剛腕殿も空き菅＠けものへん殿も、自身の保身と政権運営の為には、どちらも自民との大連立を必要としている。
剛腕殿にとっては、政権運営のための人材バンクとして、空き菅＠けものへん殿にとっては、剛腕殿に党を割って出て行かれても、衆院過半数を維持して自分が首相でいるため。
強いていえば、剛腕殿は自民と連立を組めなくても、閣僚が務まるだけの人材が確保できるのなら、公明やみんなの党、その他小党との多党連立もやろうと思えば出来るのに対して、空き菅＠けものへん殿は、剛腕殿一派が出て行くことを考慮すると公明やみんなの党との連立では苦しい、という違いがある。
だけど、いずれにせよ連立でも大連立でも相手がいること。連立相手がうんといってくれないと、無理な話。
自民と連立を組むのであれば、前回衆院選のマニフェストを殆ど撤回して、自民党の政策をかなりの程度丸飲みする必要があるし、公明との連立は、公明党が毛嫌いしている、空き菅＠けものへん殿と仙谷官房長官の首を差し出すことを要求される可能性がある。そして、みんなの党との連立は、議員や公務員の削減・給与カット、天下りの禁止等を求められる。
だから、連立相手としてどの党を選択するかという意味では、相手の政策を何処まで飲めるかに掛かっていると言える。
だけど、連立政権というものは、連立相手の要求を飲みさえすればよいというものではなくて、その飲んだ要求を着実に実行できなくちゃいけない。さもないと連立相手は簡単に連立を解消してしまう。
それは、前友愛殿政権下で起こった普天間問題での社民党、現政権下では、郵政法案での国民新党を見れば良く分かる。
だから、代表選で、空き菅＠けものへん殿と剛腕殿が政策論争を戦わせるにしても、その後の連立を考慮した上での政策でないと、その後の連立工作に影響が出てしまう。
逆に言えば、代表選で掲げる双方の政策をみれば、何処と連立を組む積りなのかある程度見えてくる可能性がある。
その観点で見た場合、空き菅＠けものへん殿が「脱・小沢」だけを唱え、細かい政策に踏み込まないでいればいるほど、連立相手に対するフリーハンドを持てることになるし、実際そうする可能性が高いと思われる。
それに対して、剛腕殿がどういう対立点で持って、代表選を戦うのか。筆者はそれにとても注目している。
なぜなら、参院選前に剛腕殿は、空き菅＠けものへん殿の消費税増税問題などを取り上げ、昨年の衆院選のマニフェストを変えることについて厳しく批判していたから。
剛腕殿が、空き菅＠けものへん殿との代表選での争点を作るとするなら、空き菅政権になってから、次々と衆院選のマニフェストを反故にしたことを争点にするほうが手っ取り早いし、分かり易い。
ただ、あまりにそうしてしまうと、今度は、民主党の衆院選のマニフェストを否定している自民党と連立を組むことはできなくなる。
必然的に公明党、みんなの党、或いは与謝野氏のたちあがれ日本あたりと複数の連立を組むか、社民党と縁りを戻して、衆院の２／３を確保するしか無くなってしまう。
だけど、その後の政権運営をまともにしたいのであれば、人材的には自民と組んだほうが安定する。自民党には、閣僚が務まる人材も経験も沢山ある。
だから、仮に、剛腕殿が、自民党との大連立を狙っているのなら、代表選で昨年の衆院選のマニフェストを守るべきだと殊更に主張しないか、代表選の後で、連立の為にマニフェストの修正に応じると変節するかのどちらかしかない。
だから、剛腕殿は、大連立を狙うのであれば、代表選を戦う段階からとても慎重な政策提言が必要となる。それが無理なのであれば、自民との大連立は諦めるしかない。
空き菅＠けものへん殿が既に、自民党の政策をパクって、自民党との距離を縮めつつあるのと対照的に、剛腕殿の代表選の戦い方は非常に難しい。
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この記事へのコメント
almanos
「小沢は嫌いだが、空き管と空き管使いの仙石よりマシだ！ 」と。
そうなったら自爆テロ以外空き管殿には残っていない。如何にして自爆テロを封じるか？ が勝負の分かれ目になりそう。
ただ、この展開の後どうやろうと民主党政権は来年まで続かないでしょう。はっきり言って散々非難してきた自民より実務が駄目ですから。経験が無いという言い訳では誤魔化