幻想殺し ~イマジンブレイカー~ (日中世論調査について 後編)
こんなとき、「日本国内」で中国絡みの事件が起こったらどうなるか。
日本国内の縁起レイヤーは、上位レイヤーも下位レイヤーも活性化していて、各層における相互の情報伝達も活発に行われている。
だから、国内で起こった事件は、第一には、マスコミによる思想レイヤーから広く伝達されるのだけれど、やがてその影響は、下位レイヤーへ浸透していって、多くの国民に認識されることになる。
たとえば、毒餃子なんかはそう。最初は毒餃子事件が起こったとマスコミからの報道で多くの国民に伝達される。この時点ではまだ思想レイヤーレベルでの情報伝達に留まっている。
だけど、その後、民間レベルで、中国製冷凍食品の輸入が止まり始め、輸入品の調達先が中国から別の国、乃至は国産品へとシフトを始める。この時点で毒餃子の情報は経済レイヤーレベルでも伝達されてゆく。
更に、続いて、近所のスーパーにも中国製冷凍食品が卸されなくなって、店舗から消えて行くようになる。毒餃子がいよいよ一般国民の身近なものになる。ここに至って、毒餃子の情報は地域共同体レイヤーでも実感されるようになる。
ここまで来ると、「何処どこのスーパーではまだ中国製食品を売ってたよ」なんていう井戸端レベルの情報が知人友人のみならず、各家庭や親類縁者でも話されるようになって、血縁レイヤーでも情報伝達されるようになってゆく。
実際、毒餃子を端に発する、中国製食品の信頼性の問題は、もうすっかり日本中の下位レイヤーにまで浸透していると言っていい。
例えるならば、思想レイヤーを中心とする上位レイヤーでの情報は、聞いたり読んだりする、知識レベルの情報だとすれば、下位レイヤーでの情報伝達は、実生活に根差した、所謂、皮膚感覚レベルの情報だと言える。
毒餃子は、日本人が中国に見ていた、そのふざけた幻想をぶち殺す契機となった。
一旦、下位レイヤーにまで浸透してしまった情報は、いざそれを変更しようとしても、皮膚感覚レベルでそれを払拭するだけの事実を直接見せない限り、新たな情報の上書きは中々行われない。
そして、毒餃子事件のその後の推移をみる限り、それらが払拭されたとは、とても思えない。
今回の世論調査でも、中国に対するマイナスイメージの理由を問う設問があったのだけれど、その理由で最も多いが「食品問題等の中国政府の対応に疑問があるから」で昨年より減少したとはいえ、今だ71.1%
を占めている。
そして、中国産食料品の輸入額、シェア共に、毒餃子事件を境として大きく落ち込み、まだ回復していないことからみても、実際の皮膚感覚レベルでは、まだ信頼できないというのが本当のところだと思われる。
こうした状況下において、日本の中国に対するイメージを改善させようとしても、そう簡単にいくものじゃない。
これまで見てきたとおり、日本と中国間の情報伝達は最上位レイヤーである思想レイヤーでしか接続されていない。
中国の下位レイヤーから日本の下位レイヤーへ、直接情報伝達されるルートはないから、下位レイヤーレベルでの直接的なイメージ改善の為の働きかけが出来る余地は殆どない。
となると、あとは思想レイヤーでの情報伝達の強化しか手が無くなるのだけれど、日本においては、思想レイヤーの担い手であるマスコミ自身が信頼を失っている。
自国のメディアが「客観的な報道をしている」と思うかという設問に対しての日本側の結果は、「客観的な報道をしている」と思っているのが31.2%しかない。そして更に、28.0%もの人が、「客観的な報道をしているとは思わない」と感じている。
こんな状況下では、いくらマスコミが中国の情報を流したところで、そして、たとえそれが真実であったとしても、3割程度しか効果がないことを意味してる。
だから、日本人の中国に対する負のイメージが変わっていないという調査結果は至極当然のことであって、日本のマスコミ自身が日本国民からの信頼を回復しない限りどうにもならないだろう。
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【中国ブログ】日本旅行で財布を拾った!「中国人の印象も変わるかな?」2010/08/14(土) 15:06
観光のために日本を訪れたというdongdong(ハンドルネーム)さんが、「皇居を観光していたとき、面白い出来事に遭遇した!」とする文章を自らのブログに掲載している。
