熾烈な新人議員の取り込み

 
「地方議員は菅で決めているところは菅で変わらないし、小沢のところは全部小沢だ。やっぱり鍵は国会議員票なんだ」
小沢陣営幹部

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佳境を迎える代表選。まだどちらを支持するか態度を表明していない議員にとっては、どちらを選ぶべきか悩みは尽きないようだ。

毎日新聞の終盤情勢調査によると、国会議員で残り50人が態度を決めかねているという。

衆院一回生の横粂勝仁議員は、地元横須賀から、名古屋を目指して対話ヒッチハイクを始めた。車内で政治談議を交わしながら投票先を検討するという。

また、態度を明らかにした議員も、先の週末には地元に帰って、支援者達との対話集会などを設けて、支持を訴えた。

党員・サポーター票は郵便投票で行われ「11日必着」となっている。だから、今日明日くらいで、党員・サポーター票は大体確定してしまう。

世論調査では、相変わらず、空き菅殿が優勢だと伝えているけれど、世論調査の結果がそのまま、党員・サポーター票に反映されるかどうかは、個々の国会議員達が、自身の受け持つ、党員やサポーター達への働きかけ如何でも変わってくるだろう。

サポーター票とはいえ、そのサポーターを集めた議員が集会なり対話なりを開いて、支持者達と話して彼らを説得できれば、サポーター票は自陣営にくるし、しなければ自由投票になる。

その場合は、街頭演説なり、マスコミの報道及び世論調査等から個々に判断することになるのだけれど、議員からの党員・サポーターへの働きかけが漏れなく行われ、説得工作が進めば進むほど、自由投票の割合はその分少なくなってゆく。



結局のところ、選挙戦が激しくなればなるほど、両陣営の党員・サポーターへの働きかけが強くなればなるほど、それぞれ自陣営の組織票を固めてゆく方向に向かうことになる。

そうした時に、冒頭の小沢陣営幹部の発言の「地方議員は菅で決めているところは菅で変わらないし、小沢のところは全部小沢だ。」というのが本当なのであれば、やはり国会議員票をどちらが多く獲得するかが、大きく動向を左右してしまう。

代表選挙は、国会議員票が824ポイント(1人2ポイント)、地方議員票が100ポイント、そして、党員・サポーター票が300ポイントの計1224ポイントで争われる。

各社の報道その他では、おおよそ、国会議員票では6:4で剛腕殿が優勢で、地方議員と党員サポーター票では7:3か8:2で空き菅殿が優勢だと言われている。

試しに、この割合で、両候補の獲得ポイントをそれぞれ計算してみると次のようになる。
1.国会議員票(空き菅:剛腕)が4:6、地方議員と党員サポーター票が8:2の場合

空き菅殿:国会議員票  330point(=824X0.4)
     地方・党員票 320point(=400X0.8)
     合計     650point

剛腕殿 :国会議員票  494point(=824X0.6)
     地方・党員票  80point(=400X0.2)
     合計     574point


2.国会議員票(空き菅:剛腕)が4:6、地方議員と党員サポーター票が7:3の場合

空き菅殿:国会議員票  330point(=824X0.4)
     地方・党員票 280point(=400X0.7)
     合計     610point

剛腕殿 :国会議員票  494point(=824X0.6)
     地方・党員票 120point(=400X0.3)
     合計     614point

1のケースで空き菅殿が圧勝。2のケースで剛腕殿の辛勝。

これらの計算は、地方・党員票の割合を1割増減しただけのもので、ポイントとしては40point相当しか動かないのだけれど、それでも、双方の勝ち負けが入れ替わってしまう。

この40pointというのは、国会議員票に換算すると20人分。そして、まだどちらを支持するか態度を明らかにしていない国会議員が50人も居る。

だから、おそらくは、これら態度未表明の国会議員達への、両候補からのアプローチは熾烈を極めるものと思われる。



9月8日に、剛腕殿は、共同通信社との単独インタビューに応じて、首相になれば、空き菅殿と友愛殿を重要閣僚に起用して挙党態勢を築く考えを述べている。

これは、先日空き菅殿が、剛腕殿を要職に起用すると言って、その後否定したことに対する発言だと見られているせいなのか、こちらの発言は、空き菅殿のそれと比べて、党内からそれほど批難の声が上がっていない。

剛腕殿のこのタイミングでの発言は実にしたたかだと思う。

というのも、要職に起用すると言った相手に、空き菅殿のみならず、友愛殿も入っているから。

これは、代表選の態度未表明の国会議員達への明確なメッセージになっているものと思われる。つまり「自分が首相になっても、貴方達のボスを排除することなんてしませんよ」というメッセージを投げかけている。

