今日のエントリーは「みらいをきみに ~ジェネシス・ミッション~」の続きになります。
「小沢さんの得票は本心からの200人だが、菅さんの206人は消極的な支持だ」輿石東 於:9/14日夕 記者団に対して
空き菅殿の改造内閣が17日発足した。陣容その他については、詳しくは触れないけれど、大臣の人事に関して言えば、友愛殿グループから、海江田万里経済財政担当相と大畠章宏経済産業相を起用する一方、剛腕殿グループからの入閣は一人もなかった。
「脱小沢」路線の人事であることは明らか。
この脱小沢路線は、好評なようで、読売新聞の世論調査によれば、内閣支持率は66%と、代表選中に行った前回調査の59%から、さらに上昇している。
その一方で、剛腕殿には、輿石氏とセットで、代表代行はどうか、と打診して、両名ともに断られたのだけれど、これは、いわば代表代行という名誉職に祭り上げて、形だけの挙党一致体制を作ってみせるものの、「事実上の干し上げ」ともいえる人事。
もちろん、代表代行のポスト申し出を両名が断ることは、執行部も想定内だったのだろう。ただ、その後の動きを見ると、空き菅殿は、剛腕殿グループの解体を狙っているフシがある。
そして、その先には、おそらく剛腕殿を排除しようとする狙いが隠されている。
なぜなら、21日に行われる、副大臣・政務官人事で、剛腕殿グループから積極起用する方針を出しているから。
表向きは、剛腕殿グループとの関係改善を図るとかいう理由になるのだろうけれど、その裏には、ポストを餌にした、剛腕殿グループの議員を一本釣りする狙いがある、と見る。
つまり、剛腕殿グループに手を突っ込んで、多くのの議員を空き菅殿側に寝返らせようとしているということ。
その伏線が、代表選当日の最後の演説での「412人内閣を作り上げたい」発言。
つまり、副大臣・政務官の人事レベルでは、百人規模でポストを用意する。そこに剛腕派の議員の殆どを起用することで、事実上、剛腕殿を丸裸にする、ということ。
仮に、剛腕殿が党を割って出ていくことを考えると、代表選で200人の議員票を集めた事実は、勝ったとはいえ、空き菅殿にはやはり脅威。
だから、今の内に剛腕グループの人数を減らしておきたい。その為に、副大臣・政務官のポストを餌にして、剛腕派の議員を狩りとってしまおうという作戦に出ようとしているものと思われる。
とはいうものの、いくら剛腕グループが大所帯だとはいえ、その多くは一年生議員だから、そんな若い議員をいきなり副大臣・政務官にしてもいいのか、という疑念は当然湧くのだけれど、その辺り、空き菅殿は早くも伏線を張っている。
17日夜の記者会見で、空き菅殿は、「『412人内閣』を具体化する段階に入った」と強調して、「将来の若手が育ってくる環境を作らなければならない」と述べている。
要するに、剛腕殿グループの若手をごっそり引き抜くよ、という予告だと言えなくもない。
なにせ、「412人内閣」なのだから、たとえば、副大臣や政務官が300人くらい居たっていいことになる。そのうち、100人程度を、剛腕殿グループから名指しで指名して、それを受けさせたら、剛腕殿グループは壊滅する。
打診を受けるであろう、剛腕殿グループの一年生議員達にしても、次の選挙を考えると、副大臣とか政務官を経験した、という「箔」がつくことは、マイナスじゃない。
たとえ、その実態が、官僚の操り人形だったとしても、将来、本物に育つ可能性だってあるから、官邸にとっては、若い議員を育てると同時に、剛腕殿グループを壊滅させる、一石二鳥の作戦。
実に緻密かつ狡猾。尤も、実際のシナリオを書いているのは仙谷官房長官あたりかもしれない。
そして、それが上手くいって、剛腕殿グループの力を人畜無害なレベルにまで衰えさせることができたなら、あとは、剛腕殿とその側近の何人かを党から放り出す。そういう作戦ではないかと思う。
おそらく、その引き金は、10月中に出される見通しの検察審査会の議決。これで剛腕殿が「起訴相当」になって、強制起訴ともなれば、離党勧告を出す可能性は十分あるとみる。
ただ、それまでに、剛腕殿グループの議員の中から内閣ポストを餌にして、どこまで空き菅陣営に寝返らせられるかが勝負を分けるだろう。
その意味では、国会議員票を巡る代表選がまだ続いているともいえる。
剛腕殿にしてみれば、モタモタしてると自分のグループの議員がどんどん削り取られてゆくことになるから、何らかの決断を迫られている。
即ち、民主党を超新星爆発させるかどうかの決断。
今の民主党は、結構予断を許さない状況にある。


