「特に選挙の指導は非常に的確だ。すべての議員が得意な分野で働けるような体制が挙党態勢と思っているので、小沢さんにも得意分野で活躍してもらえればありがたい」菅首相 於:9/6 日本テレビ番組収録
何とも気の早い。
9月6日、日本テレビの番組収録で、空き菅殿が自分が再選されたら、剛腕殿を選挙関連の要職に起用する旨の発言をしたようだ。
なにやら代表選が終わったかのような口ぶり。党内部からも、「もう勝ったつもりでいると思われる。なぜこのタイミングで言うのか分からない」という批判の声が上がった。
流石に拙いと思ったのか、7日になって、仙谷官房長官が記者会見で、空き菅殿から「そういうことを言ったものではないと連絡をもらった」などと火消しに回った。
空気を読まず、タイミングも考えずに発言するのは、空き菅殿の「仕様」だから、まあいいとして、そうした発言したこと自体が気になっている。
昨日のエントリーでは、FNNが入手した、空き菅陣営の選対会議の内部文書の内容から、もしかしたら、代表選の大体の体勢は既に決まっているのかもしれないと言ったけれど、本当にそうなのか。
ネットの一部には、先週末の立会い演説で、悲壮感漂う剛腕殿に対して、空き菅殿はどこか余裕の笑みを浮べていたという指摘があるし、情報操作の一環かもしれないけれど、剛腕殿の勝ちを予測していた、二階堂ドットコム殿も今日になって、剛腕殿が、マスコミ各社の調査結果を見て、勝つ自信がなくなったと、某マスコミ記者に言ってきた、との伝聞情報をアップしてる。
それにしても、代表選前に剛腕殿が求めた挙党一致体勢を蹴っておきながら、世論調査で自分の優勢が伝えられると途端に、口を滑らせる。
全て終わってから、ノーサイドでそういうのなら兎も角、選挙戦中の最中にそんなことを口にする。配慮が足らなさ過ぎる。
一国の宰相は、たとえ、選挙の間は自分に投票しなかった人であっても、国家の最高責任者という立場においては、分け隔てなく接しなければならない。
国民全部の命を預かっているのだから、当たり前。
友愛殿の所信表明演説のときもそうだったのだけれど、どうして、こう自分を支持しない、或いは敵対する者への配慮がないのだろう。それとも政治家同士は別なのか。
これでは、国民にとっても、いつその刃が自分達に向けられるのかと心配になってくる。
以前「菅首相の一字(後編)」のエントリーで、空き菅@けものへん殿は、その「けものへん」ぶりを順次発揮してゆくだろうと予想していたのだけれど、どんどんその方向に向かっていくように思えてならない。該当部分を次に引用する。
そして、参院選に辛勝又は大勝したらどうなるかといえば、次の代表選での勝利を「狙い」にくると見る。この「狙」の一字も「けものへん」の属性。
具体的には、この間の代表選で自分を支持してくれた、民主党内の各グループからの支持の「獲」得運動と、剛腕殿グループを切り崩す、チルドレン「狩」り。
これもまた、「けものへん」の属性。
そしてもし、9月の代表選に勝ってしまったら、菅@けものへん殿は、ようやく本性を露わにすると思う。
つまり、首相という「猊座」に座っては「独善」に好きなことを始めるように思えてならない。なぜなら、選挙というものを考えなくてよくなって、自分を脅かす存在が現れたとしても、好き勝手に粛清できるから。
亀井前大臣を容赦なく辞任に追い込んだやり口から見て、自分に歯向かうものは容赦なく切り捨てるようになってもおかしくない。それも自己防衛本能に根ざした「けものへん」な行動の一環なのかもしれない。日比野庵本館 2010.06.15 『「狡」から「狙」そして「独」へ 』
実際は、参院選で惨敗しても代表選に出馬した。そして、自身への支持の「獲得」運動と、剛腕チルドレンを「狩って」いる。このまんま。
代表選が終わったら、もうしばらく国政選挙はない。剛腕殿に「得意分野で活躍してもらえればありがたい」と言っておいて、後から、そういう積りでいったのではない、と否定する。
じゃあ、一体どういう積りで言ったのか、と激しくツッコミたくなる。
代表選で勝った後なのだから、全然妥協する必要もない。怖いのは剛腕殿に大人数で党を割って出られてしまうことだけ。
だから、大方、相談役なりなんなりの無任所ポストでもあてがって、剛腕殿グループの離反を防ぎたいという思惑だったのではないかと思う。
まぁ、仮にそうだとしても、代表選公示直前のトロイカ体勢の一件での、空き菅殿の言動を見ている剛腕殿にとってみれば、そんなコケにされたような扱いに黙って従うとも思えない。
最早、簡単に修復できないくらい、民主党内の亀裂は更に深まっている気がしてならない。


