民主党が、全国の支持者らから菅直人首相の写真入りポスターの撤去を求められ、菅首相の写真がない新ポスターを作製したことが分かった。
新ポスターは、白地に赤で大書きした「国民の生活が第一。」のコピーと、下に党名を入れたシンプルなものらしい。とうとうポスターからハブられてしまった。
というのも、菅政権になってから、先の参院選、地方選と惨敗続き。それどころか、ここのところは、候補者すら満足に出せない事態。
先日の沖縄知事選でも独自候補が立てられなかったことは、無理もないにせよ、来年4月の奈良知事選で、民主党県連は独自候補擁立を事実上断念している。
要するに、もう空き菅殿の顔では戦えないということだろう。このままの調子では、他県も民主党は独自候補を立てられず、地方の支持母体からも冷たくされて、地方県連がガラガラと崩れてしまう可能性が出てきた。
それに来年度の通常国会では、来年度予算を通さなくてはならないのだけれど、今のままでは、参院で否決されて予算関連法案は通らない。
菅首相は、なんとか、野党と連立を組んででも乗り切ろうと考えたのか、公明、社民、立ち上がれ日本などにアプローチを掛けているようだけれど、あまり芳しくない。
社民党の福島党首は4日のTBS番組で「連立という話はまったくない。日米共同声明を見直さなければならない」と述べているし、一時期は満更でもなかった、公明党も今では距離を置き出している。
公明党前代表の太田昭宏氏は、菅政権について次のように述べている。
2か月くらい前は「ひどい政治ですね」という言葉に、「景気が悪くて、どうしようもない」「円高で大変」「介護が大変」などと言葉が続いたものだ。しかし今は、若者からご婦人から高齢者に至るまで、「このままでは日本が大変。沈没する」と、自分をもう通り越してしまって、「日本が心配」という声がもっぱらだ。普通の深刻さを通り越してしまっている。
菅民主党の言葉が軽すぎる――こう言う人がいるが、それは違うと思わずにはいられない。もっと本質的な問題だ。「思いついたら、何の準備もシミュレーションもなく言ってしまう。できない。迷走する。投げ出す。言い訳する。責任を転嫁する」という「思いつき菅民主党」「ふらつき迷走政権」「有言実行内閣どころか迷言・不実行内閣」「言い訳政権」だ。普天間しかり、CO2 25%しかり、尖閣の迷走しかり、耳ざわりのいいことを言って、すぐに迷走する全く同じ行動パターンだ。
私はその本質は「責任感の欠如」――誰も国家国民のために腹を決めて責任をもってやり抜こうとしない。誰も責任をとらない。「支持率が1%になっても辞めない」などの発言もあきれ果てたものだ。何をやるかも示さずに、ただ辞めない。これでは国民があきれるのは当然だ。日本の今と未来に責任をもつのが政治というものだ。太田昭宏公明党前代表 「責任をとらない無責任民主党政権」より
まぁ、太田氏が聞いた言葉が全てだとは思わないけれど、ここまで「国民に心配を強いる」政権も珍しい。
だけど、肝心の内閣支持率が低ければ、連立を組んでも自分も巻き添えを食らう可能性があるから、そう簡単に連立組めるとは思えない。
だから、このまま連立を組めなければ、予算関連法案の成立と引き換えに内閣総辞職、統一地方選前に首を挿げ替えるという手にでるかもしれない。
ただ、首を挿げ替えるといっても「ポスト菅」の有力候補と見られている、前原氏と野田氏、岡田幹事長はそえぞれ閣僚と党の要職についているから、低迷する菅政権を支えられなかった責任を問われて、代表選には少々出にくい状況ではある。
では、現政権と距離を置く、小沢グループからという話になるかというと、それは現執行部が猛烈に嫌がるだろうから、簡単にはいかないと思われる。
それに、小沢グループからポスト菅を出したとしても、それで党が纏まる保障もない。やはり、先の代表選で、民主党内の国会議員が真っ二つに割れ、その後の改造内閣でも徹底的に小沢グループを干したツケが回ってきたように思えてならない。
まぁ、それも自業自得だから、同情はしないけれど、良くも悪くも、党全体を纏められる人材が民主党内に居ない限り、どうにもならない。
缶切り、栓抜き、小沢なし。
民主党がこうなってしまったら、その先があるのかちょっと想像がつかない。よもや友愛殿が、またしゃしゃり出てくるとは思わないけれど…


ついに“菅降ろし”が始まった?! 民主党が、全国の支持者らから菅直人首相の写真入りポスターの撤去を求められたため、「年末年始の張り替え用」として菅首相の写真がない新ポスターを作製したことが分かった。
新ポスターは、白地に赤で大書きした「国民の生活が第一。」のコピーと、下に党名を入れたシンプルなもの。菅首相の姿はどこにもない。
“菅降ろし”の理由は明らかだ。党のポスターは選挙の重要な道具だが、菅代表のもとでの民主党は選挙で連敗続きなのだ。
民主党は7月の参院選で大敗したのを皮切りに、10月の衆院北海道5区補選、今月に入っても福岡市長選、和歌山県知事選で与党とは思えないほどの大差で敗北。沖縄県知事選に至っては推薦候補も出せず、3日に告示された茨城県議選も苦戦が予想されている。
来年の通常国会でも苦難が待ち受ける。来春の統一地方選をにらみ、「菅首相では戦えない。地方から菅降ろしが起きる」(民主党中堅議員)との声も出ている。
URL:http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20101204/plt1012041541000-n1.htm