空き菅グループの議員達は兎も角、一枚岩ではないと言われている友愛殿グループに所属する議員の中で態度を決めかねている人にとっては、大きな発言。

これは、空き菅殿が、剛腕殿を要職で起用しないと言った後だけに余計に響くものと思われる。

ともすれば、選挙中に人事に触れるという、ある意味、禁断の部分に触れての発言になるのだけれど、これには、ちゃんと意図がある、と見る。

しかも、空き菅殿がそれでミソを付けた直後というタイミングだから、批難もかわしやすい。この辺り、空き菅殿とは役者が違う。

また、剛腕殿は、6日に民主党の1年生議員を呼んで面談をしている。そこでは、終始、満面の笑みをたたえ、冗舌に語っていたという。

まぁ、それでも、「すいませーん。遅くなっちゃって…」なんて、愛嬌を振り撒く剛腕殿など、かえって気持ち悪いのだけれど…

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画像クローズアップ2010:民主代表選情勢調査 世論見合いで終盤へ

 民主党代表選(14日投開票)を巡り、毎日新聞が7日実施した中盤情勢調査で、菅直人首相がやや優位な戦いを展開しているのは、小沢一郎前幹事長に厳しい世論を反映し、党員・サポーター票で菅首相が優勢な情勢となっているためだ。党員・サポーター票は全体の約4分の1の300ポイントを占め、1票が2ポイント換算の国会議員150人分の重みを持つ。一方、国会議員票は残り50人が態度を決めかねており、両陣営の働きかけが強まっている。中でも態度未定議員の3分の1強を衆院新人議員が占め、終盤戦のカギを握りそうだ。【須藤孝、竹島一登】

 ◆党員・サポーター票

 ◇支持議員と不一致も
 「後援会は『小沢支持』でまとめたが、一般サポーターの動きが読めない。(首相続投を支持する)世論調査もあって開票まで分からない」。小沢氏を支持する福田昭夫衆院議員(栃木2区)はこう語り、党員・サポーター票の取りまとめの難しさを打ち明けた。

 党員・サポーター票は郵便投票で行われ、「11日必着」。14日投票の国会議員票に先立ち、党員・サポーター票は終盤戦を迎えつつあり、菅首相、小沢氏の両陣営とも最後の働きかけを強めている。

 小沢氏が代表選で掲げる旗は「衆院選マニフェスト(政権公約)の実現」。09年8月の衆院選で有権者に訴えたマニフェストと絡めれば、小沢氏支持の議員も動きやすい。小沢氏が代表、代表代行時代に直接指導した新人の衆院議員らの支持を足がかりに、党員・サポーター票の掘り起こしを図るというのが、陣営の基本戦略だった。

 そんな小沢氏の陣営にとって誤算だったのは、小沢氏出馬に対する世論の根強い反発だ。党員・サポーター票は衆院300小選挙区ごとに集計し、最多得票者が1ポイントを得る仕組み。「総取り方式」でもあり、小沢氏を支持する衆院議員のいる選挙区のうち、51選挙区で党員・サポーター票が伸び悩んでいる。

 党員・サポーター票で小沢氏優勢の62選挙区は、小沢氏と鳩山由紀夫前首相のグループにほぼ限られる。わずか3カ月前に「引責辞任」した小沢氏の出馬と首相交代の訴えに、納得できない世論は根強く、優勢な国会議員票と党員・サポーター票が連動していないのが現状だ。

 これに対し、首相支持の衆院議員のいる119選挙区のうち、党員・サポーター票でも首相が優勢なのは88選挙区に上る。菅首相のグループが16選挙区を固め、前原誠司国土交通相のグループが18選挙区、野田佳彦財務相のグループも10選挙区をまとめている。

 首相支持を表明した柿沼正明衆院議員(群馬3区)は「首相のクリーンさに期待する。小沢氏は『政治とカネ』を引きずり、国会での論戦に対応できない」と発言。こうした訴えが奏功し、党員・サポーター票の掘り起こしにつながっている。

 ただ、党員・サポーター票の登録窓口は国会議員の事務所だけではない。窓口は議員後援会、党支持労組などに分かれ、労組票など組織票が動けば、優位が揺るぐ可能性もある。小沢氏の陣営では「首相支持議員の地元選挙区でもサポーターを集めている」と、最後まで集票作業に全力を挙げる考えだ。

