小沢切りだけでは政権浮揚しない

 
「仲間だから冷静に話をしようと言ったが、ずいぶん感情的になっていた。ああいう菅さんを見たのは初めて」
小沢一郎 於:12/21 側近議員らとの会食

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20日の午前、首相官邸で菅首相と小沢氏は2人きりで、政治倫理審査会への出席をめぐって、1時間半の会談をした結果、物別れに終わった。小沢氏は、政治とカネの問題の影響があるかもしれないが、それ以外の影響もある、と政権運営に疑問を投げかけると、菅首相は、政治とカネの問題のマイナスの影響もある、と反論した。

菅首相は、「国会で決めれば協力すると言ってきたのはあなたじゃないか」といつものイラ菅、切れ菅振りを見せたようだ。小沢氏が冷静に、冷静にと諭したそうだから、相当切れたのだろう。逆に言えば、それだけ追い詰められているともいえる。

菅首相は「何らかの党としての物事を決めなければならなくなる」と通告したそうだから、離党勧告、除名をもチラつかせた。

尤も、政倫審の議決に強制力は無いし、自民党も議決を拒否している。政倫審は会長を含め25人いるのだけれど、そのうち、民主党所属の委員は16名。

開議の申し立てには、1/3の賛成、議決には過半数があればよいから、民主党所属の委員13名以上がOKすれば、小沢氏の政倫審出席の議決はされる。ただ、その16人の中には小沢グループ所属議員もいることから、民主党党執行部は小沢グループ議員の反対を恐れて委員の差し替えを検討しているという。

要は、何が何でも小沢氏を引きずりだそうということ。

とはいえ、小沢氏本人は議決されても出席しないと言っているから、もしも委員を差し替えてでも議決に持ってゆくのなら、それはアリバイ作りくらいの意味しか持たない。

政倫審は過去8回の開議と議決がおこなれたものの、小沢氏以外で本人の欠席で開議されなかったものが1回ある。

開議された8回はいずれも自民党政権時のもので、すべて、本人の申し出で行われているのだけれど、欠席で開議されなかった事案は、鳩山前首相の個人献金偽装問題の事案。

だから、小沢氏が議決されても出席しないということを、党として絶対に許容できないというのなら、過去に政倫審を欠席した鳩山前首相をも同じく非難しないと筋が通らない。

鳩山氏をスルーして小沢氏を批判するのであれば、明らかに小沢氏排除を狙っているとしか見えない。だから、党内に亀裂が走ることは避けられない。

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菅首相は、来年1月召集の通常国会前に政倫審を開催すべきだとしているけれど、小沢グループも黙って殴られてはいない。

来年1月13日には1の幕張メッセで民主党の党大会が開かれるし、小沢グループ議員主導で進められている、党両院議員総会の話もある。

そこでは、当然、地方選の連敗や政権運営についての非難の声が高まることが予想される。

すでに、民主党の抱える問題は小沢氏の「政治と金」だけではなくなっている。仮に、菅首相が小沢氏に離党勧告なり、除名処分なりしたとしても、支持率が劇的に回復する見込みはない。

それでも、脱・小沢を行うメリットがあるとすれば、連立工作への足がかり。

自民党の谷垣総裁は、18日のBS番組で、大連立の条件は「衆院解散、リセット」と述べているから、小沢氏切りだけで、自民との大連立は難しい。

とすると残るは公明党との連立になるのだけれど、菅首相は公明党の山口代表に会談を打診して断られている。公明党内でも、会談を受けるべきではないという反対意見が相次いだそうだから、現状のままでは簡単にはいかないだろう。

もしも、事態が進展するとすれば、何らかの原因で支持率が回復して、政府与党に協力しないほうが世論から責められる空気になったとき。

だけど、連戦連敗の地方選。度重なる外交の失敗。増税ばかりの政権。ウソばかりのマニフェスト。

国民生活第一からしてウソだった。

脱・小沢だけで国民が納得するときはもう過ぎ去った。


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画像首相と小沢氏、1時間半の会談終える 党内対立、最大のヤマ場に 小沢系は執行部刷新求める署名集めで反発 2010.12.20 12:40

 菅直人首相は20日午前、首相官邸で民主党の小沢一郎元代表と約1時間半、会談した。首相は小沢氏に対し、衆院政治倫理審査会に出席し、「政治とカネ」の問題を弁明するよう要請、小沢氏は来年早々にも政治資金規正法違反罪で強制起訴されることから「裁判で身の潔白を証明したい」と拒否したとみられる。小沢氏の国会招致をめぐって起きた首相サイドと小沢氏サイドとの党内対立はヤマ場を迎えた。

 首相は、内閣支持率と党の支持率が下落しているのは小沢氏の「政治とカネ」の問題を未解決のままにさせていることが最大の要因だとして、「脱小沢」路線を鮮明にさせて政権を浮揚させようとのねらいがある。会談では、このままだと来年の通常国会や統一地方選に影響すると訴え、政倫審に自ら出席するよう説得したとみられる。

