参院選について少し振り返ってみたい。
まず、今回の改選議席は次のとおり。
民主 44
自民 51
公明 9
共産 3
社民 2
国民 0
みんな 10
たち日 1
改革 1
与党:非改選66+改選44=計110議席
野党:非改選55+改選77=計132議席
筆者は参院選を迎えるに当たって、自民党の目標獲得議席数と三橋貴明氏の得票数について、拙ブログにて試算した結果をエントリーしていたのだけれど、前者については、ドンピシャのビンゴ。後者については、大外れという結果となった。
予測を外した後者については、率直に御詫びしたい。まったく見通しが甘かったと言う他ない。
三橋氏の得票予測を17万6千票+αとしていたのに対して、結果は4万2千票そこそこ。これは各種の係数見積もりが甘すぎたということ。
もう3年近く前になるのだけれど、投票行動という意味での、ネットの現実世界の影響力は、0.66~6.6%程度の範囲なのではないか、と予測したことがあったのだけれど、この17万6千票というのは、このうち最大値に近い値で予測したもの。実際の得票数はその四分の一だったことから、実際は6.6%もなくて、1~1.5%くらいなのだろう。
道まだ遥か。
今回の、現実をみる限り、今後ネット選挙が解禁になったとしても、やり方を少し変えるべきではないかという感じもする。つまり、空中戦だけで領地は占領できないと考えるべきではないか、と。
今回の教訓は、海軍や空軍では陸地を占領できない、陸軍をちゃんと創るべきということなのだと思う。三橋氏が次の国政選挙に挑戦するのであれば、後援会の充実は、今から取り組んでゆくべき課題だと思われる。
それに対して、前者の自民の改選議席については、ピタリ51議席で当たった。といっても、この予想自体、まだ友愛殿の政権で、4月半ばでの予想だったから、結果的にビンゴだったとはいえ、半ばまぐれだとは思う。
ただし、友愛政権の4月4日の支持率が33%、4月28日で20%だったということを考えると、参院選一週間前の空き菅@けものへん政権の支持率が40%程度だったことを考えると、もう少し民主が勝ってもおかしくはなかった。だけど結果はご覧のとおり。
新聞では、民主大敗の見出しが踊っているけれど、筆者的には、どちらかといえば、自民大勝のほうがより適切ではないかと考える。
というのも、自民の改選数と擁立候補者数を考えると、51議席は、ほぼベストケースであって、これ以上は高望みとでもいうべき数だと思うから。
それでも、自民51議席というのは、改選議席数からみた民主与党の過半数阻止のためには最低必要な数字。だから、その意味では、今回の自民の勝利は文句のつけようのない大勝利だったのは間違いないのだけれど、それでもギリギリで、与党の過半数を阻止した形。
自民党にしてみれば、もう絶体絶命の絶望的な闘いだった。谷垣総裁もよくぞ踏み堪えたものだと思う。
さて、昨日の開票速報のテレビを見ていて、大体大勢が判明したころ、民主党の誰かが一生懸命何かを言っていたのだけれど、正直言い訳ばかりで見苦しかった。
ゲル殿に与党は責任転嫁しちゃいけないとか、辻本に野党ボケしていて批判されるのに慣れてないだとか、さんざん叩かれていたけれど、1年経ってもまだ野党ボケとは先が思いやられる。
これで、今後の政局が流動化することはほぼ確実。空き菅@けものへんは早々に続投宣言して、解散も考えていないと発言しているけれど、正直どうなるか分からない。
明日以降、この辺りのことを検討してみたい。
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民主44、自民51、みんな10=公・共・社は改選下回る-参院選
11日に投開票された第22回参院選は12日未明、選挙区73、比例代表48の改選121議席が確定した。民主党は選挙区28、比例16の44議席で、改選54議席から大幅に後退した。国民新党は議席を得られず、与党系は非改選を含めて110議席と、過半数の122議席を大きく割り込んだ。一方、自民党は選挙区39、比例12の計51議席を得て、2001年以来9年ぶりに改選第1党となった。
初めて候補者を擁立したみんなの党は10議席に躍進。公明党は改選から2議席減らしての9議席。共産、社民両党とも1議席を失い、それぞれ3議席と2議席だった。たちあがれ日本と新党改革は比例で各1議席を獲得した。
焦点となった全国29の1人区で民主党は8議席にとどまり、自民党の21議席に大きく水をあけられた。12ある2人区はすべて同党と議席を分け合った。3人区の愛知と5人区の東京でそれぞれ2議席、残る四つの3人区では1議席を獲得。比例は前回07年の20議席から4減らした。
自民党は1人区での圧勝に加え、18ある改選数2~5の複数区すべてで1議席を確保した。比例は伸び悩み、前回を2議席下回った。
みんなの党は、東京、千葉、神奈川で計3議席を獲得し、比例では民主、自民に次ぐ7議席を得た。公明党は、候補者を立てた埼玉、東京、大阪で議席を維持したが、比例は前回に続き1議席減らし、6議席だった。
共産、社民両党は今回も選挙区では議席に手が届かず、比例のみにとどまった。改選5議席の新党改革、同1議席のたちあがれ日本は比例でそれぞれ1議席を獲得した。 (2010/07/12-07:48)
URL:http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010071200195
この記事へのコメント
スプ
一票の価値が重い選挙区で重点的な応援があると、全体の得票数に関係なく勝てるということが明らかになった。
今後、公明党のプレゼンスはまた高まるでしょう。個人的には望ましくない結果ですが、自民党単体ではもはや勝負の体をなさないほど自民党が弱体化しているので仕方のないことなのかも知れません。
sdi
なぜなら、比例区では民主16に対して自民12です。政党としての支持の表明という点では、以前として自民は民主に負けていることになります。取れる可能性のある地方区議席を一議席余さず取りこぼさず戦った結果得た勝利でしょう。
日比野
>「議席数なら大勝だが、実はギリギリの薄氷の勝利では?」
そうなんです。比例得票は、多少はみんなの党に流れたとはいえ、全体では減少傾向です。民主党はもっと減ってますが、こちらは逃げだした無党派層でしょうね。
今回のは、公明党の選挙協力と、一人区に重点を絞って、組織固めした選挙戦略が当たったことだと見ています。