 ◆国会議員票

 ◇取り込み説得、激化 新人には解散可能性も材料に
 「どういうこと?」。7日、衆院議員会館。鳩山由紀夫前首相は鳩山グループの新人衆院議員を自らの事務所に呼び出し、こう詰問した。鳩山氏が小沢氏支持を明言しているにもかかわらず、この新人議員が菅首相支持を明らかにしたからだ。前首相の直接の働き掛けに対し、議員は「私の信念の問題ですので、これだけは勘弁してください」と応じなかった。

 これとは別に、鳩山氏はグループ幹部の中山義活前首相補佐官の衆院議員会館の部屋に中間層を中心に新人議員約20人を呼んだ。鳩山氏は「ねじれ国会は小沢さんの政治的な経歴と経験、手腕で乗り越えられる」と強調し、衆院解散・総選挙の可能性におびえる新人議員を説得。会合には知名度の高い谷亮子参院議員も同席し、小沢氏側につけば谷氏の選挙応援もあり得る、と言わんばかりの対応だった。

 新人議員に熱い視線を送るのは小沢氏も同じだ。6日に新人議員約15人と会ったのに続き、7日も衆院議員会館で2回にわけて中間層を中心とする新人議員約10人と会談した。支持を決めていないという斎藤恭紀(やすのり)衆院議員は小沢氏に環境問題について質問し、会合後「共感した」と語った。党員・サポーター票で劣勢の小沢氏の陣営は国会議員票で首相を上回ることが必須で、新人中間層対策に全力を挙げている。

 一方、菅陣営は8日に再び国会議員150人規模の決起集会を開き、議員票の取り込みに勢いをつけたい構え。陣営の新人議員を選対に詰めさせ、△印をつけた中間層の新人議員に電話。陣営幹部によると、菅首相支持の岡田克也外相も先週末、新人議員を直接訪問して働きかけたという。

 態度を決めていない旧民社党グループも、両陣営から攻勢を受ける。同グループの直嶋正行経済産業相は首相支持を表明したが、閣僚の特例という位置づけだ。両陣営から「幹部がこちら。民社はこっちだ」(菅陣営)、「菅さんには入れられないと言っている」(小沢陣営)など情報が入り乱れている。

 党内には旧民社党グループが情勢を見極めて勝ち馬に乗ろうとしているという疑念も強まった。直嶋経産相は7日の記者会見で「決して様子見ではなく、実際に意見が割れている」と強調。しかし、小沢氏の陣営からは「役職が目の前にあるんだから、早く表明しろ、と言った」(鳩山グループ幹部)など、露骨な論功行賞による働きかけも始まっている。

URL:http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100908ddm003010044000c.html



画像横粂議員が代表選投票へ対話ヒッチハイク

 民主党代表選(14日投開票)の選挙期間が折り返し点を迎えた7日、中立の立場で、菅直人首相と小沢一郎前幹事長の政策を見定める立場をとってきた衆院1期目の横粂勝仁衆院議員(28)が、対話ヒッチハイクを始めた。神奈川県横須賀市の地元事務所から、スーツ姿でスタート。計14台の車を止め、車内で政治談議を交わしながら愛知県豊田市まで到達した。横粂氏は「大変貴重な意見を直接うかがえたが、ますます迷ってしまう」といい、8日も名古屋を目指しながら投票先の検討を続ける。

 午前7時20分。横粂氏は横須賀の地元事務所前の路上に濃紺スーツに白ネクタイ姿で立ち、「乗せてください!」と大きく書いたスケッチブックを掲げた。同行者は男性秘書1人。スーツ姿の男2人が通勤時間帯に路上に立ち、笑顔で親指を立てる情景は、かなり普通じゃない。通勤、通学中の地元住民から「何やってんの?」「自転車2人乗りするか」などと突っ込まれたり、数台のタクシーを止めてしまうなど不安なスタートだった。

 恋愛バラエティー番組でバスに乗って世界を回った経験のある横粂氏。だがヒッチハイクは初体験で、「(テレビ番組企画でヒッチハイクして世界を回った)猿岩石さんはスゴイ」のため息がもれた。それでもコンビニなどに止まった車に交渉する作戦に転じると、午前8時、1台目の夫婦連れの乗用車が乗せてくれ、旅が始まった。

 国道1号をひたすら西へ向かい、湘南の海沿いを走り、箱根の山へ。箱根峠では、ダンプカーに乗った静岡県富士市の運送会社社長清水啓一さん(64)が横粂氏を乗せた。清水さんは「乗せたら、テレビで走り回ってた国会議員だから、びっくりした」と笑ったが、趣旨を聞き、「偉い」と活動を評価。「みんなの暮らしがよくなるようにしてほしい」と自宅で特上すしの夕食を振る舞い、午後8時に再出発。愛知県豊田市まで横粂氏を送り届けた。

