前提と結論とデンプシーロール

 
「もし韓国が安保理に決議を求めるということであれば、ある意味で日本として、先頭を切って走るべきだと、そのように考えておりまして、強くその方向で努力をしたいと思います」
鳩山首相 於:5/20 首相官邸ぶら下がり会見にて


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韓国の哨戒艦沈没が北朝鮮の魚雷攻撃によるものと断定したことについて、こともあろうに友愛殿は、韓国が安保理決議を求めるのなら、日本は先頭を走るべきだと、ぶら下がり会見で述べた。

正直というかなんというか、一国の宰相の発言としては下の下。兎に角、発言が不用意だし、言葉に隙がありすぎる。この発言で北朝鮮に絶好の口実を与えてしまった。これではまるで、先陣を切って的になるから、どうぞミサイルでも何でも撃ってくれといわんばかり。

ここは、何も言わないか、「国際法違反の疑いがある、慎重に対応を検討したい」とか何とかぐらいに留めて、国内のテロに対する警戒レベルを上げて、イージス艦を日本海に展開。そして、在日米軍と連携を取って、ノドンの発射の兆候が無いか監視。同時にMDの体制を整える。

それらをなるべく相手に知られないようにこっそりやる。

とまぁ、こうした対応が普通だと思うのだけど、何を馬鹿正直に、今の段階から敵対発言をするのか。

先頭に立つ云々をどうしても言いたいのであれば、韓国大統領やアメリカに対してのみ言えばいいだけのことであって、公にすべきものじゃない。

どうも、これらの発言を見るに、友愛殿の思考は、直線的に過ぎる。変化球がない。前提と結論しかないように見えて仕方がない。



たとえ、結論は決まっていたとしても、その仮定であっち行ったり、こっち見たり、たとえば、八の字でも書くように、虚実織り交ぜて、フェイントを咬ましておけば、それだけで相手の目くらましにもなるし、時間稼ぎにもなる。

相手が何だろうと思って、一瞬でも躊躇させることができれば、そのフェイントも抑止力の一種。

そこを馬鹿正直に真っ直ぐ突っ込んでいったら、カウンターパンチを浴びないとも限らない。

全く、数学論理的な思考しかないというか、理性しかないというか。あれでは、簡単に国民を、平気で死地に追いやってしまう。

人は機械じゃない。一朝事あれば、真っ先に戦地に赴くことになる自衛隊員やその家族の気持ちを慮ったことがあるのか、この口だけ友愛の御仁は。全く話にならない。

非常に危険。筆者が自衛隊最高司令官としての友愛殿を最低最悪と呼ぶ所以は、このあたりにある。

政治家として最上なのは、戦争して勝つ政治家ではなくて、戦争しなくても勝つ政治家。

進んで国民を死地に追いやる政治家は下の下。

友愛の名の下に沢山の国民が死んでしまう姿はみたくない。

凡そ用兵の法は、国を全うするを上と為し、国を破るはこれに次ぐ。軍を全うするを上となし、軍を破るはこれに次ぐ。
孫子・謀攻篇

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画像【鳩山ぶら下がり】韓国哨戒艦沈没で安保理決議「日本が先頭で走る」(20日夜) 2010.5.20 20:10

 鳩山由紀夫首相は20日夜、韓国政府が哨戒艦沈没を北朝鮮の魚雷攻撃によるものと断定したことについて「もし韓国が国連安全保障理事会に決議を求めるということであれば、日本として先頭を切って走るべきだ」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。

 ぶら下がり取材の詳細は以下の通り。

 【韓国哨戒艦沈没】

 --韓国の哨戒艦沈没事件に関し、北朝鮮の攻撃が原因だと断定したことを受けて、韓国は国連安全保障理事会で制裁決議案を提起する方針だ。その場合は日本も協調する考えか。また、6カ国協議の見通しについてはどのように考えるか

 「はい。きょうご案内の通り、韓国の政府が調査の結果を報告をしました。その結果によれば、北朝鮮の魚雷による沈没であるということでありました。大変これは遺憾なことで強く北朝鮮に対して非難をいたします。当然のことだと思います。そして韓国の政府に対して、あるいは韓国の国民に対して、哀悼の意を改めて申し上げるとともに、私どもとすれば、これは韓国の立場を支持をする。すなわち、もし韓国が安保理に決議を求めるということであれば、ある意味で日本として、先頭を切って走るべきだと、そのように考えておりまして、強くその方向で努力をしたいと思います」

#NAME?

