貴方の言葉で混乱をきたさない人はいない


現実に生きている人、現実の人の人生は、机上のプランじゃありません。御党は八ッ場ダムを中止されましたね。八ッ場ダム、これは中止で喜んだ人もいるかもしれません。しかし、新しいダムで生活をたてようと考えていた人たちは、その道を奪われてしまった。しかし、あなたの内閣から、あるいは民主党からこういった方々への思いやり、温かい言葉、そういう言葉を私は聞いたことがありません。現実に暮らしている方たちのふれあいや信頼なしに、この普天間移設問題の解決はあり得ないと私は思うから、申し上げたわけです。
谷垣禎一自民党総裁 於:3月31日 党首討論


画像


一昨日の党首討論で、普天間の問題が取り上げられたのだけれど、個人的な感想を言えば、まぁ、友愛殿の答弁は不毛に感じた。

13年かかって漸く纏めた辺野古沖の現行案を滅茶苦茶にしたのだ、という谷垣自民党総裁の発言に対して、本当の意味での同意というものが取り付けられておらず、現行案では現実可能ではない案であることが分かったから、新しい案をつくっているのだ、と返すに至っては呆れるのを通り越してしまう。

普天間移転に関する「本当の意味での同意」を取り付けるのに、自民党が13年かかっても無理なものなのであれば、民主党なら130年かかっても無理だろう。

党首討論を聞いていて、以前のエントリーで、首相の言葉の持つ重さについて触れたことががあることを思い出した。少し引用してみる。

どうも、友愛首相は、庶民の暮らしなど、どうでもいい風に思っているように見えて仕方がない。でなければ、こんなに軽い発言はできない。ただ、その場その場で、思いついたり、聞いたりした案をホイホイというだけ。

自分のその発言が、どのような意味を持つのか、誰が喜び、誰が泣くのか、未来の国民はどう思うのか、というところに思いが至っていない。

冒頭の谷垣総裁の発言は正にこのことを指している。

画像


それにしても、他人様が時間を掛けて苦労して、やっとの思いで合意に漕ぎつけた案を、碌な説明もせずに、現実可能ではない案などと、どうしてそう簡単に発言できるのか。

当のアメリカが現行案がベストだとし、地元の合意がなければ交渉しない、と言っているにも関わらず、一度は合意した現行案を現実可能ではないというのなら、移転先など無いといっているのに等しい。

3月末には政府案を纏めるとあれほど啖呵を切っておいて、蓋を開けてみれば、「今月中じゃなきゃならないと法的にきまっているわけじゃない」という。5月になったらそんな言い逃れは通用しない。国際間の取り決めがそんなので許される筈もない。

友愛殿が、現行案と比較して、同等か、それ以上の効果があり、認めていただける案があるというのなら、それは、普天間継続しかない。なるほど、これならおおっぴらに話す訳にはいかないというのは理解できなくもない。

なにより、今の段階で地元やアメリカの合意が取り付けられないようであれば、もうどうにもならない。それはもう誰でも分かっていること。

ならば、友愛殿はもう何も喋らないほうがいい。そのほうが遥かに日本が平穏になる。だけど、かの御仁は「私の言葉で混乱をきたしているということはないと信じたい」などと平気で言う。

信じる信じないは貴方の勝手だけど、その陰で、生活を命を振り回されている人がいる。そんな人の気持ちが分からない者に、コンクリートから人へなどと語る資格はない。

画像

画像 ←人気ブログランキングへ


画像【鳩山ぶら下がり】普天間問題「私の言葉で混乱きたしていない」(1日夕) (2/3ページ) 2010.4.1 18:46

 【ベトナム首相親書】

 --先ほどベトナム大使が来て、首相の親書に対する返事を持ってきた。具体的にどういった内容だったのか

 「はい。それは、私が2月にズン首相に対して親書を送りました。その返答として、ズン首相から私に対して親書をいただきました。それは、いわゆる原子力発電中心のことでありまして、原発、最初の2基はロシアに決めたけれども、その後の2基、合計8基つくられる予定のようでありますが、そのうちの3番目と4番目ということになるんでしょうか。そのことに関しては、日本の技術力を高く評価をしていると。最大限、真剣に検討をしたいという返書でございました」