来年4月の統一地方選で行われる奈良知事選で、民主党県連が、独自候補擁立を事実上断念したことが2日、分かった。
県議団が中心となって立候補を要請していた県医師会の塩見俊次会長が辞退し、ほかの候補者擁立の見通しも立っていないため。
同党県連は今年2月の定期大会で独自候補の擁立を決めた。しかし出馬を要請していた塩見氏は、医師会内での反対もあったことなどから、1日に県議団の山下力団長に辞退の意向を伝えた。山下団長は「塩見さんしかいないと思い、折衝してきたが、あきらめざるをえなかった」と話している。
同党を支援する連合奈良の森本哲次会長は、「荒井知事から推薦依頼があれば、一期目を総括した上で検討する」と、独自候補にこだわらない姿勢を示していた。
知事選は荒井知事のほか、共産党県委員会が支援団体とともに候補者の擁立を進めており、一騎打ちとなる公算が高まっている。
(2010年12月3日14時48分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/election/local/news/20101203-OYT1T00526.htm

社民党の福島瑞穂党首は4日のTBS番組で、菅直人首相との6日の会談に関し「連立(復帰)という話はまったくない。(米軍普天間飛行場を沖縄県名護市に移設するとした)日米共同声明を見直さなければならない」と述べた。
これに対し民主党の川内博史衆院議員は「連立をもう一度やり直すのは既定路線だ」と述べ、国民新、社民両党との旧連立政権の枠組みを再構築すべきだと主張。内閣改造論については「野党と議論できる環境をつくるには新しい体制を考える以外にない」と賛意を示した。
URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/101204/stt1012041157001-n1.htm

菅首相、前原外相、野田財務相がそれぞれ率いる民主党の主流3グループが、危機感を募らせている。
尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件など外交上の失態や閣僚の失言が相次ぎ、内閣支持率の急落に歯止めをかける手段が見つからないからだ。
「政権交代を実現したが、党や政権に芳しい状況ではない。特効薬もウルトラCもないのだから、力を合わせてやっていこう」
野田氏は2日の野田グループの会合で、こう訴えた。同日の前原グループの会合でも、枝野幸男幹事長代理が今後の対応を野球に例え、「ファウルを積み重ねて粘りながら、フォアボールで1点取るぐらいの粘りで行こう」と呼びかけた。
首相のおひざ元である菅グループの11月30日の定例会合では、「首相がやっていることは、我々が目指す政治と全然違う」「菅さんが何をやりたいのか見えない」など、首相に対する厳しい言葉が相次いだ。仙谷官房長官の問責決議可決を受け、「仙谷氏を思い切って代え、首相を一番よく知る江田五月・前参院議長がやるべきだ」と、「仙谷氏更迭論」まで飛び出した。
3グループは9月の党代表選で、首相の勝利の原動力となった。各グループの幹部は閣内や党執行部に入ったため、北朝鮮情勢への対応や2011年度予算編成などの課題に忙殺され、落ち着いて政権浮揚策を考える余裕がないようだ。野田氏周辺は「野田氏は予算で頭がいっぱいになっている」と語る。
前原氏と野田氏は、岡田幹事長らとともに「ポスト菅」の有力候補と目されている。しかし、菅政権が失態続きのまま退陣に追い込まれるような事態になれば「連帯責任」を問われ、党代表選には名乗りを上げにくくなるとみられる。
一方、党内では、首相に批判的な小沢一郎元代表のグループが動きを活発化させている。前原グループのある議員は「このままでは、小沢グループに首相のイスを奪われてしまう」と悲壮感を漂わせるが、妙案はないのが現実だ。
(2010年12月5日14時04分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20101205-OYT1T00344.htm
この記事へのコメント
せみまる
菅内閣も安倍と同じで国民生活を見ていない。己が権力の座に居続けることのみに汲々としているだけである。民主党の自民党化。それである。
almanos
小沢派の存続をかけて新党を結成。野党と組んで内閣不信任案を衆院で可決、解散総選挙に追い込む。ただし、小沢氏は議員辞職して禊をする。うまくいくシナリオはこれくらいでしょう。が、金丸氏の最後を見ているだけに踏ん切りがつかないでしょうけど。年明けに一気に動かないとどうしようもない。年明けと同時に色々な事が一気に動くのではないか。そう思えます。
ちび・むぎ・みみ・はな
面白い. 今年の民主党を締めくくる言葉.
> それに来年度の通常国会では、来年度予算を通さなくては
> ならないのだけれど、今のままでは、参院で否決されて
> 予算関連法案は通らない。
谷垣反動砲という保守の様で保守でない, 攻撃しているよう
で攻撃しない大(空)砲があるから, 最終的には通るというのが
民主党の共通認識だろう.
> まぁ、太田氏が聞いた言葉が全てだとは思わないけれど、
> ここまで「国民に心配を強いる」政権も珍しい。
「前」代表だから, ガス抜きではなかろうか. 「現」代表には
天からの強い指導が降ってくるだろうから, どうなるか.
> よもや友愛殿が、またしゃしゃり出てくるとは思わないけれど…
これが一番良いシナリオ. 何もできずに完全崩壊.