菅直人首相は17日、閣僚10人を入れ替える大幅な内閣改造を行い、菅改造内閣が発足した。1年前の政権交代時に民主党が掲げた「政治主導」「地域主権改革」などの立て直しを重視した布陣で「菅カラー」を打ち出した。党代表選で小沢一郎元幹事長を支持した鳩山由紀夫前首相のグループから2人を起用する配慮を示す一方、小沢グループからの入閣はゼロ。「脱小沢」路線への世論の支持を背景に「ねじれ国会」を乗り切りたい考えだが、党内に小沢氏ら「非主流派」を抱えながら、野党との政策協議を軌道に乗せられるのか。厳しいかじ取りを迫られる状況は改造前と変わらない。【平田崇浩】
◇「有言実行内閣」目指す
「試行錯誤を繰り返した1年を踏まえて、具体的な事柄を実行していく『有言実行内閣』を目指す」。首相は17日夜の記者会見で宣言した。昨年9月の政権交代以降、迷走を続けた反省に基づく再出発。仙谷由人官房長官は閣僚人事の「目玉」を問われ、片山善博総務相、馬淵澄夫国土交通相、玄葉光一郎国家戦略担当相兼政調会長と列挙した。
片山氏は鳥取県知事を2期8年務め、徹底した情報公開などに取り組んだ「改革派知事」。民主党政権初の民間閣僚だ。代表選で小沢氏は「政治主導と地域主権は我々の主張の原点」として菅政権の取り組みの遅れを「国民への背信行為」と批判した。これをはね返したい首相は就任要請の電話で「地域主権改革を引っ張ってください」と片山氏の突破力に期待をかけた。
「自分が副総理兼国家戦略担当相兼政調会長でスタートするはずだったので、本来に戻ったと思っている」
首相は国家戦略担当相に起用した玄葉氏にはこう語りかけた。昨年9月に発足した鳩山内閣に副総理兼国家戦略担当相として入閣した際、政調会長に内定していたにもかかわらず、幹事長となった小沢氏が党政策調査会と政調会長ポストを廃止。政府と党の政策決定を一元化し、自らが中心となって政治主導を進める構想は小沢氏に阻まれた。首相にとって玄葉氏の人事は政権交代の原点に返ってやり直す意味がある。
鳩山グループからは海江田万里経済財政担当相と大畠章宏経済産業相の2人が入閣。旧社会党、旧民社党系の中間派グループにも配慮した人事は小沢グループの「冷遇」を際立たせ、「小鳩」分断を警戒する鳩山グループからは「海江田氏は半分、小沢グループだから(入閣は)1.5人だ」との声も漏れた。
「小沢系外し」の批判に対し、首相は会見で「適材適所の挙党態勢だ。小沢さんのグループは若い方が多い。副大臣・政務官を含めて全体の人事をやるので見ていただきたい」と反論した。しかし、代表選で首相を支持した馬淵氏は当選3回ながら国交相に抜てきされた。党代表選で訴えた「世代交代」の実践だが、小沢グループを逆なでする形にもなった。
URL:http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100918k0000m010019000c.html

菅直人首相は17日の記者会見で、民主党の小沢一郎元幹事長と輿石東参院議員会長に打診した党代表代行への就任を固辞されたことを明らかにした。
理由について小沢氏からは「選挙の先頭に立って体力的にも消耗した。しっかり支えるのでそういうポストは勘弁してほしい」と伝えられ、輿石氏は「参院議員会長の立場でしっかり支える」と述べたという。
小沢氏は14日の代表選で敗れた直後から「一兵卒として民主党政権を成功させるため頑張っていく」と強調していた。
2010/09/17 22:18 【共同通信】
URL:http://www.47news.jp/CN/201009/CN2010091701001136.html