 車内での話は自然と代表選の話になる。清水さんからは「運送業だから、09年マニフェストの暫定税率廃止と高速無料化はありがたく、民主党に投票したのに。カネがないのは分かるが、人をだましたのか」と、政策が実行されていないことへの率直な意見もあった。この日、横粂氏を乗せた車は計14台。支持率は菅氏8台対小沢氏6台だが、横粂氏は「横浜を遠ざかるにつれ、小沢氏支持が続き、政治手腕への期待が強まるのを感じた」と話した。

 横粂氏の出発前の検討状況は、7対3で菅氏支持だった。14台に乗った後は「6対4くらいになった」といい、「ますます迷った」。「有権者が民主党に期待したことは、クリーンでオープンな党であることと、マニフェストを守ることの2つ。(菅、小沢両氏)2人がいなければいけないのに」と悩みはつきない。8日も名古屋を目標にヒッチハイクを続け、結論を探すつもりだ。【清水優】

 [2010年9月8日8時41分 紙面から]

URL:http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp3-20100908-675792.html



画像民主代表選で走る1年生議員、支持者説得に「覚悟」と「配慮」/神奈川 2010年9月8日

 民主党代表選で当選1回の議員が奔走を続けている。菅直人首相か、小沢一郎前幹事長か、旗幟(きし)を鮮明にし、多数派工作に動く日々だ。実績もなく、自身の支持基盤が強固とはいえない新人だけに、気になるのは地元支援者の声。覚悟と配慮がにじむ県内1年生議員の代表選を追った。

 出馬表明前日の8月25日に小沢氏支持を表明した岡本英子さん(45)=衆院3区=は「『菅さん支持』と言われたら説得するつもり」と意気込んで支援者宅などを訪ね歩いた。3カ所を回り「こちらが驚くほど反発はなかった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 政治とカネの問題は「『小沢イコール悪』のイメージばかりが先行している」と考えてきた。自分を含めた多くの新人が当選したのも小沢氏の指導力の結果。それだけに忸怩(じくじ)たる思いを抱いてきた。

 逆風もしかし、風向きが変わってきたと強調する。「街頭演説の評判がいい。生の姿があまりに伝えられてこなかったから」

 3区の党員・サポーターは939人。そのうち「担当」は約400人。「9割が小沢支持の手応えがある」。報道各社の世論調査では支持率には大きな開きがあるが「世論調査が党員・サポーターの意見を反映しているとは思えない」と反論する。

 いずれにせよ結果は14日に出る。「違う結果になったら? 政治家としてあってはならないこと。有権者の声を届けるのが政治家なのだから」。この1年の政治活動が問われる気がして、表情を引き締めた。

 菅首相を支持する神山洋介さん(35)=衆院17区=は東京・永田町の議員会館で連夜、1年生議員の会合を開く。態度を決めていない新人議員説得の作戦を練るためだ。例えば「円高対策に不満を持っている。菅さんに直言させる場面をつくれないものか」「蓮舫さんに口説いてもらおう」―。

 説得工作も「最終段階」という。「もっともこちらは代表選ばかりやっているわけでなく、日中、事業仕分けのヒアリングで忙しい。その場に小沢氏支持派の姿はない」

 3カ月前の代表選で菅首相を推した。「その責任がある。軽い気持ちで応援したわけじゃないから」と今回も支持に回った。

 まだ代表選が始まる前、地元の夏祭りで支援者から「菅さんは何をやりたいのか分からない」と不満をぶつけられた。それでも自身が把握している党員・サポーターの8割は菅氏支持という感触がある。

 支援者の一人から言われた。「結局おれたちはおまえに文句を言うしかないんだ」。政局より地元。「支援者の思いを伝える。総理に仕事をさせる。それが自分の仕事だ」と言い切った。

URL:http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1009080015/



画像民主代表選、県内の国会議員は… 2010年09月05日

■地元を土・日疾走 党員らの声を探る

 民主党代表選の告示後、初めての週末を迎えた4日、県選出の民主党国会議員の多くが地元入りした。党員・サポーターへの働きかけに力を入れたり、支持者から自身と違う意見をぶつけられたりと、事情は様々だ。菅首相、小沢前幹事長のどちらかを選ぶ理由をどう説明するのか。議員たちの表情を追った。(遠藤雄二、藤井裕介、吉武祐)

