は、オバマ大統領との会談を希望していましたが、アメリカ側は大統領との会談実現の可能性については、否定的な見方を示していました。(09日08:27)

URL:http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4399901.html



画像小沢・民主幹事長:訪米見送り 「来てくれといいながら、招待状も来ない」

 ◇不信感、あらわに 米政権内駆け引きの影響

 民主党の小沢一郎幹事長が5月の大型連休中の訪米を見送ったことが波紋を広げている。小沢氏側は、重要法案が残り「大型連休中の本会議も有り得る」(山岡賢次国対委員長)という国会情勢や参院選準備を見送りの理由にあげている。しかし、背後には米軍普天間飛行場移設問題をきっかけに日本への不信感を強める米政府内の複雑な思惑と駆け引きがあり、それが「二元外交」批判を懸念する小沢氏のいら立ちを深めてしまったという悪循環が見え隠れしている。

 「米国という国は理解できない。『来てくれ』と言っておいて、それっきりで、招待状も持ってこない」。3月11日、国会内で中国の唐家〓前国務委員と会談した民主党の小沢一郎幹事長は米国への不信感をあらわにした。小沢氏は2月2日、国会内でキャンベル米国務次官補と会談し、訪米を招請されていた。しかし、その後、米側からの接触は途絶え、1カ月たってもまともな調整は進んでいなかった。

 キャンベル氏の念頭にあったのは、小沢氏の昨年12月の訪中だ。民主党議員約140人を率い「民主党は中国寄り」との印象と懸念を米政府内に広げた。キャンベル氏は訪米を招請した際、小沢氏に議員団を組織するよう求め、3月の毎日新聞のインタビューでも「(小沢氏と)同時に他の党幹部、政府高官にも訪米してもらいたい」と強調した。

 米政府内の数少ない「知日派」であるキャンベル氏にとって、訪米団で昨年の訪中団の印象を薄め、バランスをとらせる狙いがあった。さらに、自らが深くかかわる米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題の決着に向け、小沢氏の実力に期待するところがあったとみられる。

 だが、こうしたキャンベル氏の思惑に、日米双方で複雑な波紋が広がっていく。日米関係筋によると米大使館関係者は小沢氏が訪米の条件にオバマ米大統領との会談をあげたことに対し「首相でもない小沢氏に大統領の招待というわけにはいかない」と不快感を示したという。アジア外交を統括するベーダー国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長は中国に詳しく、キャンベル氏とはやや距離があると見られているが、ベーダー氏も小沢訪米に否定的だったという情報もある。米政権内の力学が、米側からの具体化が進まなかった一因とみられる。

 一方、小沢氏側も最初から訪米に積極的だったわけではない。昨年12月初旬に小沢氏と訪米について意見交換した側近によると、当時から小沢氏は「今行くと普天間の話にならざるを得ない。自分が関与すれば二元外交と批判される」と懸念していたという。政府の迷走を懸念しつつも、可能な限り口出しを避ける姿勢をとっていた。小沢氏の米国への怒りは「二元外交」を批判されるリスクを冒して米側の「正式な要請」(小沢氏)に応えたのに、米側が手続きを進めようとしないと受け取ったためだ。小沢氏の側近議員は「普天間などで微妙な時期に訪米すればよくない憶測を呼ぶ」と語る。

 ただ、12日からワシントンで開催される核安全保障サミットでも、正式な日米首脳会談は設定されていない。小沢氏の訪米見送りも重なったことで、混迷する普天間問題が日米の要人の交流を妨げている印象が日米間に広まった。求心力の低下がささやかれる小沢氏にとっても、一度は前向きな姿勢を明言しただけに訪米先送りはマイナスだ。今回の先送りは日米双方に後味の悪さを残した。【須藤孝、念佛明奈】

URL:http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100409ddm002010053000c.html



画像【社説】人民元切り上げが秒読み段階…緻密な対策を

 中国人民元の切り上げ問題が対話で解決する方向に動いている。 米国政府は中国を為替レート操作国に指定する報告書の発表を先送りした。 中国もこれに応えて強硬立場を和らげ、人民元切り上げに向かう準備を整えている。 こうした雰囲気の中、ガイトナー米財務長官が電撃的に中国を訪問する。 中国の胡錦濤・国家主席のワシントン核安保首脳会議出席(12日)前に、人民元をめぐる葛藤を解消するための手続きとみられる。 米中はもちろん、全世界にとっても幸いだ。

世界経済の不均衡を緩和するには人民元切り上げは避けられない措置だ。 自分だけ輸出を増やそうと中国がいつまでも人民元の人為的低評価に固執することは不可能だ。 秩序ある人民元切り上げは中国にも助けになる。 中国の1-3月期の経済成長率(推定値)は12-13%と、グローバル経済危機前の水準を完全に回復した。 依然として統制可能な範囲だと主張するが、不動産と生活必需品の価格を見ると懸念される。 中国は相変わらず利上げには消極的だ。 それなら、その代案として、人民元切り上げで経済安定を誘導することを積極的に検討してみる必要がある。

中国はすでに立派な経験を持っている。 05年7月から08年6月まで3年間にわたり、人民元の価値を12%も漸進的に高めた。 にもかかわらず、この期間、中国経済は順調だった。 今回も秩序ある人民元の再評価は、中国経済に劇薬ではなく補薬になる可能性が高い。 ただ、1985年のプラザ合意以後の日本の失敗は反面教師にするべきだ。 長期間にわたり段階的に人民元価値を現実化させてこそ、中国は為替ショックを避けられる。

人民元の切り上げが可視圏に入り、ひとまず一息つく雰囲気だ。 しかし本格的な葛藤は始まったばかりで、終わったわけではない。 すぐにも切り上げ方式と切り上げ幅をめぐる第2ラウンドが待っている。 米国は速いペースでの大幅切り上げを要求している。 一部のタカ派は、この機会に中国はドル連動制から自由変動制に進むべきだという立場だ。 半面、中国政府は人民元を小幅切り上げした後、現在0.5%以内に制限している一日の為替レート変動幅を順次拡大していく方法へと向かう考えだ。

中国は韓国の最大貿易国だ。 人民元の再評価は当然、韓国経済への大きな影響を予告する。 短期的には対中輸出が増えるだろうが、長期的に見ると中国経済の成長鈍化が韓国に負担として作用する公算が大きい。 韓国ウォンも同時に値上がり圧力に露出されるのは明らかだ。 諸刃の剣だ。 韓国としては人民元の秩序ある再評価が最善だ。 主要20カ国・地域(G20)議長国として漸進的な切り上げが行われるよう国際協力を強化する必要がある。 同時に、業種別に人民元再評価による影響を分析し、対策の用意を急がなければならない。 予想より速い人民元切り上げが目の前に迫っている。

URL:http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=128077&servcode=100§code=110

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