皇居を訪れたブロガーは写真とともにさまざまな感想を綴った。「皇居を取り巻く道路は車通りが激しいにもかかわらず、皇居のお堀はとても静かで、多くの日本人がマラソンをして体を鍛えていた。新しいものと古いものが共生し、何と調和の取れた環境なのだろう」と驚きの言葉を綴る。
続けて、ブロガーは「面白い出来事に遭遇した!」と語り、皇居で財布を拾った時のエピソードを語る。ブロガーが財布の中を調べてみると、持ち主が勤務する会社の身分証や名刺などが入っていたという。ブロガーが持っていた携帯電話は海外でも使えるタイプのものだったため、社員証を参照して電話をしてみたという。
言葉が違うため、相手に財布を拾ったことを伝えることができなかったブロガーは、周囲を歩いていた英語が理解できる日本人の助けを借り、財布を拾ったこと、皇居まで取りに来てほしいことを伝えたという。ブロガーは「助けを借りた日本人男性はとっても親切だった」と感想を述べている。
財布の落とし主が皇居まで駆けつけたのは電話から数十分後のことだった。「落とし主の男性は、拾い主が異国の女性だったことで、どうやって感謝すれば良いか分からないように見えた。彼はお礼にご飯に誘ってくれたが、お断りして、一緒に記念撮影をして別れた」と語った。
続けて、友人から聞いた話だと前置きしたうえで、「日本を訪れる中国人は痰(たん)を吐いたり、ゴミをポイ捨てしたり、物を盗んだりなど、素養の悪い人が多かったらしい」としながらも、財布を拾って届けた経験は、落とし主の日本人にとってすばらしい印象を与えることができたのではないかと語る。また、ブロガーも友人も「ブロガーのような中国人が増えれば、日本人の中国人に対する印象も変わるだろう」と語ったという。(編集担当:畠山栄)
URL:http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0814&f=national_0814_080.shtml
【中国ブログ】中国の子どもが見た日本「心が平静を取り戻せない」2010/07/31(土) 16:02
山東省済南市の子どもたち45名が文化交流のために訪日し、その感想をブログに綴った。子どもたちは済南小主人報に所属する「記者」たちで、2名の大人の引率のもと、7月18日から5日間にわたって日本旅行を行ったという。
ブログでは、「日本という国は中国人にとって忘却・油断できない国であると同時に、発展・発達した国だ。礼儀を重んじ、絵に描いたように美しい国でもある」とし、日本旅行を通じて多くの収穫を得たと綴っている。
文章を綴った子どもの同級生のうち、日本を訪れたことのある子どもが2名ほどいるそうで、「自分の目に映る日本は、彼らから聞いた日本の姿と同じだろうか?」と期待を綴る。さらに、母親から「日本をしっかりと見てくるように」と言われたことを明かし、心に期待感がわき上がるのを感じたと述べた。
静岡空港に降り立った45名の「記者」たちは、日本の子どもたちの出迎えを受け、静岡県のお茶の郷博物館や昆虫博物館を見学した。日本滞在中、「記者」たちは静岡県庁や魚市場、防災センター、静岡新聞社などを見学したという。
文章を綴った子どもは、5日間にわたる日本旅行を通じて、「心が平静を取り戻すことができないほど、多くのものを見て、多くのものを感じ、多くのことを考えさせられた」と述べた。文章では、日本は気候の穏やかな美しい国で、緑化が進んだ清潔な国だったとし、「日本の街中にはゴミ箱がなかった。人びとはゴミを持ち帰って捨てているそうだが、高度な自覚と自律がなければできないことである。尊敬に値する」と述べた。
さらに、日本は強大で効率の良い国であると述べ、静岡新聞社の効率的でスピードのある仕事は敬服しつつも恐ろしいほどだったと述べている。さらに、日本人はとても仕事熱心で友好的、親切だったと語り、日本旅行中に接した日本人に感謝を示した。また文章では、「日本の大きい点と小さい点」に言及。国土は小さく資源に乏しくとも、日本の企業は強く、日本人の気概は大きいと語り、日本の一般的な家は小さいが、日本人の能力は高いと述べている。(編集担当:畠山栄)
URL:http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0731&f=national_0731_085.shtml
この記事へのコメント
almanos
ぐりりん
スーパーで食品を買うとき、バーコードに注意すると言う。
中国の国番号が見つかれば絶対に買わないそうだ。
この情報は、教育のある知識人階層が、ネットを通じて交換しているそうだ。
情報伝達のレイヤーも、ミャンマーに確実に存在していると思います。