   ◇

【菅氏支持】

 菅氏支持を表明している菊田真紀子氏(衆院4区)。4、5日は「足元を固める」として、選挙区内を回って党員やサポーターに菅氏への支持を呼びかけるという。2日には、約千人の党員らに「わずか3カ月で総理が代わることの危機感」のほか、「何が何でもマニフェストを実行する」という小沢氏の主張と、「現実に即して優先順位をつける」という菅氏との違いを伝える文書を送ったという。

 現在の情勢については「国会議員の空気は6対4くらいで小沢さんの方が強い感じだが、地元では7対3か8対2くらいで菅さん」という。

 まだ、態度を表明していない国会議員がいるが、既に党員・サポーターの郵送での投票は始まっており、「どちらを応援するのか、政治家の責任として示す必要がある。党員やサポーターもうろうろしてしまう」と話した。

   ◇

【小沢氏支持】

 「政治と金の問題で降りたばかりの小沢さんが出るのは理解できない」。小沢氏を支持する姿勢の筒井信隆氏(衆院6区)に対して、上越市内で4日開いた国政報告会の参加者がただした。

 「収賄容疑とごっちゃに見られているが捜査対象は収支報告書の記載ミスで、代表選を左右する問題ではない」と筒井氏は小沢氏を擁護した。

 同市内の飲食店で同日あった党支部の総会でも、両候補による公開討論会の呼び掛け人になっているとして「10日予定の討論会が終わるまでは公平な運営をする立場上、どっちの支持か公然とはしない」と封印する形をとった。

 しかし支持の判断基準として、昨年の衆院選でのマニフェストの実現や脱官僚、地域主権を挙げ、「小沢氏支持」を半ば公言。会合後の取材に対し「討論会の後は明言して、できれば(党員らに)賛同してほしい」と語った。

   ◇

【態度未表明】

 菅、小沢両氏のどちらを支持するか「未定」の鷲尾英一郎氏(衆院2区)は4日夕方、新潟市中央区のホテルで県医師会定例総会の懇親会に参加。退席後、記者団の取材に応じ、胸の内を語った。

 鷲尾氏は「小沢グループ」の一員。しかし、「3カ月前に(幹事長を)辞任して、今回出るのは理解に苦しむ。3カ月前に組織的に決めたことを覆すには、相当な理由が必要」と語った。

 沖縄の米軍普天間基地移設問題も重視するとした。小沢氏が「日米合意を前提に実行に移すのは困難」としていることへの抵抗感を示唆した。

 菅首相からは3日夜に直接電話を受け、「引き続きやりたい。円高対策、景気対策を一生懸命やる」と言われ、小沢陣営からは「小沢グループなんだから、一緒にやっていこうよ」との働きかけがあるという。支持者からは「早くどういう態度なのか聞かせてほしい」との声もある。

URL:http://mytown.asahi.com/niigata/news.php?k_id=16000001009060004



画像民主代表選・東北25選挙区 党員・サポーター支持動向

 菅直人首相と小沢一郎前幹事長が激しく競り合う民主党代表選で、衆院小選挙区ごとに最多得票の候補が1ポイントを獲得する党員・サポーター票について、東北の25選挙区では菅氏が過半数の13選挙区で優勢とみられることが7日、各県連などへの河北新報社の取材で分かった。小沢氏への支持は、現段階で岩手県の全4選挙区を含む6選挙区にとどまっている。

 党国会議員や各県連の幹部への取材を基に分析した。党員・サポーターに影響力を持ち、態度を決めていない国会議員もいて、支持動向は流動的な要素も残っている。
 菅氏が優勢とみられるのは青森3区、宮城で3区を除く5選挙区、秋田1区、山形2区、福島の全5選挙区。
 菅氏は、玄葉光一郎公務員制度改革担当相(衆院福島3区)や安住淳選対委員長(衆院宮城5区)ら閣僚や党幹部がいる宮城、福島両県で優位に立っている。
 小沢氏は岩手県の全4選挙区を固めたほか、青森2区、宮城3区でリードしているもよう。地元・岩手は県連を挙げて小沢氏を支援する。岩手以外では、小沢氏に近い橋本清仁衆院議員(宮城3区)らが地元選挙区で支持を広げる。
 河北新報社が取材、分析した東北関係の国会議員38人の支持動向は、小沢氏支持が半数の19人、菅氏が13人だった。今回の選挙区ごとの情勢とは対照的な結果となった。
 今回の選挙区ごとの情勢と、国会議員の支持動向を両氏の獲得ポイントに換算すると、東北では総数101ポイントのうち菅氏は39ポイント、小沢氏は44ポイントとなる。