 「今日まで私は、韓国の政府が極めて冷静に行動をされたということは、評価を申し上げたいと思います。中国においても、この冷静という意味がまた別のところにあるかもしれません。私は、事実は事実としてこれは認めるべきでありますので、その中で、やはりこういった信じられないような行為というものが2度と起きないようにしていくために、私は国際的な場裏の中で、しっかりと訴えていく必要があると。中国に対してもそのように臨みます」

 【韓国哨戒艦沈没(質問は普天間問題)】

 --先ほど米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題に関して、関係閣僚会議を行ったが、どういった話し合いが行われたか

 「うん。これは中身は私がどのようなコメントを出すかということの議論。それからやはり日本としてしっかりこういった状況であるので、政府としても覚悟を持って臨もうではないかという意思統一はしました」

 【普天間問題】

 --普天間問題に関して、首相は政府の方針を5月28日か31日に国民に発信したいと民主党の石井一選対委員長に伝えたということだが、日米共同声明を発表するのか。もしくは日本政府の対処方針を発表するのか

 「これは5月の末に向けて、私は今、最終的な努力を政府の中で行っています。当然言うまでもありませんが、それは日本国民のみなさんに対して、申し上げるべきことでございます。したがいまして、すべてをトータルしながら、私の考え方を国民のみなさんに申し上げるということでございます」

 --28日か31日に発信するということはその通りか

 「今、それはまだ最終的に日程を決めたわけではありません。ただ、5月の間に決着をいたすと。合意をいたすということでありますので、私として5月中に国民のみなさんにやはり申し上げるべきだと思っています」

 --社民党の福島瑞穂党首が沖縄、連立の同意がない中での日米共同声明発表に反対している。連立内の調整は月末までにどのように進めるか

 「当然政府の考え方をまとめた中で、連立与党のご協力もいただけるように、当然最終的にこれからも協議をして、努力をしてまいりたいと。それに尽きます」

 【韓国哨戒艦沈没】

 --どのようなコメントを、という話をしたが

 「うん?」

 --これは普天間問題に関してコメントを出すのか、5閣僚で議論したのか。また、このような状況であるので覚悟を、とおっしゃったが、どういった状況にあると考えるのか

 「ああ。覚悟ですか」

 --それとコメントという話だったが

 「私は、恐縮です。今の話は、安全保障に関する、すなわち、韓国の今回の事案に対して、われわれ閣僚として、覚悟を持って臨むべきだという意味で申し上げました」

--(コメントをまとめたのは)5閣僚(による普天間問題に関する会合)についてではないのか

 「はい」

 【普天間問題】

 --首相は4日に沖縄に行かれたころから、東アジア情勢との関係で普天間問題を語る場面が増えてきた。きょう、まさに東アジア情勢に大きな変化があった。そうすると、普天間問題に関しても5月末決着の中身、あるいは時期が遅れるとか、負担軽減が減るとか、そういった影響を及ぼす可能性はないか

 「うん?東アジアですか?」

 --東アジア情勢という文脈の中で普天間問題を語られる場面が増えているが

 「東アジア情勢、北東アジアの情勢が大変緊迫の度を高めているということ。一方で、当然冷静に対処すべきであることは言うまでもありません。しかし、この問題が当然国民のみなさんの平和とかかわりのある話であります。それだけに普天間の問題に関しても、しっかりとした結論を出す必要があると。今はそのように考えておりますから、時期をずらすという必要はありません」

 【自己評価】

 --中間段階だが、今までの決定とか対応をごらんになって、ご自分で評価して総括すると、どの程度鳩山カラー、鳩山政治が国民の中に浸透してきたと考えるか

 「私の考え方は常に申し上げておりますように、政府主導の中で、たとえば新しい公共のあり方、また、地域主権という、国と地域のあり方を抜本的に変えるという方向で行動しております。ただ、国民のみなさんには、なかなか直接的な変化がまだ見えてこないという中で、なかなか変わっていないなというふうに思われているのではないかと思います。その意味で、まだまだ自己評価ができるような段階ではありません」

URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100520/plc1005202013014-n1.htm

この記事へのコメント

  • とおる

    > ある意味で日本として、先頭を切って走るべきだと

    他国の事に、先頭を切って走るべき理由は、まったく有りません。
    鳩山首相には、日本国・日本人よりも、韓国・韓国人の方が重要性が高いと思っている証拠です。
    民主党の「国民の生活が第一。」の実態が、「韓国民の生活が第一。」であると皮肉られていますが、「やっぱりか!」と。
    2015年08月10日 16:48

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