 しかし、小沢氏は17日、岡田克也幹事長に「政倫審に出席しなければならない合理的な理由はない」と出席を拒否する回答文を提出している。首相にも同様の考えを伝えたもようだ。

 執行部は、小沢氏が拒否したら、速やかに政倫審招致議決に向けた手続きを始める。ただ、自民党が「小沢氏が政倫審に出席しないと言った以上、議決するのはナンセンスだ」(石原伸晃幹事長)と招致議決に応じない方針を示している。

 仮に、野党だけでなく、民主党内からも小沢氏を支持する委員が議決応じなければ政倫審の開催自体が危ぶまれる。このため執行部は、小沢氏支持委員の差し替えも行った上で、年明けの通常国会前の招致議決に踏み切る方針だ。

 一方、小沢氏を支持する議員らは執行部の対応に強く反発している。すでに執行部刷新を求めるための党両院議員総会の開催に必要な署名を集めており、執行部に圧力を強める考えだ。

URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/101220/stt1012201120003-n1.htm



画像小沢氏「感情的、あんな菅さん見たの初めて。肩こった」2010年12月21日22時50分

 民主党の小沢一郎元代表は21日夜、9月の代表選で政策集をまとめた側近議員らと東京都内の日本料理店で会食した。衆院政治倫理審査会(政倫審)への出席を巡る菅直人首相との会談について「仲間だから冷静に話をしようと言ったが、ずいぶん感情的になっていた。ああいう菅さんを見たのは初めて」と語った。

 小沢氏は首相から繰り返し国会での説明を求められたと振り返り、「堂々巡りで情けない。何度も同じことを言われて肩がこった」。政倫審の出席要請を拒否したことについては「国会や国民の皆さんの理解をしっかり得て、選挙で民主党を応援していただける態勢を取れるなら、執行部の言う通りどこへでも出て行く」と重ねて強調した。

URL:http://www.asahi.com/politics/update/1221/TKY201012210460.html



画像菅首相、小沢氏強制起訴後に離党勧告を検討

 小沢氏の政倫審招致問題について、民主党の枝野幸男幹事長代理は19日のNHKの番組で「代表や岡田幹事長はいろいろ考えているかもしれない」と小沢氏への離党勧告に含みを残した。

 首相らが強い姿勢で臨むのは、1月召集の通常国会で野党が追及を強めることが確実だからだ。小沢氏は1月にも強制起訴される見通しで、民主党としても「政治とカネ」の問題への姿勢を示し、「小沢切り」で政権浮揚を図る狙いもあるとみられる。ただ、処分に踏み切れば小沢氏支持勢力の反発で、党内の混乱が深まるのは必至だ。

 民主党の倫理規則は、政治資金規正法違反や党の重要決定への違背があれば、党常任幹事会の判断で処分するとしている。首相は政倫審への出席拒否と強制起訴を理由に処分は可能と見る一方、「小沢氏の離党に同調する議員は少ない」と読んでいるようだ。

(2010年12月20日03時06分 読売新聞)

URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20101219-OYT1T00735.htm?from=tw



画像菅首相:「国会前に政倫審」 小沢氏は両院総会開催言及

 菅直人首相は21日夜、民主党の小沢一郎元代表の国会招致問題について、記者団に対し、「(衆院)政治倫理審査会(政倫審)できちんと説明されることは必要だ。閉会中であれば国会審議に影響が出ない」と述べ、来年1月召集の通常国会前に政倫審を開催すべきだと強調した。首相は20日の小沢氏との会談で、政倫審に出席しない場合は「証人喚問」を視野に入れる発言をしたが、党内からは強い反発があり、当面は政倫審での招致議決の準備を進める姿勢を示したものだ。21日夕に官邸で岡田克也幹事長と会談し、こうした方針を確認した。

 民主党の鉢呂吉雄国対委員長は21日午後、政倫審の土肥隆一会長(民主)らと会談し「野党と協議した上で党の方向性を決める。その際は協力をお願いしたい」と要請した。小沢氏は政倫審での弁明を拒否しているが、出席者の一人は「執行部が主導して議決までやる。出席するしないは小沢さんの勝手だ」と記者団に語った。

 政倫審(委員25人)開催には3分の1以上が署名した申立書が必要で、「行為規範への著しい違反」が前提。21日午後の民主党常任幹事会では、小沢氏に近い川内博史衆院議員が申立書について「党として小沢さんの違反の事実をどう認定するのか。裁判にも影響を与える」と指摘。挙党態勢構築を求める意見も出たが、岡田氏は「首相が1時間半説得しても言うことを聞かない人の方が挙党一致には問題だ」と語った。

 民主党は議決に欠席する姿勢の自民、公明両党に国対委員長会談を呼び掛け協力を求める考えだが、自民党はあくまで証人喚問の開催を求める方針で、民主党内には「証人喚問に応じざるを得なくなる」との見方もある。

 小沢氏は21日夜、国会近くの居酒屋で中堅・若手議員約20人と懇談。出席者によると、小沢氏は「両院議員総会であれ党大会であれ結束を確認する場にしていく」と述べ、執行部批判の舞台と想定する両院議員総会開催に言及。「(首相との会談で)菅さんは感情的になっていた。仲間なんだから冷静に話をしようと言ったが、興奮していて話にならなかった。言われっぱなしで肩がこった。仲間から責められるのはつらい」と語った。【影山哲也、横田愛】