<民主党代表選>党所属の国会議員、地方議員、党員・サポーターの各票を計1222ポイントに換算して争う。中島正純衆院議員(大阪3区)の離党に伴い、411人となった国会議員は1人2ポイントずつを持ち計822ポイント。地方議員の票は100ポイントに換算され、候補者の得票数に応じてドント方式で配分。党員・サポーター票は計300ポイント。衆院小選挙区ごとに最多得票の候補が1ポイントを獲得する。東北の党員・サポーター数は3万1441人。

URL:http://www.kahoku.co.jp/news/2010/09/20100908t71020.htm



画像民主代表選:東海3県連、割れる対応 議員ら地元駆け回る

 菅直人首相と小沢一郎前幹事長が争う民主党代表選(14日投開票)を巡り、東海3県の同党県連の対応が分かれている。三重県連は菅氏支持で一本化したが、一部では小沢氏を支持する声も。愛知県連は所属国会議員が菅氏支持と小沢氏支持で拮抗(きっこう)し、県連を二分する状態で、岐阜県連も足並みがそろわない。国会議員たちは4、5日の週末、支持者に代表選の対応を説明するため地元を駆け回った。

 ◇愛知 
 「『首相を1年に3回も代えない方がいい』との意見があるが、まったくその通り。しかし、大変革の時代を乗り切るにはやむを得ない」

 小沢グループの中堅・若手議員でつくる「一新会」会長の鈴木克昌衆院議員(愛知14区)は5日、地元・愛知県豊川市で開いた集会で支持者約50人に小沢氏に投票するよう訴えた。

 鈴木氏は報道各社の世論調査で菅首相続投支持が高いことに危機感を募らせ「自動車会社会長から『菅内閣の経済政策は無策だ。このままでは支持できない』と言われた。デフレ経済からの脱却は小沢さんでないとできない」と強調した。

 しかし、集会出席者からは「小沢氏に対する一般の反応はかなり厳しい」との指摘も出た。地元市議もあいさつで「『自民政権は総選挙を行わずに首相をころころ代える』と批判してきた。支持者には小沢氏支援でお願いしているが、正直困ったなと思っている」と率直に語った。鈴木氏は「票読みができない。かなり厳しい状況だ」と気を引き締める。

 新人議員ながら菅首相の推薦人に名前を連ねた山尾志桜里衆院議員(同7区)も地元で集会を開いた。関係者によると、菅氏の推薦人になったことで小沢氏に近い国会議員から「昨年の衆院選の恩をあだで返した」などとの声が上がり、風当たりが強いという。

 愛知の小選挙区選出衆院議員15人は、すべて民主党。毎日新聞に態度を明確にしたのは10人で、菅氏支持と小沢氏支持は5人ずつだ。

 菅氏支持の近藤昭一氏(同3区)は「発足したばかりの菅内閣の交代は国内外の信頼を得られない」と話す。一方、小沢氏支持の牧義夫氏(同4区)は「真の政治主導でリーダーシップを発揮できる」と主張する。

 態度保留の杉本和巳氏(同10区)は「候補者の政策や地元の考え方を踏まえ判断したい」、中根康浩氏(同12区)は「政策や政見を見極めたうえで最後の日に決めたい」と話している。【加藤潔、丸山進】

 ◇三重 
 「総理がたびたび代わっては国際的に信頼されず、国益を損なう」。岡田克也外相(三重3区)は4日、地元の三重県四日市市に帰り、集会で党員、サポーター約260人に菅氏支持を訴えた。

 県連では県選出の国会議員8人全員が菅氏支持で一本化。1年生議員の藤田大助衆院議員(同5区)が伊勢市で5日開いた集会では、小沢氏批判が出ると、約80人の参加者から大きな拍手が起きた。「総理がコロコロ代わったら自民党と一緒。党はどうして菅首相をサポートしないのか。小沢さんが首相になったら私はサポーターをやめる」と支持者が声を荒らげる場面も。一方で「小沢氏に首相をやらせてみても面白いという声もある」と話す人もいた。【福泉亮】

 ◇岐阜 
 4日夜、岐阜県に岡田外相が入った。衆院議員の自宅を回り、菅氏への投票を呼びかけた。同行した柴橋正直衆院議員(岐阜1区)は「菅さんは皆から意見を聞く。トップダウンの小沢さんとは違う」と話した。