読売新聞社は菅改造内閣が発足した17日から18日にかけて、緊急全国世論調査(電話方式)を実施した。
内閣支持率は66%で、民主党代表選期間中の3~5日に行った前回調査の59%から、さらに上昇した。
菅内閣としては、発足直後調査(6月8~9日実施)の64%を上回り、最高を記録した。不支持率は25%(前回28%)だった。内閣と党役員人事で小沢一郎元代表を起用しないなど、「脱小沢」路線を評価すると答えた人は70%に達し、内閣支持率を押し上げたとみられる。
党役員や閣僚の顔触れについては、岡田幹事長の起用を「評価する」は67%で、「評価しない」は19%にとどまった。
前原外相の起用は「評価する」58%、「評価しない」22%。前鳥取県知事の片山総務相の起用は「評価する」が58%だった。
(2010年9月18日22時15分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100918-OYT1T00729.htm

菅首相は、入閣がゼロだった小沢一郎元代表のグループの議員を積極的に起用し、党内の亀裂を修復したい考えだが、その後の政権運営に同グループの協力が得られるかどうかは定かではない。
岡田幹事長、鉢呂吉雄国会対策委員長ら幹部は18日、都内のホテルで内閣改造に伴う党役員などの人事について協議した。政府・民主党は副大臣・政務官、党役員、衆参両院の常任委員長などの人事を一体的に行う方針だ。
仙谷官房長官は17日夜の初閣議で、副大臣・政務官人事について、「皆さんの希望はあるだろうが、今回はこちらで人選を進めさせてもらう」と強い口調で言明した。昨年の鳩山政権発足時は、各省の政務三役をチームとして機能させるため、閣僚の意向を尊重して人選を進めたが、今回は首相官邸側で一括して決めるというわけだ。
(2010年9月18日21時03分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100918-OYT1T00670.htm

菅直人首相は17日夜の記者会見で、民主党所属の国会議員全員が力を発揮できる「『412人内閣』を具体化する段階に入った」と強調した。
そのうえで「将来の若手が育ってくる環境を作らなければならない」と表明。今回の内閣改造で馬淵澄夫氏を国交副大臣から国交相に昇格させた人事を例に挙げ「若手に対する大きな刺激になる」と語った。〔日経QUICKニュース〕
URL:http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C9381949EE3E5E293E78DE3E5E2EBE0E2E3E2E2E2E2E2E2E2

菅直人首相は改造内閣発足から一夜明けた18日午前、「政治主導」実現に向けた中核部隊となる各府省副大臣、政務官人事の具体的な検討に入った。民主党代表選で小沢一郎元幹事長を支持した議員も積極的に登用、挙党態勢をアピールする方針。次期臨時国会の10月6日召集をにらみ、連休明けには政権を本格稼働させる考えだ。
副大臣、政務官人事は21日閣議決定する。ただ、小沢グループから閣僚や党の主要幹部への起用がゼロだったことに同グループ内では不満が高まっており、挙党態勢が築けるかどうかは微妙な情勢だ。
首相は17日の記者会見で、「人事は全体を見て判断してほしい。一部のグループを外す行動を取ったことはない」と強調。これに関し、小沢氏を支持した海江田万里経済財政担当相は18日午前の民放テレビ番組で「副大臣、政務官には小沢グループに所属する人たちもしっかり入ると思っている」との見方を示した
URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100918/stt1009181038002-n1.htm