URL:http://mainichi.jp/select/seiji/news/20101222ddm002010083000c.html



画像自民は政倫審議決応じず…首相、小沢氏と会談へ

 民主党の小沢一郎元代表の国会招致を巡り、自民党は19日、衆院政治倫理審査会(政倫審)で小沢氏の招致を議決することを拒否する方針を明らかにした。

 この問題では、菅首相(民主党代表)が20日に小沢氏と会談し、政倫審出席を要請する予定だ。一方、首相は、小沢氏が自身の資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反事件で強制起訴された時点で、小沢氏に離党勧告を行うことも視野に、厳しい対応をとる意向を固めた。

 自民党の石原幹事長は19日のNHKの番組で、小沢氏の政倫審招致を議決することについて、「アリバイ工作の片棒を担ぐつもりはない」と拒否する考えを表明した。「小沢氏が出席しないと言った以上、議決するのはナンセンス」とも強調した。

 首相は20日の小沢氏との会談を前に、19日夜に首相公邸で民主党の輿石東参院議員会長と会談、仙谷官房長官とも協議を行った。岡田幹事長ら執行部は、小沢氏が政倫審出席に応じなければ招致議決に向けた手続きに入る構えだが、自民党の拒否で議決そのものが実現しない可能性もある。

(2010年12月20日03時06分 読売新聞)

URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20101219-OYT1T00714.htm?from=y10



画像大連立の条件は「衆院解散、リセット」 自民の谷垣総裁 2010.12.18 12:38

 自民党の谷垣禎一総裁は18日のBS番組で、民主党との大連立の条件について「菅直人内閣の総辞職だけでは足りない。民主党が掲げたマニフェスト(政権公約)にけじめをつけないとだめで、衆院解散、リセットということが必要だ」と述べた。

 その上で谷垣氏は「今の(衆院小)選挙制度で、民主党と自民党が大連立を組んでいろんなことで密接な協調関係に入るのは日本の政治のためによくない」と語り、大連立に否定的な考えを強調した。

 公明党の山口那津男代表も同じ番組で、「二大政党が連立政権で強大な権力をつくったときに副作用がどこに出てくるか分からない。(テーマを限定し)与野党協議機関でやるべきだ」と指摘した。

URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/101218/stt1012181239004-n1.htm



画像菅首相:公明が会談断る 臆測嫌った?

 菅直人首相が公明党に山口那津男代表との会談を打診し、断られていたことが21日分かった。首相は14~17日に中国を訪問した山口氏から成果を聞こうとしたが、来年の通常国会を前に菅政権との対決姿勢を強める公明党側が「抱きつき」を警戒し、応じなかった。

 山口氏は今回の訪中で習近平国家副主席ら中国政府要人と会談。公明党幹部の一人は18日「首相から要請があれば、政治家として訪中時の感覚を伝えた方がいい」と、会談に前向きな姿勢を示していた。

 しかし、首相官邸サイドからの会談の求めに対し、公明党内で「代表は受けるべきではない」という意見が相次ぎ、山口氏の判断を仰ぐ前に断ったという。山口氏は北京で同行記者団に、来年の通常国会で審議拒否方針を撤回するとも受け取れる発言をして党内外に波紋を広げた経緯があり、党首会談がさらなる臆測を呼ぶのを嫌ったとみられる。【岡崎大輔】

URL:http://mainichi.jp/select/seiji/news/20101222k0000m010049000c.html

この記事へのコメント

  • 白なまず

    のこる罪も穢もあらじと祓へ給へ清め給ふことを、よしはらへ、あしはらへ給ひて弥栄の御代とこそ幸はへ給へ幸はへ給へ。

    ひふみ神示 第13巻 雨の巻 第四帖
     世界の臣民 皆手引き合って行く時来た位 申さいでも判ってゐるであろが、それでもまだまだ一苦労二苦労あるぞ、頭で判っても肚で判らねば、発根(ほっこん)の改心出来ねば、まだまだ辛い目に会ふのざぞ、人民 自分で首くくる様なことになるのざぞ、判りたであろ。
    、、、今迄の心 大河に流してしまへば何もかもよく判って嬉し嬉しとなるのざぞ、まだまだ世界は日に日にせわしくなりて云ふに云はれん事になって来るのざから、表面(うわつら)許り見てゐると判らんから、心大きく世界の民として世界に目とどけてくれよ、元のキの神の子と、渡りて来た神の子と、渡りて来る神の子と三つ揃ってしまはねばならんのぞ、アとヤとワと申してあるが段々に判りて来るのざぞ。実地のことは実地の誠の生神でないと出来はせんぞ、臣民はお手伝ひぞ、雨風さへどうにもならんであろうが、生物 何んで息してゐるか、それさへ判らいで居て何でも判ってゐると思ってゐるが鼻高ぞと申すのざ、今の内に改心すれば名は現
    2015年08月10日 16:47

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