 「小沢氏は初めて自ら表に立った。首相をやらせてみたい」と話す小見山幸治参院議員(岐阜選挙区)も週末に党員を回って支持を呼び掛けた。

 一方、橋本勉衆院議員(比例東海)は4日、岐阜県大野町で小集会を開いて支援者の意見を聞いた。しかし、菅氏支持と小沢氏支持で意見は分かれた。橋本氏は「参考にして決めたい」と話すにとどまり、態度を決めかねている様子だ。【岡大介、山盛均】

毎日新聞 2010年9月6日 2時13分

URL:http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100906k0000m010096000c.html



画像民主代表選、“同調”働き掛けも 本県選出国会議員が地元党員らに

 菅直人首相と小沢一郎民主党前幹事長が激突する同党代表選の告示後、初めての週末となった4日、本県選出の同党国会議員の多くが地元入りした。自身の投票行動について明言しないなど、慎重な姿勢をとり続ける議員がいる一方で、一部には国会議員と同様、代表選の「有権者」である地方議員や党員・サポーターに“同調”を働き掛ける動きも出始めた。

 党県連代表の高木義明衆院議員(長崎1区)は午前、党県第1区総支部の常任幹事会に出席し、中央で代表選回避に動いた経過などを報告。「2人の政策を見ながら、聞きながら、しっかり判断してほしい」と呼び掛けた。自身の投票先は「現時点ではまだ判断しない」。

 高木議員と山田正彦農相(衆院長崎3区)、宮島大典衆院議員(長崎4区)、川越孝洋衆院議員(比例九州)、大久保潔重参院議員(長崎選挙区)の5人は午後、佐世保市内であった山田農相の長女、山田朋子県議の支援集会に出席した。

 全員があいさつに立ち、小沢氏支持の宮島議員は「政権交代から1年たち、原点に返って期待に沿わなければ。そのきっかけが党代表選。山田大臣と同じ思いで取り組んでいる」と述べた。

 だが、その山田農相らほかの議員は、壇上では代表選に触れずじまい。農相は取材に「私は菅内閣の一員。小沢さんを(表立って)支持し応援するわけにはいかないが、強いリーダーシップがある。私の一票はそうさせてもらう」と小沢氏への投票を明らかにした。

 川越議員は「投票までまだ時間がある。悩んでいる」と明言しなかった。

 福田衣里子衆院議員(長崎2区)は、五島市で開かれたカネミ油症被害者との意見交換会に出席。終了後、福田議員は「菅か小沢か」には触れず「B型肝炎やカネミ油症など政治決断が必要な問題を支持してもらえる方を応援したい」と話した。

 こうした中、小沢氏支持を鮮明にしている大久保議員は5日、出身地の諫早市で党員・サポーター集会を開く。「地元では私(の姿勢に)に激励の声が多い。党員・サポーターに考えを伝え、意見交換する」と地方票の獲得に意欲を見せている。

 地方からの郵送投票は11日まで。代表選は14日に行われる。

URL:http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20100905/01.shtml



画像「すいませーん。遅くなっちゃって…」小沢氏“微笑作戦”中間派懐柔へ 2010年9月7日(火)8時0分配信 産経新聞

【激突 民主党代表選】菅陣営はピリピリ 電話攻勢

 民主党代表選は中盤戦に入り、土日の街頭演説で直接対決した首相、菅直人と前幹事長、小沢一郎の両陣営はそれぞれ水面下で支持拡大を図った。地方議員、党員・サポーターは大半が投票を終えており、今後は1224ポイント中、824ポイントを占める国会議員票の行方が焦点となる。(船津寛)


 6日夕、衆院第1議員会館1018号室に民主党の1年生議員9人が急遽(きゅうきょ)集められた。

 「すいませーん。遅くなっちゃって…」

 こう言いながら入室した小沢は満面の笑みで愛嬌(あいきょう)をふりまいた。

 集められた中にこの日の“ターゲット”が何人かいた。代表選で小沢支持か菅支持かをなお明確にしない「中間派」議員だ。

 ◆「ごめん迷惑かけて」

 小沢は冗舌だった。ねじれ国会への対応を聞かれると「自信がある。自民党議員の中には生まれた時から知ってるやつもいるんだ」と胸を張った。「小沢さんを支持表明したら袋だたきにあった」と話す議員には「ごめんね、迷惑かけて…」と気遣った。

 その後、別の1年生議員8人とも面談した。ある中間派の議員は面談後、「説得力のある話で感激した」。小沢の“微笑作戦”はじわじわと奏功している。

 小沢の動きは地方でも活発さを増した。

 小沢の地元・盛岡市のホテルでは6日夜、「小沢一郎総理の実現で日本一新を目指す県民集会」が行われ、約1800人が集まった。岩手県は山梨、滋賀両県と並び、衆参両院議員を民主党が独占する金城湯池。「代表選で菅首相に票を入れる人はほとんど0%」(県連関係者)とされる「小沢王国」でもある。