民主党の小沢一郎元幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる事件について、政界の関心は東京第5検察審査会による第2段階の審査に向いている。10月中に出される見通しの議決で起訴すべきだ(起訴議決)と判断されれば、小沢氏は強制起訴される。この場合、菅直人首相は、小沢氏に対して離党勧告を行うかの判断を迫られそうだ。小沢氏に離党勧告を出せば菅内閣の支持率が上昇するかもしれない。だが、対応にもたつけば、「脱小沢路線」で再上昇に転じた支持率が一気に低下する可能性もある。
第5検審の再議決で起訴議決に至らなかったとの議決が出された場合、小沢氏は起訴されない。問題は小沢氏が強制起訴される場合だ。小沢氏は9月7日のテレビ番組で、起訴されても議員辞職や離党はせず裁判で争う考えを示している。
民主党の岡田克也幹事長は17日の就任会見で、小沢氏が強制起訴となった場合の対応について「仮定の質問に答えるには、あまりにも重い。私は今、お答えをしない」と述べるにとどまった。小沢氏の国会での証人喚問についても「法的な手続きの最中なので、周りがいろいろ言うのは避けるべきだ」と慎重な姿勢を示した。
民主党では、「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反の罪で、小沢氏の元秘書、石川知裕衆院議員が2月4日に起訴された後、同11日に離党している。
当時、国家戦略・行政刷新担当相だった仙谷由人官房長官は2月9日の記者会見で、石川氏について「離党もあるんじゃないか。そういう判断をした方がいいと思う」と、事実上の離党勧告をしている。
首相は代表選で小沢氏に勝利した後の今回の内閣改造・民主党役員人事で「脱小沢」シフトを鮮明にした。9月2日の公開討論会でも、小沢政治を「カネと数の政治」だと批判した。
しかし、離党勧告に踏み切れば、小沢グループが反発するのは必至だ。小沢グループは閣僚や党主要幹部への同グループからの起用がゼロだったため不満を強めており、離党勧告を行えば党内抗争が激化し、党分裂に至る恐れもある。
野党側は10月召集予定の臨時国会で小沢氏の「政治とカネ」の問題を追及する方針で、起訴議決が出れば一気に攻勢に出る構えだ。
自民党の石原伸晃幹事長は17日のBS番組で、臨時国会で小沢氏の証人喚問を求める考えを表明。「首相は『クリーンが民主党の原点』と言っている」と述べ、首相は喚問実現に協力すべきだと強調した。
石原氏の発言について自民党幹部は18日、「首相が喚問を受け入れれば小沢グループとの亀裂が深まる。拒否すれば『クリーンな政治とは名ばかり』と攻撃できる」と語る。
7月の参院選での民主党の敗北で、参院では野党側が多数を占めており、今年度補正予算案の審議がストップするなど、改造内閣を発足させたばかりの首相が窮地に陥る事態も予想される。
URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100918/plc1009182141016-n1.htm

民主党の小沢一郎元幹事長は17日夕、大阪府守口市で開かれた同党衆院議員のパーティーであいさつし、今後の政治行動に関し「初心に帰り、一兵卒で民主党政権が国民の皆さんの期待に応えられるよう、みんなと手をつないで協力していきたい」と表明。同時に「次の選挙はいつあるか分からない。常在戦場で備えなければならない」と述べ、早期の衆院解散の可能性に言及した。
また、小沢氏は「(衆院議員は)あと3年の任期がある。この3年間で約束を一歩一歩、実現していかなければならない」と述べ、衆院選マニフェスト(政権公約)を順守すべきだとの考えを重ねて強調。代表選で敗れたことについては、「皆さんに大変迷惑をかけたことを心からおわびを申し上げる」と陳謝した。党役員人事や内閣改造については一切、言及しなかった。
小沢氏は、党役員人事を了承した同日午前の両院議員総会を欠席。午後に新幹線で大阪入りした。(2010/09/17-21:40)
URL:http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010091701035&j1
この記事へのコメント
ス内パー
自民党も今の民主党に手を突っ込んで「爆発したらうちに転がり込みなさい」とかやっているんですかね?
無害なフラワーロック要員の10や20くらいはぶっこぬけそうなものですしばれても内ゲバ加速になるような話の持っていき方は充分可能でしょう。
白なまず
almanos
ご指摘の人事も案外、剛腕殿が「どうせ年内しか持たない。沈む船だからこそ、次の船で役に立ちそうなものを臆面なく取りにいけ! 」と発破かけてたりして。案外、10月中に爆発するのではと勘ぐってしまいます。少なくともサポーターの比率は小沢対管で4:6ですからそう悪くは無い。後は金だけですが小沢氏は「俺が汗水流して取った政権だ。お前らのものじゃない」と躊躇なくぶち壊すでしょうし。既に空き管一派とは手打ち不可能な段階ですし。ただ、剛腕殿がつくる新しい党に入る議員は民主党の爆発後は少ないでしょうね。検察審査会の結論が出る前に動くなら金は自腹を切るしかない。おそらくそこで金絡みで終わる。爆発後に検察審査会かマルサが動けるか? そこが分かれ目でしょう。
せみまる