 【普天間問題】

 --普天間問題に戻るが、仲井真弘多沖縄県知事が、報道されている沖縄県内の2つの案に対して改めて反対の意向を示した。国の安保政策が地元の声よりも優先されるということもあり得るのか。こういった混乱は首相が「政府案」と言ってみたり、「政府の考え方」だと言ってみたり、「腹案」と言ってみたりしていることが原因だと思われるが、この違いを教えていただけるか

 「うん?別に、私は何も考えを変えているわけではありません。政府の考え方、それは私自身の腹案であります。それを有しているということを、きのう党首討論で(自民党の)谷垣(禎一)総裁に申し上げた。ただ、その中身に関して、何も私は一言も申し上げておりません。したがって、沖縄をはじめ、また、全国の国民のみなさま方に私の言葉で混乱をきたしているということはないと信じたい」

URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100401/plc1004011850011-n2.htm



画像【党首討論】首相、普天間移設「腹案ある」 26年までに全面移転 移設先住民の同意が前提 2010.3.31 21:45

 鳩山政権発足後2度目の党首討論が31日、国会で行われ、鳩山由紀夫首相と自民党の谷垣禎一総裁、公明党の山口那津男代表が論戦をかわした。首相は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)について、平成26年までに全面移設する決意を強調するとともに、移設先自治体や住民の合意を得ることを確約。その上で、移設先について、「今、腹案を持ち合わせている」と自信たっぷりに表明した。谷垣氏は、5月末までに決着しなければ内閣総辞職か衆院を解散するよう求めた。

 谷垣氏は「もし5月末にそれができなかったら、日米間の信頼を決定的に損なう。沖縄をはじめ政治と国民の信頼関係も失う」とした上で、「そのときは首相は退陣しなければならない。退陣しないのであれば、信を問われなければならない」と迫った。首相は党首討論後、記者団に対し「そんなことより、(普天間問題の決着を)成し遂げることだ」と反論した。

 首相は、普天間飛行場の移設先をめぐる腹案について記者団に「関係閣僚で議論して方向性を決めた。その考え方に基づいて、今、交渉のプロセスに入ろうとしている」と説明。党首討論では、キャンプ・シュワブ沿岸部(沖縄県名護市)を埋め立てる現行案と比較し、「同等か、それ以上の効果があり、認めていただける案だと自信を持っている」と述べた。

 ただ、腹案は「(5月末の)ある程度前までには公表する」としつつ、「国民におおっぴらにすることはまだまだできない時期だ」と述べた。また「普天間の危険性除去は2014(平成26)年より遅れることはできない」と語り、日米合意通りの期限を守ることを明言した。「現地の了解なくして、案を進めるわけにはいかない」とも述べた。

 実現が困難な移設完了期限の厳守や地元の了解を必須条件に掲げ、あえて退路を断った首相だが、言葉の軽さで信頼を失いつつあるだけに、墓穴を掘ることにもなりそうだ。

 山口氏は、郵政改革案をめぐる閣内の混乱について「内閣が機能不全に陥っている。失望内閣だ」と批判した。首相は、30日の閣僚懇談会で、ゆうちょ銀行の預入限度額を2千万円に引き上げることなどで決着した成果を強調し、「結果として、税金を投入しないで郵政事業のユニバーサル(全国一律)サービスを続けることができる。それが唯一のやり方ではないか」と述べた。

URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100331/plc1003312147028-n1.htm



画像【党首討論詳報(4)】谷垣総裁、「抑止力維持と負担軽減の両立の唯一の解は現行案」(31日午後)

 谷垣氏「いま、総理のお話をうけたまわりましてね、いつの間にか腹案になっちゃった。こういう思いで聞きましたよ。3月31日っていうのは、いつの間にか消えちゃったんですね。それからもう1つ、13年間何もしなかったごときことをおっしゃいましたけれども、われわれはきちっと場所も決め、アメリカの同意も取り付け、そして地元の方々の同意も取り付け、抑止力をきちっと守り、そうして沖縄の負担を軽減して、2014年にはもうできあがるというところまできていたんです。それを、それを県外だ、国外だというようなことをおっしゃって、そして、沖縄県民の期待をあおり立てて、沖縄の、この抑止力をきちっと守るということと、沖縄の負担軽減、この2つを両立できる唯一の解が現行案だったんです。それをめちゃくちゃにしちゃったんです」