 県内の各種団体が顔をそろえた集会の目的は、足元を固めるだけではなかった。小沢陣営の県議らは岩手を除く東北全県の党総支部にまで出向き、「中間派」の取り込みに乗り出している。集会はこうした戦術を盛り上げる狙いもあった。

 集会の代表世話人を務めた岩手県知事、達増拓也は「今、小沢さんが首相でないことが異常事態だ」と言い切った。

 ◆「世論敵に回すのか」

 菅陣営も「中間派」の動向に神経を使っている。

 「世論を敵に回すのか」

 ある1年生議員は6日、菅陣営の選対幹部からこんな電話を受けた。

 「万が一世論に背を向けて小沢に入れたら、党は立ち行かなくなるぞ。国民に選ばれた議員だということを忘れるな」とも恫喝(どうかつ)された。

 別の新人議員は代表選告示後、菅支持の閣僚3人から「勧誘」の電話を受けたという。

 菅自身は6日の日中、官邸から一歩も出なかったが、日程の空白が目立った。「官邸の電話を使って新人に投票依頼をしている」とみた小沢陣営はさっそく党選管に抗議した。

 国土交通相、前原誠司は6日午後、議員会館で旧民社党系グループ(民社協会)幹部の事務所を回った。約30人が所属する同グループは代表選への態度をいまだ明確にしていない。

 そしてついに前原は民社協会会長、田中慶秋(けいしゅう)から「(菅支持の)方向でまとめたい」と前向きな言葉を引き出した。菅陣営幹部は「旧民社系は山から下りてきたな」と手応えを口にした。

 ある小沢陣営幹部はこう分析する。

 「地方議員は菅で決めているところは菅で変わらないし、小沢のところは全部小沢だ。やっぱり鍵は国会議員票なんだ」

 激しさを増す多数派工作を横目に、ある中間派の新人議員はつぶやいた。

 「僕はどちらの会合にも行かないし、どちらに入れるかも言わない。でも態度表明しないのはつらい…」(敬称略)

URL:http://news.nifty.com/cs/headline/detail/sankei-snk20100907102/1.htm



画像菅、鳩山両氏を閣内起用 小沢氏単独インタビュー 2010年9月8日

民主党の小沢一郎前幹事長は8日、共同通信社との単独インタビューに応じ、首相に選出された場合、菅直人首相と鳩山由紀夫前首相を重要閣僚に起用し、挙党態勢を築く考えを表明した。財政再建に関して「目いっぱい無駄を削っても社会保障関係費がどうしても足りない時は、消費税をはじめ税制論議を始めないといけない」と述べた。
 小沢氏は、菅、鳩山両氏の処遇について「政府内でそれなりの大事な役割を担っていただきたい」と述べた。菅氏が、小沢氏の要職起用を否定していることを意識した発言とみられる。
 地域主権に関しては、持論のひも付き補助金の一括交付金化を挙げ「まさに官僚支配をなくして中央集権から地方分権にする最大のテーマだ。住民のチェックの目が届く」と意欲を表明。「少なくとも代表任期中の2年間に政策を実現して、その後に審判を受けるのが常道だ」と述べ、早期の衆院解散を否定した。
(共同通信)

URL:http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-167341-storytopic-3.html

この記事へのコメント

  • almanos

    空き管の失言をうまく利用する。少なくとも能力は豪腕の方がマシという結果ですがどうなるのやら? より最悪でない候補者しか選べないし、そもそも安倍前首相に「民主党には民主はない」と言わしめた体質が記事のそこかしこに伺える。はっきり言って、空き管から総理を変えてはいけない理由は一年に三回も変える事は良くないというもの位しか思いつかない。でも小沢氏はイヤだからという理由では駄目だというのは。駄目なのは降ろされるのが当たり前。そして、空き管は駄目っぷりをさらしてしまっている。どちらも勝てない結果となっても驚けなくなってきました。もしそうなったらどうするのであろうか? 民主党員でもサポーターでもなかったから、このアホらしい選挙に関わらなくて済んだ事が心から良かったと思えます。
    2015年08月10日 16:48
  • ちび・むぎ・みみ・はな

    > 満面の笑みをたたえ、冗舌に語っていたという。
    彼の「笑み」, 前は偽善的に見えたが, 今は単に
    気持ち悪い. そろそろ, 加齡現象として体が嘘を
    つけなくなってきているのでは.
    2015年08月10日 16:48

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