菅首相は6日、日本テレビの番組収録で、民主党代表選で再選された場合の小沢一郎前幹事長の処遇について「特に選挙の指導が非常に的確だ。得意な分野で活躍していただけたらありがたい」と述べ、選挙対策などを担当する要職で起用することに含みを残した。
ただ、菅氏はこの後、周辺に「挙党態勢を築くという一般論であり、具体的な人事について語ったつもりはない」と釈明した。
一方、小沢氏は同日のTBS番組で「もし私がそういう立場になれば、鳩山前首相も菅さんも、みんなして協力した態勢を作らなければならない」と語った。
(2010年9月7日01時32分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100907-OYT1T00082.htm?from=rss&ref=rssad

菅直人首相は6日夜、日本テレビの番組収録で、民主党代表選で再選された場合の小沢一郎前幹事長の処遇に関し、「特に選挙の指導は非常に的確だ。すべての議員が得意な分野で働けるような体制が挙党態勢と思っているので、小沢さんにも得意分野で活躍してもらえればありがたい」と述べ、選挙関連の要職に起用する考えを示唆した。
首相としては、小沢氏の要職起用で代表選後の挙党態勢を目指す姿勢をアピールし、態度未定の議員を取り込む狙いがあるとみられる。ただ、再選支持派からは「もう勝ったつもりでいると思われる。なぜこのタイミングで言うのか分からない」と批判の声が上がった。陣営内には「脱小沢」路線の継続を求める意見もあり、首相の発言は波紋を広げそうだ。
収録で首相は、小沢氏について「本当に大きな政治家で、与野党を超えてこれだけ経験と、ある意味での見識を持たれている政治家はいないのではないか」と評価。その上で「わたしも選挙が終われば協力することを約束しているので、(約束に沿って)やっていきたい」と語った。
一方、小沢氏は同日夜のTBSの番組で、自身が代表選で勝った場合の政権人事について「鳩山由紀夫前首相も菅さんも皆で協力した体制をつくらないといけない」と強調した。首相の発言に関しては「一兵卒でも全面協力する」と述べた。(2010/09/07-00:01)
URL:http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010090700001&m=rss

仙谷官房長官は7日午前の記者会見で、民主党代表選を巡り菅首相が小沢一郎前幹事長の要職起用に含みを残す発言をしたことについて、「そういうことを言ったものではないと(6日夜に)首相から連絡をもらった」と述べ、首相に小沢氏を要職に起用する意思はないとの見解を示した。
そのうえで「代表選後の態勢については今からとやかく言うことではなく、新しい代表が決まったらじっくり考えればいい」と語った。
(2010年9月7日11時53分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100907-OYT1T00474.htm?from=rss&ref=rssad

民主党代表選をめぐり朝日新聞などの報道各社が週末に行った世論調査によると、「どちらが首相にふさわしいか」という質問への回答で菅直人首相が小沢一郎前幹事長を大きくリードした。
首相は6日夕、首相官邸で記者団に「これからも国民に政策を訴えたい」と、手応えを語った。首相の選挙対策本部長を務める江田五月前参院議長は同日の選対会合で「国民の願いと違う結論を出せば、何のために政党があるのか。首相選びに直結する代表選を国民の願いを受け止めた選挙にしないといけない」と気勢を上げた。
首相側は世論の追い風を背景に攻勢を強める構えだ。選対幹部は6日、態度表明していない議員に電話をかけて「世論調査も出て大勢は決した」と、支持を促した。
一方の小沢氏側は、世論の逆風を織り込み済み。側近の松木謙公衆院議員は6日、「国民世論の厳しさは重々承知の上で戦っている。それでも小沢一郎を総理大臣にしたい」と話した。別の衆院議員も「以前は事務所に小沢氏批判が寄せられたが、今は『小沢がんばれ』という人が多い」と強気だ。
小沢氏に近い閣僚の一人は「これまで浮ついた人気だけで首相を選んできた」と、小沢氏が政権を担えばその手腕が評価されると強調。小沢氏支持のある衆院議員は「党員・サポーターは一般の人に比べて意識が高いので世論調査とは違う」と期待をつなぐ。
ただ、動揺もある。側近の一人は「かなり厳しい」と話し、世論を背景にした切り崩しに警戒感を募らせる。
小沢氏支持をにじませる若手参院議員は5日、支持団体の会合に出席した際、意見交換した関係者の8割が首相を支持したという。見透かすように6日、菅首相本人が電話をかけてきた。「これからもお知恵をお借りしたい」
URL:http://www.asahi.com/politics/update/0906/TKY201009060411.html?ref=rss
この記事へのコメント
ちび・むぎ・みみ・はな
マルキストだからです.
> 最早、簡単に修復できないくらい、民主党内の亀裂は更に深まっている気がしてならな
い。
まさに, 呉越同舟.
almanos