 「私はね、今、3月31日、どうするんだということをうかがいましたが、もう1つ、同じようなことを聞かなきゃならない。こういうことを聞かなきゃならないのは残念ですが、当事者にとっては切実であり、また、どうしてもここではっきりさせなきゃならないんです。総理、普天間基地の、今、腹案があるとおっしゃった。移設先は沖縄県内ですか。県外ですか。国外ですか。これはね、これは総理の発言があっち行ったり、こっち行ったりするたびに、福島(瑞穂・社民党)党首が喜んだり悲しんだりされるという次元の問題じゃありませんよ。総理が、あるいは閣内のいろいろな大臣が、このいろんな地域を挙げられる。そういう候補を挙げるたびに、その地域の方々が驚く、あるいは悩む、怒る。こういうことがあるんですね。総理、28日に(鹿児島県の)徳之島で反対集会がありました。どれだけの方がお集まりになったのか。総理はご存じでしょうか」

 首相「まず、谷垣総裁には申し上げたいけれども、13年かかって、現行案でほぼ決まりかけていたとおっしゃるけれども、(沖縄県名護市の)辺野古の海にくい1つ打てなかったじゃありませんか。すなわち、まだ何も、決まったと言いながら、地元のみなさま方、本当の意味での同意というものが取り付けられていなかったために、私どもは新政権になって、これでは無理だと。現行案では現実可能ではない案であることが分かったものだから、だから半年時間をいただく中で新しい移設先というものを多くの国民のみなさん、県民のみなさんのご努力をいただきながら、作ろうとして努力をしている最中でございます。だから、今、谷垣、いくら谷垣総裁といえども、私にそれが県内であるとか、県外であるといわれても、お答えはできない。先ほどから申し上げているように、腹案はあるけれども、それを表に出した瞬間に徳之島でもそうでした。大変な反対運動が今起きているのは私は分かっています。4200名と、いわゆる主催者は発表されています。その現実の数字も大体は理解をしているところであります。やはり反対をされる方は、当然多くなると思います。それだけに、このような問題をしっかりと解決をされていくためには、もっと水面下での交渉も含めて、腹案を国民のみなさんに大っぴらにすることは、まだまだできない時期であるということも、どうぞそのことは、谷垣総裁にも当然のことながらご理解をいただけると思っております」

 谷垣氏「くい1つ打てなかったじゃないかとおっしゃいますがね、環境アセスメントが終わらなきゃできませんよ。これは環境アセスメントはもう終わるところだったんですよ。何をおっしゃいますか。まったくそこの事実認識がゆがんでいますよ。それで、今、どこにするかは答えられないと、こうおっしゃられましたね。それでは、いつになったら明らかにできるんでしょうか」

首相「当然のことでありますが、5月末までに私どもとしては、普天間の移設先というものを、国民のみなさんにもアメリカにも理解をしていただく中で決めるわけでありますから、当然それのある程度前までには当然決めなければなりませんし、したがいまして、公表をすることになりますが、今はまだ、腹案をもって交渉のプロセスに入っていく段階でありますだけに、国民のみなさんに恐縮ではありますが、今しばらくお待ちをいただかなければなりますまい。それだけは申し上げておきます」

 谷垣氏「総理はですね、今、今話す時期ではないとおっしゃった。そうしましたらね、話せる時期になったときは、その場所ですね、具体的な場所に総理ご自身がいらっしゃって、住民とひざをまじえて、そしてきちっと説得をされる、説明をされる、対話をされる。そういうご用意はおありですか」

 首相「当然私自身、ある時期においては地元のみなさま方のところにおじゃまを申し上げて、こういうことになりますと。国民のみなさま方の平和を維持するために、どうぞご理解を願いたいと。住民のみなさま方と真剣に、真摯に対話を申し上げたいと思っています。言うまでもありません。そのことが必要だ。ただ、なかなか、今までの時の総理は必ずしも、そういうことをなさってこられなかったことも事実かもしれませんが、私としてはとことん、とことん、とことん、そういった議論を地元のみなさま方とも行ってまいりたいと思います。当然のことでございます」

 谷垣氏「今、鳩山さん、あなたがおっしゃったことは事実誤認も甚だしい。わが党の総理は、小渕(恵三)さんも、橋本(龍太郎)さんも、そして森(喜朗)さんも、小泉(純一郎)さんも、みんな現地に足を運んで、車座の対話をしているんですよ。そんな事実誤認をね、この場でおっしゃっていただいては困ります。それで、今おっしゃったことは、今おっしゃったことは、必ず案をまとめる前に地元の了解を得ると、こういうふうにおっしゃったと理解してよろしいですか」

 首相「私が申し上げたかったのは、車座の対話集会ということをやりなさいということでありますから、そのようなことを今までの総理がどこまでやったかということで申し上げたわけでございます。当然、私としても真摯に行動を申し上げたいと思っています。恐縮ですが、もう一度ご質問いただけますか」

谷垣氏「あの、現地の了解をきちっと最後は取り付けるということをなさるんですね」

 首相「当然、現地の了解なくしてその案を進める、理解をしていただくことになりませんから、当然のことながら、現地の了解は取り付けなければなりません。そのためには当然のことながら、自分としても全力を傾注することをお約束いたします」

 谷垣氏「私がね、わざわざ今のようなことをお聞きしたのは、総理は施政方針演説で命を守りたいということを強調されました。しかし、普天間のこの迷走の経緯を見ますとね、総理は現に生きている方、地域で暮らしている方々、そういう人たちの思いや温かさというものは、私は乏しいんじゃないか。こう思っているんです。机上でプランを立てて、閣内をまとめて、そしてアメリカの合意を取り付ければ済むと考えておられるんじゃないか。そうするとですよ、3月だ、5月だ、そういうことで、いろんな発言が簡単に出てくるんじゃないかと私は思うんですね。しかし、現実に生きている人、現実の人の人生は、机上のプランじゃありません。御党は八ッ場ダムを中止されましたね。八ッ場ダム、これは中止で喜んだ人もいるかもしれません。しかし、新しいダムで生活をたてようと考えていた人たちは、その道を奪われてしまった。しかし、あなたの内閣から、あるいは民主党からこういった方々への思いやり、温かい言葉、そういう言葉を私は聞いたことがありません。現実に暮らしている方たちのふれあいや信頼なしに、この普天間移設問題の解決はあり得ないと私は思うから、申し上げたわけです。それで、今、現地の方々の了解は必ず取ると。こういうことをおっしゃいました。それは結構です」

 「もう1つ、うかがいたいことはですね、やはりこの移設の問題を考えるときは、私は4つほどポイントがあると思うんです。1つは、1つは抑止力の維持ということであります。日本には6千ぐらい離島があります。日本の海自(海上自衛隊)や海保(海上保安庁)だけではここを十分に守ることができません。やはり米軍の存在というのは非常に大きい。抑止力、この点からも抑止力は重要だと思います。それから2番目、沖縄の負担軽減ですね。それから、3番目、これは普天間の基地の危険。これをどう除去するかです。それから4つ目、4つ目は、こういうことを達成していくためには、なかなか大きな国民負担がいる。これも事実であります。以上4つの要件を今、総理がお考えになっている、腹案を持っておられるとおっしゃいました。その腹案は、今までの現行案よりもこの4つを総合して見たときに、はるかに優れている案だということは、自信をもっておっしゃられるんでしょうか。2014年までに普天間の危険を軽減する。このことはきちっとおやりになれるんでしょうか。お答えください」

URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100331/plc1003311717020-n1.htm

この記事へのコメント

  • mayo5

    現地の方々には理解していただいたと信じています・・by鳩
    これですべて終わるのではないですか。アメリカにはすでに発言済みのような記憶が
    2015年08月10日 16:49
  • 八目山人

    確か、原子力発電によって発生するプルトニウムを、原爆に使わない旨相手国が明言しなければ、日本は原子力発電所を輸出出来なかったはずです。(武器輸出3原則に抵触するとの事)(それでインドはダメになったと聞いています。)

    ベトナムはそんな事を聞いてくれるのでしょうか。
    2015年08月10日 16:49
  • クマのプータロー

    鳩山氏は自分の目の前でマイクや録音機を向ける人たちがひれ伏す瞬間を是が非でも見たいのではないかと思います。典型的な独裁者気質です。
    エリートがいない日本ではそうなる前に自力救済をする人たちが出てきます。
    2015年08月10日 16:49

この記事へのトラックバック